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クロウメモドキ(黒梅擬)
2009/11/30(Mon)
   きょうは、大体晴れました。
 沢端に生えるクロウメモドキ(クロウメモドキ科)に、実が沢山生っていました。生育環境が余程良いのか、艶々の黒い実を無数に付けて、木全体が重そうに撓っていました。ヒヨドリが食べていたので、味見してみると(有毒成分を含むのですが)、苦味が気にならぬ程の甘い汁が口に広がり、成程なと思いました。この果実は核果で、鳥達によって散布され、乾燥させたものは緩下剤に利用されます。又、葉はスジボソヤマキチョウやトラフシジミ、ミヤマカラスシジミの食糧(食樹)にもなっています。名は、赤い実のなるウメモドキ(モチノキ科)に対比させたもの、等と言われています。青葉山では、明るい湿性地付近等に見られます・・・
  道端のニガイチゴが、紅葉していました・・・
クロウメモドキの実 ニガイチゴの紅葉
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アシ(葦、芦、蘆、葭)
2009/11/29(Sun)
きょうは、一日中曇りでした。
  溜池の岸辺に、アシ(イネ科)が生えていました。池面を走る風が、サワサワサワと泣いて、すっかり茶色くなった周りの風景と相俟って、寂しさが募りました。日本全国の他、世界の亜寒~暖帯の、河川中・下流域、湖岸、沼沢地等に生育する、高さ1.5-3mの多年草です。生育環境は多様で、塩分を含む水域でも生育できます。長さ20-50cm、幅2-3cmの線形の葉は互生し、茎から直接伸びて先が垂れます8-10月、茎頂に長さ20-50cmの円錐花序を作り、暗紫色の小穂(2-4個の小花)を密集させます。名の由来には、「青し」説、「桿(はし)」説等諸説ありますが、良く分りません。又、別名の「ヨシ」は、「アシ」が「悪し」に通じるのを忌んで、「良し」と言い替えたものと言われます。青葉山では、池沼や川の岸辺等に見られます・・・ 
芦原
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ニホンアカガエル(日本赤蛙)
2009/11/28(Sat)
  きょうは、晴れ後曇りでした。 
  暖かな日が続いている所為か、夕暮れの林縁を、ニホンアカガエル(アカガエル科)が飛び跳ねていました。慌ててカメラを向けシャッターを下ろすと、フラッシュが焚かれてしまい、びっくりした所為か身動ぎもしません。申し訳なかったのですが、全部で3枚も撮らせて貰いましたが、直後、踏ん切りを付けたかの様に、踵を返して下の沢の方へと跳んで行きました。本州~九州の丘陵~平地の、湿地、水田の周辺、水場のある森林等に生息します。全長は35-67mmで、体色は黒褐~赤茶色です。普段は単独で生活し、草叢等の地上で昆虫やクモ類を捕食します。冬眠しますが、暖かい時は真冬でも活動する事があります。産卵期が早く、冬季に繁殖に出た個体は産卵終了後再び休眠します。山地に多いヤマアカガエルに似ていますが、目の後ろの背側線が真直ぐな(山赤蛙はV字に折れる)のが特徴です。名は、日本特産の赤い蛙の意。生息環境の悪化により近年激減し、県レッドリストでは準絶滅危惧(NT)に指定されています。青葉山では、池沼、湿地等水場のある森の内外に、ヤマアカガエルと混生して見られます・・・
ニホンアカガエル 漂うコハウチワカエデの葉 
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スギエダタケ(杉枝茸)
2009/11/27(Fri)
   きょうは、晴れ後曇りでした。
   杉林の林床のあちこちに、スギエダタケ(キシメジ科)が生えていました。いつもは余り気に留めもしないのですが、きょうは結構大きいのもあって、ブラウンエノキの雰囲気も感じたので、少し採ってバター炒めにして食べましたら、シャキシャキの食感と旨みがあって、とても美味しく頂けました。秋~初冬、日本全国の針葉樹、特に埋れた杉の落枝や朽葉上に発生する食用キノコです。径1-4cm程の傘は白~灰白色で丸山形後水平に開いて、中央は鼠色を帯び浅く凹み、微細毛を密生します。襞は白く柄に上生か離生し、やや粗です。柄は長さ3-12cmで細長く、表面は淡黄褐~淡橙褐色です。青葉山ではこの時季、杉林で見られる貴重なキノコです・・・
スギエダタケ 少しだけ夕焼け 
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カラスザンショウ(烏山椒)
2009/11/26(Thu)
きょうも、朝方までは雨が降ったり止んだりでしたが、昼間は晴れました。
 三居沢上の草原に、カラスザンショウ(ミカン科)の果実が落ちていました。余りに爽やかな香りがするので、少しだけ持ち帰って玄関に飾りました。日本の本州・宮城以南の他、朝鮮南部、中国、フィリピン等の山野に生育する、高さ6-8m(最大15m程)の落葉高木です。雌雄異株。幹や枝に刺が多く、葉は10対前後の奇数羽状複葉で、長さ5-10cmの小葉は長楕円状披針形で鋸歯があり、裏面は白緑色で、揉むとバニラ臭があります。夏に、円錐花序を出し、淡緑色で多数の小花を咲かせます。秋、赤い果を付けて、特有の香りと辛味のある黒い種子を露出します。清涼感ある蜂蜜が取れる蜜源植物とされ、果実は健胃薬にもなり、若芽は天ぷら等にされます。アゲハチョウ科の蝶の食草にもなっています。伐採跡等の裸地に逸早く生える先駆植物でもあり、青葉山では、民家跡の藪地等に多く見られます・・・
カラスザンショウの果実 物見岩付近  
