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ヤスマツトビナナフシ(安松飛七節) と紅葉
2007/11/30(Fri)
きょうは良く晴れて、暖かくなりました。
 明るい森の小楢の幹に、ヤスマツトビナナフシ(ナナフシ科/宮城県レッドデータで準絶滅危惧(NT))の雌がいました。力無げに縋り付いていましたが、紅葉の森では、緑の小枝や草に紛れる「隠蔽的擬態」は無理な様で、直に見つかってしまいそうでした。幼虫も成虫も小楢や栗等の葉を食べて暮らしていますが、元々は熱帯~亜熱帯に分布する種なので寒さには弱い様です。ナナフシ同様、雌だけで単為生殖を行うものが多く、雄は中々見つかりません。不思議と南西諸島の亜種には、有性生殖をする者が多い様ですね・・・
 きょうは、三居沢の樅林近くの紅葉が、見頃になっていましたよ…
 飛七節 きょうの楓林
 
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ウメモドキ(梅擬)の実
2007/11/29(Thu)
 きょうは大体曇って、寒々した一日でした(0.6~5.7℃)。
 山道のウメモドキ(モチノキ科)に、実が枝一面に付いていました。盛りを過ぎた紅葉に代わって、たわわに生った赤い果実達は良く目立って、「鳥さん早く食べに来てよ」と、待ち切れぬ様子でした。名は、枝振りや樹形、葉等が梅に似ているからとか、花が梅花に似ているからとか色々言われていますが、大分違いますね。雌雄異株で、実のあるものは勿論、雌株です。良く庭木にもされるので、お馴染みですよね・・・
梅擬

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ムラサキシメジ(紫湿地)
2007/11/28(Wed)
 きょうは晴れたり曇ったりで、風がありました。
 木の葉が舞い散る森の斜面に、ムラサキシメジ(キシメジ科)が沢山生えていました。色とりどりの落葉に埋れていても、瑞々しい薄紫の傘や柄が美しく目立っていました。 少し採らせて頂いて、油炒めや吸物にして美味しく頂きました。宮城県では人工栽培に成功して年中収穫できるようになり、今年9月からは「ふうた」という名で出荷されています。キャッチフレーズは「幻のキノコ」だそうですが、青葉山では幸いな事に、普通に見られます。いつまでも、晩秋の「森の女神」の儘でいて欲しいものですね・・・
紫湿地

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カラスザンショウ(烏山椒)の実
2007/11/27(Tue)
きょうは、夜中の雨が上がった後はほぼ晴れて、穏やかな一日でした。
 沢の辺に、カラスザンショウ(ミカン科)の実が沢山落ちていました。種子は山椒以上に辛くて、以前焼酎漬けにしてみましたら、ピリピリし過ぎてとても飲めませんでした。でも、鳥達は案外平気なようで、寒い真冬には啄む光景が良く見られます。きっと、辛味で体がホカホカになるのでしょうね。名は、カラスが種子を食べるからだとか、大きくて役に立たないからだとか言われています。日本(本州、四国、九州、小笠原、南西諸島)の他、台湾、フィリピン、中国に分布しますが、この青葉山周辺が北限になっているんですよ・・・
烏山椒

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ニシキギ(錦木)
2007/11/26(Mon)
 きょうも大体晴れて、暖かい一日でした。
 三居沢の樅林の入口で、ニシキギ(ニシキギ科)が紅葉していました。深紅に染まる葉を漆黒の枝が引き立てて、楓達にも勝る美しさでした。コマユミと同種で、違いは、枝にコルク質の鰭(翼)がある事のみ。名は、美しく紅葉する様を「錦」に準え、別名のキツネノカミソリ(仙台)は、鰭を剃刀に譬えたもの。鰭を焼いて、その粉末を飯粒と混ぜ合せ、和紙や布に塗って棘の刺さった所に張ると、棘が浮いて抜け易くなるのだそうです(と言っても、一度試しただけですが、上手く行きませんでしたが)。果実は虱駆除に利用していた為、シラミコロシの別名もあるようですね・・・
 樅林付近の小羽団扇楓も、そろそろ見頃になってきましたよ…
錦木 樅林付近の小羽団扇楓

