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アカシデ(赤四手、赤垂)の花
2010/04/30(Fri)
  きょうは、晴れたり曇ったりでした。
  池の畔のアカシデ(カバノキ科)に、花が咲いていました。大きな樹幹一杯に垂れ下がる花序は、其々粋な花簪の風情で、春風にそよそよと揺れていました。北海道南部~九州の他、朝鮮等の山地~低地に生育する、高さ15m程の落葉高木です。花は雌雄同株異花で、4-5月頃、若葉が生えると同時に咲き、尾状に垂れ下がります。雌花序には柄があり、苞は早期に脱落し、宿存する2つの小苞間に花があります。雄花序には柄がなく、4-5cmの穂を長く垂れ下げ、広卵型の苞間に咲く雄花には花被がなく、8個の雄蘂があります。青葉山では、林内に普通に見られます・・・
アカシデの雄花序と雌花序(右) 
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ネコヤナギ(猫柳) とテントウムシ(天道虫・紅娘・瓢虫)
2010/04/29(Thu)
 きょうは曇って一時雨が降りましたが、晩方には晴れました。
  川岸のネコヤナギ(ヤナギ科)に、黒地に赤玉模様のテントウムシがいました。何時の間にか長ーく伸びて、綿毛をポショポショ伸ばし始めた果穂の間から、凍える夜の床から漸く目覚めたかの様に、ソロリソロリと這い出て来ました。ネコヤナギは、北海道~九州の他、朝鮮、中国、ウスリー等の川沿い等水辺に生育する、高さ3m程の雌雄異株の落葉低木です。ヤナギ類で最も早、3-4月の葉が出る前に銀白色の毛が目立つ特徴的な花穂を付けます。雄花は長さ3-6cm、葯は初め紅色で花粉が出た後は黒くなります。雌花は2.5-4.5cmで、果穂は花後長く伸びて10cm程になり、初夏、綿毛に包まれた種子を飛ばします。別名は、カワヤナギ、エノコロヤナギ等。青葉山では、川沿い等に普通に見られます・・・
ネコヤナギとテントウムシ ネコヤナギの果実 
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モミジイチゴ(紅葉苺)の花
2010/04/28(Wed)
  きょうは、一日雨が降り続きました(8.3-10.8℃)。
  藪際のモミジイチゴ(バラ科)に、花が咲いていました。冷たい雨に打たれながら、白いバランの様な花々に滴を一杯に溜めて、重そうに項垂れていました。東日本の山地~丘陵の林縁や明るい林内に生育する、高さ2m程になる落葉低木です。全体に無毛で長さ3mm程の刺が多く、長さ4-7㎝の葉は互生し、紅葉状に3-5中裂します。4-5月、前年の茎の葉脈から葉柄を出して、白い5弁花を下向きに1個ずつ付けます。果実は橙黄色で熟すと食用になります。名は、葉の形が紅葉に似る事に因り、別名のキイチゴは「木に生る苺」「黄色い苺」の意で、そのイチゴは、「魚(いお)の血のある子のごとし」と言われた事に由来するともされますが、定かではありません。青葉山では、藪の主役となって普通に見られます・・・  
モミジイチゴ 三居沢の桜 
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オオコガネネコノメソウ(大黄金猫の目草)
2010/04/27(Tue)
  きょうは、曇り後雨になりました。
  林縁の藪下に、オオコガネネコノメソウ(大黄金猫の目草)が咲いていました。えっこんな所に、と思う笹藪の下のあちこちに、ヤマネコノメソウに交じって、黄金の花々が光り輝いていました。本州(宮城以南)~九州の、山地の沢沿いの湿性地等に生育する、草丈5-10㎝の多年草です。4‐5月、鮮黄色の花(花弁に見えるものは萼片)を茎先に咲かせます。主に西日本に分布するコガネネコノメソウに似ていますが、全体に白毛が多く、走出枝の先に付く楕円~卵円形の葉が大きく(1.5-3㎝)、鋸歯数が多い(9-17個/コガネネコノメソウは5-10個)のが相違点です。レッドリストには未掲載ですが、宮城県が北限であり、特に仙台周辺では希産種です。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・
  その近くには、コチャルメルソウが沢山咲いていました・・・
オオコガネネコノメソウ コチャルメルソウ
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ヤマエンゴサク(山延胡索)