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カキドオシ(垣通・籬通)の紅葉
2009/11/25(Wed)
  きょうは雨後晴れて、気温が上がりました(9.0~17.7℃)。
  森の外れの叢で、カキドオシ(シソ科)が紅葉していました。地面を赤紫蘇色に染めて、淋しくなって来た林縁の道端を賑わせていました。日本全国の道端、林縁、畦、堤防等に生育する、高さ5-25cmの多年草です。茎は長く横に這い、所々から根を下し、横枝は時に多少立ち上がります。対生する葉は長い柄があって、腎円形で鈍い鋸歯があり、揉むと強い香りがします。4-5月、茎が立ち上がって、葉腋に薄紫~紅紫の唇形花を1-3個ずつ咲かせます。全草を乾燥したものは、生薬「連銭草」と言い、子供の癇の虫に効果があるとされ、血糖値降下作用、体内脂肪を溶解させる作用がある等としてダイエット茶にもされている様です。青葉山では、道端や草原等に普通に見られます・・・
カキドオシ. 松や樅の混じる山 
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ハリガネムシ(針金虫)
2009/11/24(Tue)
きょうは、晴れ後曇りでした。
  沢沿いの道を、ハリガネムシ(ハリガネムシ科)が這っていました。と言っても、のたうつばかりで、前にも後ろにも進んでいる様子はありません。心配にはなりましたが、近くに水辺もある事ですし、少し眺めた後、お別れしました。類線形動物ハリガネムシ目の無脊椎動物の総称で、世界中に広く分布し、種類が数多くあります。体長10-40cm(稀に1m)、体径0.5-1.0mmで、雌雄異体で、交尾して水中で産卵します。孵化した幼虫は、ユスリカやカゲロウ等の幼虫(水生昆虫)を介してカマキリ、キリギリス、甲虫等昆虫の体内に寄生し(中でもニホンザラハリガネムシ等、カマキリに寄生する種が良く知られる)、成熟すると宿主の肛門近くの体節間等に孔をあけ、宿主から脱出して淡水中で自由生活をします。成虫は、名の通りの針金状で(体表のクチクラも硬い)、前・後端はやや細くなります。体色は白、黄、暗褐色等様々です。人への寄生例があると言われますが、何れも偶発的事象と見られています。又、「爪の間から体内に潜り込む」等と言われる事もありますが、全くの俗説で、成虫が改めて寄生生活に入る事は決してありません。青葉山では、水溜りや道端等で時々見られます・・・
  道沿いのバイカツツジが紅葉していました・・・
ハリガネムシ バイカツツジの紅葉  
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アカバナ(赤花)の果実 
2009/11/23(Mon)
 きょうは、晴れ時々曇りでした。
  沢の辺の斜面に、アカバナ(アカバナ科)が生えていました。この間まで棒状だった果の莢が弾け、白毛を付けた種子が飛び出していて、白煙を上げる松明の群の様にも見えました。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の亜高山~低地の水湿地に生育する、高さ20-70cmの多年草です。葉は下部は対生、上部は互生し、しばしば茎を抱き、長さ2-6cmの葉身は卵~卵状楕円形で、鋸歯があります。7-9月、茎上部に長さ5-10mmの紅紫色の小四弁花を付けます。果実は長さ3-8cmの柱状で、熟すと4裂します。種子は長さ1.5-1.8mmで、長い冠毛を付けます。名は、良く目立つ赤い花との説や、秋に葉が紅色を帯びる事に由来すると言う説等があります。青葉山では、湿地や沢沿い等の所々に見られます・・・
アカバナの果実 きょうの竜の口 
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セイタカアワダチソウ(背高泡立草)
2009/11/22(Sun)
  きょうは晴れ時々曇りで、大分遅い初霜初氷になりました(0.0~10.0℃)。
  河原に、セイタカアワダチソウ(キク科)が咲いていました。花がどんどん少なくなるこの時期にも、鮮やかな黄金色の大きな花房で、私達を楽しませてくれています。北米原産の多年草で、日本では明治時代末期に観賞植物として移入された帰化植物です。戦後米軍の輸入物資に付いていた種子によって大繁殖し、今では全国到る所の河原や空地等に群生しています。高さは1-2.5m、時に3.5m程になり、紫褐色の茎には短毛が生え、葉柄が殆ど無い葉にもざらつきがあります。9-11月、茎先に濃黄色の小花を穂状に多数付けます。根には「アレロパシー(周囲の植物の成長を抑制する化学物質)」を有し、大群落を形成・保持しますが、自身の成長も抑制する作用があり、近年は目立った増殖が無くなって来ました。又、一時この花粉が、気管支喘息や花粉症の元凶だとされていましたが、風媒花ではなく虫媒花であり(花粉は数が少ない上に比較的重い)、今ではそれは濡衣だと言われています。名は、背が高く、花が酒を醸造する時の泡立ちに似ている事に由来します。青葉山では、河原や空地等に群落が見られます・・・ 
セイタカアワダチソウ モミとコハウチワカエデ  
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ヒメジョオン(姫女菀)
2009/11/21(Sat)
 きょうは晴れ時々曇って、一時雨も降りました。
