バッケ(蕗の薹)
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2008/01/28(Mon)
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きょうは晴れ時々曇りで、少し暖かくなりました(-0.8~7.1℃)。
雪の残る草原のあちこちに、バッケ[仙台でフキノトウの事/フキ(キク科)の花茎]が顔を出していました。名は、アイヌ語のpakkay[子を負ぶう(様な姿)の意]に語源がある様ですが、見ていると、アイヌの昔話に登場するコロポックル[フキの下にいる人の意]そのものの様にも見えて来ます。フキはサハリン~九州の他、朝鮮、中国にも分布し、古来各地で野菜として採取、栽培もされて来ました。北方に生育するアキタブキは高さ2mにもなり、それ故にコロポックルやトンチトンチ(サハリン)等の小人伝説も生れたのでしょう(嘗て実在したとの説もありますが)?。「まだかな」と思いつつ、一つだけ採って、バッケ味噌にして美味しく頂かせて貰いましたが、春の香りが口一杯に広がりましたよ… ![]() ![]() 青葉山からは少し離れますが、きょう遂に、青葉通りの欅が伐られ始めました。ついでに、と言う事なのか、西公園側の他の木々まで伐られていました。通りがかりの人が「いつかきっと罰が当たるよ」と言っていましたが、何の罪もない多くの市民に禍が降りかかりそうで、腹立たしいばかりですね… |
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『オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」についての質問状』に対する回答
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2008/01/28(Mon)
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昨年12月25日に提出した、『オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」についての質問状』に対する仙台市の回答が届きました(下記:オオタカ営巣に関する情報は伏字「
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マイマイガ(舞々蛾)の卵塊
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2008/01/23(Wed)
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きょうは、曇りがちで一時雪も舞いましたが、それほど寒くありませんでした(-2.6~2.8℃)。
先日の観察会でも(昨夏には産卵が)見られましたが、リョウブの木の幹に、マイマイガ(ドクガ科)の卵塊が付いていました。上の方を鳥に突かれた様ではありましたが、暖かそうなそうな毛に覆われて、春の孵化が待ち遠しそうでした。卵塊は、200~300粒の卵の集まりで、ふかふかの表面は雌の尾端の毛なのだそうです。幼虫の食草は、広葉樹から針葉樹まで300種以上と言われ、時に大発生して森林被害を及ぼします。名は、雄が雌を求めてひらひら飛び回る姿に由来します。別名のブランコ毛虫は、若齢幼虫が分散する際、糸を吐いて下垂する事に因る様です。尚、ドクガ科には属していますが、毒はない様ですね・・・ ![]() |
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オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」についての質問状
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2008/01/14(Mon)
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下記は、昨年12月25日に、仙台市に提出した質問状です。
昨日の新年会でも要望がありましたが、皆さんから、「その後の状況が知りたい」「市とのやり取りを公表してほしい」等の意見が多く、公開することにしました(ただし、オオタカに関する情報部分は伏字「 仙台市長 様 仙台市交通局「東西線建設本部」 部長 様 青葉山の緑を守る会 代表 植村千枝 オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線 「青葉山地区工事」についての質問状 Ⅰ. 経過 当会は、地下鉄東西線がまだ「計画」の段階にあった1998年より、青葉山周辺(竜ノ口峡谷と旧青葉山ゴルフ場を含む)において定期的にオオタカ(環境庁と宮城県レッドデータブックで準絶滅危惧(NT))の生態調査を繰り返してきました。