オオタカ(大鷹)今年も営巣中!
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2008/04/29(Tue)
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きょうも一日良く晴れました(5.9~17.6℃)。
きょう(4/29)の河北新報朝刊に、仙台市への「再質問状」の記事と共に掲載されてしまいましたが、青葉山の地下鉄東西線工事予定地では、今年も、絶滅危惧種でもあるオオタカ(タカ科)が営巣・抱卵中です。工事予定地直下では3年連続、同所周辺では少なくも4年連続で営巣している事になります。3月末から巣材運びを、4/23に抱卵を確認し、現在も静かに、そして必死に営巣活動を継続しています。これから長い間、巣を放棄しかねない大変な時期が続きますが、オオタカにはこれまで以上に頑張って貰って、巣立ちの時を迎えて欲しいものです。昨年あった様な、市に因る妨害行動やマスコミの取材等もしっかり見守って行かねばなりません。仙台市は、一昨年12月から周辺5ヶ所に「人工巣」を作り引越させようとしていますが、 もし成功したとしても、現営巣地からの距離は最長でも200m程で、工事や完成後の騒音・排ガス・光害等の影響を免れる事は出来ません。それにしても、「開発を止めて!」と言う、オオタカの叫び・想いは鬼気迫るものがあります。 人間が決して作り出せないもの、人知の及ばぬ所で日々育まれている「自然の宝」を、失う訳には行きません。オオタカ等希少動植物が代表する、自然生態系を破壊する地下鉄東西線や都市計画道路、東北大学移転計画等の根本的な見直しを、今こそ、求めて行きましょう・・・ ![]() ![]() |
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地下鉄東西線についての質問状の回答に対する再質問状
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2008/04/29(Tue)
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下記は、4月28日に仙台市に提出した「再質問状」です(ただし、オオタカに関する情報部分は伏字「*****」にしました)。地下鉄東西線、都市計画道路の青葉山地区計画・工事に関して、仙台市への意見・要望等がありましたら、再度下記又は aobaten@leaf.ocn.ne.jp まで寄せください。 〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」
仙台市長 様 仙台市交通局「東西線建設本部」 部長 様 仙台市建設局「道路部」 部長 様 青葉山の緑を守る会 代表 植村千枝 オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」 についての質問状の回答に対する再質問状 Ⅰ. 経過 当該地域には、竜ノ口峡谷のたぐい稀な美景観とモミ原生林が広がり、毎年オオタカが営巣・繁殖、カモシカ、テンなどが生息・往来する、極めて貴重な自然環境が奇跡的に保存されているにも係わらず、現在、貴局などによって地下鉄東西線、都市計画道路など各種大規模工事計画(大自然破壊計画)が着々と進められています。 当会は、予想される「仙台市民の宝」の消失、オオタカなど希少動植物種の地域的絶滅を憂い、1998年より当地域において、オオタカを始めとする動植物調査を繰り返し行ってきました。2007年11月11日には、貴局との「意見交換会」を開催し、その際の疑問点などについて、同年12月25日に『オオタカの営巣地で計画されている地下鉄東西線「青葉山地区工事」についての質問状』を提出。2008年1月25日付けで届いた「回答書」によっても疑問点は数多く残されたため、同年3月9日に再び「[意見交換会」として開催させて頂き、貴局など工事関係諸氏による「説明」が行われ、当会会員など参加者との間に質疑応答がありました。 しかし、不明点が一部解消されはしましたが、殆どの部分で、当会が納得できるような回答はありませんでしたので、再度、文書による速やかな回答を求めるものです。 Ⅱ. 質問 下記の諸点について回答を求めます。 記 1.先の「質問1」の回答において、「ただし、八木山トンネルの工事計画の見直しによっては、**************法面工事を、それより先に行う」「左岸側の**************地下鉄東西線工事に伴う樹木伐採は平成20年秋頃から開始する予定」とあり、3月9日の説明でも、「オオタカ営巣地の間近までの」工事になるとのことでした。しかし、これが実行されるとなると、当地におけるオオタカの営巣・繁殖の可能性は今春限りとなることは必至であり、この両工事は、少なくとも、平成21年度後半に予定される「オオタカ営巣地の樹木伐採時期」まで開始されるべきではないと思われますが、そのようなお考えはありませんか。 また、「法面工事」と「左岸側の樹木伐採工事」についての詳細な「計画」をお知らせください。 2.「質問2」の回答では、「貴重な動植物の生息を確認」としていますが、当会が例として挙げた、ヒメギフチョウ(環境庁レッドデータブックで準絶滅危惧(NT)、宮城県カテゴリーでは絶滅危惧Ⅱ類(VU))やカワネズミは確認されていますか。