  道端に、ヒメジョオン(キク科)が咲いていました。周りは寒々として来ているのに、一つの茎から何本も枝を出して、沢山の花を生き生きと咲かせていました。北米原産の帰化植物で、日本には明治時代初期に渡来し、今では全国に広く分布し山間部のの道端、草地等にも生育しています。高さ30-100cmの一年草又は二年草で、普通、秋に芽生えてロゼットを形成し、そのまま越冬して翌年の初夏~秋に花茎を伸ばして花を付けます。花は細く白~薄紫色の花弁を持つ舌状花と黄色い筒状花からなります。茎や葉の表面には疎に毛が生え、葉は匙型で長い葉柄を持ちます。ハルジオンに似ていますが、背が高く、花は小さくて数が多く、蕾は項垂れず、花期に根生葉は殆ど残らず、葉は茎を抱かず、茎は中空ではありません。名は、小さく可愛い「女菀=中国産の野草」の意等と言われますが、良く分りませ。柳葉姫菊、鉄道草等とも呼ばれます。青葉山では、車道沿い等に普通に見られます・・・
  山のあちこちで、ニシキギが真紅に黄葉していました・・・
ヒメジョオン ニシキギ 
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エナガ(柄長)
2009/11/20(Fri)
きょうは、一日曇りでした。
  赤松や山桜の木々で、エナガ(エナガ科)が食事をしていました。10羽程の群れを作り、愛らしいマシュマロの様な顔をして、枝から枝へ忙しなく飛び移りながら、幹や枝葉に付いている小虫等を探して食べていました。群れには他にヒガラやコゲラ等もいて、仲良く場所を分け合って、チーッチーップルプル等とお喋りしながら、森の奥へ奥へと消えて行きました。ヨーロッパ~中央アジア~日本に広く分布し、主に明るい森に生息する留鳥又は漂鳥です。体長は14cm程ですが、名の通り、尾の長さが体の半分以上もあります。雌雄同色で、成鳥の頭や頬~胸等は白く、肩羽や腹、下尾筒は淡い葡萄色で、眉斑~肩、雨覆等が黒く彩られます。主に小昆虫、クモ、油虫等を捕食しますが、草木の種子、果実、樹液、菌類等も食べます。青葉山では一年中普通に見られ、営巣・繁殖の姿も良く観察されています・・・
エナガ 森の小池  
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オオバショウマ(大葉升麻)
2009/11/19(Thu)
  きょうは、曇り時々晴れでした(1.7~8.6℃)。
  山の斜面に、オオバショウマが生えていました。林床を覆う大きな葉は、一部未だ青々としていましたが、林立する茶色い果茎は、カサカサと音でも聞えて来るかの様に、寂しく風に震えていました。本州~九州の山地の林中に生育する、高さ40-100cmの多年草です。幅10-30cmの根出葉は長柄を持ち、1回3出の複葉で、円心形の小葉は5-7浅裂します。茎上部、葉の縁と下面脈上には短毛があります。8-9月、茎先に穂状花序を出し、白い小花を多数付けます。青葉山では、杉林下や北斜面等の所々に群生しています・・・
オオバショウマ
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ヤマミズ(山水・山瑞)
2009/11/18(Wed)
  きょうは夜来の氷雨が上がって(奥山は雪)、ほぼ晴れました。
  沢辺の小崖に、ヤマミズ(イラクサ科)が咲き残っていました。苔や羊歯が群生する、清水が滴り落ちる所で、花も草も小さくてか弱げで、とても愛おしく思えました。宮城以南の本州~九州の他、朝鮮、中国等の林内の陰湿地等に生育する、草丈10-20cmの1年草です。茎は軟弱で僅かに紫褐色を帯び、下部は地面を這い根を出して分枝します。長さ2-6cmの葉は対生し、広卵形で粗い鋸歯があります。葉の表裏には微毛がありますが、肉眼では分りません。9-10月に、葉腋から数cmの花柄を出し、その先に花序を付けます。淡緑色の花は雌雄同株で、雄花片、雄蘂は4個、雌花片は5個あります。青葉山では、斜面を流れる渓流周辺等に見られます・・・
ヤマミズ 北斜面のコハウチワカエデ群 
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イヌガラシ(犬芥子)
2009/11/17(Tue)
 きょうは、曇り後雨になりました。
  森の入口の道端に、イヌガラシ(アブラナ科)が咲いていました。周りは冬枯れ間近の晩秋の山ですが、近くにはセイヨウタンポポやコハコベも咲いていて、一瞬季節を間違えそうになりました。良く見れば、花の周りは弓なりになった細長い果実が、下の方まで沢山取り巻いていて、如何見ても春の姿ではありませんでした。日本全国の他、朝鮮、中国、フィリピン、インド等の、やや湿った草地、路傍、畦道等に生育する、草丈10-50cmの多年草です 。葉 は長楕円形で粗い鋸歯があり、茎は暗緑色に赤みを帯びます。根本から株立ちとなり、主に4-9月、茎先に黄色4弁の十字状花を総状に付けます。 果実は長さ約2cmの長角果で、上方に湾曲するのが特徴です。青葉山では、道端や畑周辺等で普通に見られます・・・
イヌガラシ 晩秋の山   
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アラゲキクラゲ(荒毛木耳)
2009/11/16(Mon)
  きょうは、大体曇りでした。   
  林縁の枯木に、アラゲキクラゲ(キクラゲ科)が生えていました。道端なので、採られてしまうかなと思っていましたが、そのままだったので、大きいのを少し持ち帰り、炒め物にして美味しく頂きました。世界に広く分布し、日本では春~秋、時に冬にも広葉樹枯木や枯枝に発生します。形はほぼ椀状で、背面の一部で枯木に付着します。子実体はゼリー質で、表皮は帯紫褐色で全面が微毛に覆われます。乾燥すると縮み、湿ると元に戻ります。近縁のキクラゲ(北方系と言われる)に比べると肉厚で色も濃く、名の通り多毛です。中華等多くの料理に利用され、「キクラゲ」として市販されているものの多くは、このアラゲキクラゲです。青葉山では、ニワトコ等様々な広葉樹朽木に、キクラゲより普通に見られます・・・
