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フデリンドウ(筆竜胆)
2009/04/30(Thu)
  きょうも晴れて、気温が上がりました(6.5~22.0℃)。
  森の乾いた道端に、フデリンドウ(リンドウ科)が咲いていました。日の当たらない曇天下や朝晩は閉じていて目立たないので、つい見過ごしていましたが、透き通る様な空色の小花が、青い星かサファイヤの様に輝いていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン、クリル等の山野の、日当たりが良くやや乾いた疎林内や草原に生育する越年草(二年草)です。高さは5-10cmで、小さな葉が密に対生します。4-5月に、茎先に青紫の花が数個纏まって咲きます。筒状花冠の先は5裂し、副裂片を持ちます。名は、閉じた花の形を筆の穂に見立てたとの事ですが、竜胆にしろ、他のリンドウ科の花は皆そんな感じです。青葉山では、明るい林内や尾根道沿い等の所々に見られます・・・
  森のあちこちで、ハウチワカエデの赤い花が未だ沢山咲いていました・・・
フデリンドウ ハウチワカエデ 
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ミツデカエデ(三手楓)
2009/04/29(Wed)
 きょうは、一日良く晴れました。
 沢沿いに生えるミツデカエデ(ムクロジ科)の花が、何時の間にか果実に成りかけていました。高木の上の方には、未だ黄色い花穂が沢山下がっていますが、下の方では多くが翼果の赤ちゃんで、中には黄花・赤実の両方が同居しているのもありました。北海道南部~九州の山地の、落葉広葉樹林の渓谷等に生育する10m程の落葉高木です。楓とはとても思えない葉は、名の通りの3出複葉で、対生です。葉柄は赤く、小葉は卵状楕円形で、縁に粗い鋸歯があり、裏の葉脈に沿って毛が生えています。4-5月に、花弁・萼片が4枚の黄色小花からなる穂状花序を出します。雌雄異株で、勿論、(写真の様な)雌株の雌花には果実が生ります。秋には赤や黄色に紅葉します。 青葉山では、沢や川沿い等の所々に見られ、管理センターの傍にも生えています・・・
  その近くでは、これも楓とは全く思えない葉をしたチドリノキに雄花が沢山垂れていました・・・
ミツデカエデの雌花と果実 チドリノキ(雄花) 
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オオルリ(大瑠璃)が死んでいた
2009/04/28(Tue)
 きょうは、晴れ時々曇りでした。
 山の谷間で、オオルリ(ヒタキ科)が死んでいました。遠くからでも青い輝きが見えて、何かのスプレー缶でも落ちているのかと思いましたが、近寄れば、今にも飛び立ちそうなオオルリの雄が、清水滴る崖の下に佇んでいました。ドキドキしながら体に触れると、既に固くなっています。何所を見ても怪我一つなく、もしかすると、何か恐ろしい目に合って、ショック死でもしたのでしょうか。コバルト色の羽衣は、細やかな羽枝が複雑に重なり合って、眩暈がする程の美しさです。つい昨日まで、スマトラかミンダナオの深緑の密林や、太平洋の海原を眺めていた円らな瞳も、未だ新緑の山々を、否、剥き出しに抉られ破壊されている青葉山をも、見詰め続けている様でした・・・
  周囲では、沢山のイカリソウが咲き誇っていました・・・
幸せの青い鳥が… イカリソウ 
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レンプクソウ(連福草)  
2009/04/27(Mon)
  きょうは、曇り時々晴れでした。
  笹藪の下に、レンプクソウ(レンプクソウ科)が咲いていました。小さな草と花なので気付かずに通り過ぎてしまいそうですが、良く見ればあちこちに群落を作り、近付けば、豆粒の様な花は簪の様にも見えました。ユーラシア中北部に広く分布し、日本では北海道~本州(近畿以東)の、湿った林内等に生育する一属一種の多年草です。高さ10-15㎝で、小葉は羽状に切れ込み、4-5月茎先に上に1輪、横に4輪の花を付けます。上の花の花弁は4つに切込み雄蕊が8個あり、横の花は皆5つに切れ込み雄蕊が10個あります。名は、地下茎が福寿草の根に絡まっているのを見て、「福寿草に連なる草」の意で付けられたと言われますが、それにしても目出度い名前です。大破壊行為が続けられている青葉山にも、福が連なる様な幸いが訪れて欲しいものです。別名のゴリンソウ(五輪草)は、茎先に 5 個の花が固まって付く事に因ります。県レッドリストで準絶滅危惧(NT)。青葉山では、湿った林下等の所々に群落を作っています・・・
レンプクソウ 
