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リョウブ(令法)
2008/12/31(Wed)
 きょうは昼過ぎまで雪が降り続き、青葉山では10cm程積り、その後晴れても雪が舞っていました(-1.1~4.5℃)。
 乾いた尾根道のあちこちで、リョウブ(リョウブ科)が薄い芽鱗を開 いていました。 冬芽の子供達は、みんな藁帽子を被って飛び交う風花に身を縮め、すっかり軽くなった果実の房は、北風に凍えはためいていました。北海道南部~九州の他、朝鮮南部等の、明るい尾根や谷筋等に生育する落葉小高木です。7~9月に多数の白い小花を総状に付けます。樹皮が滑らかなので、別名はサルスベリ。若葉は山菜として、「令法飯」等にされますが、「令法」の名は、昔、救荒食として植栽し貯蓄することを法で定めていたから、と言われます。又、花序の形から「竜尾」が訛ったとの説もあります。リョウブ属の植物は、世界で64種程知られていますが、日本では1科1属1種のみです・・・
リョウブの芽と果実 晴れ雪 
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オオウラジロノキ(大裏白の木)
2008/12/30(Tue)
 きょうは、大体晴れました。
 小楢林の南斜面のあちこちに、オオウラジロノキ(バラ科)が沢山生えていました。その殆どが数十年前に伐採された後の株立ちで、細い幹には刺が沢山生えていました。何もそこまでしなくても、と思う位に下から上まで至る所に刺を付けて、外敵を寄せ付けまいと威嚇していました。本州~九州のやや乾燥した尾根等に生育する落葉高木で樹高10~15mになります。樹皮は紫褐色。皮目が多く、若い木の幹には刺状の突起があります。5月頃、短枝の先に白い花を付けます。リンゴの原種と言われ、3cm程になる果実は、リンゴに似た甘酸っぱい味がします。名は、ナナカマド属のウラジロノキに似ていて果実が大きい事に、別名のオオズミは、ズミの実より大きい事に因ります。青葉山では、管理センターの脇や三居沢の階段の上等、各所で大木が見られます・・・
オオウラジロノキ 
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アナグマ(穴熊)
2008/12/29(Mon)
 きょうは、朝から良く晴れて気温も上がり、雪は一気に融けて行きました(2.9~10.6℃)。
 森を歩いていると、アナグマ(イタチ科)がいました。暖かな陽気に誘われたのか、岩の上にゴロンと寝そべって居眠りでもしていた様でした。こちらに気が付くと慌てふためいて、下の巣穴と思しき暗がりにバタバタ消えて行きました(写真は×)。ユーラシア北部に広く分布し、日本では本州~九州の山地の森林に生息します。夜行性で、昼間は巣穴で休み、小動物や土壌動物の他、果実やキノコ等も採食します。足跡は長い爪が鋭く、直にそれと判ります。アナグマ属は世界にアナグマ一種とされて来ましたが、近年はニホンアナグマ、ユーラシアアナグマ、アジアアナグマの三亜種に分類する見方もあります。名は、穴に棲む熊(に似る獣)の意。別名はタヌキ同様にムジナ(穴掘りが苦手な狸は、上手な穴熊の古巣を利用したり、時に同居したりする事から、「同じ穴の狢」 との言い回しができたと言われ、両者が混同される原因ともなった)。青葉山では、巣穴が数か所確認され、度々目撃もされています。当種も一次捕食者として、この山の豊かさを示していますが、生息密度も繁殖率も低いので、開発等により巣穴周辺の生息地を奪われると、そこでの個体群維持は困難だと言われています・・・
アナグマ(自動撮影機による) 
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オヤリハグマ(御槍白熊)
2008/12/28(Sun)
きょうは一日中湿り雪が降りましたが、数㎝しか積りませんでした(0.3~3.2℃)。
 檜の林下に、オヤリハグマ(キク科)が生えていました。枯草に雪が着いて、再び花が咲いた様でした。良く見れば、蕚の部分も亜麻細工の造花の様で、その一つ一つに毛筆にも見える種子が縋り付いていました。東北~関東北部の林内に生育する多年草です。9-10月頃、一つの筒状花からなる頭花を多数つけます。純白の花も均整の取れた姿にも、楚々とした美しさがあります。名は、細くて直線的な頭花を、槍の穂に見立てたとか、三裂する葉を準えたとも言われます(「ハグマ」はヤクの尾の毛の事で、花が似る事に因る)。葉は、茎の上部になるにつれて小さくなって、三裂もしなくなります。日本の極狭い地域に生育している事から、「緑の国勢調査-自然環境保全調査報告書-」(1976、環境庁)で「貴重植物」に指定されています・・・
オヤリハグマ 青葉山から見る太白山 
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ルリビタキ(瑠璃鶲)
2008/12/27(Sat)
  きょうは晴れたり曇ったりで、一日中雪が舞っていました(-1.8~3.1℃)。
  森の藪の入口に、きょうもルリビタキ(ツグミ科)がいました。ヒッヒッと鳴きながら、好奇心一杯の円らな瞳で、暫く見詰められてしまいました。地味な雌の様にも見えますが、翼角部に青味があり橙が濃い若い雄です。藪中に其々縄張りを作っている雌や、全体が瑠璃色の成鳥雄にも出会いましたが、直に何処かに行ってしまいました(綺麗に青くなるまで3年以上掛かると言われる雄は、全体としては少ない)。青葉山の藪地には、数多くが秋~春の半年間滞在しているので、頻繁に出会う事が出来ます。「幸福を呼ぶ」とも言われる「青い鳥」です。こんなにしょっちゅう出逢うのですから、目白押しの大規模開発が牙を剥き出した青葉山に、それを止める「幸」を齎して欲しいものです・・・
ルリビタキ 氷柱(寒い朝) 
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アズマザサ(東笹〉
2008/12/26(Fri)
  きょうは一日雪降りで、やっと冬になりました(-2.8~3.6℃/0時過ぎの最高気温で日中は真冬日でした)。  
  管理棟予定地だった藪のアズマザサ(イネ科)に、うっすら雪が積っていました。何時もは何も気に留めない、度々切傷を付けられるだけの草ですが、今朝は粉砂糖を掛けられて、とても美味しそうに見えました。実際、少し炙ると、甘味のある茶葉になりますけれど。全国の、主に太平洋側を中心の、山野に生育する常緑のの笹です。地下茎は地中を横に這い、草丈は1m程になります。、葉は枝先に3~5枚付き、裏には細毛があります。冬には葉の縁が少し白くなります。名は、関東地方(東国)で初めて採集された事に因ります。別名は、カントウザサ。青葉山では一番多い笹で、他に、当種の変種であるスエコザサも多く見られます。 笹藪は、人間には邪魔なだけの存在にも思えますが、野兎や野鼠の様な小動物、鶯や雉、小綬鶏等多くの野鳥達にとっては「命の我家」。様々な稚樹・幼木を暑さ寒さや乾き、外敵等から護る揺籃の地でもあります。無闇に刈り取る様な管理方法は、止めて欲しいものです・・・
アズマザサ 降頻る雪 
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記者会見と「申し入れ書」の提出
2008/12/25(Thu)
 きょうは、仙台市役所で、突如開始された竜ノ口周辺の諸工事に抗議し、その中止や見直し、休止を強く求める記者会見を行いました。新聞、テレビ等の方々にも大勢集まって頂きましたが、私は、工事現場やオオタカ営巣地周辺の写真で現状を説明し、この状況を市民に広く報道する様に求めました。参加された方々はそれぞれ、市への抗議や青葉山への思い等を、力強く話されました。会見後、市長宛ての下記「申し入れ書」を、秘書室長に手渡しし、抗議と共にまずは諸工事を中断し、話し合いの席に着くことを求めました。