アラゲキクラゲ 
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ツワブキ(石蕗、艶蕗)とホソヒラタアブ(細扁虻)
2009/11/15(Sun)
 きょうは、晴れ時々曇りでした。
  森の真只中に、ツワブキ(キク科)の花が咲き群れていました。ここは、仙台市が1990年「ふるさと創生事業」により、山や森を壊し都市型公園を創ろうとした「遺跡」の一部で(後、反対運動等で頓挫)、市が「花木広場」と名付け数十種類の外来植物(国内種であっても当地には全く自生していないものばかり)を植栽した場所です。黄金の花の波は、如何にも南方系の艶やかな大葉を蓮華座にして、大日達が燦々と陽光を浴びている様ではありました。でも、次々にホソヒラタアブ(ハナアブ科)等の花虻達や蝿や蚊まで飛んで来ては蜜や花粉を食べていて、すっかりこの森に根付いてしまっている様に、何だか恐ろしくもなりました。やはり、ここの植物達は放置せず、市街地の公園等に移植した方が良いのではないでしょうか・・・
  ツワブキは、主として海岸の岩場や崖等に生育する常緑多年草で、太平洋岸では福島以南、日本海側では石川以南の温暖な地方に分布します。草丈は50cm程で、根生葉は長い葉柄を持ち、葉身は基部が大きく左右に張り出して全体として円形に見えます。葉は厚く表面に艶があり、若葉には綿毛があります。10-11月、葉間から花茎を伸ばし、その先に散房花序を付け、径5cm程の黄色い花を数輪咲かせます・・・
  ホソヒラタアブは、北海道~九州の山野や都市近郊にも生息し、8-11mm の成虫は3-11月に出現。 腹部は黄橙色と黒色の縞模様で、各節に太細2本ずつの黒帯があります。この模様は、蜂類に擬態しているとも言われています。平板~皿状の花々の蜜を吸い、幼虫は油虫を食べて育ちます・・・
ツワブキとホソヒラタアブ♂ 賢淵上流付近 
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カヤタケ(茅茸)
2009/11/14(Sat)
  きょうは曇りで、一時晴れたり雨が降ったりしました。
  笹の混じる林床に、カヤタケ(キシメジ科)が沢山生えていました。何時もシロヒメカヤタケが群生する所なので初めそうかと思いましたが、傘は大きく黄褐色で、触っても全体にずっとしっかりしていました。少し持ち帰って味見をしようとも思いましたが、似ている猛毒のドクササコや、アルコールと相性の悪いホテイシメジに、万が一でも間違えると大変なので、きょうのところは止めておきました。秋に、全国の落葉樹の多い林床等に単~散生します。傘は径5-13cmと様々で、中央が臍状に凹んだ丸山形~漏斗状になります。表面は赤褐~黄土色ですが、個体により濃淡があります。柄は高さ4-8cmで、傘より淡い色になり、基部に白い綿毛を帯びる事が多い様です・・・
林縁で、イタヤカエデ.が黄葉していました・・・
カヤタケ イタヤカエデ
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雨のキッコウハグマ(亀甲白熊)
2009/11/13(Fri)
 きょうは、一日冷たい雨が降り続きました。
  小楢の林内に、未だキッコウハグマ(キク科)が咲き残っていました。冷たい秋雨に濡れて、パチパチ打たれ続けても、小さな風車は、「大丈夫、大丈夫、平気、何でもないよっ・・・」とでも言っている様に、小さく跳ね飛びながら、大きく頷いていました。名の通りの亀甲状の葉もずぶ濡れで、如何にも大地を支える小亀達の様に思えました。地下の茎は四方に細長く這って、輪状の葉や花茎をしっかり支えています。青葉山では、やや乾いた道端等に普通に見られます・・・
キッコウハグマ 見ったぐねぁ光景(東西線だど) 
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コセンダングサ(小栴檀草) 
2009/11/12(Thu)
  きょうは曇って、日中は一時晴れました。
  広瀬川沿いの河原に、コセンダングサ(キク科)が咲いていました。黄色い樟玉の様な形で、良く見れば、一つ一つの筒状花の先が五つに裂けた、奇麗な花の集まりでした。世界の暖帯~熱帯に広く分布する南米原産の帰化植物て、日本では全国(以前は宮城以南だったが北海道でも確認)の河原や道端、空地等に広く生育する草丈50-100cmの一年草です。葉は対生し、三全裂又は羽状に分裂し、小葉は倒卵形で縁に円い鋸歯があって、先は尖ります。。葉の表裏には毛が散生し、脈上に伏した毛が並びます。9-12月に、次々と筒状花のみの花を付けますが、時に白い舌状花を持つものもあります(コシロノセンダングサ/同株に筒状花のみの頭花も形成)。痩果の先には2-4本の逆棘のある芒があって、獣等に付いて、種子を散布します。青葉山では、河原や道端に普通に見られます・・・
コセンダングサ 青葉山と広瀬川. <←かーそる(矢印)を当てると説明が出ます〉 

「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八月は、「会」としてはお休みします) 

★仙台市に一昨年末提出した、『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又はaobaten@leaf.ocn.ne.jpにお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう! 
〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 

★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! 

☆DVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」ができました。 このDVDを発表するにあたり、私達が心から願うことは: 『青葉山には、百万都市仙台の中心部に隣接するとは思えぬほどの豊かな自然が保たれているが、その証は希少種の多さである。しかし、その希少種たちは誰にも知られぬままに消え続けていて、間近に迫る大規模開発(地下鉄東西線、都市計画道路、東北大学移転)が、その絶滅への道に拍車をかけようとしている。数千本の木々を始め、絶滅危惧種・オオタカが三年前一羽巣立ったモミの木も、二年前二羽巣立った別のモミの木も、昨年二羽巣立った又別のモミの木も、全て縄がかけられ、間もなく伐採されようとしている。カモシカやテンが往き来している生態系の道も、大きく分断されてしまう。今、希少種たちは助けを求めている。このDVDを見て頂くことが、私達の身近に生きている希少種たちの存在とその危うさを知ることに繋がり、延いてはそれが「大規模開発」への歯止めになって欲しい!!』と言うことです。皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「」を上げて下さい。 既に、仙台市内の全小中学校、図書館、市民センターに配布されていますが、ご希望の方には実費(800円/郵送の場合は+送料)でお分けしていますので、aobaten@leaf.ocn.ne.jpまでお知らせください(毎月の定例観察会でも販売します)。全部で20分程ですが、今回も「きょうの青葉山」で紹介した画像が沢山出ていますよ・・・(第1巻の「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」の方は実費600円(10分)です)
希少種たちの叫び 生命(いのち)あふれる青葉山~「杜の都」の魅力再発見 巨大な自然破壊が進行している青葉山周辺 オオタカの営巣地を守ろう!
★オオタカの営巣地を守ろう!! spic_665_1これが「杜の都」のする事?!
☆過去の<きょうの青葉山>は: こちらへ  
☆青葉山の自然についての疑問・質問をお寄せ下さい (画像での質問は: 「青葉山の緑を守る会」掲示板  へ) 
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ハキダメギク(掃溜菊)
2009/11/11(Wed)
  きょうは、一日中雨が降り続きました。
  道端に、ハキダメギク(キク科)が咲いていました。冷たい雨の中でも、赤ちゃんの様な愛くるしい顔を上に向けて、あっけらぽんと滴を浴びていました。先日の観察会でも誰かが言っていましたが、良く見ると、勲章の様にも見えて来ます。全国の山野、取り分け都会周辺の道端、空地、庭等に生育する、高さ50cm程の一年草で、20世紀初頭に渡来したと言われる、熱帯アメリカ原産の帰化植物です。卵形の葉は対生して、縁には浅い鋸歯があります。主に夏~秋に、枝先に径5mm程の小花を咲かせます。花は、5枚の花弁先端が3裂する白い舌状花と、多くの黄色い筒状花からなります。名は、植物学者の牧野富太郎が世田谷の掃溜めで発見した事に由来しますが、酷い命名の代表とも言われています。青葉山では、車道沿い等に普通に見られます・・・
   林縁では、ハウチワカエデが微妙な色合いで濡れていました・・・
ハキダメギク ハウチワカエデ 
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シロザケ{白鮭)の産卵
2009/11/10(Tue)
  きょうは晴れ時々曇りで、夜には小雨が降り出しました。
  今、青葉山の北西から南東へ流れる広瀬川のあちらこちらで、シロザケ{白鮭)達が産卵行動を繰り広げています。郡山堰より上流部では、昨年に比べると大分少なめなのですが、牛越橋周辺でも多くの人々が足を止めて、その様に眺め入っていました。河原に下りて近付いても鮭達は知らぬ素振りで、雌雄数匹が縺れ合いながら、浅瀬と深場を盛んに往復し、時折雌は巨体を翻し、尾鰭を激しく振って砂利を舞い上げていました。川面に飛沫や光が飛び散り、正に、生命が充ち溢れる瞬間でしたが、その近くの岸辺には屍が横たわり、川下の澱橋辺りにも累々と死体が沈んでいました・・・
白鮭の産卵 賢淵 
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マユミ(檀、真弓、檀弓.)