これは、この地域が、国指定天然記念物東北大学植物園と同様のモミ天然林や急峻で複雑極まる美景観の竜ノ口峡谷を有する「仙台市の宝」と言うべき場所であるにもかかわらず、地下鉄東西線をはじめ、東北大学キャンパス移転、市都市計画道路などの大規模開発が予定されていたために、市民の立場からの「調査・記録」が緊要と思われたからでした。とりわけオオタカは、周年観察され、毎年のように市有林、西部国有林、東北大学植物園、竜ノ口峡谷、八木山などで営巣を繰り返してきましたが、最近(2005~2007年)は、東西線ルート付近を営巣地として利用しています。特に昨年からは二年続けて この橋梁建設予定地である竜ノ口峡谷は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」にも指定され、市長も、地下鉄建設に係る環境影響評価準備書に対して、「…前略…青葉山、広瀬川及び竜の口渓谷等の一帯は、国指定天然記念物及び史跡をはじめ広瀬川の清流を守る条例の環境保全区域や風致地区などに指定されており、本市中心部に近接しながら豊かな自然環境が維持されてきた貴重な地域であることから、周辺の自然との調和と生物生息環境の保全に十分配慮するよう求めるべきである…後略… 」と、述べられています。 もし竜ノ口橋梁工事が現計画のまま実施された場合、絶滅危惧種であり、「杜の都」仙台の象徴ともいえるオオタカを絶滅においやり、カモシカ(国指定特別天然記念物)やテンなどの生息・往来の地「生態系の道」を分断することが予想されますし、大規模な土木工事による土砂流出・崩壊なども危惧されています。 しかし、先日(2007年11月11日)、当会が企画しました『地下鉄東西線[青葉山地区]工事説明会』において、貴局による「説明」が行われ、当会会員など参加者との間に質疑応答がありましたが、「オオタカの営巣地周辺樹木の伐採は、少なくも今後一年はない」こと以外、当会が納得できるような明確な回答はありませんでしたので、改めて文書による速やかな回答を求めます。 Ⅱ. 質問 下記の諸点について回答を求めます。 記 1. 先日の「工事説明会」では、「オオタカの営巣地周辺樹木の伐採は、少なくも今後一年はない」とのことでしたが、それは事実ですか。 2. 3.貴局は、8月23日の記者会見で、「法定基準の最大10倍に当たる1ℓ当たり0・10mgのカドミウムが、地下鉄東西線青葉山地区の建設現場の地下20~30mの地層(竜ノ口層)で検出された」と発表されましたが、先日(11月11日)の『地下鉄東西線[青葉山地区]工事説明会』では、「竪坑最深部である38mよりずっと深い場所で検出されているので安全だ」との回答でした。もし前者が正しいとすると、安全ではなく、極めて重大な問題ということになりますが、そのどちらが真実ですか。 4.先日の『工事説明会』では、「建設工事に伴う排水を、青葉山地区・二十人町の沢で行う」との回答でしたが、カドミウム、ヒ素など重金属各種の流出が危惧されるうえに、「広瀬川の清流を守る条例」にも抵触すると思われますが、どうお考えですか。 5.当会は、「都市計画道路・川内旗立線の青葉山地区の計画は凍結されている」と理解していましたが、計画されている竜ノ口橋梁が、凍結されている筈の都市計画道路との二階構造になるのは何故ですか。また、もし当会の認識が誤りで、「計画が凍結されていない」場合は、「計画」の、現在の進行状況をお教えください。 6.オオタカの営巣地である竜ノ口橋梁計画地における、工事の際や地下鉄運行時の騒音値をどう予測していますか。具体的な数値でお答えください。 7.上記(6)の予測に加えて、都市計画道路・川内旗立線が建設された場合の騒音値をどう予測していますか。具体的な数値でお答えください。 8.もし竜ノ口橋梁工事を現計画のまま実施する場合、現地は急傾斜地であり、工事用道路を造る際に大規模な土木工事が必要となり、降雨時の土砂流失、特に豪雨による大規模流失が予測・危惧されますが、自然破壊を最小限に留める対策(ケーブルクレーン工法やケーブルカーを敷設しての工事など)は検討されましたか。検討した場合は、その詳細な結果、見積書などを公表してください。 9.竜ノ口峡谷周辺は、「竜ノ口層」を代表とする軟弱地層が連続しており、崖崩れが日常的に発生しています。そのうえに、現在、八木山橋下流の北側斜面が大崩壊し、竜ノ口峡谷が完全に埋まる状態のままになっています。この崖崩れは、天守台上部の、200mにわたる車道法面崩落とも関係する極めて重大なものとも考えられます。このような大規模崩壊が地下鉄東西線の竜ノ口橋梁工事によっても誘発されることが予測・危惧されますが、どうお考えですか。 10.もし工事を現計画のまま実施した結果、この地区でのオオタカの営巣・繁殖が途絶えた場合、オオタカやその他の希少動植物が地域的に「絶滅」した場合、または大規模崩壊などの災害が発生した場合、誰がどのように責任を取るおつもりですか。 |
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一月観(視)察会