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メグスリノキ(目薬木)
2007/11/25(Sun)
 きょうは快晴で、とても暖かな一日でした(15.2℃)。あちこちで、雪虫も大発生していましたね・・・
 樅林の入口のメグスリノキ(ムクロジ科)が、紅葉していました。下から見上げると、陽が注いで紅緋色に輝くステンドグラスの様でした。名は、昔から樹皮を煎じて洗眼薬として利用されたことに由来します。近年、肝機能を高める作用や、腎機能の改善、動脈硬化の予防等にも効果があるとしてブームになり、乱伐が絶えず激減、宮城県レッドデータでも準絶滅危惧(NT)に指定される程になってしまいました。幸い青葉山には数多く自生していますが、この美しい紅葉が楽しめなくなる事等無い様に、しっかり見守って行きたいものです・・・
きょうも、オオタカの営巣地付近(東西線竜ノ口橋梁予定地)は美しく静かな時が流れていましたが、数百㍍手前の斜面では、ボーリングでもするのでしょうか? 気になる作業が始まっていました・・・
目薬木 オオタカの営巣地付近(東西線竜ノ口橋梁予定地) 何の工事?.!

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オニイタヤ(鬼板屋)
2007/11/25(Sun)
2007.11.24(土)
 今朝は少し寒かったものの、日中は晴れて暖かくなりました(0.0~12.0℃)。
 沢を埋め尽くす様に、オニイタヤ(ムクロジ科)の葉が落ちていました。
北海道南部から九州に分布する落葉高木で、沢筋などに生育します。基本種のイタヤカエデも変異幅の広い種で区別し難いものもありますが、オニイタヤは葉裏全体に特有の短毛があるので区別できます。名は、葉の大きなイタヤカエデ(葉が水平に茂る様子を板で葺いた屋根に譬えた)の意で、別名のケイタヤは、毛が多い事に因る様です・・・
鬼板屋 きょうの竜ノ口

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コハウチワカエデ(小羽団扇楓)
2007/11/23(Fri)
 今朝は、昨晩積った雪で山々が真っ白でした。午前中は雪がちらつきましたが、午後は曇り後晴れでした(-0.8~5.6℃)。
 樅林の側のコハウチワカエデ(ムクロジ科)林が、漸く赤味を帯びてきました。例年より遅い紅葉と例年より早い雪で、きょうもたっぷりと雪の紅葉狩りを楽しませて頂きましたよ。名は、ハウチワカエデ(天狗の羽団扇の様な楓)より葉が小振りな事に因りますが、葉柄が長め(葉と同じ位)な事でも区別できます・・・
小羽団扇楓 こちらは、瓜肌楓と雪の絨毯

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ハナサナギタケ(花蛹茸)
2007/11/22(Thu)
きょうは、一日中雪でした(-0.7~2.9℃)。山でも、日中は湿り雪で解けていましたが、朝晩はそれぞれ数㎝積りました。
 森で動物達の痕跡を探していると、雪中にハナサナギタケ(ステルベラ科)が出ていました。思わず触れると、粉雪にも見える白い粉(胞子)が飛んで、まるで雪原で風雪に耐える立木の様でした。所謂「冬虫夏草」の一種で、蛾等の蛹(時に幼虫)に発生します。良く見られるのは夏なのですが、冬だと樹氷の様ですね・・・
花蛹茸 紅葉の雪山

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ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)の実   
2007/11/21(Wed)
 きょうは曇って、午後には又雪や時雨が降りました。
 森の入口の木々から、ヒヨドリジョウゴ(ナス科)の実が下がっていました。まだ緑色のものもありましたが、朱色に熟した果実は、小さな酸漿の様にも見えました。名は、鵯がこの実を好んで食べる事に由来すると言われますが、毒成分のソラニンを含んでいる事もあってか、それほど好かれてはいないようです。唯、毒は薬にも成ると言う事で、解熱、利尿、皮膚病、神経痛等に薬効があり、酢漬けにしたものは、帯状疱疹(ヘルペス)に効くとも言われますが、如何なのでしょうね・・・
 鵯上戸

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サルトリイバラ(猿捕茨)の実
2007/11/20(Tue)
きょうは晴れたり曇ったりで、昨日より大分気温が上がりました(14.4℃)。
 林縁の木々に絡まるサルトリイバラ(サルトリイバラ科)に、赤い実が沢山生っていました。生花の花材にされるだけあって、目立つだけでなくとても趣がありました。サルトリイバラ(猿捕茨)の名は、蔓があちこちに伸びて絡み付き藪になった所に猿が追い込まれると、巻き髭や棘だらけで動けなくなってしまうと言う事に由来し、別名のサンキライ(山帰来)は、病人が山に籠ってこの根を食べると病気が治って帰って来たと言う故事に因る様です。根茎を煎じて飲むと、できもの、腫物、利尿の他、梅毒にも効果があるのだとか・・・
猿捕茨 展望台から泉ケ岳を望む