                                              平成20年12月25日
仙台市長 様
                                             「青葉山の緑を守る会」
                                               代表 植村千枝

   仙台で唯一のオオタカ営巣・繁殖地周辺で開始された地下鉄東西線・都市計画道路建設
       作業道路工事の開始に抗議し、工事の中止、見直し、又は休止を要求する
                          「申し入れ書」

 仙台市は、当会が再三、地下鉄東西線及び都市計画道路(川内・旗立線)の竜ノ口橋梁建設用作業道路建設の中止や見直し、または延期を要求してきたにもかかわらず、本年12月の第一週に、旧ゴルフ場側の工事を突如開始した(12月7日確認/既に数千本の木々を伐採)。当会は確認の翌日(12月8日)、抗議の意を込めた「要望書」を市長宛てに提出し、竜ノ口橋梁建設予定地(この3年間では仙台市街地周辺域における唯一のオオタカ営巣・繁殖地)における、各工事の即刻の中止を求めるとともに、緊急に現地説明会と市民との話し合いを求めた。また、10月31日に提出した「意見書」に対する再回答を要求していた。
 しかし仙台市は、何の説明も回答もないままに、12月15日に八木山側の作業道路工事を開始し、わずか二日間で、広範囲の大量(モミの大木林を含む数千本の)樹木伐採を行った。当区域(旧ゴルフ場側も同様)の多くの部分は、「広瀬川の清流を守る条例」において「現在の環境を保全することが特に必要な(規則第十条)」特別環境保全区域であり、風致保安林でもある。条例を制定した市がそれを自ら解除し、工事を許可し、何万年にも亘って作り上げられた美林を一瞬に破壊することは許されることではない。この諸工事の開始と大自然破壊に再度強く抗議するとともに、以下の点について申し入れを行う。
一、竜ノ口橋梁建設予定地(オオタカ営巣・繁殖地)周辺における諸工事は、生態系を激変させ、今後のオオタカの営巣・繁殖の可能性を失わせることから、各工事の即刻の中止または休止を再度求めるとともに、緊急の現地説明会の開催を求め、当会を始めとした市民との話し合いの席に着くことを求める。  
二、とりわけ、八木山側の作業道路は、地下鉄東西線とルートが重なる都市計画道路(川内・旗立線)建設を前提にしたもので、許されない。仙台市は11月21日、「都市計画道路建説計画の大幅見直し」を発表したばかりだが、数ある計画道路の中で最も不必要で、最も問題性(自然破壊度)が大きい(仙台の、青葉山の豊かな自然の核心部である竜ノ口中流域を大分断、大破壊する)当計画道路が見直しもされず、工事が強行されていることに、強く抗議するとともに、当都市計画道路(川内・旗立線)計画の白紙撤回を求める