具体的に、確認した希少種名を全て公表してください。 また、希少種の生息は認めても、当該地域そのものの貴重さを認識していないのではありませんか。さもなければ、「質問1」の回答で「工事計画の見直しによっては」としているところが、「質問2」の回答で「現在の計画通り事業を推進」するというのは、大矛盾であり、まったく「環境負荷の低減に努める」ことにならないのではないでしょうか。 「もし工事を行う場合には、「橋梁ではなくトンネルにする」または「橋梁を完全防音構造にする」ことが最善と思われますが、そのようなお考えはありませんか」との質問に対しても、明確な回答を頂けませんでした。「トンネル」にしても、八木山側最上部と竜ノ口峡谷最下部(谷底)までの高低差は50mほどであり、谷底からさらに10m下を通り、約800m先の八木山動物公園駅を地下20mに設定すると、斜度は5%ほどで、地下鉄東西線の計画最大斜度の5.7%にも及びません。谷底~駅間距離を短く600mほどに設定したとしても、駅を地下30mに設定すれば、斜度は5%でおさまります。また、駅の深さも、30m前後の例は数多く(都営地下鉄大江戸線六本木駅は、42.3m、東京地下鉄国会議事堂前駅は37.9m。モスクワでは最深100mもあるが、高速エスカレーターが整備され、1935年の1号線開通以来73年間、エスカレーターに関連した大事故の報告もない)、却って「環境に最大限配慮した駅」として評価されるのではありませんか。建設費も「橋梁建設」より大幅に削減できるのではないでしょうか。また、駅の位置を日赤病院方向に近づければ、「深度」の問題も解消されます。「防音構造」にしても、橋梁を覆う事など、それほど難しい工事とは思われません。この「提案」を検討して頂いたのか、もしこれが受け入れられないとすれば、何故なのかを分かりやすくお答えください。貴局による計画諸案と当方の案について、工法、工費、自然・景観に与える影響等の利点、欠点を比較したものをお示しいただければ幸いです。 オオタカの「専門家」についても、適切な「助言」がなされているのか如何かは、重大な問題ですので、必ず開示してください。当会は、他地域ではなく「青葉山の」オオタカを10年以上継続して調査・観察していますが、そのような蓄積の上での「助言」なのかもお答えください。 3.「質問3」の回答では、「竪坑最深部である38mよりずっと深い場所」ではなく、「地下20~30mの地層(竜ノ口層)」で、「法定基準の最大10倍に当たる1ℓ当たり0・10mgのカドミウムが検出された」ことが分かりましたが、それでは、11月11日の貴局による現地説明会での発言(「竪坑最深部よりずっと深い場所だから安全だ」)とは全く矛盾し、「自然由来」云々にかかわらず、極めて重大な問題ということになりますが、如何お考えですか。また、「検討結果に基づき、必要な対策を講じて適正な処理を行う」としていますが、どのような対策でどのような処理を行うことになったのかを具体的にお答えください。 3月9日の説明では、「重金属を含む廃土処理は民間業者に委託する」とのことでしたが、不安視されるその「管理方法」を具体的にお答えください。また、廃土先は「まだ公表できない」とのことでしたが、重大な問題ですので必ず公表してください。 4.「質問4」の回答でも、「適切な処理を行う」との回答でしたが、その処理方法を具体的にお答えください。 5.「質問5」については、3月9日の説明において、「都市計画道路・川内旗立線は道路特定財源を投入して建設」とのことでしたが、この「財源」を引き出すために地下鉄東西線と抱き合わせにして、無理に竜ノ口橋梁を二階構造にしたことは明白です。それによってまったく不必要な道路を建設し、青葉山の大自然破壊に決定的な駄目押しを与えることは許されることではなく、絶対に中止すべきと考えますが、如何お考えですか。 6.「オオタカの営巣地である竜ノ口橋梁計画地における」「騒音値」についての「回答」では、「人工巣」地点や「隣接住宅地」での「騒音値」に置き換えられ、しかも全く理解できない「低い値(現在も、工事中も、工事後も、車道完成後もすべて40~50db(図書館~静かな事務所程度)にとどまる)」とされました。今問題にしているのは、周辺に住む人間にとっての「環境基準値」ではなく、当該地に生息・繁殖する、オオタカやカモシカ、テンなど動物達にとっての「環境値」であり、基本となる「橋梁計画地」そのものの「騒音値」ですので、それをお答えください。また、峡谷における反響音を考慮されましたか。夜間の(車道建設後は24時間の)騒音、照明、排気ガスが、オオタカなど動植物に及ぼす影響については、検討されましたか。 7.「質問8」については、先に提案した「工法」 の「検討の有無」、その「詳細な結果、見積書などの公表」について、お答えください。 8.「質問9」の「回答」では、「橋台を崖面から離れた場所に計画」としていますが、それでは益々長大で、益々環境に負荷を与える建築物になってしまいますが、如何お考えですか。又、「地質的には固結度が高い」とされていても、現実に、各所で崩落が頻発し、場所によっては谷底が埋まり、沢がせき止められている状況を如何お考えですか。 9.そもそも、当該地域は、「広瀬川の環境を守る条例」において「特別環境保全区域」に指定され、土石の採取も集積も、その他区画形質の変更も、木材の伐採も禁止されている地域であり、「開発工事」のために「指定区域の解除」をすること自体、決して許される行為ではありませんが、どうお考えですか。また、この地域でのオオタカの営巣・繁殖が途絶えた場合、オオタカやその他の希少動植物が地域的に「絶滅」した場合、または大規模崩壊などの災害が発生した場合の「責任の所在」を明確にお示しください。 百万人「市民の宝」を守るべき、百万人市民の立場に立った真摯なご回答をお願い致します。 以上、ご回答は、本年5月末日までに当会にお寄せ頂きたく宜しくお願い申し上げます。 |
