キクザキイチゲ(菊咲一華)
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2008/03/29(Sat)
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きょうは大体晴れましたが、冷たい風も吹きました(3.3~10.6℃)。
沢に沿って、キクザキイチゲ(キンポウゲ科)が咲いていました。白花が多いのですが、中には澄んだ清水を思わせる青花があって、思わず胸を衝かれます。他にも微妙に薄紫、濃紫のものも混じっていて嬉しくなりますが、色がこれ程違うのに別種じゃないなんて、とても不思議ですね。北海道~近畿の山地の、主に明るい林内に生育する多年草で、花弁に見えるのは全て萼片で、10枚前後あります。アズマイチゲに似ていますが、葉が深く切れ込んでいるのが特徴です。名は、菊の様な花を咲かせる一輪草の意(「一華」はイチリンソウ属の花の一名で、他に一夏草、一花草、一華草とも書かれる)。キクザキイチリンソウとも呼ばれます・・・ ![]() ![]() |
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コナラ(小楢)の発芽
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2008/03/28(Fri)
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きょうは冷たい雨が降り、午後は曇りました(3.1~6.8℃)。
森の林床のあちらこちらで、コナラ(ブナ科)が発芽していました。小楢の団栗達が一斉に固い殻を割って、赤い葉を今にも綻ばせ様としています。昨秋落ちた沢山の団栗の中、鼠にも栗鼠にも、鳥にも虫にも食べられず、腐りもせず、枯れもせずに生き抜いた者達の、今こそ喜びの時です。これからもどれだけの艱難辛苦が待ち受けているのかは分りませんが、一つでも多く頑張って、大きく育って欲しいものですね・・・ ![]() |
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キブシ(木五倍子)
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2008/03/27(Thu)
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きょうは、良く晴れました。
森のあちこちで、キブシ(キブシ科)が咲き出していました。枝から垂れる花房が揺れて、シャリンシャリンと、春の鈴音が聞える様でした。北海道~九州の山地の明るい場所に生える落葉低木です。先駆植物的で、荒地にも良く見られます。雌雄異株で一見同じ様に見えますが、雌花は子房が大きくて花弁は緑っぽく 、雄花は雄蕊が目立って花弁は淡黄色です(写真は雄花)。名は、果実を五倍子( フシ=お歯黒に用いる黒染料)の代用とした事に因ります。又、関東等では、藤に似るのでキフジ(黄藤)とも呼ばれている様ですね・・・ 広瀬川の岸辺近くでは、ネコヤナギの雄花が赤い葯をいっぱい付けていましたよ… ![]() ![]() |
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ハギマシコ(萩猿子)
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2008/03/13(Thu)
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きょうは、大体曇りでした(0.5~10.3℃)。
渓流の崖面に、ハギマシコ(アトリ科)がいました。30羽程の群れで草の種子等を夢中で食べていました。地味で崖の色に溶け込んでいましたが、良く見ると、特に雄は焦茶地に、名の通りの萩色の斑点があったりして、ベニマシコとは趣が異なる、とてもお洒落な装いです。カザフスタン~カムチャッカ、北アメリカ北部の山地で繁殖し、冬季は日本(主に北海道と本州中部以北)の他、中国北部、朝鮮等で越冬します。崖地の多い山地等に多く、渓流沿い等でも良く見られます。 青葉山にも毎冬小群がやって来ますが、今年は何時になく大群が、あちこちで観察された様ですね・・・ ![]() |
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『オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」についての質問状』とその「回答」についての意見交換会
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2008/03/09(Sun)
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きょうは、12時過ぎから、『質問状』とその「回答」についての仙台市の担当者の方々との意見交換会が開かれました。仙台市の担当者の方9名にお越し頂いて、当会が提出した『オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」についての質問状』とその仙台市の「回答」について、不明点等の質問、回答、意見等が交わされました。質問1では、今秋から始まるかも知れない「法面工事」が、オオタカ営巣地の間近まで及ぶ可能性がある、との回答に、とても驚きました。これでは来季以降の営巣は無理と思われました。質問2の、オオタカの「専門家」については開示できない、「トンネルにする」事も「防音にする」事も考えていない、等の答えにも唖然としました。防音にする事も、深いトンネルにする事も、世界中にいくらでも前例はあると思うのですが? 質問3では、カドミウム等を含む廃土先もまだ公表できないが、盛土をしてシートで抑えるとの事でした。管理はすると言っても、民間に委託するには違いなく、不安が募ります。質問5の、都市計画道路川内旗立線は、東西線完成後に「道路特定財源」で整備する予定で、止める気はないとの事でしたが、参加者からは、「この道路は、青葉山の自然破壊に決定的な駄目押しを与えることになるから、絶対中止すべき」との声が強く上がりました。騒音値については、いくら聞いてもとても理解できる答えは頂けず、周辺に住む人間にとっては勿論、現地に棲むオオタカやカモシカ、テン等動物達にとっての環境値であって欲しいとつくづく思いました。中々話が噛み合う場面は少ない会ではありましたが、是非とも対話を続けて行って、市民にとっても、オオタカ等動物達、自然にとっても、より良い未来が生まれる事を、願うばかりでした・・・