2010/04/26(Mon)
きょうは、晴れ後曇りでした。
  山裾に、ヤマエンゴサク(ケシ科)が咲き群れていました。青白い花の中に赤らんだのも交じっていましたが、覗き込むと、其々に人や馬の顔が表れて、全体が草原を駆け回る騎馬群の様にも見えました。本州~九州の他、極東アジアの、山野の林下や林縁に生育する、草丈10-20cmの多年草です。葉は2-3回3出複葉で、小葉は卵円~披針形で3-4裂します。4-5月、茎先に1.5-2.5cmの筒形の、青紫~紅紫色で花を総状に付けます。青葉山では、山際の藪地等の所々に見られます・・・
  道沿いには、オオバクロモジが咲いていました・・・
ヤマエンゴサク オオバクロモジ 
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コクサギ(小臭木) の花
2010/04/25(Sun)
きょうは風が少しあったものの、良く晴れて暖かな一日でした(1.3~17.0℃)。
  山の上り口のコクサギ(ミカン科)に、雄花が咲いていました。良く香る瑞々しい若葉の間々から、緑色の小花が沢山出ていましたが、良く見れば雄蕊の葯が金色に輝き、美しい王冠の様にも見えました。本州~九州の谷沿い等に生育する、高さ2m程の落葉低木です。長さ5-13cmの葉は柔らかく光沢があり、2枚ずつの互生で、ミカン科特有の油点があります。先端側が幅広く、基部に向かって楔形となり、葉縁は狭く裏面に巻き込む傾向があります。若葉では微細鋸歯がありますが、成葉では全縁になります。表面脈上に僅かに毛があり、裏面には全体、特に脈上に多く生えています。雌雄異株で、4-5月に、緑色の花を咲かせ、長さ2-4cmの雄花は萼・花弁4枚、雄蘂4本。約10mmの雌花は萼・花弁4枚で、柱頭は4裂します。青葉山では、沢周辺や山裾等に普通に見られます・・・
コクサギの雄花 カツラの若葉 
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ヒョウ(雹)やアラレ(霰)が降る
2010/04/24(Sat)
  きょうは大体は晴れましたが、急に曇って雹や霰が降ったり雨が降ったりもしました(3.8~10.2℃)。
  晴れて、きょうはお花見日和かと桜並木をのんびり歩いていると、突然辺りが暗くなり空から痛いものが降ってきました。パラパラからバラバラバラッと大きな音になったかと思うと、中には径1cm程もある白い塊が次から次から降り注ぎ、一瞬、悪餓鬼達に一斉に小石でもぶつけられているのか、と錯覚してしまいました。傍にあった、斜めになった桜の老木の下で何とか難は逃れましたが、足元は雪の如く雹や霰が積もり、折角咲いていた桜の花弁が次々にハラハラ落ちていました。僅か5分程の事で、止んでしまえばあっと言う間に融けてしまって、丘の上に上った頃には何事も無かったかの様に、春爛漫の花霞が眼下に広がっていました。尚、直径5mm以上が雹、5mm未満が霰で、積乱雲内で氷粒が落下上昇を繰り返す中に、過冷却の水滴と衝突して雹や霰に成長しながら落ちて来るのだそうです・・・・・・
霰 三居沢の桜
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ショウジョウバカマ(猩猩袴) の大群落
2010/04/23(Fri)
 きょうも、一日中雨が降ったり止んだりで寒い一日でした(3.6~6.7℃)。
 崖の上に、ショウジョウバカマ(シュロソウ科)の大群落がありました。遠くて写真にも良く撮れないのですが、崖の上の笹藪の際に沿って、延々と桃色の帯が続いています。優に数千株はありそうな大群落で、「一目千本桜」ならぬ「一目万本袴」と言った光景です。下からは勿論、上からも深い藪に守られて生き抜いて来たのでしょう。このまま崖の崩壊等に合わず(大規模工事による影響も心配されています)、咲き続けて行って欲しいものです。北海道~九州の、山野のやや湿った樹陰等に生育する多年草です。青葉山では、あちこちの林床に、大~小群落を作っていますが、開発や盗掘等で減少しつつあります・・・
ショウジョウバカマ大群落 沢端のスミレサイシン
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コマダラウスバカゲロウ(小斑薄羽蜻蛉)の幼虫
2010/04/22(Thu)
  きょうは曇り後雨で、寒い一日でした(3.5~8.7℃)。