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ネコノメソウ(猫の目草)
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2008/04/18(Fri)
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きょうは一日雨で,、時折雷鳴が轟きました。
沢沿いに、ネコノメソウ(ユキノシタ科)が咲いていました。一つ一つは小さくても、豪華な葉牡丹の様な花群れが雨に濡れ、何処までも続いていました。日本の他、朝鮮、クリル等に分布し、山地の渓流沿い等の湿った所に生える多年草てす。名は、裂開した果実が猫の目の様に見える事に由来し、別名のミズネコノメソウは、水辺に多い事に因ります。黄色い花弁状のものは萼片です。良く似たヤマネコノメソウとは、走出枝を持つ事、茎葉が対生する事、葉が丸くない事で区別されます・・・ 漸く真赤になったアオキの実も、雨が滴って益々美味しそうに見えましたよ… ![]() ![]() |
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四月観(視)察会
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2008/04/13(Sun)
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きょうは曇って、昨日とは大違いの肌寒〰い一日でした(8.8~4.6℃)。
こんな天気なので人は少なめかと思いきや、やはり皆さん、花の時季をご存じの様で、60人以上の参加者です。大学の道端には、コハコベ、ハコペ、オオイヌノフグリ、ヒメオドコソウ、セイヨウタンポポ、ミチタネツケバナ、カキドオシ等が咲き競い、アスファルトの隙間からもツクシやバッケ(フキノトウ)が力強く顔を出しています。見上げれば、コブシが清々しい純白の花弁を開き、ヤマガラやシジュウカラが囀っています。林縁に咲いていたマンサクは大分萎れていましたが、ハウチワカエデの赤い花があちこちで咲き始めていました。ワサビの葉っぱをちょっぴり味見したり、キブシやアオキの雌雄を見比べながら森に入ると、期待通りのカタクリの群れ、何処までも続く淡紅紫色の花の絨毯です。只、お天気の所為で、花弁を窄めたものが多かったのは少し残念でしたが、満開に間にあっただけでも幸いでした。<↓かーそるを当てると説明が> ![]() ![]() ![]() ![]() その後、カンスゲの仲間を識別したり、不思議な茸を見つけたり、香り立つ様なシュンランを愛でたり、もう魚の形になっているトウホクサンショウウオの卵を観察したりしました。「幻の蛙」タゴガエルもグーグー鳴いていましたね。道沿いにはミヤマウグイスカグラやオオバクロモジ、モミジイチゴ、チョウジザクラが床しく咲き綻び、地面にはナガハシスミレを主役に、タチツボスミレ、ツボスミレ、マキノスミレ等の菫達が咲き競っていました。斜面にはショウジョウバカマの大群落が広がり、遠くからでも無数の燈火が輝くようでした。そして、カタクリの群火の中に、希少な白花を、しかも二輪も見つけられた方もいましたが、純白とも違って、薄紅がほんのり差した姿はとても素敵でした。いつもは中々見られないヒメフタバランもじっくり観察できましたね。最後に、これも満開のイワウチワを堪能しましたが(呼びかけが遅くなり、帰られてしまった方、ご免なさい)、兎に角、きょうは花花花・・の、「いのちあふれる青葉山」を実感できた会だったのではないでしょうか!? 帰り際に、檜の林間を颯の様にオオタカが飛んで行きましたが、こんな動植物達の春の息吹に出会える喜びを、いつまでも大切にして行きたいですよね・・・<↓かーそる(矢印)を当てると説明が出ます> ![]() ![]() ![]() ![]() 来月は、ルリソウ、ヒメシャガ、イカリソウ、ヤマツツジ等の花々や、渡来したばかりの夏鳥達の囀りが見所・聞き所となるでしょう。では又、5/11(日)にお会いしましょう! |
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ヒメフタバラン(姫双葉蘭)
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2008/04/12(Sat)
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きょうは、一日中良く晴れました。