2009/11/09(Mon)
  きょうは曇って、日中は晴れ間もありましたが、後小雨になりました。
  森の外れのマユミ(ニシキギ科)に、実が生っていました。食紅で染めたお餅の中から小豆が顔を出している様で、美味しそうにも見えました。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の山野の谷沿い等の湿り気のある場所に生育する、高さ3-5m(稀に10mを超える)で雌雄異株の落葉小高木です。樹皮は灰白色で、一年枝は緑色。対生する葉は、先が尖って縁に細かい鋸歯があります。初夏、前年枝の基部から径1cm程の淡緑色で花弁4枚の花を付けます。果実は果で、熟すと4つに裂け、中から真赤な仮種皮に包まれた種子が現れます。紅葉も果実も美しいので、良く庭木や盆栽にされます。名は、材が軽い割に強靭で、嘗ては弓が作られていた事に由来します。別名はヤマニシキギ。材は印鑑や櫛にされ、新芽は山菜として利用されます。実は野鳥達は好んで食べますが、種子には毒成分が含まれ(薬にもなりますが)、注意が必要です。青葉山では、渓流沿い等に見られます・・・
マユミ 洞窟付近
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十一月観(視)察会
2009/11/08(Sun)
  今朝は、昨日までの晴天とは打って変わった曇天で肌寒く、雨でも降りだすのかと心配でしたが、バス停に降り立つ頃には晴れ上がり、絶好の「観察会(紅葉狩り)」日和になりました。紅葉の森を、うっすら散らばる色取り取りの落葉を踏みつつ楽しみましたが、取り分け良紅く染まっていたのは、ウリハダカエデやハウチワカエデ、コハウチワカエデ、ヤマモミジ、コミネカエデ等のカエデの仲間でした。ヤマボウシ、バイカツツジ、ケカマツカ、アカシデ、シラキ等も美しく、中でもメグスリノキのロゼワインの様な色合いには改めて胸を揺さぶられました(それぞれ紅葉の好みはあると思いますけれど)。又、タカノツメ、クロモシ等の黄葉、コシアブラ等の白葉、ブナやイヌブナ等の褐葉も楽しみ、その色の違いを少し考えてみました。赤紫のイノコヅチやミヤマタムラソウ等の草紅葉も山道を彩っていました。花では、シロヨメナ、キッコウハグマ、コマツナギ、ハキダメギク、セイタカアワダチソウ、セイヨウタンポポ、アキノキリンソウ、オオハンゴンソウ、キクタニギク(アワコガネギク)、マルバハギ、コバノセンダングサ、アメリカセンダングサ、サザンカ等が見られ、果実では、ツルリンドウ、ミヤマガマズミ、オトコヨウゾメ、ウメモドキ、コナラ、ミズナラ、ヤブムラサキ、ムラサキシキブ、クサギ、クロウメモドキ、マムシグサ、オオウバユリ、ヤマユリ、ヘクソカズラ、ノダケ、イタドリ、ヒメヤブラン、オオバジャノヒゲ、ニシキギ、ツリバナ、ツルアリドオシ、ツクバネ、アオキ、ホオノキ、ヤマノイモ(ムカゴも)、マユミ、カリン等が見られました(植栽されたものも含む)。
ハウチワカエデ 森は、面白いものがいっぱい! 管理棟前のコゲラ(Nさんから送って頂いた写真です) メグスリノキ.
野鳥では、管理センター前のオニグルミの木を、コンコンコンコン何時までも突き続けていたコゲラをたっぷり観察できた他(写真はN様より送って頂きました!)、青空高くアマツバメが飛び、アオゲラが鳴きながら木々を渡り、アオジやウグイスが藪から藪へと飛び移り、ヤマガラ、エナガ、シジュウカラ、ヒガラ等が群れを作り、カケスの声も聞えました。他に、ヒヨドリ、カワラヒワ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ジョウビタキ、セグロセキレイ、キセキレイ等が見られました。昆虫では、アキアカネ等の赤とんぼが飛び、キチョウが舞い、雪虫も沢山飛び交い、赤松には、きょうもヤニサシガメがいました。キノコでは、余り期待もしていなかったナラタケやクリタケが群生し、(一応毒ですが)ツチスギタケも草叢に群生し、他にキハツダケ、キチチタケ、アカチシオタケ、ツノフノリタケ、キクラゲ、ツチグリ、ミイノモミウラモドキ?等が見られ、変形菌のマメホコリの桃色の未熟子実体にも出会えました。様々な色合い、匂い、音、肌触り、味等を確かめながら、好天の秋の一時を、五感で楽しめたのではないでしょうか?  尚、華やかで美しい紅葉の森とは対照的に、きょうは東西線青葉山駅や東北大キャンバスの工事現場の殺伐とした風景も目立ちましたが、昨年の今頃は、竜ノ口周辺の原生の森だってもっと美しく輝いていたと思うと、悔しさも募りました・・・
シロヨメナ クリタケ お仕舞いまで残られた皆さん ウリハダカエデの幼木の葉. <←かーそる(矢印)を当てると説明が出ます〉 
  来月(12/13)は、ふかふかの落葉を踏み分けながら、冬芽や常緑樹、動物の痕跡、混群を作る野鳥達、冬越しをする昆虫達等を観察します。いつもと違ったコースも予定しています。お楽しみに・・・ 
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タカノツメ.(鷹ノ爪)
2009/11/07(Sat)
  きょうは、とても良く晴れました(8.8-18.7℃)。
  薄暗い森の中で、タカノツメ.(鷹ノ爪)が黄葉していました。暖かな木漏れ日を浴びて、黄金の道標の様にキラキラと輝いていました。北海道~九州の山地~丘陵の林内に生育する、雌雄異株で樹高5-10mの落葉高木です。葉は3枚の小葉からなる3出複葉で、長枝に互生し、枝の先端または短枝に束生又は集中します。5月頃、短枝の先に総状花序を出し、淡緑色の小花を付けます。秋には黄葉し、液果は黒紫色に熟します。名は、短枝の先の冬芽の形が鷹の爪を思わせる事に由来します。樹皮は灰褐色で材は白く、下駄、箸、扇の骨、経木等にされ、仙台ではコシアブラと共に削り花として用いられます。若芽は山菜になります。青葉山では、林内や林縁に数多く見られます・・・