  岩陰に、コマダラウスバカゲロウ(ウスバカゲロウ科)の幼虫がいました。所謂アリジゴクですが、岩肌(の地衣類)に完璧に同化していて、一所懸命探そうとしない限り見付けるのは困難です。まるで森の忍者。こうして獲物をじっと待って、やっと捕える瞬間って、どんなでしょうね。本州~九州の、山間部の半日影等に生息します。ウスバカゲロウの仲間の幼虫であるアリジゴクは、一般に地表面下に擂鉢状の巣を作りますが、本種は地衣類の繁茂する岩壁や樹皮の表面といった地上部に棲みます。世界的にもとても珍しいアリジゴクで、進化を考える上で貴重な種だと言われています。6-8月に発生する成虫は体長18-22mmで、前翅長21-28mm。体色は黄褐色で、翅には名の由来の茶褐色の斑紋が散在します。幼虫は岩肌がオーバーハングした様な場所にへばり付き、背中にも地衣類の粉を付着させ、周囲の環境に完全に融け込みながら、他の昆虫を待ち受けて吸食します。本種が依存する地衣類は、樹木の伐採や大気汚染で容易に死滅する事から、生息環境の保持には十分な注意が必要です。青葉山では、岩肌等で比較的普通に見られます・・・
  岩の下には、ナガハシスミレが咲いていました・・・
コマダラウスバカゲロウの幼虫(アリジゴク) ナガハシスミレ 
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ナツトウダイ(夏燈台・夏灯台) 
2010/04/21(Wed)
 きょうは、晴れて暖かな一日でした(8.4~18.5℃)。
 道端で、ナツトウダイ(トウダイグサ科)が咲いていました。春だと言うのに、頭を重そうに項垂れていましたが、良く見れば神楽の鈴の様で、何処からか祭り囃子まで聞えて来そうでした。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン、クリル等の山地~丘陵に生育する、草丈20-40㎝の多年草です。全体に毛が無く滑らかで、切ると白い汁が出て、触れると被れる有毒植物です。茎葉はしばしば紅紫色を帯び、茎頂に狭長菱状楕円形の葉を5個輪生します。4-5月、葉腋から5本の散形枝を出して、その先に杯状花序(雌花1個と雄花数個)を付けます。苞葉は三角状卵~卵状広楕円形で、4個の腺体は三日月形で両端が尖ります。「夏」とは付いていますが、この仲間では一番早く春に咲き出し、「ハツトウダイ」の転訛ではないかとも言われています。青葉山では、路傍等に普通に見られます・・・
ナツトウダイ エドヒガン
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エイザンスミレ(叡山菫)
2010/04/20(Tue)
 きょうは、晴れ後曇りました(5.0~13.5度℃)。
 滝の下に、エイザンスミレ(スミレ科)が咲いていました。岩上に佇む、大きく気品ある姿は「パンセ」を思わせ、薄紅色の花弁を陽光に揺らめかせながら、静かに香っていました。本州~九州の主に太平洋側山地の、やや日陰の林下や日当たりの良い湿潤地等に生育する、草丈5-15cmの無茎性多年草です。長さ3-6㎝の葉は3裂し、各裂片は更に細かく裂けます。4-5月、径2-2.5cmの丸みのある淡赤紫色の花を咲かせます。側弁の基部には長毛があり、花弁の縁が波打つ傾向があり、淡い芳香もあります。只、花色は赤紫~白まで多彩で、葉にも変異が多い様です。似ていて宮城が北限のヒゴスミレは、葉が基部より5裂して、花色が白く、花期は10日~2週間遅くなります。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・
  その傍らには、 セントウソウが滝の飛沫の様に咲いていました・・・
エイザンスミレ セントウソウ 
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カタクリ(片栗)満開
2010/04/19(Mon)
  きょうは、曇り時々晴れました(2.8~11.9℃)。 