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初積雪
2007/11/19(Mon)
 今朝起きると、雪がうっすら積っていました。仙台での初積雪と初冬日を記録しましたが、昼間は良く晴れました(-0.2℃~5.5℃)。
 急いで山に行くと、今が盛りの紅葉も白い雪と相俟って、より一層輝いていました。ノコンギクやナンブアザミが咲いていた草原も、一面の雪景色。花達もみんな綿帽子を被って、案外あったかそうに見えました。それもその筈、キラキラした朝陽が射し込んで、あんなにあった雪は瞬く内に消えてしまいました。夢でも見てたのかなって、狐に抓まれた気がしましたよ…
雪の野紺菊 羽団扇楓

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スズメウリ(雀瓜)の実  
2007/11/18(Sun)
きょうは大体晴れましたが、一時曇って時雨ました。夜になってどんどん気温が下がって、今にも雪がちらつきそうな気配ですよ。と言ってるうちに、初雪です! 今、確かに雪が舞っていましたよ…
 道端の藪に絡まるスズメウリ(ウリ科)に、実が沢山生っていました。ビー玉位の果実には、若くて黄緑色のものや、縦縞がはっきりしていてめんこい西瓜の様なものもありましたが、殆どは白っぽく熟していて、食べてみるととても甘くて、ちゃっこいながら瓜そのものでした。名は、カラスウリ(烏瓜)と比べて実が小さいからとか、雀の卵の様だからと言われている様ですね・・・
雀瓜

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キタテハ(黄立翅)
2007/11/17(Sat)
 今朝は寒くて、仙台で初霜と初氷を観測しましたが、昼間は快晴で暖かくなりました(1.1~12.2℃)。
 草原に咲き残っているノコンギクに、キタテハ(タテハチョウ科)が来ていました。黙々と蜜を吸っていましたが、こんなに寒くなって来たのに、夜の間は何処を塒にしているのでしょう? この成虫のまま越冬するのですから、厳寒期は、さぞ大変な事でしょうね。名は、黄色いタテハチョウ(翅を立てて止まるのが印象的な蝶)の意。シータテハに似ていますが、後翅の黒斑に水色(白)の点がある事等で区別できます。幼虫の食草は、カナムグラの様ですね・・・
黄立羽. きょうの竜ノ口

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カクミノスノキ(角実の酢の木)
2007/11/16(Fri)
きょうは大体晴れましたが、少し寒い一日でした(3.5~9.5℃)。と言っても、平年並み。やっと、泉ヶ岳でも初冠雪を記録しました。。
乾いた尾根道に、カクミノスノキ(ツツジ科)の実がまだ沢山生っていました。艶々としたランプ状の実も小さな芽も真赤で、降誕祭用の電飾かと思いました。一つ摘んで食べると、甘酸っぱい味が広がりました。名は、角張った実が生るスノキ(酢の木=果実や葉が酸っぱい事に因る)の意で、別名のコウスノキ(小臼の木)は、小さくて、果実の先が凹むのを臼に見立てたものです。この角張って見える所は萼の名残り。ウスノキと似ていますが、両種の中間的形態を示すものも多くて、区別は難しい様ですね(花の時季に同定しました)・・・
小臼の木 
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コシアブラ(漉油)   
2007/11/15(Thu)
 きょうは晴れたり曇ったりで、時々氷雨が降りました。
 森の入口で、コシアブラ(ウコギ科)の木が倒れていました。何故倒れたかは分りませんが、蒼白い葉が時雨に濡れて、淋しげに揺れていました。名は、木から樹脂液を取り、漉して塗料[金漆(ごんぜつ)]として使われた事に因ります。若葉は、山菜として良く食べられていますし、「削り花」や「おたかぽっぽ」(笹野一刀彫り)にも使われますよね・・・
漉油

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サネカズラ(実葛)
2007/11/14(Wed)
きょうも、晴れ時々曇りでした。
 車道法面に絡まるサネカズラ(マツブサ科)に、果実が生っていました。赤い楠玉か大きな木苺の様な集合果は、食べてみると少し苦みはありましたが、甘くて十分美味しいものでした。図鑑では、「関東地方以西から中国南部の照葉樹林に見られる常緑蔓性木本」とあり、温暖化の影響でここまでやって来たのでしょうか? 庭木にもされる様ですから、鳥が種を運んで来たのかも知れませんね。名は、実(さね)が美しい葛(蔓植物)の意で、別名のビナンカズラ(美男葛)は、昔蔓の粘液が整髪料に使われた事に因る様です。小倉百人一首の「名にし負はば 逢坂山のさねかづら 人に知られで くるよしもがな 」(藤原定方) は有名ですよね・・・
実葛