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きょうの工事現場
2008/12/25(Thu)
 昼に記者会見があると言う事で、朝に工事現場に行くと、谷は益々削られ切株も殆ど無くなっていました。オオタカの巣の付近だけは何とか無事でしたが、旧ゴルフ場や竜ノ口以外にも、八木山橋近くの崩落現場(谷底まで土砂で埋ったまま)の修復工事も始まり、又数多くの木々が伐られる予定です。地下鉄東西線の広瀬川橋の工事でも、両岸で大量伐採や自然崖の大規模開削が行われています。この様な一時の大自然破壊は、動植物や生態系に取り返しのつかない悪影響を与えます。誰も全体の把握をせず(出来ず)、その影響も誰も分らないまま、各工事は勝手に、強引に始められ、続けられ様としています。半年でも、数ヶ月でも良いのですから、一旦立ち止まって、冷静に判断しなければなりません。市民との話し合いの席に着いて下さい。オオタカだけを取り上げても、年々状況は変わり、当地での重要性は益々増しているのですから・・・
今朝の工事現場(ベニーランド駐車場下) きょうもまだ「休工中」(騙しの手口/貼り方だけが斜めから縦に) 竜ノ口入口の貼紙(これも市民の目を逸らす手か) 重苦しい朝(城址から見る七つ森).
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「記者会見」(12/25)のお知らせ
2008/12/24(Wed)
 25日の記者会見では、突如開始された諸工事に抗議し、仙台市民の誇りである青葉山の豊かな自然を守るため、今後の工事の中止や見直し、休止を強く求めます。日程は、下記の通りです。


集合:    12月25日(木) 12:30 仙台市役所 1階 市民の部屋
記者会見:            12:40~ 仙台市役所  記者クラブ
内容:    仙台市には、来季からのオオタカの営巣・繁殖の可能性が絶たれかねない「作業道路工事の開始」等について抗議し、仙台の、青葉山の豊かな自然の核心部である竜ノ口中流域を守るため、地下鉄東西線や都市計画道路川内・旗立線等諸工事の中止や見直し、休止を強く求めます。又東北大学にも、キャンパス移転予定地である旧青葉山ゴルフ場内の造成工事により、大きく自然が破壊されていることに抗議し、緑地や「生態系の道」を十分に確保することを求めます。マスコミ各社には、現状を取材・報道することを求めます。


諦めないでください。今、工事を止められるのなら、まだ間に合います。
皆さん、一緒に抗議・要求しに行きましょう!  

