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ナラハヒラタマルタマフシ(楢葉平丸玉五倍子)
2023/10/11(Wed)
  きょうは、大体晴れました(13.5~22.5℃/北北西風)。
  ミズナラの葉に、ナラハヒラタマルタマフシが付いていました。とても美しく、ピンクの真珠の様で、何故これ程美麗な珠がこんな目立つ所にと、不可思議で感心するばかりでした。ナラハヒラタマルタマバチ(タマバチ科)によって、ミズナラやコナラ、カシワ等の葉に形成される虫癭で、径6~7㎜、高さ5~6㎜の半球~扁球形で、底面は葉脈を抱く様に僅かに凹み、中央の小突起で葉脈上に接合します。表面は平滑で光沢があり、黄白色ですが日が当たる部分は桃赤色を帯びます。虫癭は成熟すると落下し、1~2週間程で生気を失い褐色になります。底の接合部に近い場所に1つの幼虫室があり、新鮮な虫癭の室壁は柔らかいですが、落下後に堅くなり径約2.5㎜で、中に幼虫1が入っています。幼虫は約1㎜、落下後も内部で成長を続け、幼虫のまま越冬、翌年春に蛹化、4~5月に羽化します。青葉山では、楢類の葉に良く見られます・・・
ナラハヒラタマルタマフシ 茜雲
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ヌルデ(白膠木)の虫瘤
2023/02/05(Sun)
 きょうは、大体晴れました(-1.2~7.3℃/北西風)。
 道沿いのヌルデ(ウルシ科)に、虫瘤が付いていました。何時もなら落ちているのを見つけるのですが、これは枝に未だ沢山付いていて、青空を背に、何か宇宙基地にも見えました。これはヌルデシロアブラムシが作ったヌルデミミフシと言う虫瘤で、別名「五倍子」と呼ばれ、タンニンが豊富に含まれている事から、昔から染物(空五倍子色になる)、お歯黒、インキや白髪染の原料、皮なめしや、腫物、歯痛等に効く生薬等として利用されて来ました。冬の間は空っぽですが(翅を付けた成虫は秋に虫瘤から出てコツボゴケやオオバチョウチンゴケ等の苔に移り、その汁を吸いながら越冬している)、春にはヌルデの葉に戻って来て、又虫瘤を作ります。尚、ヌルデは、日本の他、東~東南アジア各地の山野に生育する、3-5mの雌雄異株の落葉樹で、葉柄の両側に翼があるのが特徴です。名は、膠の様な樹液を塗料として使っていた事から「塗る手」となり、当字として「白膠木」となった様です。別名のフシノキは、「付子」が採れる木の意。青葉山では、道沿い等に普通に見られます・・・
白膠木の虫瘤 光る雪林

★次回の 「杜の都 青葉山は今!」展示会は …2023年2/15(水)〜2/28(火)(2週間) 青葉通地下道ギャラリーにて開催します! 一点でも結構です、青葉山の未来のための作品を募集中です!!!

☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八月は、「会」としてはお休みします)
★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 

★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 

★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! 

青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店等で販売していますが、お求めになりたい場合は、:  cheb@live.jp まで。
☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。
 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。
希少種たちの叫び 生命(いのち)あふれる青葉山~「杜の都」の魅力再発見 青葉山自然観察ガイドブック 巨大な自然破壊が進行している青葉山周辺
オオタカの営巣地を守ろう!! 
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青葉山の四季2021》

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イヌシデメフクレフシ(犬四手/犬垂膨五倍子)
2022/02/11(Fri)
  きょうは、朝までに雪が数㎝積もり、日中は良く晴れました(-0.6~5.8℃/北風)。
  道沿いのイヌシテ(カバノキ科)に、イヌシデメフクレフシが付いていました。何時もなら高木の梢にあって、遠目に観るのですが、小木の枝先が眼前にあって、花芽の様な膨らみが、暖かそうな毛で覆われていて、今にも綻びそうに見えました。ソロメフクレダニ(ソロはシデ類の俗称)と言うフシダニの一種が、イヌシデの頂芽にのみ寄生して鱗片が肥大し、松毬状に大きく膨らみ、長さ50mmにもなります。黄褐~緑褐色で、表面には長毛が密生し、内部は数層の柔組織上になり、中に白っぽく長いソロメフクレダニが棲み、5月頃に脱出します。青葉山では、イヌシデの木に普通に見られます・・・
イヌシデメフクレフシ 夜の樹氷
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アカシデメフクレフシ(赤四手/赤垂膨五倍子)
2019/02/13(Wed)
  きょうは、大体晴れて、時折風花が舞いました(-3.4~4.5℃/西北西風)。
  道沿いのアカシデ(カバノキ科)に、アカシデメフクレフシが付いていました。この木で良く見るアカシデメムレマツカサフシを探していましたが、今冬は何故か全く無くて、赤く膨れて艶のあるこちらばかりが目立っていて、中には大きく穴の開いたものも観られました。フシダニの一種が、アカシデの芽に寄生して大きく膨らみ、黄褐~赤褐色で、中で育ったフシダニが初夏頃に脱出します。青葉山では、アカシデメムレマツカサフシより稀と思われますが、見逃しているだけかもしれません・・・
アカシデメフクレフシ 澱からの晩景
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ツリフネソウハオレタマゴフシ(釣船草・吊舟草葉折卵五倍子)
2018/10/30(Tue)
 きょうは晴れたり曇ったりで、一時雨が降りました(9.3~17.6℃/北風)。
  林縁のツリフネソウ()(ツリフネソウ科)に、虫瘤(虫嬰)が付いていました。鮮やかな薔薇色で、初めは何かの実か花かと思いましたが、良く観れば、ツリフネソウコブアブラムシ(アブラムシ科)によってできた、ツリフネソウハオレタマゴフシでした。春からツリフネソウやキツリフネの若葉に形成され、その名の通り、葉が折れ重なって袋((卵)状になり、その中で赤いアブラムシが成育して行きます。色は赤や黄色を帯びた褐色が多く、8月に有翅胎生虫を生じ虫瘤を出て若葉に移ります。無翅胎生虫も虫瘤を出て新しい虫瘤を作るので1株に色々な段階の虫瘤ができる事があります。青葉山では、ツリフネソウやキツリフネの生育地に普通に見られます…
ツリフネソウハオレタマゴフシ ケヤキ
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