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シャク(杓)
2009/04/26(Sun)
  きょうも曇りがちで、時々雨が降りました。
  山裾の藪地に群生するシャク(セリ科)に、花が咲いていました。霞草を思わせる白く清楚な小花達が、風にふるふると揺れていました。北海道~九州の他、ユーラシア中北部の山地~低地の、やや湿り気のある場所に生育する多年草です。高さは1m程で、葉は2回3出羽状複葉で、小葉は細かく裂けます。4-6月に、茎先に複散形花序を出し、小さな白花を咲かせます。花弁は5個で、外側の2個が大きくなります。昔から消化不良、滋養強壮、頻尿等に効能がある薬草として知られ、山人参(葉が人参に似る上に、食用になる事から)等とも呼ばれていました。名の由来は良く分っていませんが、嘗て東北等ではシシウド(オオハナウド)がシャクと呼ばれ、シャクはコシャクとされていたものが、何時の間にかコシャクがシャクになったと言われています。青葉山では、山際の湿性地や土手等に普通に見られます・・・
  森の林床では、ルリソウが早くも見頃になっていました・・・
シャク ルリソウ 
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アオキ(青木)の花
2009/04/25(Sat)
 きょうは、一日雨降りでした。
 道端沿いのあちこちで、アオキ(ミズキ科)の花が咲いていました。雌株も雄株も、奥床しい古代紫の星の花々を、雨にしっとり濡らせていました。高さは2m程になり、3-5月に褐色又は緑色の花を咲かせます。花弁は4枚で雌雄異株。雌花は、真中に雌蕊が一つ、雄花は雄蕊が四つあります。果実は赤い卵形液果で中に種子が一個あり、秋~春に赤く熟し、少なくも5月頃までは付いています。軽く炙った葉は、火傷、腫れ等の患部に貼ると効果があるとされ、お茶にもなり、苦味健胃作用があるので、胃腸薬として有名な 「陀羅尼助」にも配合されています。名は、常緑で枝も青い事に因ります。青葉山では、杉や檜の林床等の何処にでも普通に見られ、カモシカの(主に冬季の)主食ともなっています。又最近では、野鳥による播種と見られる、斑入りの園芸種まで目立つ様になって来ました・・・
アオキの雌花 アオキの雄花 
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ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
2009/04/24(Fri)
  きょうは、くもり時々晴れました。
  川岸に、ミヤマキケマン(深山黄華鬘) が咲き残っていました。日を浴びながら、花が黄金色に棚引く様は、鯉幟ならぬ山椒魚幟の様に見えました。主に、北海道~近畿の山野に広く生育する多年草です。西日本に自生するフウロキケマンの変種と言われ、高さ20-45cmと大きく、4-6月に黄色花を総状に開きます。似ているキケマン(青葉山にも自生)とは、葉が深く切れ込む事等で見分けられます。名は、深山に見られる黄色い華鬘草の意で、主として奥山に生えますが、青葉山でも、川や沢沿い等で普通に見られます・・・
ミヤマキケマン
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ヒカゲスミレ(日陰菫)
2009/04/23(Thu)
きょうは、晴れたり曇ったりでした。
  沢沿いの木陰に、ヒカゲスミレ(スミレ科)が咲いていました。北海道~九州の他朝鮮や中国の、山地の林下や谷沿い等の、湿り気のある半日陰地に生育する常緑多年草です。高さは5-12cm程で、地下匐枝を伸ばして増殖します。葉は、長さ4-7㎝の長卵~長三角形で、先が尖り基部は心形で、両面に毛が生えています。花柄にも毛が多く、側弁の基部にも毛があります。4-5月に白花を咲かせ、花弁には紫色の筋があり、中でも唇弁のものが目立っています。 名は、日陰に生える菫の意で、別名はエゾコスミレ。 青葉山では、沢沿い等の林下の所々で見られます・・・
ヒカゲスミレ 笑う山(展望台から) 
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ニリンソウ(二輪草)
2009/04/22(Wed)
 きょうは、雨上がりで良く晴れて、爽やかな一日でした。
 山裾の湿生地で、ニリンソウ(キンポウゲ科)が咲いていました。純白の花が木漏れ日を浴びて、一層白く、清らかな雪の様に輝いていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国北部等の、主に湿潤な山麓の林縁や林下等に生育する多年草です。深く裂けた根生葉を持ち、3-6月に、茎葉の間から普通 2 本の長柄を出し、先に白い萼片を持つ花を付けます。名は、一本の茎から主に二輪づつ花が咲く事に因ります。山菜としても食べられていますが、葉は猛毒のトリカブトと良く似ていて、毎年の様に中毒事故が起きています。青葉山では、林下の湿性地や沢沿い等の所々で見られますが、決して採集等する事無く、花を楽しむだけにして下さい・・・