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ツグミ(鶫)
2008/12/24(Wed)
 今朝はうっすら雪がありましたが、日中は良く晴れました(0.0~8.2℃)。
 森の外れの木に、ツグミ(ツグミ科)が止まっていました。 暖かな日差しを浴びながら、何か夢でも見ている様に、うっとりした眼差しを暫く虚空に向けていました。早くも、シベリアへの郷愁なのでしょうか? 繁殖地で何か事件でもあったのか、今年も暖冬の所為なのか、近年になく個体数が少なかったのですが、漸く普通に出会う様になりました。羽色等個体差が多い種ですが、何処で見ても、胸を張り背筋を伸ばして直立する様な姿勢でいるのも特徴の一つです。70年代以前は、霞網で大量捕獲され、焼鳥屋等で普通に食べられていましたが、その後野鳥保護の象徴となり、現在では勿論、鳥獣保護法により禁猟になっています。青葉山では、草原で採食する姿が良く見られますが、旧ゴルフ場の造成工事等で、数多くが住処を追われています。来春の数千kmの北帰行まで、体力を十分養う事が出来るのか、とても心配です・・・
ツグミ 氷上のケンポナシ 
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クリタケ(栗茸)
2008/12/23(Tue)
 きょうは晴れ後曇って、夜には雨や雪が降りました。
  枯れた赤松の洞に、クリタケ(モエギタケ科)が生えていました。こんな時季にこんなに大きく(傘の径が10cm以上もある)、こんな木から生えるのかと頭を傾げましたが、紛れもなく見事な栗茸でした。少し採って、味噌汁やバター炒めにして美味しく頂きました。日本全国(主として温帯林)の他、北半球温帯以北の山林の、主に広葉樹(特にクリ、コナラ)、稀に針葉樹の切株や倒木等に、秋~晩秋に群生する小~中~大型の木材腐朽菌です。食用菌で栽培もされていますが、近年有毒成分(ネマトリン、ネマトロン等)が見つかり、過食は厳禁です。又、猛毒のニガクリタケに似ているので、十分な注意が必要です。齧ると苦いか如何か等が見分け方ですが、外見特に色は、様々な変異があるので要注意です。名は、典型的な色が栗色(明茶褐色)の茸の意。別名は、やまどりもたし、あがもだし等。青葉山では、極普通に見られます・・・
 三居沢付近の広瀬川では、まだまだが頑張っていますよ・・・
クリタケ シロサケ 
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フユノハナワラビ(冬の花蕨)   
2008/12/22(Mon)
  きょうは曇って寒くなり、久し振りに、一時小雪もちらつきました。
 山の草原に、フユノハナワラビ(ハナワラビ科)が生えていました。この前まで直立していた胞子葉がぐったり横を向いて、少々お疲れの様でしたが、粒々(胞子嚢)がトンブリ状で美味しそうに見えました。本州~九州の他、朝鮮、中国、ヒマラヤ等の、日当たりの良い山野に生育する常緑の多年生羊歯植物です。定期的に草を刈られる様な環境に依存していると言われます。夏が過ぎた9月頃に姿を現し、冬~早春に良く目立ちます。栄養葉は地面近くで分枝し、胞子葉は直立して40cm程にもなり、胞子を飛ばします。名は、栄養葉を蕨に、胞子葉を花に見立てたものです。他の植物が枯れてしまう真冬にも活き活きと緑を保つので、良く盆栽等にされます。青葉山では、林内の道端等に普通に見られます・・・
 草原の傍の木には、地上に顔を出す鼠や土竜を狙っているのかノスリがじっと止まっていました・・・
フユノハナワラビ ノスリ 
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きょうの工事現場
2008/12/21(Sun)
 きようは、一週間振りに旧ゴルフ場(東北大移転予定地)に入り、その造成工事と共に、竜ノ口周辺で始まった工事道路建設現場を視察しました。旧ゴルフ場で伐採された木々の山は、先週の3倍程にも増えていました。オオルリボシヤンマ等のヤゴが一杯いた池(三居沢源流池)も無くなっていました。竜ノ口橋梁建設の為の工事道路は、旧ゴルフ場側はさ程進んでいませんでしたが、八木山側は木が殆ど無くなって、ブルドーザーによる整地が始まっていました。
 それにしても、この僅かな期間の大自然破壊を、どこの「有識者」達が大勢集まって許可したと言うのでしょうか?! そして、今後どこまで破壊されても、座視し続けるつもりでしょうか?! 
 いま私達は、抗議の意を込めた「要望書」を仙台市に提出していますが(年内の回答を要求中)、それとは別に、来週中に(木曜日予定)市役所で記者会見し、改めて「作業道路工事の開始」等について強く抗議し、仙台の、青葉山の豊かな自然の核心部である竜ノ口中流域を守るため、各工事の中止や見直し、休止を強く求めるつもりです。日時が確定次第、お知らせしますので、皆さん、一緒に抗議・要求しに行きましょう!
木々の死体が谷を埋め尽くしていた(旧ゴルフ場) 長閑な草原が木々達の墓場になった(旧ゴルフ場) 「危険」にしたのは誰だ(竜ノ口橋梁用工事道路) 
ここは、特別環境保全地区だ(八木山側工事道現場) 翁岩(橋梁予定地直下) 遂に「魔の手」が掛かった青葉山の核心部 
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ケンポナシ(玄圃梨)の実
2008/12/20(Sat)
きょうも、大体晴れました。
沢の近くに、ケンポナシ(クロウメモドキ科)の実が落ちていました。作りかけの木偶の様でもありましたしたが、果肉を食べると、甘ーい梨の味です。拾って家に持ち帰り、焼酎に漬け込みました。以前作ったお酒は、まるでコニャックの様な味と香りになっていて、特に十年物はアルメニア産アララットにも負けません。只、動物や鳥達にとっては命に係わる大切な食料ですから、採り過ぎには十分注意したいものです。北海道(奥尻島)~九州の他、朝鮮、中国等の山地の林内に生育する落葉高木です。初夏に白い小花が集散花序を成し、秋に核果の根元の軸が膨らみ、肉質に成って食べられます。生薬名を枳梖(きぐ)と言い、悪酔いに効果があるとも言われますが、果実酒にした物を沢山飲んでも二日酔いしない訳ではありませんから悪しからず。名は、果柄の形が人の手に似ている事から手棒梨となり転訛したとか、果肉を中国の俗名で、癩漢指頭(癩病=ハンセン病に罹り曲がった指)と言い、それを日本ではテンポ等と呼んだ事から、テンボナシが転訛した等と言われています・・・