   林縁で、ノブドウが真赤に紅葉していました・・・
タカノツメ. ノブドウ 
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ヤニサシガメ(脂刺椿象・脂刺亀虫)の幼虫
2009/11/06(Fri)
  きょうは、晴れ時々曇りでした。
  赤松の幹の割目に、黒い虫がいました。良く見えないので葉っぱに乗せると、テカテカと光沢のあるヤニサシガメ(サシガメ科)の幼体でした。本州~九州の他、朝鮮、中国等の山地~平地の赤松等の樹上に生息するカメムシの仲間です。成虫は5-7月に出現し、体長12-15mmで、黒くてやや光沢があり、触角と脚に黄白色紋があります。頭部は長く、腹部の側縁は大きく張り出し、波状を呈します。成・幼虫共に、体表面は松脂状の粘着物質で覆われ、それが名の由来になっています。樹上で他の小昆虫を捕食します。幼虫は松や杉の幹の窪みや樹皮下で小集団を形成して越冬します。体に脂を付ける訳は、冬季の体温低下を抑える為、餌となる昆虫を脂で付着させて捕食する為・・・等と言われていますが、良くは分からない様です。青葉山では、特に冬季に集団越冬する幼体が良く見られます・・・
ヤニサシガメ 広瀬川と青葉山  ‹←かーそる(矢印)を当てると説明が出ます›

「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八月は、「会」としてはお休みします) 

★仙台市に一昨年末提出した、『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又はaobaten@leaf.ocn.ne.jpにお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう! 
〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 

★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! 

☆DVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」ができました。 このDVDを発表するにあたり、私達が心から願うことは: 『青葉山には、百万都市仙台の中心部に隣接するとは思えぬほどの豊かな自然が保たれているが、その証は希少種の多さである。しかし、その希少種たちは誰にも知られぬままに消え続けていて、間近に迫る大規模開発(地下鉄東西線、都市計画道路、東北大学移転)が、その絶滅への道に拍車をかけようとしている。数千本の木々を始め、絶滅危惧種・オオタカが三年前一羽巣立ったモミの木も、二年前二羽巣立った別のモミの木も、昨年二羽巣立った又別のモミの木も、全て縄がかけられ、間もなく伐採されようとしている。カモシカやテンが往き来している生態系の道も、大きく分断されてしまう。今、希少種たちは助けを求めている。このDVDを見て頂くことが、私達の身近に生きている希少種たちの存在とその危うさを知ることに繋がり、延いてはそれが「大規模開発」への歯止めになって欲しい!!』と言うことです。皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「」を上げて下さい。 既に、仙台市内の全小中学校、図書館、市民センターに配布されていますが、ご希望の方には実費(800円/郵送の場合は+送料)でお分けしていますので、aobaten@leaf.ocn.ne.jpまでお知らせください(毎月の定例観察会でも販売します)。全部で20分程ですが、今回も「きょうの青葉山」で紹介した画像が沢山出ていますよ・・・(第1巻の「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」の方は実費600円(10分)です)
希少種たちの叫び 生命(いのち)あふれる青葉山~「杜の都」の魅力再発見 巨大な自然破壊が進行している青葉山周辺 オオタカの営巣地を守ろう!
★オオタカの営巣地を守ろう!! spic_665_1これが「杜の都」のする事?!
☆過去の<きょうの青葉山>は: こちらへ  
☆青葉山の自然についての疑問・質問をお寄せ下さい (画像での質問は: 「青葉山の緑を守る会」掲示板  へ) 
環境ブログランキング ブログ王  
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ベッコウバエ(鼈甲蠅)
2009/11/05(Thu)
 きょうは、晴れ後曇りでした。
  樹液の木に、ベッコウバエ(ベッコウバエ科)がいました。一瞬虻かと思いましたが、赤くて大きくて美しくて、淋しくなった樹液食堂を賑わせていました。北海道~沖縄の山野の、主に林地に生息する体長12-20mm、翅長12-20mmの大形の蝿です。成虫は5-11月に発生し、樹液、動物の糞、キノコ等に集まります。黄褐色で、頭部前額中央に暗色の縦条があり、胸部背面には三対の暗色縦条があります。翅は黄褐色を帯び、黒褐色の円紋が目立ちます。触角は有毛で、胸部には細い長毛が密生します。幼虫は、動物の糞中で育ちます。図鑑では「腐敗物に集まる不潔なハエ」 等と記され、嫌われている様ですが、青葉山では、樹液に集まる姿が良く見られ、愛らしくさえ感じます・・・
   森の中で、ツリバナが淡く紅葉していました・・・
ベッコウアブ ツリバナの紅葉.