 ニリンソウの群落の中に、赤紫を帯びて、まるで蓮の花を思わせるものもありました・・・
ニリンソウ 赤紫を帯びたニリンソウ 
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ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)
2009/04/21(Tue)
  きょうは、雨が降ったり止んだりの一日でした。
  森の入口の道端に、ムラサキサギゴケ(ゴマノハグサ科)が咲いていました。地べたに張り付く様に咲き群れる青花が雨に濡れて、じっと見ていると、菖蒲池にでもいる様な気分になりました。北海道南部~九州の他、中国等の畔道等の、少し湿った日当たりの良い場所に生育する多年草です。高さ5-10cmで、根本から匍匐する茎(匐枝)を出し、節から根を出して増殖します。春~夏に紅紫色の花を付け(稀に白)、下唇中央の膨らんだ部分には黄褐色の斑点があり、内側に毛があります。雌蕊の先(柱頭)は2裂し、何かが触れると閉じるという特徴があります。名は、花が紫で、形が鷺に似ている事に因り、白花を単にサギゴケ又はサギシバと言います。昔から親しまれて来た花なので、別名・地方名が数多くあります。青葉山では、道端等で普通に見られます・・・
ムラサキサギゴケ 
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カテンソウ(花点草)
2009/04/20(Mon)
きょうは、一日曇りでした。
 歩道沿いの木陰に、カテンソウ(イラクサ科)が咲き出していました。タチツボスミレの群落に混じりながら、さも申し訳なさそうに、赤い襟(萼)から白い顔を出しかけていました。本州~九州の他、朝鮮、中国等の、山野の林下等に群生する多年草です。高さ10-30cm(春先はもっと小さい)で、互生する葉は菱形状卵形で、鈍い鋸歯があります。雌雄同株で、花期は4-5月。雄花は葉の葉腋から伸びた花柄の先に付き、雌花は葉腋に固まって付きます。名は、雄花の突き出した雄蕊や花粉が点の様に見える事に因る等とも言われますが、良くは分らない様です。別名のヒシバカキドオシは、菱形の葉をしたカキドオシの意。青葉山では、尾根筋の林下等の所々で見られます・・・
カテンソウ(左はタチツボスミレ) 八幡五丁目付近から見た青葉山 
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ムラサキケマン(紫華鬘)
2009/04/19(Sun)
 きょうも、大体晴れました。
  遊歩道の入口で、ムラサキケマン(ケシ科)が咲いていました。春の日溜りの中で、赤らんだ幼生達が、モビールの様に揺れていました。日本全国の他、中国等の山地~低地の林下の、少し湿った場所に生育する一年草(越年草)です。秋に芽生え、4-6月に紅紫(時に白)の筒状花を咲かせます。高さは30-50cm程で、茎には複数の葉が付き、葉は2-3 回3出複葉で、小葉は扇形に近くて丸い鋸歯があります。毒性植物ですが、ウスバシロチョウ等にとっては大切な食草になっています。種には、カタクリやスミレ同様、アリの好物の「おまけ(エライオソーム)」が付いていて、巣に運ばれて発芽しては生育地を広めています。名は、紫色で、仏堂内陣の欄間等に掛ける装飾具の「華鬘」に似ている事に因ります。別名のヤブケマン(藪華鬘)は、藪に多い事から付けられました。青葉山では、林下の道端等で、比較的普通に見られます・・・
  ヤマネコヤナギの花が、果実になりかけていました・・・
ムラサキケマン ヤマネコヤナギ
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「成田山と亀岡を繋ぐ森」の宅地造成工事
2009/04/18(Sat)
 長い間放置されていた、成田山と亀岡を繋ぐ森(青葉山の一部、住所は川内三十人町)の宅地造成工事が、開始されていました。カタクリやルリソウが咲き乱れていた36,721.46㎡の森は、何度かの伐採が繰り返され、終に大工事が始まったのです。昨年末から青葉山一帯は、地下鉄東西線や都市計画道路、東北大学移転等の大規模開発工事が一斉に始まり、有史以来とも言える大自然破壊が進行しています。それに輪をかける様な工事の開始で、動植物や生態系、そして人間にだって、どれだけの悪影響があるのか、図り知る事も出来ません。