ケンポナシ 日没
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イイギリ(飯桐)の実
2008/12/19(Fri)
 きょうも大体晴れましたが、肌寒くて、少しだけ冬っぽい一日でした(2.7~7.4℃)。
  大きなイイギリ(イイギリ科)の枝先に、紅い実の房がたわわに下がっていました。遠くから見ても、青白い寒空にも、黒緑の杉林にも、褐色の山肌にも良く映えて、見事なものでした。又、ゆらゆら風に揺れている様に見えたのは、ヒヨドリが逆立ちしながら実を啄んでいたからでした。試しに一つ齧ると、未だ甘みより苦みが強くて美味しくはありませんが、そろそろ、ツグミやオナガ、ムクドリ達も次々に立ち寄る、賑やかな大食堂になる事でしょう。本州~沖縄の他、朝鮮、中国等の、山地の谷筋等に生育する雌雄異株の落葉高木です。4~5月頃、円錐花序を出して下垂、10~11月頃、丸い果実が赤く熟します。 赤い果実が美しいので栽培もされ、活花や装飾にも使われ、材は器具や下駄に利用されます。名は、葉が桐に似ていて、昔その葉で飯を包んでいた事に因ります。実が南天に似るのでナンテンギリ(南天桐)とも呼ばれます・・・
イイギリ 龍ノ口と広瀬川の合流点付近から街を望む
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ミツバウツギ(三葉空木)の実
2008/12/18(Thu)
きょうも大体晴れて、生暖かい一日でした(3.9~15.8℃)。
 森の入口に、ミツバウツギ(ミツバウツギ科)の果実が生っていました。矢筈状の不思議な形で、蟹の鋏にも軍配にも見えました。口は開いていましたが、中には未だ1-2個の丸い種子が入っていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の、明るい山林に生育する落葉低木です。名は、三つ葉(三出複葉)で、幹の中心が空ろになっている木の意。別名のコメノキは、白い花を米に譬えたもので、漢名は省沽油。5-6月、枝先に円錐花序をなす5弁の白花を咲かせます。若葉は山菜として食用にされます。材は木釘や箸にされ、欧米では観賞用に栽培されている様です・・・
ミツバウツギの実 きょうの青葉山と広瀬川 
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八木山側の森も無くなっていた!地下鉄橋の作業道工事を直ちに中止せよ!
2008/12/17(Wed)
  オオタカの営巣地を点検しに行くと、八木山側(車道沿いのベニーランド駐車場下)の沢の森が皆伐されていた。日曜日(12/14)には無事な事を確認し、道沿いの工事看板にも「休工中」の貼紙が幾枚も貼られていた為(12/6から確認)、少し安心していたのだが、何と卑劣なやり方だろう。何百年、否何万年も続いて来ただろう森の営みが、僅か2日で消えてしまった事になる。伐られた木々は殆どが広葉樹の自然林だったが、その中には数百歳の樅の木等もあったし、沢の直下には、大きな二段滝もある。
  それにしても、 「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定され、「風致保安林」でもある森を、指定した市が自ら解除し、工事を許可し、この暴挙とは、空いた口が塞がらない。
皆伐された風致保安林 泥水がこの直下の滝や峡谷に流れ落ちて行く。 搬出前の遺体 <←かーそる(矢印)を当てると説明が出ます〉
  私達は、先日提出した意見書の5でも、「この工事は、オオタカの来季(2009年)からの営巣・繁殖の可能性を失わせるものであり、とりわけ八木山側の道路は、都市計画道路建設を前提にしたもので、許されない。これは、橋梁建設とは無関係の工事であり、その作業道としては、ベニ―ランド駐車場の一部を利用すれば済む筈である。作業道を計画道と一体化させることによって市道に昇格させるために、貴重な森、谷、滝、動植物などが失われるのは許されない」、7では、「仙台市が追及する『自動車に頼らずに、「軌道系交通機関を中心としたまとまりあるまち」を目指す』という地下鉄東西線建設の意味が、ルートが重なる都市計画道路(川内・旗立線)建設とは全く矛盾する」とし、少なくも今季の工事用道路建設は絶対に中止されるべきである、と強く求めていた。しかも、つい最近(11/21)仙台市は都市計画道路建説計画の大幅見直しを発表したばかりだと言うのに、何故これ程急ぐのだろう?来夏の市長選前に、どんな「見直し」も無駄になる程の大自然破壊を成し遂げておきたいのだろうか?現市長だって、生れも育ちも仙台の、生粋の仙台っ子だったのではなかったのだろうか?
「休工中」の張紙は、市民を欺く手段なのか?!. 風致保安林の意味は?! マダマダ伐ろうと言うのか?! <←かーそる(矢印)を当てると説明が出ます〉
  このままでは、当地周辺でのオオタカ営巣・繁殖の可能性が失われるどころか、カモシカもテンも、ヤマドリもヒメギフチョウも失われてしまう。私達が幾度となく要求している「現地説明会」も無いままの、市民に何一つ知らせぬままの大自然破壊はとても許せる事ではなく、再度仙台市に強く強く抗議し、工事の即刻の中止を求めたい。
  皆さん、バス通り(ベニーランド駐車場下)から良く見えますから、確認して、市に意見して下さい。
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ツクバネ(衝羽根)の実
2008/12/16(Tue)
 きょうも、大体晴れました。