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ナツハゼ(夏櫨)
2007/11/13(Tue)
 きょうも、晴れたり曇ったり。
 展望台の崖縁に、ナツハゼ(ツツジ科)の実が沢山生っていました。摘んで幾つか食べてみると、艶々の美味しそうなのは酸味が強く、皺々で不味そうな方が、甘い干葡萄の様でした。ブルーベリーの近縁種だけあって、噛み締めていると、目がパッチリして来る気がしましたよ。名は、他に先駆けて夏に、ハゼの様に赤く紅葉する事に因ります。仙台では、この実を鉢巻をした男子に見立て、ヤロッコハチマキと呼んでいます。ヤマナスビと呼ぶ所もある様ですね・・・
今朝は、街中からも冠雪した蔵王が見られましたが、展望台から放山方面を望むと、この三日程の雨や時雨の所為か、山肌が一気に色付いている様でしたよ…
夏櫨 展望台から放山を望む


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バイカツツジ(梅花躑躅)の紅葉
2007/11/12(Mon)
 きょうは朝から日差しが戻り、晴れ時々曇りでした。
 森の林床の所々で、バイカツツジ(ツツジ科)が茜色に紅葉していました。小さくて目立ちはしませんが、屈んで見上げると揺らめいて、夕焼け空を行く朱鷺の群れの様でした。名は、梅雨時に咲く花が梅を連想させる事に因る様ですね・・・
梅花躑躅
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十一月観察会と『地下鉄東西線[青葉山地区]工事説明会』
2007/11/11(Sun)
 工事現場にオオタカが飛んだ!! 
きょうは、定例の観察会と、その後『地下鉄東西線[青葉山地区]工事説明会』、『現地説明会』が続けて行われました。
 大雨の予報もあって、実施そのものが危ぶまれましたが、始まる頃には雨も上がって、落葉を踏みながら、しっとり濡れた紅葉の森を楽しみました。と言っても、紅く染まっていたのはウリハダカエデやケカマツかと、ハウチワカエデ、コハウチワカエデ、シラキの一部位で、楢類やブナ等はまだ緑っぽいものが多く、今年の紅葉は一週間以上遅れている様でした。花は、アキノキリンソウやシロヨメナが目立ち、ノコンギク、キッコウハグマ、ゲンノショウコ、コマツナギ、ハキダメギク、オオハンゴンソウ、シラヤマギク、ナンブアザミ、サザンカ(植栽)、セイヨウタンポポ等の他、カワラナデシコ、キチジョウソウ等のレッドデータ記載種、狂い咲きのヤマツツジも見られました。果実では、ツルリンドウ、ガマズミ、シラキ、タカノツメ、ウメモドキ、コナラ、ヤブムラサキ、アカネ、クサギ、クロウメモドキ、マムシグサ、オオウバユリ等、キノコでは、ハタケシメジ、ニガクリタケ、ヌメリイグチの他、沢では何とムキタケも見つかりました。ヒガラやエナガ、シジュウカラが梢を渡る下で、孵り損ない見捨てられたらしいヤマガラの卵もありました。雪虫も飛んでいましたね。きょうは、ちょっと短い割に上り下りがきつかったかも知れませんが、又、カタクリが咲き乱れる頃に歩きたいものです。来月(12月)は、益々ふかふかの落葉を踏み分けながら、冬芽や動物の痕跡、混群を作る野鳥達等を観察出来れば、と思っています・・・ 
雪虫 ミズナラの森 ヤブムラサキ 森の人気者
 