 何よりも一番問題なのは、それぞれの事業者達が、全体の状況等全く考える事も把握する事もなく、結果として、取り返しのつかない、一時の大規模自然破壊が起きていると言う事です。私達の「宝」を壊し、未来の子供達の首を絞めるだけの愚かな行為を、止める事はできないのでしょうか・・・
市街中心部からも丸見えです ルリソウが群れていた沢も埋められました 開発許可標識 巨大な自然破壊が進行している青葉山周辺

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ミツバアケビ(三葉木通・通草)
2009/04/18(Sat)
 きょうは、良く晴れました。
 道端の木に絡まるミツバアケビ(アケビ科)に、花が咲いていました。粋な「蝦夷」紫の花は耳飾の様で、縄文の乙女達が花に戯れる様が眼に浮かびました。北海道~九州の、山地~低地の林縁や草原等に生育する蔓性落葉木本です。アケビとそっくりですが、名の通り、葉が3枚で、緑に波形の鋸歯があるのが特徴です。アケビよりやや高地や寒地に多く、アケビの分布しない北海道にも自生しています。4~5月に、黒紫色(アケビは淡い色)の花を付けます。三枚の花弁に見える萼を開いているのが雌花で、房になっているのが雄花です。秋に、紫がかる果実が口を開け、果肉は、果皮、新芽と共に食用になります。茎はアケビ細工に用いられ、アケビよりも折れ難く素材として適しているとされます。茎を乾燥させたものを生薬名「木通子(もくつうし)」と言い、腎臓炎、尿道炎、膀胱炎等の浮腫みに利尿剤として効能があるとされます。青葉山周辺では、何処でも普通に見られ、アケビと言えば殆どがミツバアケビです・・・
ミツバアケビ 山中が、芽吹き始めました 
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オオコガネネコノメソウ(大黄金猫の目草)
2009/04/17(Fri)
  きょうは晴れ後曇って、日中は霧雨になりました。
 沢の傍の所々に、オオコガネネコノメソウ(大黄金猫の目草)が咲いていました。木漏れ日を浴びて光り輝く花々は、名前の通り、まるで黄金細工か金塊そのものの様でした。本州~九州の、山地の沢沿いの湿性地等に生育する、草丈5-10cmの日本特産の多年草です。花期は4~5月で、鮮黄色の花弁に見えるものは萼片です。コガネネコノメソウに良く似ていますが、全体に毛が多く、走出枝の先につく楕円~卵円形の葉が大きく(1.5-3cm)、鋸歯数が多い(9~17個)のが相違点です。青葉山では、沢沿い等に比較的稀に見られます・・・
 その近くには、スミレサイシンが沢山咲いていました…
オオコガネネコノメソウ スミレサイシン 
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セントウソウ(仙洞草)
2009/04/16(Thu)
きょうは夜来の雨が上がって、昼間は晴れました。
 沢の近くに、セントウソウ(セリ科)が咲いていました。谷間に沿って、繊細な真白い小花が散ばり、日の下で夜空の星座を見る様でした。北海道~九州の山地~低地の、林内のやや湿った場所に生育する小型の多年草です。葉柄や茎は紫褐色を帯び、葉は3出複葉で、小葉は不規則に切れ込みま、3-5月に白色5弁花を多数咲かせます。花弁が内側にカールしているのが特徴です。名の由来は、仙人の住い(仙洞)がある様な人里離れた場所に生えるから、他の花々に先駆け、「先頭」をきって咲くから、等諸説ありますが良くは分らない様です。別名のオウレンダマシ(黄連騙し)は、セリバオウレンに似ている事に因ります。青葉山では、林内の湿性地や道端等でも、比較的普通に見られます・・・
セントウソウ 三居沢交通公園(旧動物園)の桜 
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ヤマエンゴサク(山延胡索)
2009/04/15(Wed)
きょうは、雨後晴れました。
 山裾の藪影に、ヤマエンゴサク(ケシ科)が咲いていました。水色帽子の妖精達が、春の憂いを振り払うかの様に舞い踊っていました。本州~九州の他、極東アジアの、山野の林下や林縁に群生する多年草の早春植物です。葉は2-3回3出複葉で、小葉は楕円形です。茎は高さ10-20cmで、4-5月、先端に青紫~紅紫色の花を総状に付けます。名の「延胡索」は、漢方に使われる中国原産の植物ですが、日本での栽培は無くなってしまった様です。別名のヤブエンゴサクは、藪地に生える事に因ります。青葉山では、山際の藪地等の所々に見られます・・・
ヤマエンゴサク 
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ワサビ(山葵)
2009/04/14(Tue)
 きょうは、曇り後雨になりました。 