  森の斜面のカタクリ(ユリ科)が、漸く満開になっていました。昨日の日曜日は良く晴れて、大勢の散策者で賑わっていましたが、きょうは曇って人も無くひっそりと、でも華やか過ぎる程の赤紫の花畑が、何処までも何処までも広がっていました。二万本に一本の確立とも言われる白花のカタクリも、何本か見られました。只、本当に心配なのは、ヒメギフチョウの事。毎春あんなに飛び交っていた姿が、今年は全くありません。「大開発」の影響・結果だとしたら、この事一点だけでも、許す事は出来ませんね。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン等の落葉広葉樹の林床に群生する、草丈10-25㎝の多年草です。3月末~4月初めに咲く花は、長さ4-5㎝で初め平らに開き、やがて強く反り返ります。青葉山では幸い、到る所に大群落が見られますが、開発等で減少しつつあります・・・
  林床には、スミレサイシンが咲き出していました・・・
カタクリの大群落 スミレサイシン  
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オクウスギタンポポ(奥薄黄蒲公英)
2010/04/18(Sun)
 きょうは昨日とは打って変わって、良く晴れて暖かな一日でした。
 森の外れの草原に、オクウスギタンポポ(キク科)が咲いていました。あちらこちらにぽつりぽつりと、奥床しい白菊の様な顔を、枯草の間から覗かせていました。東北の主に南部の草原、林縁、路傍等に生育する、草丈15-50cmの多年草です。長さ20-30㎝の葉は倒披針~披針形で、羽状に深裂するか歯牙があります。4-5月、茎先に径4㎝程の頭花を一つ付けます。頭花は舌状花の集まりで、外側は淡黄白色、中心部は淡黄色で、総苞片は反り返らず、卵~広卵形の外片は先が良く赤味を帯びます。名の通り、花色が薄黄色なのが特徴で、主に宮城、福島に局在する貴重なタンポポです。別名は、ウスギタンポポ、ナンブシロタンポポ等。5倍体で、単為生殖を行います。関東以西に分布するシロバナタンポポは、総苞外片がやや反り返り突起が顕著なのが相違点です。岡山や広島に分布するキビシロタンポポと同一と言う考え方もある様です。青葉山では、林縁や草原の所々に散生又は群生しています・・・
 草原には、土筆が林立していました・・・
ウスギタンポポ ツクシの原 
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雪のカタクリ(片栗)
2010/04/17(Sat)
  きょうは、4月も半ばを過ぎたと言うのに1日雪になり、何と4-5cm積りました(0.5~5.0℃)。 
  山道に咲く無数のカタクリ(ユリ科)が、雪に凍えていました。春の光を燦々と浴びていた葉を突然雪に覆われて、つい先刻まで輝いていた赤紫の顔を蒼褪め、すっかり項垂れてしまって、寒々しく佇んでいました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン等の落葉広葉樹の林床に群生する多年草です。3月末~4月初め、薄紫~桃色の可憐な花を下向きに咲かせた後、あっと言う間に消えてしまいます。青葉山では幸い、到る所に大群生地が見られますが、開発や盗掘の他、枯松伐採時の林床破壊等で減少しつつあります。しかし、最近の新聞記事にもありましたが、カタクリにしろイワウチワにしろ、既に市街地周辺に自生地が無くなっているかの様な間違った報道が罷り通っていて、それが多くの市民の認識となり、「大開発」への免罪符になっている様で、本当に心配です・・・
  山の斜面に一本佇むエドヒガンが、満開に近くなっていました・・・
雪のカタクリ 雪のエドヒガンザクラ 
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チョウジザクラ(丁字桜)
2010/04/16(Fri)
 きょうは、晴れ後曇りました(2.1~6.9℃)。
 山道のあちこちで、チョウジザクラ(バラ科)が咲いていました。小さくて地味ですが、青葉山では一番早く咲く桜の花で、味わい深い野趣に溢れています。本州の岩手~広島(主に太平洋側)と熊本の山地に生育する、7m程になる落葉小高木です。葉は長い楕円形で、先は尾状に長く尖り、欠刻状重鋸葉はマメザクラに似て、一面に毛が生えます。3月下旬~4月下旬に、萼筒が長い白~薄紅色の2cm程の花弁を、五枚一重で咲かせます。名の由来は、横から見ると、花弁と細長い萼筒が「丁」の字に見えるからとか、丁子(クローブ)に似ているから等と言われています。別名はメジロザクラ。青森~北陸の日本海側に分布する変種オクチョウジザクラは、花が大きくてやや紅色を帯び、普通花柱に毛はありません。青葉山では、林内外に普通に見られます・・・ 
チョウジザクラ 三階滝の上 