 檜の林に、ツクバネ(ビャクダン科)の果実が沢山生っていました。名の通り、羽子板で衝く羽根そっくりで、別名もハゴノキ。お正月には久し振りにこの実で遊んでみようかと、一つ採ろうとすると、羽の部分がパラパラと落ちてしまいました。食べてみると、カシューナッツの味がしました。本州~九州北部の、山地の樹林下に生育する雌雄異株の落葉低木です。半寄生植物で、根は主に杉や檜、樅等の針葉樹に寄生して養分を摂取する他、自身も光合成して養分を作ります。5-6月頃に淡緑色の小花を付け(雄花は数個、雌花は枝先に一つだけ付き、これが秋に実になる)、4枚の羽状のものは、葉の変形した苞です。青葉山では、檜や杉の人工林内に数多く自生しています・・・
 崖下の広瀬川では、カワアイサの群れがあちこちで、採食したり休んだりしていましたよ・・・
ツクバネ カワアイサ/頭黒の雄以外は雌 
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ホコリタケ(埃茸.)
2008/12/15(Mon)
今朝は寒くて、氷がやっとびっしり張りましたが、日中は晴れました(-1.7~7.8℃)。
 道端に、ホコリタケ(ホコリタケ科)が生えていました。霜にすっぽり覆われて、粉砂糖を塗したマシュマロの様に見えました。試しに突いてみると、真中の小穴からしっかりと、名の通りの埃(胞子)が吹き上がりました。日本全国の他、世界に広く分布し、梅雨期~秋に山野や道端の地上に群生するキノコです。幼菌は内部が白いはんぺん状で食用になりますが、成熟するにつれてグレバ(胞子生産組織)は分解して粉状胞子塊となり、成熟して外皮が物理的刺激を受けると、内皮の頂孔から煙のように胞子を出します。別名はキツネノチャブクロ。近似種のタヌキノチャブクロは、主に朽木(又は落葉)上に発生します・・・
ホコリタケ 朝焼け 
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 《地下鉄東西線・作業道路(と東北大キャンパス移転予定地)視察会》(十二月観(視)察会 )
2008/12/14(Sun)
  きょうは、定例観(視)察会の日。通常だと、青葉山市有林(青葉の森)内をゆっくりと、動植物の観察を行いながら漫ろ歩くのですが、先週突然に工事が始められた地下鉄東西線(と都市計画道路)の作業道路の工事現場を確認し、東北大キャンパス移転予定地(旧ゴルフ場)でも始められた木々の伐採や造成工事の状況を、東北大学キャンパス移転計画課の方々の案内で視察しました。
すっかり木が無くなった荒野を行きます イヌブナやブナの大木達にもテープが巻かれていましたが・・・? 累々と続く木々達の墓場 狐の糞を見つけたよ! 持っているのは、伐られた柾(マサキ)の枝です <←かーそる(矢印)を当てると説明が出ます〉
 天気予報では「雪」との事でしたが、只々どんよりした空の下、出発しました。旧ゴルフ場内のバス道路から見える範囲は殆どの茂みや木々が無くなって、惨憺たる有様です。大学もそれを気にしてか、車道沿いに目隠しの塀を建てていました。場内に入ると、建物が立つ予定の平地は、殆どの木々が伐られ、旧クラブハウスへの道の両側に植えられていたマサキ等の木々も、赤い実の付いた枝が一本だ落ちていただけで、全くありません。何百年も生きていそうなイヌブナやブナの大木のある木立はぽつんと残されていましたが、赤いテープが巻かれたりしていて、とても気になります。移転計画課の方々の説明では、大体の伐採はこれで終わりで、来年6月までに造成工事も完了する、との事でした。竜ノ口の水源地でもある小さな池にも手はつけないとの事でしたが、計画ではこの狭く細長い緑地が市有林方面に続く唯一の「命の道(動物達が行き来できる道)」に成りかねなくて、益々心細くなりました。又、その東側にはスポーツグラウンドが二つできる予定で、河川敷が次々に整地されて、動物達の住む緑地が消えて行った頃の悪夢が過りました(今駐車場にされているグラウンドを復活させれば済むだろうにと思うのですが、それは無理だとの事)。南側の市道沿いの芝地には累々と伐採された木々が積み重ねられていました。これは、場内の伐採木をここに集めてチップ化する予定だとの話でしたが、私にはどうしても、虐殺され捨てられた屍体の山としか思えず、背筋が寒くなりました。
 展望台を過ぎ、最奥部の地下鉄東西線の竪穴掘削現場に着くと、その先の自然林が大きく切り開かれていました。ここから竜ノ口の橋梁建設地点まで続く作業道路です。私達は、オオタカの来季からの営巣・繁殖の可能性を全く失わせるものとして、意見書等として、少なくも今期の工事の中止を求めていましたが、お座成りな回答を寄せた途端の工事開始でした。直に市に抗議し要望書を提出しましたが、きょう参加された方々等の意見を集約し、改めて書面で抗議、工事中止等を要求して行く事になりました。帰り道は、足取りも一層重く、青葉山を後にしましたが、次から次に一斉に開始される工事の数々が、其々別々に行われ、全体的な状況の把握を誰がどれ程しているのかと思うだけで、空恐ろしくなります。兎に角、自然に対する影響が大き過ぎる「一時の工事(破壊)」は、絶対に止めて貰いたいものです。
展望台から太平洋を遠望 何が見えましたか?(鶸の群れです) 森が切り開かれ、作業道路が延びていた! ガマズミの実 <←かーそる(矢印)を当てると説明が出ます〉
 そんな訳で、動植物の観察は余りできませんでしたが、花ではノコンギク、ノハラアザミ、セイタカアワダチソウ、ブタナ、サザンカ等が、果実ではガマズミ、ヘクソカズラ、ミズナラ、コナラ、サラサドウダン、アブラツツジ、マサキ等が(一昨年12月の会で、赤い実が一杯生っていたアズキナシの木々は伐られていました)、野鳥ではカワラヒワ、カシラダカ、ビンズイ、ヒガラ、エナカ゛、シジュウカラ、ヤマガラ、トビ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、ハシブトガラス、コゲラ、ヒヨドリ等が、キノコでは、ホコリタケ、ベニカノアシタケ?の他、真黒になったハツタケの仲間?等が沢山ありました。
 それにしても、重苦しい思いばかりで碌に観察できなかったと思われた方々、参加もできなかった方々には大変申し訳ない会になりました。すみません。緊急事態ではありましたが、私も不完全燃焼ですし、次回からは出来る限り「定例観(視)察会」を大切にして、この様な会はそれとは別にするべきかとも感じました。皆さん、色々大変だとは思いますけれど・・・
 次回は、もう新年ですね。できれば雪上の、心改まる初歩きを期待したいものです・・・