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2008/01/13(Sun)
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きょうは、期待した程の雪にはなりませんでしたが、粉雪が舞い散る寒い会でした。でも、大勢の参加者で溢れ、楽しい一時になりましたよ。
大学構内のトチノキは大きな芽をテカテカきらきらと輝かせ、巨大なシャンデリアの様にも見えました。森に入ると小道にはうっすらと雪が積り、水溜りはしっかりと凍っています。入口付近では、昨日もいたホソミオツネントンボを探しましたが、残念ながら見つかりません。その代わり、木の実はまだまだ沢山残っていて、ウメモドキやツルリンドウ、ミヤマガマズミ、ヤブコウジにツルアリドオシ、シラキ、ヤブムラサキ、サルトリイバラやオオバジャノヒゲ等々色々楽しみました。特に、ナツハゼやツクバネは、多くの方が味を楽しめましたね(鳥達の分を少し奪ってしまいましたが・・ゴメン)。 ![]() ![]() ![]() ![]() 動物達の痕跡は、雪の少なさもあって足跡はカモシカ、キツネ位でしたが、食痕はカモシカ、リス、アカネズミ等、糞はテン、イタチ等のものを見つけることが出来ました。クヌギやイヌツゲ、マンサク等の他、ヤマツツジのあったかそうな虫こぶ、マイマイガの卵嚢やヤママユ、カレハガの繭。様々な顔を見せる冬芽とその葉痕達。木肌に黒々と不思議な模様を描くコウヤク病の班。木々の梢をチーチー鳴きながら移動して行くヒガラやエナガにコガラやヤマガラ。道端で草の実を啄むミヤマホオジロの群れ。時折、強風にウォーウォー大声で泣いている様だった森の木々等・・・皆さんにはどんな出会いがあったでしょう?どんなものや光景が印象に残りましたか?(尚、ciao66様のブログペンギンの足跡Ⅱにも詳しい観察記がありますので、是非ご覧下さい)) ![]() ![]() ![]() ![]() 散策後は、管理センターで新年会があり、それぞれの青葉山への思いを語り合いました。昨年末に仙台市に提出された『オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」についての質問状』についても話されましたが、「青葉山の自然を守りたい」との皆の気持ちが詰まったものなのですから、しっかりと受け止めて頂いて、これが「工事見直し」のきっかけになってくれればと願うばかりです… |
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コバギボウシ(小葉擬宝珠)の果実
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2008/01/08(Tue)
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きょうも晴れて、春の様な陽気でした(0.3~10.7℃)。
遊歩道の道端で、コバギボウシ(リュウゼツラン科)が立ち枯れていました。朝陽を受けて輝く様は、お伽話に出て来る金の御弊の様にも見えました。良く見ると、くの字に開いた果実には黒い種子も未だ残っていて、旅立ちの時が待ち切れぬ様でした。7~8月の花後に稔って、翼を持つ種子を作りますが、その後茎上部に長く残って、風で散布されるのを待ち続けます。名は、葉が小型のギボウシの意で、そのギボウシは、若い蕾の様子が橋の欄干の「擬宝珠」に似ている事に因る様ですね・・・ ![]() |
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ニホンリス(日本栗鼠)
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2008/01/06(Sun)
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きょうも大体晴れましたが、夜になって何と、雨が降り出しました。
追廻の奥の林のあちこちで、ニホンリス(リス科)に出会いました。皆元気に木の梢から梢に飛び移り、幹を上下に走り回っていましたが、終りに見た一頭は、我等の群れに驚いたのか、暫くじっとしたままでした(「野鳥の会」青葉山探鳥会にて)。本州~九州等に分布する日本固有種で、西日本には少なく、九州ではほぼ絶滅したとされています。低山~平地の森林に生息し、堅果や種子、キノコ、果実や昆虫類、鳥の卵等も採食します。青葉山では、食糧や巣のある赤松や杉、檜、鬼胡桃の木立等で、主として早朝に良く観察されます。夏毛は赤っぽいのですが、冬毛は灰色で耳元に総毛が生えます。秋季、貯蔵の為地中に種子を埋める事に因って(取り残す事も多いので)、森を育てる役割を果たしています・・・ ![]() |
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