 藪の湿性地に、ワサビ(山葵)が咲いていました。そこかしこに清々しい白花の群落を作って、遠目には斑に残った雪の様にも見えました。美味しい若葉を一齧りさせて頂きましたが、根は決して掘りません。北海道~九州の他、サハリン等の山地渓谷の清流や林下、林縁等の湿った場所に生育する多年草です。円い根性葉は6-12cmで、長い柄があります。花茎は20-40cmで、3-5月、頂に白色4弁花を付けます。独特の強い刺激のある香味を持ち、日本原産の香辛料として世界に知られ、広く栽培もされています。辛味成分のアリルイソチオシアネートには殺菌作用と、エチレンガス(植物の老化を促進する)発生の抑制作用があり、さしみ等の生ものと共に食べる他、食品の抗菌・消臭・鮮度保持材としても使用されます。食用としては、おひたし、醤油漬 わさび漬等にもされ、薬用としては神経痛やリウマチに効果がある生薬「山葵(サンキ)」として利用されます。名は、葉がアオイに似る事からヤマアオイ(山葵)、又はサワアオイ(沢葵)と呼ばれていたものが、「サワヒ」となって転訛したとか、辛味を意味する「悪障疼(わるさはひびく)」等が縮まったとの説等種々ありますが、どれも確かではない様です。青葉山では、沢沿い等の所々に見られますが、盗掘者(山菜採り気分で根まで掘り去る馬鹿)も絶えず、年々減少しています・・・
ワサビ 青葉山と広瀬川と桜と 
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ニッコウネコノメ(日光猫の目)
2009/04/13(Mon)
きょうは、曇り後晴れて暑い位になりました(9.3~23.6℃)。
 沢に沿って、ニッコウネコノメ(ユキノシタ科)が咲いていました。あっちにもこっちにも群れを作り、近寄って見れば猫と言うより、黄色い顔に赤黒い髭の、虎の様に見えました。東北~四国の、主に太平洋側山地の、沢沿い等の湿性地に生育する多年草です。関東以西に自生するイワボタンの変種で、両種が見られる場合はイワボタンより更に湿った場所に生える様です。赤紫色の走出枝の長いものでは30㎝に達し、上部の苞と萼裂片は黄緑色で、萼片は著しく平開し葯が暗紅紫色になります。雄蕊は8本(似ているヨゴレネコノメは4本)です。名は、日光地方(正確には塩原市)で採取されたものを基準標本とした事に因ります。青葉山では、沢沿い等に比較的普通に見られます・・・
ニッコウネコノメ 
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四月観(視)察会
2009/04/12(Sun)
 きょうは、薄い雲はありましたが、汗ばむ程の一日でした(9.6~16.0℃)。
 春到来。花咲き乱れ鳥歌う季節ですから、参加者も大勢です。バス停の周りや車道沿いには、ツクシやバッケが伸び、コブシやオオイヌノフグリ、ヒメオドコソウ、コハコベ、セイヨウタンポポ、ツルニチニチソウ等が咲き、取分けカキドオシの群花が見事です。マンサクは流石に殆ど終わっていましたが、ハウチワカエデやミツバアケビの赤や紫の花が綻び始めていました。道の向こうの旧ゴルフ場側の森(東北大造成工事を免れた片隅)には、赤いカタクリの群火が無数に見えています。市有林に入ると、あちこちにキブシの黄花が下がり、足元にはナガハシスミレが群がり、そして、何処までも広がる、期待通りのカタクリの絨毯です。ヒメギフチョウには出会えませんでしたが、大きな熊蜂が美味しそうに蜜を吸い、ルリタテハも舞っていました。別の斜面にはショウジョウバカマの群落が広がり、歩道からでも無数の赤い燈火が光って見えました。空には、珍しく虹色がはっきりした「日暈(ひがさ・にちうん/太陽に薄雲がかかりその周りに光輪が現れる大気光学現象)が現れ、誰かが「明日は雨じゃないの?」と言っていましたが、何だか懐かしい記憶が蘇る様でした。<↓かーそるを当てると説明が>
カタクリとクマバチ 周りはみんな、カタクリです!. カタクリの絨毯 日暈 
 道々、カンスゲの仲間を見比べ、木々や草々の若葉に感動し、シュンランやヒメフタバランを愛で、トウホクサンショウウオの卵嚢に歓声を上げました。道沿いにはミヤマウグイスカグラやモミジイチゴ、タネツケバナ、ナズナ、キュウリグサ、セントウソウ、ナツトウダイ、マキノスミレ、タチツボスミレ、アオキ、キツネヤナギに、チョウジザクラ等が花を咲き競っていました。森のあちこちからは、ヒガラやヤマガラ、シジュウカラ達の囀りが聞え、頭上のメジロには、何時も聞く早口でメリハリのある声とは大違いの、鼻にかかり酔っぱらった様な囀りをじっくり聞かせて頂きました。アオキの葉には、ヒメベニボタル(宮城県レッドリスト記載)と思われる?真赤な虫がじっと止っていました。最後に、これも満開のイワウチワを堪能できましたが、きょうは花尽くし、春爛漫の青葉山を体感できたのではないでしょうか! 