12時からの『地下鉄東西線[青葉山地区]工事説明会』では、仙台市の担当者の方3名にお越し頂いて、東西線建設工事の概要と青葉山地区工事の詳しい説明があった後、質疑応答がありました。カドミウムや重金属各種の検出問題、工事に伴う排水問題、各工法採用の是非など諸意見が交わされ、私も、最も問題が大きいと思われる「竜ノ口橋梁工事」について①伐採されると言うオオタカの営巣木群の行末や②地下鉄運行時の騒音予測③橋が、凍結された筈の都市計画道路と二階構造になる事の矛盾、等を尋ねましたが、「少なくもこれから一年は伐採はない」との言を頂いた以外、はっきりしたお答はありませんでした。当会(青葉山の緑を守る会)としては、東西線に関する市との初めての意見交換会となりましたが、参加者殆どの声は、「できれば工事そのものを止めて欲しい!!」と言う事だと感じました。
 会の後、「市道拡幅工事」や「青葉山トンネル竪坑工事現場」を視察し、現地でも詳しく説明して頂きました。肝心の「竜ノ口橋梁予定地」の視察は諸事情で出来ませんでしたが(今後の実施を検討との事)、きょう案内された部分だけでも、大変な自然破壊が始まっていて、それがほんの序章に過ぎず、オオタカやカモシカの生息にも決定的な打撃が待っている事が実感されました。
 工事現場で、誰かの「オオタカじゃないの?!」との声で見上げると、展望台の脇すれすれをパタパタスーッと飛び行くオオタカの若鳥が見えました。恐らくあの、七月初めに巣立った雛二羽の内の一羽だったのでしょう。昨日の下見では、近くの尾根でドバトの残骸(オオタカの食痕)を確認しましたが、狩場である旧ゴルフ場も使い難くなって・・心配なことばかりです。この豊かな自然がいつまでも絶えない様に!と、心から願わずにいられぬ一日でした。
 尚、当会としては、きょうの「市の説明と意見交換」を踏まえて、参加者からの意見を募り、「意見書」「要望書」として市に提出する予定です。きょう参加されなかった方でも、この(特に青葉山地区の)工事についてのご意見があれば、どしどしお寄せください・・・
カワラナデシコ 不時開花のヤマツツジ 参加者はこの倍程でした 雨の工事現場
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ミズナラ(水楢)
2007/11/10(Sat)
きょうは、雨が降ったり止んだりでした。
 旧金属学博物館の下で、黄葉したミズナラ(ブナ科)が雨に濡れていました。この辺りの森は、木々の多くがミズナラで、ガサゴソと大きな落葉を踏みながらの黄葉狩りが楽しめます。ブナと共に冷温帯を代表する落葉高木で、主に奥山に自生しますが、青葉山でも数多く見られます。名は、水分が多い事に、別名のオオナラは、コナラと比べて樹高、葉、堅果共に大きい事に因る様ですね・・・(続きは、明日の観察会↓のチラシに)
 水楢 東西線八木山橋梁予定地近くの猿岩

 明日は、観察会の後の12時から、青葉の森管理センターにて『地下鉄東西線[青葉山地区]工事説明会』↓があります。オオタカの営巣地・八木山橋梁建設予定地など「青葉山地区」の工事計画について、仙台市の関係者の方々から説明を頂き、意見を交換します。又、その後引き続いて「現地説明会」も行う予定です。青葉山の、仙台の行末を大きく左右する「工事」です。皆さん、こぞってご参加下さい!!  
地下鉄東西線[青葉山地区]工事説明会』
 日時: 11月11日(日) 12時~(10:30からの観察会の後に行います)
 場所: 青葉の森管理センター 
 
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ブナ(椈)
2007/11/09(Fri)
きょうも、良く晴れました。
 ブナ(ブナ科)が、黄葉していました。と言っても、未だ数本だけなのですが、明るい陽射しを浴びて黄金色にキラキラ輝いていました。ブナと言えば高い山にしか生育しないと思われがちですが、青葉山でもあちこちに自生していて、小林も作っています。元々(特にこの東北では)食料、灯油、、建材等として重用されて来ましたが、何時の間にか「橅(木で無い)」等との汚名を着せられ、戦後の大量伐採で激減してしまいました。最近漸く、ブナ林そのものの豊かさや緑のダムとしての機能等が見直されつつある様ですが・・中々ですよね・・・
椈 きょうの竜ノ口峡谷

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不時開花のヤマツツジ(山躑躅)
2007/11/08(Thu)
きょうは立冬でしたが、良く晴れて暖かな一日でした(18.4℃)。
 この陽気に誘われたのか、今秋も森の所々で、ヤマツツジ(ツツジ科)が咲いていました。綺麗ですが、紅葉してきた森の赤味に妙に合っていて、少し怖い感じがしました。暖かい日々が続いた事等が原因の「不時現象(気象用語で、平年の起日と著しくかけ離れた時期に起きる生物現象)」で、現象の違いにより不時開花(狂い咲き).不時発現等と言いますが、最近では毎秋の様に出現するので、余り驚かなくなってしまいました。山ではこの他、マキノスミレ、ヤマブキ等も咲いていましたよ・・・
 山躑躅と紅葉