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ヤマクダマキモドキ(山擬管巻)
2009/11/04(Wed)
  きょうは良く晴れて、気温が上がりました(3.5~17.2℃)。
  沢の近くに、ヤマクダマキモドキ(キリギリス科)がいました。似た種類が多いので何か分りませんでしたが、くっきりした肩筋と赤い前脚で判別できました。本州(宮城)~九州の山地の樹上等に生息する、体長45-50mmのキリギリスの仲間です。全身が鮮やかな緑色で、前脚が赤紫色で、翅が葉の形に似ているのが特徴です。7-10月に出現し、雄雌共にピチッ、ピチッ、ピチッ、と鳴き、盛んに飛び回って、様々な植物の葉を食べます。良く似たサトクダマキモドキは前脚が赤くなりません。名は、山に住むクダマキ(=クツワムシ)に似た虫の意で、元々クダマキ(管巻)とは、繭や綿から糸を取ったり、撚合わせたりする糸繰り車の小軸を指し、その際に生じる音の連想から、五月蝿く鳴くクツワムシがこの名で呼ばれました。当地での生息状況は、良く分りません・・・
ヤマクダマキモドキ 青葉山から見た冠雪の蔵王 
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ヌメリイグチ(滑り猪口)
2009/11/03(Tue)
  今朝は今秋一番の寒さで、初雪になるかと思いましたがならず、曇り後晴れました(3.4~9.1℃)。蔵王や泉ヶ岳では、初冠雪が記録されました。
   林縁の道端に、ヌメリイグチ(イグチ科)が生えていました。夜来の氷雨の所為もあって、益々滑って、美味しそうに見えました。夏~秋、全国の山地~低地の松林や広葉樹の交る松林に発生する、傘の径4-11cmの菌根菌です。褐色の表面は名の通り粘性があり、鍔を持つ柄は淡黄色で、表面に黄~褐色の細粒点があります。管孔は檸檬~黄褐色になります。カワムケ、マンジュアタケ等の別名を持ち、昔から広く食用にされていますが、傘表皮に毒成分を持つとも言われ、管孔部分は消化が悪い為、其々を取り除いて調理するのが無難の様です。青葉山では、赤松林等に多く見られます・・・
ヌメリイグチ 
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イノコズチ(猪子槌)の紅葉
2009/11/02(Mon)
 きょうは晴れ後曇って、午後からは冷たい雨になりました。
  道端の草叢で、イノコズチ(ヒユ科)が紅葉していました。普段は特に目にも留めない草ですが、鮮やかな赤紫の大きな葉が寒風に揺れて、とても目立っていました。本州~九州の低地の林内等に生育する高さ50cm程の多年草です。日陰に生える事から、ヒナタイノコズチに対してヒカゲイノコズチとも呼ばれますが、混在する事も多く、名前通りではありません。全草に毛はありますが、ヒナタイノコズチより遙かに少なく、一見無毛の様にも見えます。茎は根元から分かれ、上部では余り枝分かれしません。長楕円形の葉は対生し、殆ど無毛ですが、葉柄の付根には、毛があります。8-9月に、葉腋から長さ10-20cmの穂状花序を出します。小苞の付根に白く半透明な付属体があり、良く目立ちます。果実は所謂「引っ付き虫」となり、動物等の体に付着して散布されます。名は、茎の節部分が猪子の膝頭に似ている事から付けられました。青葉山では、明るい林内や林縁に普通に見られます・・・
イノコヅチの紅葉 森の道 
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ハゼノキ(櫨の木、黄櫨の木)
2009/11/01(Sun)
  きょうは曇ったり晴れたりで、夜には雨になりました。
 山の斜面のハゼノキ(ウルシ科)が、紅葉していました。大分以前に植栽されたものとは思いますが、ヤマウルシにも増して紅くつるつるの葉が、とても鮮やかでした。本州の関東南部~沖縄の他、中国南部~東南アジアの熱帯~亜熱帯の主に照葉樹林に生育する雌雄異株で樹高10m程の落葉高木です。日本には、果実から木蝋を採取する目的で、江戸時代に琉球王国から持ち込まれました。葉は全縁・無毛で光沢があるのが特徴で、9-15枚の奇数羽状複葉の小葉(長さ5-12cm)は披針形で先端が尖ります。5-6月に、黄緑色の小花を咲かせ、秋に直径5-15mmの扁平で球形の果実を熟します。果実からは、ポマード、石鹸、クレヨン等の原料となる木蝋が取れます。ヤマウルシ程強くはないようですが、被れるので気を付けましょう。青葉山では、民家跡等に見られます・・・
ハゼノキ  
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ゆきかえる