 来月は、ルリソウ、ヒメシャガ、イカリソウ、ヤマツツジ等の花々や、渡来したばかりの夏鳥達の囀りが見所・聞き所となるでしょう。 では又、5/10(日)にお会いしましょう!<↓かーそる(矢印)を当てると説明が>
チョウジザクラの道 ヒメベニホタルかな 沢山の出会いがありましたね・・ ナガハシスミレ 
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エンレイソウ(延齢草)
2009/04/11(Sat)
  きょうも、大体晴れました。
 沢の近くの斜面に、エンレイソウ(シュロソウ科)が咲いていました。名の心象から来るものなのか、何人もの老哲学者達が、難しい論議を交わしている様に見えました。北海道~九州の他、サハリン等の山地~低地の、林下のやや湿った場所に生育する多年草です。高さ20-50cmの茎頂に、10-15cmの広卵形の葉を3枚輪生します。4-5月に帯紫紅色の花(花弁に見える萼片)を付けます。名は、根茎を「延齢草根」と呼び、古くから高血圧、神経衰弱、健胃、腹痛、食中り、催吐剤等の民間薬として利用され、飲むと寿命が延びるとの意味から付けられました。しかし、サポニン等を含む有毒植物であり、素人療法は危険ですので(嘔吐、下痢、血便、酩酊等を生じる)、服用は控えた方が良さそうです。只、黒く熟した果実は食用になります。別名は、延命草、養老草、三葉人参等。青葉山では、沢沿いや湿った斜面等に群落が見られ、萼片が白いシロバナエンレイソウ(ミヤマエンレイソウ)も少数確認されています・・・
 カタクリは、最盛期は過ぎた様ですが、未だ見頃になっています・・・
 明日(4/12)は定例の観(視)察会です。今年はカタクリもイワウチワも他の花々も、開花がとても早かったので心配でしたが、きょうの下見でも大丈夫でしたから、明日もきっと見頃のままの事でしょう。青葉山の春の息吹きを体一杯に感じながら、皆さん、一緒に歩きましょう・・・
エンレイソウ カタクリの小道 <←かーそる(矢印)を当てると説明が出ます>
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エドヒガン (江戸彼岸)
2009/04/10(Fri)
 きょうも、良く晴れて暑くなり、仙台では早くも桜満開(史上最速)が宣言されました(7.4~26.1℃)。
 三居沢の上の草原の縁で、エドヒガン (バラ科)が咲いていました。薄紅色の花々は、如何にも「春、桜」と言う趣で、春風に吹かれながら、辺りに色気を振りまいていました。本州~九州の他、朝鮮、中国等の人里近くの山野に自生する、高さ15-25m程の落葉高木です。花は薄紅~白で、萼筒の下半分が丸く膨らみ、上部が括れて細くなる壷形で、花柄や葉柄等に斜毛が多いのが特徴です。大木に成り、葉より先に花が咲くと言う鑑賞価値の高さから、各地に良く栽培されています。ヤマザクラと共に非常に長寿で、樹齢二千年以上の長野の神代桜等か知られています(岐阜の淡墨桜、三春の滝桜、盛岡の石割桜等も)。又、ソメイヨシノの片親としても有名です(もう片親はオオシマザクラ)。名は、花期が早く(関東で彼岸頃に咲く)、江戸周辺に多く生えていた事に因ります。別名は、アズマヒガン、ヒガンザクラ、ウバヒガン等。青葉山では、植栽か自生かは分りませんが、藪や斜面等の所々に見られます・・・
エドヒガン 青葉山(金山)から八幡方面を望む
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ヒナスミレ(雛菫)
2009/04/09(Thu)
 きょうも良く晴れて、気温も上がりました(6.0~23.3℃)。
 沢沿いの林下に、ヒナスミレ(スミレ科)が咲き出していました。「雛」の名の通り、小さくて淡桃色の花が、暖かな春風にヒラヒラ震えていました。北海道南西部~九州中部の、主として太平洋側の山地の、やや湿った林内に生育する多年草です。低山を代表する無茎性のスミレで、葉は卵形で先がやや尖り、鋸歯は波状で、基部は深い心形になります。4-5月に、淡赤紫色の花を咲かせます。距は長さ6-7mmで幅が広く、花弁の内側に白毛が生えます。名は、弱々しく愛らしい花姿に由来する様です。青葉山では、渓流沿いや山裾の林下で見られます。葉の表に白斑が入るものはフイリヒナスミレと言いますが、当林にもあるのでしょうか・・・?