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シロヤナギ(白柳)青める
2010/04/15(Thu)
  きょうは、曇り後晴れました。
  山裾、川沿いのシロヤナギ(ヤナギ科/亜種ミチノクシロヤナギと思われる)が芽吹き、早緑の葉が一斉に綻んでいました。啄木ではありませんが、「柔らかに青める柳」を見ていると、思わず涙が溢れて来そうになります。全国、特に北海道~東北の河岸や湿生原野等に多く生育する、雌雄異株の高さ20m、胸高直径1m程の落葉高木です。葉の裏面には絹毛があって白色をなし、これが名の由来ともなっています(冬芽が白毛で覆われるからとも)。春、雄花又は雌花からなる尾状花序を出し、5-6月には、柳絮(綿毛を伴った種子)が雪の様に舞い飛びます。コゴメヤナギと似ていますが、こちらは葉が小さく、葉裏に絹毛はありません。青葉山周辺では、広瀬川の河畔等に普通に見られますが、大木になる事から河川管理上最も嫌われ、昨年末からの大規模工事では、各所で一斉に伐採されてしまいました。私達は一貫して「一時の大工事はしない事」「河畔に沿った緑地(生態系の帯)を確保する事」等を訴えています・・・
  山裾では、ヒトリシズカが咲き始めていました・・・
青める白柳 ヒトリシズカ 
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ミズバショウ(水芭蕉)
2010/04/14(Wed)
  きょうは曇り時々晴れて風が強く、一時氷雨が降りました(4.9~10.3℃)。
  森の小湿地に、ミズバショウ(サトイモ科)が咲いています。ほんの数輪ですけれど、まだまだ灰色の森の中に、ドキドキする程眩しい、純白の女神が佇んでいました。北海道~本州(南限は兵庫県養父の加保坂峠)の他、ロシア東部(学名の種小名camtschatcenseはカムチャツカに由来)の湿地や池沼伴等に生育する多年草です。青葉山では3月末~4月初め、発芽直後の葉間中央から仏炎苞と呼ばれる白い苞を開きます。これは花ではなく、葉の変形したもので、その中央に、小花が多数集まった円柱状花序を作ります。葉は花後に出て、根出状に立ち上がり、長さ80cm、幅30cm程になります。受粉後、花序は大きく成長して緑色肉質の果穂になります。シュウ酸カルシウムやアルカロイドを含む有毒植物ですが、ツキノワグマは、冬眠後に体内の老廃物等を排出する為の嘔吐剤・下剤として食べる様です。別名はベコノシタ、 ヘビノマクラ、 パラキナ(アイヌ語名/幅の広い葉の意)等。青葉山では、何ヵ所かの湿地で小群落が見られます。「♪夏が来れば♪」と歌われていますが、青葉山では早春の花です・・・
  カタクリの咲く道に、キブシの花が沢山落ちていました・・・
ミズバショウ カタクリとキブシの落花  
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ヤマアカガエル(山赤蛙)のオタマジャクシ
2010/04/13(Tue)
 きょうは曇り後晴れて、午後には桜の開花宣言がありました(4.0-17.8℃)。
 森の外れの小池に、ヤマアカガエル(アカガエル科)の幼生が沢山いました。所謂オタマジャクシ(ゲエランゴ)で、近付くと岸から一斉に離れます。影を作らない様に屈みながら、そろりそろりと近寄って、写真を撮り、暫し眺めました。黒く小さいのに混じって、大きく白っぽくなって、後脚の出そうなのもいました。ニホンアカガエルの幼生とも似ていますが、頭に対の斑点はありません。本州~九州の、山地~平野の川や池沼、水田等に生息します。日本固有種で、体長は4.2-7.8cm。1-6月に池沼、湿地、水田、水溜り等に産卵し、14日程で孵化。幼生は5-8月には変態して幼体になり、落葉や水草、水生昆虫、動物の死骸等を食べて育ちます。成体は、昆虫や節足動物、ミミズ等を食べて暮らします。ニホンアカガエルと同じく水底で冬眠し、成体になるには2-3年程かかります。名は、山にいる赤い蛙の意ですが、平地にもいますし、体色も個体差があります。青葉山では、最も普通に見られる蛙です・・・
ヤマアカガエルのオタマジャクシ
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カツラ(桂)の雌花
2010/04/12(Mon)
  きょうは一日雨で、昼頃には凍雨や雪が降り、一時うっすら積もりました(2.0~10.4℃)。