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ウリハダカエデ(瓜膚楓)
2007/11/07(Wed)
きょうは晴れ上がって、気温も上がりました(18.2℃)。 
 山全体の紅葉はまだまだですが、展望台下のウリハダカエデ(ムクロジ科)が紅葉していました。赤紫~深紅~黄~黄緑と微妙な色合いを見せながら、暖かい陽光を燦々と浴びていました。名は、緑筋のある滑らかな木肌がマクワウリに似ている事に因りますが、これは若木の証で、古木では褐色になります・・・
 瓜膚楓 青葉山から見る放山と船形山

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スッポンタケ(鼈茸)
2007/11/06(Tue)
きょうは、一日曇り。
 赤松林の外れの草地に、スッポンタケ(スッポンタケ科)が生えていました。方言名は、クソタレキノゴ、ハエドマリ、キンタマッコ等、酷い付けられ方ですが、黒緑の傘の下部は透けていて、お洒落なランプシェードの様でした。図鑑では「悪臭」としか記されていない、クレバ(粘液状胞子形成部)から発する匂いも、私には馥郁とした甘い果実臭にしか感じませんでした。「きのこの女王」「山珍之王」等と言われるキヌガサタケとは、外見上網(レース)が無いだけの違いで、五本あった内の一本だけ採って美味しく頂きましたが、味も食感もそっくりでしたよ…
鼈茸

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キチジョウソウ(吉祥草)
2007/11/05(Mon)
きょうは、晴れ後曇り。
今年もあちらこちらに、キチジョウソウ(スズラン科)が咲いていました。赤紫の花茎に薄紅色の花は、この時季の風景には艶やか過ぎて、軽く眩暈を覚える程です。名は、吉事があると咲くとか、咲くと吉事が起きるとの伝説に由来する様ですが、如何なのでしょう。仙台付近が北限自生地となっていて、宮城県レッドデータで要注目種に指定されています。何とか、青葉山にも「吉報」があると良いのですが・・・
吉祥草

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シラキ(白木)
2007/11/04(Sun)
きょうも、良く晴れました。
 今、青葉山では、山桜や山漆等に続いて、シラキ(トウダイグサ科)が美しく紅葉しています。場所によって深紅から赤紫、薄紅、黄と、様々に色付いていて、それぞれがまるで別種の様でした。名は、樹皮や材が白いからとか、枝を折ると白い乳液が出るからとか、色々言われているようですね・・・
 山全体としての紅葉は二分程で、追廻から見上げる青葉山も、未だ緑が勝っていましたよ…
白木と山漆 青葉城址

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ツルウメモドキ(蔓梅擬)
2007/11/03(Sat)
 きょうは、良く晴れました。
 藪地の木々のあちらこちらから、ツルウメモドキ(ニシキギ科)の果実が下がっていました。鬼灯を無数に連ねた様な華やかさで、遠目には花が咲き乱れているかの様です。良く花材にされるだけの事はありますね。名の由来は、蔓性で葉や若枝がウメに似ているからとか、果実や葉がウメモドキに似ているから等と言われている様ですね・・・、
蔓梅擬

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コナラ(小楢)の団栗
2007/11/02(Fri)
きょうは、曇りのち晴れ。
 森の道端に、コナラ(ブナ科)の団栗が沢山落ちていました。もう十日以上前から、行く道の到る所に散らばっていたのですが、今持って減らないと言う事は、次から次と落ちて来ていて、今秋は栗鼠も野鼠も懸巣にも・・蓄えは十分にあると言う事なのでしょうか。小楢は所謂二次林の主役で、青葉山でも一番多い樹種です。名は、ミズナラ(別名オオナラ)と比べて、樹高、葉、果実共に小さい事に因る様ですね・・・
小楢の団栗 竜ノ口上流部

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ムキタケ(剥茸)
2007/11/01(Thu)
きょうは、曇り時々晴れ。
 沢の倒木に、今年もムキタケ(キシメジ科)が出ていました。まだ、然程大きくはありませんが、沢の水分を一杯吸ってしっとりと、色付き始めた森に溶け込んでいました。少し採って持ち帰り、茸汁にして美味しく頂きました。名は、表皮が剥け易い事に因りますが、この皮と肉の間のゼラチン層が、滑りと旨味になるのでしょうね・・・
剥茸

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