 ショウジョウバカマが、シュンランと並んで咲いていました・・・
ヒナスミレ ショウジョウバカマとシュンラン
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エゾタンポポ(蝦夷蒲公英)   
2009/04/08(Wed)
きょうも良く晴れて、暑い位になりました。
 道端の土手に、エゾタンポポ(キク科)が咲いていました。ポカポカの陽射しを浴びて黄金色に輝く様は、正に春の風情そのものです。北海道、東北と北関東・中部の一部の、山地~低地の林縁や草地等に自生する多年草です。嘗ては何処でも見られましたが、近年は欧州原産のセイヨウタンポポ(総苞外片が反り返る)ばかり目に付く様になりました。その訳は、外来種が①一年中咲く、②受粉しなくても単為生殖で結実できる、③都市化による悪環境(窒素公害やセメント化=アルカリ土化)に適応できる、④種子が軽く冠毛が多く遠くまで飛べる、⑤発芽率が高い、等と言われています。只、エゾタンポポも負けているばかりではなく、①他の在来種と違って自家受粉もできる、②夏眠できるので草が茂る所でも生き残れる、等によって案外しっかり住み分けしてはいる様です。名の由来は、蝦夷地に生えるタンポポ(①中空の茎を切り両端を割いて水に付け、鼓の様な形にする遊びや、蕾が鼓に似る事から、その幼児語又は音色から、②タンポ槍やタンポに似るから、③古名は「田菜」で、果実がほほけるので「田菜ほほ」が転訛した、等諸説)の意です。青葉山では、他にウスギタンポポ、カントウタンポポ、センダイタンポポの在来種と、外来種のアカミタンポポが確認されています。一見、同じタンポポの風景だとしても、人間の環境破壊等によって、年毎にその分布・勢力図が激変している事を忘れずに、注意深く見守って行きたいものです・・・
エゾタンポポ 夕暮れ(牛越橋の袂から)
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ユリワサビ(百合山葵)
2009/04/07(Tue)
 きょうは、晴れてとても暖かくなり、桜(榴ヶ岡の染井吉野)の開花宣言もありました。
 森の渓流沿いに、ユリワサビ(アブラナ科) が咲いていました。白く耀く花々に魅かれながら、若葉を一枚齧ると、仄かな辛味が口に広がりました。北海道~九州の、主に深山の渓谷の、落葉広葉樹林下等に生育する日本固有の多年草です。3-5月に白色小花を付け、始め花茎は立ち上がりますが、後に倒れて地を這います。花序に苞があり、茎は12-25cmで、小葉や根出葉には長柄があります。無毛の葉は賢心形又は卵心形で幅2-7cmで、鈍い鋸歯を持ちます。名は、葉が枯れた後に葉柄基部が膨らんで残り、恰も百合根の様に見える事に因ります。山葵同様に辛味があり食用にされますが、繁殖力が弱く自生地が激減しています。幸い青葉山では普通に見られますが、採取、特に根の採取は厳禁です・・・
 カタクリキクザキイチゲの原の上を、ノスリがトビの様に、ピーヨピーヨと鳴きながら旋回していました・・・
ユリワサビ カタクリとキクザキイチゲ
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アズマイチゲ(東一華)の花
2009/04/06(Mon)
  きょうも、一日ほぼ晴れました。
  山裾に、アズマイチゲ(キンポウゲ科)が咲いていました。数年前、酷い盗掘に遭って以来細々と生き続けている小群落ですが、きょうは木漏れ日を体一杯に浴びて、春の大切な一日を精一杯謳歌している様でした。そして、「裏紅一華」の名の通り、項を紅に染める後姿は、色気が零れんばかりの艶やかさです。北海道~九州の他、朝鮮、ロシア沿海地方、サハリン等の山地の落葉樹林の林床・林縁に生育する多年草です。花茎は高さ10-15cm程で、中心部は紫色を僅かに帯び、雄蕊と雌蕊が多数あります。葉は青白色を帯びて柔らかく、2回3出の複葉で小葉は3つに分れ、だらりと垂れるように展開し、鋸歯は尖らず毛があります。春先に花を咲かせ、広葉樹の若葉が茂る頃には地上部は枯れてしまい、翌春まで地下茎で過す早春植物の代表です・・・ 
アズマイチゲの後姿 
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アカハライモリ(赤腹井守、赤腹蠑螈)
2009/04/05(Sun)
  きょうは、大体晴れました。