  沢沿いのカツラ(カツラ科)に、雌花が咲いていました。カツラの雌花が咲いていました。一週間前に見た雄株の雄花は、木全体が遠くからも赤く見える程目立っていましたが、雌株の雌花はうっかりしていると気付かない地味さです。でも、近寄って見れば、ツノハシバミの雌花にも似ていて、氷雨に濡れると、水底の赤人手の様でもありました。日本全国の、渓流等に生育する落葉高木です。ひこばえが出て良く株立ち、時に大径木になります。花は、早春に雄花が、それから7-10日程遅れて雌花が咲き出します。雌花は萼も花弁もない、雌蕊3-5個のみからなり、柱頭は、淡紅色の糸状です。花粉化石が白亜紀の地層から発見される等から、古くから存在した植物とされています。名は、落葉に甘い香りがある事から、「香出(かづ)」が転訛した等と言われています。東北では昔から、この葉からは抹香を取っていたので、マッコノキ、マッコ、コウノキ、オコウノキ等とも呼ばれています。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・
カツラの雌花 桂の大木のある沢
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四月観(視)察会
2010/04/11(Sun)
 きょうは、曇り後雨との予報もあって心配しましたが、暖かく穏やかな観察会日和となりました(9.5-15.1℃)。
 バス停には大勢の参加者が溢れ、歩道にまではみ出しています。後で数えると、老若男女80名程の集いとなりました。やはり皆さん、この山の花の時季を良くご存じの様です。
 しかし、大学の周辺は大分変ってしまっていて、重苦しい雰囲気も漂います。隣接する大学林が間伐され、花や実を楽しみ、虫や鳥が集まった中低木や藪が尽く刈り払われ、周囲の土手も削られています。食堂の周辺も、コブシ、トチノキ、ヒメコウゾ等数多くの木々が伐採され、ゴイシジミが良く見られたスエコザサ群落も無くなり、リュウキュウツツジやボックウッド、バーハーバー等常緑外来園芸種が植え込まれていました(帰りに寄ったウメガサソウの自生地も無くなり、巣穴を塞がれた無数のクサアリが右往左往していました)。最高学府、しかも教育大学のするべき行為かと、悲しくなりました。向いの東北大学の大造成工事に呼応し、エールでも送っているつもりなのでしょうか?
スカスカにされた森 濃桃色のカタクリも・・・ えっここに何があるの・・ コマダラウスバカゲロウ
 そんな光景を視察しながら、森へと歩を進めると、マンサクこそ大分色褪せていましたが、木々の芽が一斉に芽吹き始め、足元にも様々な花々が咲き群れています。車道端には、コハコベ、ハコペ、オオイヌノフグリ、ヒメオドコソウ、タネツケバナ等が咲き、中でもルリソウに似たキュウリグサに歓声が上がりました。林床には、ヒメカンスゲ、ヒカゲスゲ、アズマスゲ等のスゲの花が目立ちます。次々に現れるシュンランやカタクリ、ショウジョウバカマの花々にも一際大きな歓声が上がります。セリバオウレンは大きくなって、既に果実になっているものもありましたが、雄花や両性花をじっくり観察しました。水辺ではトウホクサンショウウオの卵嚢を観察し、テンやイタチの糞、コマダラウスバカゲロウの幼虫(アリジゴク)等も見られました。
緑のヒメフタバラン 可愛い花を見つけました(チョウジザクラ) この倍近い参加者でした 満開のイワウチワ
 桜の開花宣言は未だですが、森の中ではチョウジザクラがあちこちで咲き始めていました。小さなヒメフタバランの群落にも歓び、解散後に有志で訪ねたイワウチワ群生地には、一際大きな歓声が聞えていました。他に花では、ミヤマウグイスカグラ、セントウソウ、ナツトウダイ、ナガハシスミレ、アオイスミレ、オクノカンスゲ、ツノハシバミ、アカシデ、ハンノキ、ケヤマハンノキ、フキ(バッケ)、アオキ、キブシ、コブシ、ワサビ・・・等が見られました。野鳥では、シジュウカラ、ヒガラ、ヤマガラ、ウグイス等が囀り、カワラヒワ、アオゲラも鳴いていました。イワツバメが空を舞い、間近でオオタカの飛翔を見られた方もおられました。
 きょうは花尽くし、春爛漫の山歩きでしたが、春の喜びと共に「大開発」や、様々な「整備」「管理」の名の下の「自然破壊」に愁いを感ずる一日でもありました・・・     
 来月は、ルリソウ、ヒメシャガ、イカリソウ、ヤマツツジ等の花々や、渡来したばかりの夏鳥達の囀りが見所・聞き所となるでしょう。では又、5/9(日)にお会いしましょう! 
