コツボゴケ(小壺苔)
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2022/02/10(Thu)
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きょうは、朝から一日中細かな雪が降り、数㎝積りました(-1.2~1.6℃/北北西風)。
道沿いの岩に、コツボゴケ(チョウチンゴケ科)が生えていました。雪の間に、細やかなモールが折り重なって、風に波打つ草原を思わせました。アジア東~東南部~ヒマラヤに分布し、日本では全国の山地の谷間、人里の半日陰等の岩上、地上に生育する草丈 1-2㎝の蘚類です。茎は初め立ち上がり、先端は垂れて匍匐し、着地した先から新しい個体が形成されます。葉は倒卵~広卵形で、縁には明瞭な舷があり、葉の上半部に鋭い歯があります。中肋は太く、葉先に達します。乾燥すると葉を巻いて黄褐色になりますが、水を含むと鮮緑色になります。蒴は長い蒴柄の先に付きます。雌雄異株。良く似たツボゴケは少し大きくて雌雄同株。青葉山では、各所に普通に見られます・・・ ![]() ![]() スポンサーサイト
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ジャゴケ(蛇苔)
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2021/03/02(Tue)
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きょうは曇って風が強く、時折小雨が降りました(5.8~16.3℃)。
沢沿いに、ジャゴケ(ジャゴケ科)が生えていました。水に濡れて青々と、名の通りの蛇か蜥蜴の様に、鱗模様が這い群れていました。北半球に広く分布し、日本では全国の高山~低地の湿った地面や岩上に見られる、苔類に属するコケ植物です。人家周辺に繁茂するゼニゴケ(銭苔)に似ていますが、蛇にも見える亀甲模様が特徴です。只、類似の構造を持つ苔類の総称として「ゼニゴケ」とされる事もある様です。茎葉の区別が曖昧な「葉状体」で、腹側から仮根を伸ばして岩や地面に密着します。雌雄異株で、春には雌株から雌器托を乗せた5~8cmの長柄が伸びます・・・ ![]() ![]() |
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エゾスナゴケ(蝦夷砂苔/砂蘚)とテン(貂)の糞
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2020/01/18(Sat)
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きょうは、晴れ後曇りました(-0.3~4.2℃/北風)。
大岩に、エゾスナゴケ(ギボウシゴケ科シモフリゴケ属)と思われる苔が生えていました。瑞々しい鮮緑の毛氈が、どの岩をも覆っていて、青い山脈の様でもありましたが、良く見ると尾根の峠辺りに、これも見事なテン(イタチ科)の糞がありました。エゾスナゴケは亜高山〜低地の日当りの良い場所に生育する、高さ2-3 cm程に直立する蘚類です。名の通り、砂地等の乾燥する場所に良く生育し、アカマツ林の尾根筋等にも出現、平地や斜面に広がって群落を形成するので、苔庭にも良く使われ、最近は屋上緑化等にも利用されています。 水分を含むと葉が広がって緑となり、乾燥すると葉を上方に巻き込んで、色は白くなって光を反射しますが、この様な変形能力が、乾燥地での生育を可能にしている様です。青葉山では、車道法面等も含め様々な場所で普通に見られます。テンは、北海道~九州等の主に奥山に生息し、小動物、昆虫、甲殻類の他、ノウサギ・キジ・ヤマドリ等も襲い、果実類も好みます。体長44-55㎝、尾長17-23㎝、体重0.9-1.5kg。広い行動圏を持ち、岩の隙間や樹洞を巣にします。東北等の主に寒冷地では、夏季は赤褐~暗褐色ですが、冬毛は黄~黄褐色で頭部が白くなります。青葉山では、糞や足跡等の痕跡が普通に見られ、良く目撃もされ、この山の豊かさの指標にもなっています・・・ ![]() ![]() |
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