* この日の様子は、「ペンギンの足跡Ⅱ」、「頑張ってる小さな広告屋です 、(続き)」にも詳しく掲載されています。
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地下鉄東西線・作業道路(と東北大キャンパス移転予定地)視察会のお知らせ
2008/12/13(Sat)
       《地下鉄東西線・作業道路(と東北大キャンパス移転予定地)視察会》

(日時)    12月14日(日) 午前10時30分~(12時30分頃解散)。
(集合場所) 宮教大正門前バス停
(案内)    東北大学キャンパス移転計画課長、「青葉山の緑を守る会」観察指導員 他
(内容)    先週突如始められ、既に多くの木々が伐採されている、地下鉄東西線(と都市計画道路)の作業道路工事の現場を視察するとともに、東北大キャンパス移転予定地(旧ゴルフ場)でも始められた木々の伐採や造成工事の状況を視察。 その往復の道々では、残された自然の観察も行います。旧青葉山ゴルフ場の正門から入り、最奥の工事現場を視察後、正門に戻るコースです。(尚、竜ノ口やオオタカの営巣地付近には行きません)
         青葉山の、仙台の、重大な危機です。どなたでも参加自由ですので、挙っての参加をお願いします。 

    *通常は青葉山市有林(青葉の森)内を、ゆっくり動植物の観察を行っており、今回もその予定でしたが、突然に工事が始められるなどの緊急事態ですので、急遽予定を変更しました(通常の会を予定されていた皆さん、お許しください)。
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カモシカ(氈鹿、羚羊) の子
2008/12/13(Sat)
 きょうは、一日晴れました(2.3~9.6℃)。 
 山の斜面に、カモシカの親子がいました。子供は、九月頃に生れた「のぞみ(青葉山の開発が少しでも止まる事を祈っての命名)」の様で、傍で警戒する母親の思いを余所に、興味津々のまぁるい瞳で私をじっと見詰めると、仕舞いにはどんどん近寄って来ます。母親の制止で立ち止まりましたが、怖い者達だらけの青葉山で、ちゃんと生きて行けるのかと、とても心配になりました。地下鉄の作業道路旧ゴルフ場内(東北大移転予定地)の造成工事が始まり、生活圏や往来する道が一時に(←これが一番の問題!)狭まって来ています。これから、彼等の行末が如何なってしまうのか、しっかりしっかり、見続けて行かねばなりません・・・
 今朝の草原には、霜が一面に降りていました・・・
カモシカの子(のぞみ) 霜の朝
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トリガタハンショウヅル(鳥形半鐘蔓)の果実 
2008/12/12(Fri)
 きょうは、晴れ後曇りでした(4.6~10.6℃)。
 森の道沿いの灌木に、トリガタハンショウヅル(キンポウゲ科)の果実が付いていました。種子の周りにふさふさの絹毛を付けて、老婆の白髪の様に、風にキラキラ輝いていました。良く見れば、誰かの家にあった正にケサランパサラン。持ち帰って白粉でも食べさせてやれば、青葉山にも幸が訪れるかも知れぬ等と、ふと想ってしまいました。果実は痩果で、花後に伸びた花柱が羽毛状になって付き、それが幾つも集まって、こんな姿になっています・・・
トリガタハンショウヅル きょうの日昇
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ツルアリドオシ(蔓蟻通し) 
2008/12/11(Thu)
 きょうも大体晴れて、異様に暖かい一日でした。
 檜林の外れの地面に、ツルアリドオシ(アカネ科)の実が沢山生っていました。緑の絨毯の上の果実達は、誰かが態と撒き散らした真赤なビーズの様でした。北海道~九州の他、朝鮮南部等の山地のやや湿気のある林緑等に生育する蔓性常緑多年草です。茎は長く地を這って分枝し、節から根を下します。6-7月枝先に長さ5mm程の花柄を出し白花を2個付けます。秋に生る赤い果実は、2輪の花の子房が合着したものです。本州以南では、亜高山~山地の林内に生え、高山植物ともされますが、青葉山では檜林や樅林で普通に見られます。名は、蔓性のアリドオシ(アカネ科/蟻を刺し通せる様な針がある事に因る)の意ですが、本種に刺針はありません。新年にマンリョウ(ヤブコウジ科)と共に飾って、「万両が有通し」との目出度い語呂合せにする所もある様ですね・・・
ツルアリドオシ/実の上に2輪の花の痕が見えます すっかり葉を落した小楢・水楢林 
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イヌツゲ(犬黄楊・犬柘植)の実と虫瘤
2008/12/10(Wed)
 きょうは、昨夜来の雨が上がり、ほぼ晴れて暖かな一日でした。
 森のあちこちに生えるイヌツゲ(モチノキ科)に、果実と虫瘤が付いていました。どちらが実なのか分り難いのですが、緑色の方はぼこぼこしていて、如何にも虫がいそうでした。黒い実は意外にも、齧るとほんのり甘味がありました。本州~九州の他、朝鮮南部の山野に生育する雌雄異株、日本原産種の常緑低木です。只、大きいものでは高さ3-5mにもなります。6-7月に白い小花を開き、秋に紫黒色の球形核果を付けます。刈込みに強く、良く植込みや庭木として利用されます。名は、葉が櫛を作るツゲ(柘植/ツゲ科)に似るものの、材質が劣るの意。別名のヨメノサラは、小さな葉を、嫁いびりの小皿に見立てたとも言われます。又、黄緑や赤紫の虫瘤(虫嬰)は、イヌツゲメタマフシと呼ばれ、イヌツゲの腋芽に、タマバエ科のイヌツゲタマバエによって形成されます・・・
  その足元には、ヤブコウジの赤い実が沢山ありました・・・
イヌツゲの実(上)と虫瘤. ヤブコウジ 
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ススキ(薄、芒)
2008/12/09(Tue)
 きょうは晴れ後曇って、少し風はありましたが暖かな一日でした(4.0~15.0℃)。
 池の土手で、ススキ(イネ科)の穂が揺れていました。良く見れば、白い綿毛を付けた種子が飛び散るばかりのざんばら髪で、寂しさの募る光景でした。北海道~沖縄の他、朝鮮、中国、東南アジア等の山野の、日当りの良い草地、路傍等に生育する多年生草本です。夏~秋に茎先に十数本に分れた花穂を付けます。年1-2回刈られる様な草地に良く群生し、嘗ては茅葺屋根の材料や、飼料、堆肥として利用する事が多く、集落近くに「茅場」がありました。名は、「すくすく育つ木(草)の意」の「スクキ」が転じたとか、茎に赤く血の付いた様な所があるので「チツキ(血付き)」となり転訛した等の説があります。別名のオバナ(尾花)は穂を獣の尾に見立て、カヤ(茅、萱)は、萱葺き屋根の意の「刈り屋根」が縮まり「カヤ」(イネ科植物の総称)となったと言われます。秋の七草の一つでもあります・・・
ススキ 青葉山から見る船形連峰.
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ヤブラン(藪蘭) の実
2008/12/08(Mon)
 今朝は薄氷が張って、日中は大体晴れましたが、少し風もありました(-0.5~11.7℃)。
 森の道端で、ヤブラン(ナギイカダ科)の実が生っていました。黒(紫)光りするまん丸の実は、ジャノヒゲ同様味も素っ気もありませんが、種子が果実を破って露出しているので、固い地面に打ち付けると跳ね返って、鉄砲玉の様に飛んで行きました。全国の林下に生育する多年草です。根には髭根が多くあり、所々に肥大した小塊がありますが、これを乾燥したものを大葉麦門冬(だいようばくもんどう)と言い、ジャノヒゲの麦門冬同様、滋養、強壮、催乳、咳止め等に効果のある生薬にされる様です・・・
ヤブランの実 北斜面は、すっかり冬の装いでした 
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工事の中止を求めて「要望書」を提出
2008/12/08(Mon)
 昨日確認した「作業道路工事の開始」に対して、早速、きょう仙台市に強く抗議しました。そして、『意見書』に対する不誠実な「回答」にも抗議すると共に、「現地説明会」もないままに強行した工事の即刻の中止と、『意見書』への再度の回答を求める「要望書」を提出しました。
 少なくも今期の「竜ノ口周辺の諸工事」を中止して貰わなければ、話にも何もなりません。
 とにかく、これ以上の自然破壊は止めてほしいものです・・・       (↓「----」)は伏字)