森の林床に、ヒメフタバラン(ラン科)が咲いていました。小さく地味なので見過してしまいそうですが、近付けば神楽鈴の様です。もっと近寄ると、鈴に見えた花は皆、緑紫色の人型で、今にも小さな妖精達が四方八方に飛び跳ねて行きそうでした。宮城・山形~沖縄の山地の林床に生育する多年草です。名は、小さくて、茎の中程に二つの葉を対生させる事に因ります。別名はムラサキフタバラン。青葉山周辺が太平洋側北限ですが、開発等により全国的に激減していて、宮城県のレッドデータにも記載されています。いつまでも大切に、見守って行きたいですね・・・ 明日(4/13)は定例の観(視)察会↓です。カタクリもイワウチワも他の花々も、開花が早かったので心配でしたが、きょうも満開で咲き乱れていましたから、明日もきっと見頃のままの事でしょう。「生命(いのち)あふれる」青葉山を、皆さん、一緒に歩きましょう・・・ ![]() ![]() |
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ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)の花
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2008/04/11(Fri)
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きょうも雨でしたが、晩方に上がりました。
小楢の森で、ミヤマウグイスカグラ(スイカズラ科)が咲き出していました。冷たい雨粒を体中に一杯付けて、まるでクリスタルのビーズ細工の様でした。本州~九州の、主に日本海側の山野に生育する落葉低木ですが、青葉山でも普通に見られます。ウグイスカグラの仲間は、花に腺毛のあるこのミヤマウグイスカグラの他、花や葉が無毛のウグイスカグラ、有毛のヤマウグイスカグラ等に分けられていますが、、これら3種間には中間的形態を持つものも多く、厳密な区別が困難な為に、纏めて一つの種の「ウグイスカグラ」と見做す見方もある様ですね・・・ ![]() ![]() |
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オオバクロモジ(大葉黒文字)の花
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2008/04/09(Wed)
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きょうは、午後に一時薄日は射したものの、一日曇っていました。
尾根道で、オオバクロモジ(クスノキ科)が咲き出していました。花は少ないものの、淡黄色で蝋質の房からは、爽やかな香りが漂う様でした。本州中部以北~北海道の日本海側に多く自生する落葉低木で、青葉山にも数多く自生しています。雌雄異株で、これは雄株です。「黒文字」の名は、樹皮の黒い斑点を文字に準えたとか、樹皮や果実が黒いので「黒木」となり、宮中に仕えていた女官達の言葉で(シャクシをシャモジ等と言い換えていた)クロモジとなった、等の説がある様です。青葉山には、主に東北~九州の太平洋側に分布し、葉が小さく、花の色が濃い、近似種のクロモジも自生します。どちらも、材の香りが良く、高級な爪楊枝になります… ![]() |
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チョウジザクラ(丁字桜)
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2008/04/08(Tue)
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きょうは曇って、午前中は一時雨が降りました。
三居沢の上り口等あちこちで、チョウジザクラ(バラ科)が咲き出していました。小さくて地味ですが、可憐な花弁は紛れもなく桜そのものです。榴岡(気象台)の染井吉野は4月5日に開花した様ですが、青葉山で一番早く咲くこの桜は、味わい深く野趣に溢れています。本州の岩手~広島と熊本の山地に分布する落葉小高木です。名は、横から見ると、花弁と細長い萼筒が「丁」の字に見える事に因ります。尚、中国原産のフジモドキも同名(チョウジザクラ)で呼ばれますが、ジンチョウゲ科の別種です… ・・・ 空にはイワツバメが飛び交い、尾根道には早くも、新葉を大きく開いたブナがありましたよ… ![]() ![]() |
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マキノスミレ(牧野菫)
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2008/04/06(Sun)
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きょうも良く晴れて、暖かくなりました。
明るい森の落葉の中に、マキノスミレ(スミレ科)が咲いていました。 小振りながら、何処となく薔薇を想わせる色や雰囲気は、とても鮮烈な印象です。中部地方より北の、山林内に生える無茎性の多年草で、西日本に分布するシハイスミレの変種と言われます。小さい赤紫色の花と、直立する葉の裏や柄が紫なのが特徴です。和名も学名も、植物学者の牧野富太郎氏を記念して付けられた様ですね・・・ 満開のカタクリの森を歩いていたら、花の中からキツネが跳び上がって逃げて行きました。写真は撮れませんでしたが、カタクリに見惚れながら、お昼寝でもしていたのでしょうか? 崖のイワウチワも、早くも満開になって来ましたよ… ![]() ![]() |