尚、当会としては、きょうの「意見交換」を踏まえて、参加者等広く市民から意見を募り、再度「質問状」「要望書」として市に提出する予定です。これについてのご意見・ご要望等、どうかこれからもどしどしお寄せください・・・ |
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三月観察会
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2008/03/09(Sun)
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きょうは、いつもより少し短めの観察会と、その後は青葉の森管理センターにて、『オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」についての質問状』とその「回答」について、仙台市の担当者の方々との意見交換会が行われました。
暖かく雲一つない青空の下、まずは、「タナゴ池」を見学。手前の草原にはバッケ(フキノトウ)が沢山花を咲かせ、陽溜まりにはキタテハが飛び交っています。池からは何かが跳ねる水の音がしていましたが、やはりヤマアカガエルです。ざっと見ても10匹以上はいそうで、岸辺近くには幾つも卵塊がありました。水面にはマツモムシが浮かび、水底にはドブガイも見えています。柳類の花穂が照り光り、参加の子供達も賑やかで、真に春が到来した事を実感しましたよ。 ![]() ![]() ![]() ![]() 森に入るとマンサクの花があちこちに咲き毀れ、シュンランの芽も大きく伸びています。クヌギやヤマツツジ、マンサク、イヌツゲ、クリ、コナラ等の虫瘤も面白く、あちこちからメジロやコガラ、ヤマガラ、シジュウカラ等の囀りも聞えていました。木々の間からは、白銀の山々、取分け大東岳が眩しく輝いています。カモシカの食痕、クマの爪痕、まだ冬越し中の虫達、オオタカの古巣等観察しながら道を進むと、何所までも伐採された木々の丸太が積み上がっています。松枯れ病対策の為なのですが、それにしても胸が痛みます。希少種達が下敷きになっていないか、少し点検しましたが、道沿いは何とか大丈夫そうでした。昨日は分らなかったセリバオウレンも、数輪綻んでいましたし、ニワトコも益々開いていました。ウグイスの初鳴きは聞けませんでしたが、兎に角、きょうは春の到来を体で実感できた、絶好の観察会日和だったのではないでしょうか? 来月(4月)は、カタクリ、ショウジョウバカマ、シュンランにイワウチワと、早春の花々が咲き乱れている?事でしょう。もしかしたら、ヒメギフチョウも飛んでくれるかも知れませんよ・・・ ![]() ![]() ![]() ![]() (「意見交換会」につづく) (尚、ciao66様のブログペンギンの足跡Ⅱにも詳しい観察記がありますので、是非ご覧下さい)) |
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ニワトコ(接骨木、庭常)
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2008/03/08(Sat)
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きょうも良く晴れて、暖かくなりました(-0.9~9.4℃)。
道端のニワトコ(スイカズラ科)の芽が、早くも開いていました。まだ小さいのが数個だけですが、美味しそうな若芽が大きく背伸びしていました。もう食べ頃かもしれませんが、ちょっぴりですし、お腹をこわす毒成分もありますから、止めておきました。もし食べる時は、水に晒すとか少量(味見程度)に止める等 十分な注意が必要です(油炒め、天ぷらが最適)。日本の他、朝鮮、中国等の山野に分布する落葉低木で、庭木にもされます。春の穂状白花も、初夏の赤い果実も素敵ですよね。名の由来は不明ですが、古名のニワツコギ(庭に植えるウコギ)やニワツウツギ(庭に植えるウツギ)が転訛したとか、薬用木として庭に常に植えられた事から「ニワトコ(庭常)」となった、等の説がある様です。又、 「接骨木」の名は、葉等の煎汁が打撲や骨折に効く為だとか・・・ ![]() ![]() 明日(3/9(日))は、定例の観(視)察会です↓。いつもより少し短めの観察会の後12時から、青葉の森管理センターにて、『オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」についての質問状』とその「回答」について、仙台市の担当者の方々との意見交換会を開催します。皆さん、こぞってご参加ください・・・ |
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「杜の都」青葉山は今!展示会
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2008/03/08(Sat)
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きょうから、「杜の都」青葉山は今!展示会が始まりました。この「きょうの青葉山」やDVDでも紹介して来ました、稀少動植物や自動カメラで撮られた三居沢の動物達、竜ノ口峡谷の東西線建設予定地の風景とその地で毎年営まれて来たオオタカ子育て観察記、青葉山だけで80種以上確認されている蝶達、観察会風景等の写真は勿論、皆様が持ち寄られた、書、絵、工作等様々な作品が集まりました。特に、子供や昔子供達の力作には、感心してしまいます。下記の通り、期間は3/13(木)まで、会場はエルパーク仙台(141の5階)です。皆さん、是非いらしてくださいね・・・
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カタクリ(片栗)の葉
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2008/03/06(Thu)
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今朝は、昨晩の雪がほんの少しありましたが、日中は大体晴れました。
明るい小楢の林床に、カタクリ(ユリ科)の葉が顔を出し始めていました。昨年は超暖冬でしたから、二月の内から沢山出ていましたが、今年は平年並みの様です。古名はカタカゴ。四月初めには、又あの篝火の様な花々が、地面を覆い尽くしてくれるのでしょうね・・・ ![]() |
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