 森の池に、アカハライモリ(イモリ科)がいました。水中だとサンショウウオの様ですが、触るとざらざらで、朱色の腹が目に焼き付きます。良く見れば、睾丸や耳腺が膨らんでいて、繁殖期の雄だと分りました。本州~九州と周辺島嶼(佐渡島、隠岐島、壱岐島、五島列島等)の、山地~平地の池沼、水田、小川、渓流付近の水溜り等の止水に生息する日本固有種です。成体の背は黒褐色で、腹は赤く(赤と黒の斑模様)、アカハライモリやアカハラの別名があります。赤い腹は、皮膚や耳腺から有毒液(フグと同じテトロドトキシン)を分泌する事を他の動物に知らせる警戒色と言われています。赤い模様には地域差や個体差があり、殆ど黒い者や斑点が無い者、体全体が赤い者もいます。全長は10cm程で、皮膚がザラザラしています。幼生も成体も昆虫類、ミミズ等の小動物を捕食し、他の両生類の卵や幼生の捕食者ともなっています。幼体は森林内等で成長し、3-5年かけて成熟すると再び水域に戻って来ます。成体は殆ど水域から離れません。名の由来は、野井戸にも生息するので「井戸を守るの意だとか、井は田圃の意で「田を守る」の意、等の説があります。丘陵地の開発等により生息地である溜池や小川、水田等が消失し、特に旧仙台市の個体群は激減して、県レッドリストで「絶滅の恐れのある地域個体群(LP)」 に指定されています・・・
 ヤマモミジが、赤い若葉を開きかけていました…
アカハライモリ ヤマモミジの若葉



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アオイスミレ(葵菫)
2009/04/04(Sat)
 きょうは晴れ後曇って、小雨も降りました。
 小楢の林床に、アオイスミレ(スミレ科)が咲いていました。森のあちこちの落葉の隙間から、小さな花達が、申し訳なさそうに顔を出していて、近寄って眺めると、愛らしいのに毛深くて、流石早春の花だと感じ入ります。本州~九州の、丘陵地等の山林内に生育する有茎の菫です。全体に粗い毛があり、地上茎は横に這ぃ、葉は円心形で先が丸く、縁に低い鋸歯があります。3-4月、スミレの中でも最も早く咲き出す種の一つで、花柱の先が鉤型に曲がり、有毛の萼片は丸みを帯び、距は太くてずんぐりしています。初夏~夏、丸い閉鎖花を作り、多くの果実を付けます。名は、葉が葵の葉に似る事に因ります。青葉山では、林床等に比較的普通に見られる菫です・・・
 アオイスミレ 
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トウホクサンショウウオ(東北山椒魚)の卵嚢
2009/04/03(Fri)
 きょうも良く晴れて、暖かな一日でした(4.0~16.3℃)。
 沢の澱みに、トウホクサンショウウオ(サンショウウオ科)の卵嚢がありました。冷たい水の中、枯枝にしっかりくっ付いて、ゆらゆら揺れていました。今年も超暖冬で雪も雨も余り降らず、長い間沢が干上がっていましたが、漸く卵塊や成体が見られる季節になりました。きょうは、僅か50cm四方の水溜りに、6卵塊も確認できました。普通3-5月が産卵期で、湧水がある水溜りや、山間の沢の澱み等の枯枝や石等に、透明で縦・横条の皺のある太い紐状又はバナナ状の卵襄を一対(卵数は20-100個程)付着させます。受精卵は、産卵後1週間程で三日月型になり(尾芽胚期)、2週間程で鰓が目立ち、3週間程で泳ぎ出します。幼生の餌は主にプランクトンや水生昆虫で、年内に変態して陸に上がりますが、一部の者は水中で越年して翌年に変態します。変態後、成熟するには4-5年もかかり、周辺の林床の落葉や土、朽木、石の下等の湿った所に潜み、主に夜や雨天に活動し、ミミズや土壌動物等を食べていますが、その生態は未だ良くは分っていない様です。県内では、主な生息地である丘陵地の開発等に因り減少していて、レッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されています。大切にしたいものです・・・
トウホクサンショウウオの卵嚢 セリバオウレン
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テングチョウ(天狗蝶)
2009/04/02(Thu)
 きょうは、大体晴れました。
 森の林床に、テングチョウ(タテハチョウ科)が止まっていました。四月とは言え、雪も飛びそうな寒風の下、時々翅を開閉しながら、枯葉に紛れる様に佇んでいました。実際、翅を広げると、人の顔にも見える朱模様が目立ちますが、閉じると一瞬に、忍者の様に消えてしまいます。長い冬の間も、こうして枯葉や朽木の中に潜んで、じっと耐え忍んでいたのでしょうか。原始的な形態を持ち、化石で発見されている程起源が古い蝶で、日本に生息しているのは1属1種のみです(世界には10種類程)。本土亜種の他、南西諸島亜種、北海道亜種の3亜種がありましたが、北海道亜種は近年絶滅してしまいました。県のレッドリストでは、要注目種になっています・・・
  林床のあちこちに、シュンランが花を開いていました。樅林では、アオバトが良く鳴いていました・・・
テングチョウ シュンラン
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ゆきかえる