マルバアオダモ(丸葉青梻)の芽
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2007/12/31(Mon)
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きょうは久しぶりの雪で、一日中降り続きましたが、湿り雪で余り積りませんでした。
遊歩道沿いのマルバアオダモ(モクセイ科)に、青い冬芽が付いていました。角張って藤鼠色の芽は、細かい粉状の毛に被われて、フェルトの耳付き帽の様でした。北海道~九州や朝鮮等に生育する雌雄異株の落葉高木で、やや乾燥した痩地に生育します。名は、幼木の葉が丸く、枝を切って水に浸けると水が青く変わる事から、青いタモに似た木の意です(タモについてはシロダモを参照)。材は弾力があり、野球のバットに成るので、宮城球場にも植えられていますよね・・・ ![]() ![]() スポンサーサイト
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ノササゲ(野豇豆/野大角豆) の実
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2007/12/27(Thu)
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今朝も冷えたものの、晴れて穏やかな一日でした(-1.6~8.3℃)。
林縁のノササゲ(マメ科)が、実(種子と莢)を付けていました。お洒落に白粉を被った黒紫の種子が、捩れた莢に縋り付いていました。良く見れば、一個一個の種子が「臍」で繫がっている様です。黄色い花も、弾ける前の本紫の数珠っぽい豆果(莢)も奇麗ですが、冬枯れの森に踊る種子達も風情がありますよね・・・ ![]() |
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ガビチョウ(画眉鳥)
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2007/12/22(Sat)
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きょうは、晴れ後曇り。
笹藪の中で、ガビチョウ(チメドリ科)がけたたましく囀っていました。クロツグミにも似た響きなのですが、ずっと大きな声で、ウグイス、シジュウカラ、キビタキ等様々な鳥の鳴き真似も上手です。きょうは、所々コジュケイが入っていました。中国南部~東南アジア北部に生息する外来種(外来生物法で特定外来生物に指定され、日本の侵略的外来種ワースト100選定種にもなっている)で、青葉山のこの藪には、今年に入って突然定着してしまいました。地上を走り回って昆虫や果実を食べるので、同じ採食性のツグミやシロハラ、アカハラにウグイスやアオジ等も追いやる傾向がある様ですし、もしかすると一昨日紹介したノウサギの激減にも関係しているかもしれません? 留鳥となり、一年中囀り、地上採食性なので積雪による影響を受け、寒地での生息は無理とされて来ましたが、温暖化の影響で一気に北上している様です。名は、目の周りの眉毛状の白い隈取に由来する様ですね・・・ ![]() ![]() |
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ノウサギ(野兎)の糞
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2007/12/20(Thu)
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きょうは曇り後晴れて、時々風花(雪)や風種?(雨)が落ちました。
笹薮の周りのあちこちに、ノウサギ(ウサギ科)の糞が落ちていました。雪や雨にしっとり濡れた、小さくもぞこい草の玉は、何にも勝る「宝物」に見えました。実は、青葉山ではこのところ、野兎の目撃も痕跡も極端に少なくなり、心配の種が尽きないのです。カモシカもテンも、ツキノワグマでさえ普通に確認出来るのに、これは如何言う事なのでしょう!? 「地域的絶滅」等、生態系激変の序章にならない事を祈るばかりです。人間には荒地としか見えない笹藪等の「藪」も、野兎を初め小動物や野鳥達には無くてはならない棲家になっているんですよ・・・ ![]() ![]() 青葉山からは離れますが、遂に(12/15~16の深夜)、仙台駅前バスプールのグリーンベルトのケヤキが6本伐採(殺)されてしまいました。腹立たしいばかりですね… |
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十二月観(視)察会
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2007/12/09(Sun)
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きょうは、毎月定例の観察会。昨夜の霙や氷雨はほぼ上がったものの、曇天の下、時折雪混じりの雨粒がポツポツと落ちる会になりました。宮教大構内のカリンの木には、大きな実がたわわに生って、ゴロゴロ落ちているものもありました。まだ、マメガキ達も青く渋そうに垂れ下り、足元にはオニノゲシ、イヌタデ、ハキダメギク、ウシハコベ、ムラサキツメクサ、シロツメクサ等が咲き、師走とは思えぬ雰囲気です。名残の紅葉や木々の芽、咲き残るノコンギク等を楽しみながら進むと、爽やかなカラスザンショウの香りが漂います。落ちている果実の傍には、大きなホコリタケが一杯出ていましたね。落葉の感触に嬉しくなりながら、展望櫓に上がると、遥か泉ヶ岳や船形連峰は雪煙りを上げ、真下の谷を数羽の鷲鷹が悠々と舞っていました。こんな寒いのに、床下ではまだ何と、大きなアリジゴクが見つかりましたね。シロダモの実や花、マンサクの花芽等見ながら三居沢寄りの展望台に辿り着くと、リスの食べ残し(森のエビフライ)が散らばっていました。食べ方や巣作りの様子を想像し、巣材の温もりを確かめた後、檜林を過ぎた辺りでは、巣そのものをも発見!
![]() ![]() ![]() ![]() カモシカの角擦り痕や、イタチの糞等、動物達の残した宝物にも沢山出会いました。小群を作っていたヒガラやヤマガラ、メジロ、エナガ達の他、ゴジュウカラやルリビタキの声も聞こえていましたよ。他に目立っていた実では、ウメモドキ、オトコヨウゾメ、チゴユリ、ツクバネ、ツルアリドオシ、ツルリンドウ、ヤブコウジ、ミヤマガマズミ、ヘクソカズラ、オオバジャノヒゲ、ヤブラン、ヤブムラサキ、ムラサキシキブ、ニシキギ、リョウブ、アカネ、ウツギ等がありました。フユノハナワラビの胞子茎も沢山見られました。キノコでは、アシナガタケやツチグリも出ていましたし、粘菌も見られました。ウダイカンバの虫こぶも奇妙でしたね・・・ 皆さんには、どんな出会いがあったでしょうか? (尚、ciao66様のブログペンギンの足跡Ⅱにも詳しい観察記がありますので、是非ご覧下さい)) 来月の次回は、もう新年ですね。雪上の、心改まる初歩きを期待したいものです・・・ ![]() ![]() ![]() ![]() |
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ホオノキ(朴の木)とツルウメモドキ(蔓梅擬)の実
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2007/12/06(Thu)
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きょうは快晴で、暖かくなりました(11.5℃)。
藪の真中にすっくと立つホオノキ(モクレン科)に、一杯果実が付いていました。木の天辺まで絡まるツルウメモドキ(蔓梅擬)の方が目立ちますが、海鼠の様な体を立てて、落ちていても良い頃なのにしっかり持ち堪えている様には、少し感動しました。果実は、袋果が集まった集合果で、袋果の殻に赤い種子が挟まっていますが、熟すと垂れ下り野鳥達に食べられます。北海道~九州の他、中国、朝鮮、クリル等に分布する落葉高木で、樹高30mにもなり、軟らかく加工し易い為、昔は枕に、今は版木、下駄、楽器等に使われています。 名は、朴葉味噌の様に、大きい葉で食物を包んだ事に因ります。 万葉集の「みちのくの栗駒山のほほの木の枕はあれど君が手枕」は有名ですよね・・・ ![]() |
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