                                        平成20年12月8日
仙台市長 様
                                        「青葉山の緑を守る会」
                                        代表 植村千枝

        仙台で唯一の、オオタカ営巣・繁殖地で計画されている地下鉄東西線・
       都市計画道路建設作業道路工事の開始に抗議し、工事の中止と『意見書』
         に対する再度の回答、及び当会など市民との話し合いを要求する
                          「要望書」

  仙台市は、地下鉄東西線竜ノ口-----作業道路工事を開始したが(12月7日確認/既に森が200m(幅7-8m)切り開かれ、数千本の木々を伐採中)、このまま工事が進められれば、生態系が激変するとともに、「オオタカ営巣地」の間近まで破壊されることになり、当地での来春からの営巣・繁殖の可能性も失われることになる。当会は再三に亘り工事の中止や見直し、または延期を要求してきたが、10月31日に提出した『オオタカ営巣・繁殖地で計画されている地下鉄東西線等「青葉山地区工事」についての意見書』に対しても、仙台市は極めて不誠実且つ形式的な「回答」(11月19日付け)を寄せている。この「回答」に対して抗議するとともに、当会が要求している「現地説明会」もないままに工事を強行していることに対し、仙台市に強く抗議し、工事の即刻の中止と『意見書』に対する再度の回答を求める。

一、竜ノ口-----(オオタカ営巣・繁殖地)における、各工事の即刻の中止を求めるとともに、緊急に現地説明会の開催を求め当会を始めとした市民との話し合いの席に着くことを求める。  

二、当会など「オオタカ調査ネットワーク」が、「(工事予定地が)この3年間、仙台周辺で唯一の繁殖 地になっている」ことを確認(『意見書』)としているのに対して、「回答」では、「仙台市域の里山でオオタカの生息が確認されたとの情報を得ている」などと的外れな記述になっている。また、それ以外は、オオタカや諸動物の広域的調査についても景勝地としての重要性についても工事用道 路や都市計画道路の不必要性についてもルート選定の不可解さについても市による動植物調査の問題性についても、何ら触れることなく、まったく答えていない。仙台が、仙台の自然が、極めて重大な危機に直面している中で、仙台市の市民に対する不誠実で非情な態度は理解できない。各項目についての真摯な回答を求める。
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天狗岩も怒っていた…
2008/12/07(Sun)
 今朝は雪がうっすら積もっていましたが、昼間は良く晴れました。
 竜ノ口峡谷を踏破していると、本流・支流(万助沢)の合流点付近にある天狗岩が、きょうは特に強張って、怒った顔をしていました。遠くでオオタカが、繁殖期でもないのに、異常な警戒声を発しています。案の定、谷底までテープが張り巡らされた旧ゴルフ場側に上って行くと、無残な工事現場に遭遇しました。愕然として、旧ゴルフ場をとぼとぼ行くと、そこでも大量の木々が伐られています。伐られた木々の切口を、そこだけ雪が優しく覆ってはいましたけれど・・・
天狗岩 伐られた木々(旧ゴルフ場) 
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地下鉄橋の作業道工事が始まった!工事を即刻中止せよ!
2008/12/07(Sun)
 旧青葉山ゴルフ場(東北大キャンパス移転予定地)最奥で、地下鉄東西線の竜ノ口橋建設の為の作業道路工事が始まっていた。現在東西線用の竪穴を掘っている地点の先の、車道からも遠い、普段人目のない場所で、何の報道もないままに、既に森が200m(幅7-8m)は切り開かれ、数千本の木々が伐られていた。このまま工事が進めば、オオタカ営巣地直近まで破壊される事になり、当地での来春からの営巣・繁殖の可能性も失われる。私達が提出した意見書に対して全く不誠実な回答を寄せ、幾度となく要求している「現地説明会」もないまま、工事を強行するとはとても許せる事ではなく、仙台市に強く抗議し工事の即刻の中止を求める。
既に200mは切り崩されていた ズタズタにされた森. 殺された木々達
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