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カキドオシ(垣通し)
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2008/04/05(Sat)
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きょうも良く晴れて暖かくなりましたが、時折強風が吹きました(最大瞬間22.3m/s)。
道端の草叢にカキドオシ(シソ科)が咲いていました。薄紫の花は人型にも見えて来て、お日様を見上げながらみんな笑っている様でした。日本全国の道端等に普通に自生する多年草で、名は、蔓が延びて垣根を通り抜ける位蔓延る事に因ります。清涼感あるシソ科特有の香りがあって、沢山あれば葉や花をかき揚げにすると美味しいのですが、香りの強さを嫌がる人も多い様です。別名のカントリソウは、全草が子供の癇の虫に効くとされる事に因り、生薬名の連銭草や仙台弁のゼニコバナは、葉の形に由来する様ですね・・・ カタクリの群落の中に、一説には10万株に1株とも言われる、清々しい純白の花が咲いていましたよ… ![]() ![]() |
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ナガハシスミレ(長嘴菫)
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2008/04/04(Fri)
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きょうは良く晴れて、気温も上がりました。
道端のあちらこちらに、ナガハシスミレ(スミレ科)が咲いていました。燃え立つ様なカタクリに囲まれて、少々「いずそう」にも見えますが、青空を映した様な佇まいは、明るくて清々しい美しさでした。北海道~本州の主に日本海側の山地の他、国外では北アメリカ東部にのみ生育する有茎性多年草です。沿日本海型である上に、分布は全国的にも稀ですが、太平洋側である青葉山では最も普通に見られる菫です。タチツボスミレに良く似ていますが、距が長いので区別できます。名も別名(天狗菫)も、長い距に由来する様ですね・・・ 青葉山でも場所によって大分違うのですが、三居沢の直ぐ上辺りのカタクリは、ほぼ満開状態でしたよ・・・ ![]() ![]() |
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ヤマナラシ(山鳴らし)
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2008/04/03(Thu)
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きょうは曇りのち晴れでしたが、昼過ぎには一時強風を伴う俄雨がありました。
川岸に沿って生える、ヤマナラシ(ヤナギ科)が雌花を垂らしていました。陽を浴びて微風にキラキラ揺れると、お伽話の「金の生る木」の様でした。北海道~九州の山野の、少し湿った場所に生える落葉高木で、樹皮にそろばん状の裂け目が出るのが特徴です。柳の仲間で、属名(Populus)が示す様にポプラの近似種でもあります。雌雄異株なので、この木は雌株ですが(雌花序は黄緑色で雄花序は紅紫色)、晩春に綿毛を持った種子を作って、風であちこちに飛んで行くので、今から楽しみです。名は、葉がぶつかり合ってカサカサと音を出すのが由来で、別名のハコヤナギは、この材で箱を作った事に因る様ですね・・・ 川岸の土手は、オオイヌノフグリやヒメオドリコソウの花で一杯でしたよ… ![]() ![]() |
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ショウジョウバカマ(猩猩袴)
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2008/04/02(Wed)
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きょうも風は少し残りましたが、大体晴れて気温が上がりました(8.3~15.9℃)。
檜の林床でショウジョウバカマ(シュロソウ科)が咲き出していました。遠目には線香花火ですが、近付くと大輪の尺玉にも、舞妓さんの簪や七夕の大くす玉にも見えてきて、とても楽しくなります。只、この場所の花も株も異常に少なくなっていて、どうも盗掘の他、昨年6月とこの3月の樹木伐採の下敷きになってしまった様です。覚えていた一か所だけは助け出しては見ましたが、多分再生は無理でしょう。本当に、がっかりです。北海道~九州の、やや湿った樹陰等に生える多年草で、人里~高山まで広い範囲に分布しています。名の由来は、赤い花を中国の想像上の怪獣「猩猩」の顔に、ロゼット葉をその袴(腰蓑?)に見立てたと言うのですが、むしろ『能楽や歌舞伎の「猩猩」の衣装に因る』との説の方が納得できる様です・・・ 森の外れには、植裁されたシデコブシ(モクレン科/愛知、岐阜、三重の一部地方にのみ自生)が咲いていましたよ… ![]() ![]() |
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