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キュウリグサ(胡瓜草)  
2010/04/10(Sat)
きょうは、晴れ後曇りでした。
 道端に、キュウリグサ(ムラサキ科)が咲き初めていました。針毛の生えた葉に護られながらおずおずと、小さいけれど瑠璃草や勿忘草そっくりのお顔を見せて、眩しそうに春の日を浴びていました。日本全国の他、アジア各地の道端や畑等に生育する、高さ10-30㎝の一年生草本です。麦の伝来と共に渡来した古代帰化植物の1つと言われています。秋に芽生え、ロゼット状に葉を広げて越冬し、3月頃から3㎜程の淡青紫色の小さな5弁花を咲かせます。花序はゼンマイ状に巻き込んでいて、次第に伸びて長くなります。名は、葉を揉むと胡瓜の匂いがする事に由来します。別名は、タビラコ、キュウリ菜、カワラケ菜等。良く似たハナイバナは、花序の先がくるりと巻かず、花冠基部の鱗片が白いので区別できます。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・
  森の中では、シュンランが、あちこちで咲き始めていました・・・
キュウリグサ シュンラン <←かーそる(矢印)を当てると説明が出ます>
  明日(4/11)は定例の観(視)察会↓です。今年は、3月に寒かった事もあって、林床の花の開花が少し遅めでしたが、一斉に咲き出して見頃になりつつあります。青葉山の春の息吹きを体一杯に感じながら、皆さん、一緒に歩きましょう・・・  

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ヒメフタバラン(姫双葉蘭)咲き出す
2010/04/09(Fri)
 きょうは、大体晴れました。
 林床に、ヒメフタバラン(ラン科)が咲き出していました。未だそれ程多くはありませんが、茎先に緑紫や薄緑の人形花を飾って、良く見れば、トランポリンで跳ね回る道化師達の様でした。本州の宮城・山形~沖縄の山地の林床に生育する、高さ10‐30㎝の多年草です。茎下方に葉を2枚対生状に付けます。葉は長さ1-2㎝の三角状卵形で、先が尖ります。3-5月、2-6個の花を疎らに付けます。名は、小さくて、双葉を持つ事に由来します。別名は、花が紫を帯びるのでムラサキフタバラン(と言っても緑色のものも多い)、この仲間の内では大きいのでオオフタバラン。小さく地味な草なので、気付かれないままに生育地が消滅する等していて、宮城県のレッドリストにも記載されています。青葉山では、モミの林床等に見られます・・・
 斜面に、ショウジョウバカマが沢山咲いていました・・・
ヒメフタバラン ショウジョウバカマ 
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ヒナスミレ(雛菫) 咲き出す
2010/04/08(Thu)
 きょうは、晴れ時々曇りました。
 沢の近くで、ヒナスミレ(スミレ科)が咲き出していました。積った枯葉のあちこちの間から、如何にもはにかむ様な、薄紅色の乙女のお顔が見えていました。今年は草の芽出しの頃に大雪があり、スミレの仲間も中々咲いてくれませんでしたが、漸く一斉に綻び出した様ですね。北海道南西部~九州中部の、主に太平洋側の山地~低地の、やや湿った林内に生育する、高さ3-8cmの多年草です。低山を代表する無茎性のスミレで、葉は三角状卵形で先がやや尖り、鋸歯は波状で、基部は深い心形。4-5月に、地面から伸びる花柄に直径1.5-2㎝の淡赤紫色の花を咲かせます。名は、弱々しく愛らしい花姿に由来。青葉山では、渓流沿いや山裾の林下等で見られます・・・
 イワウチワの群生地では、早くも満開に近い場所がありましたよ・・・ 
ヒナスミレ イワウチワ 
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オクノカンスゲ (奥の寒菅)
2010/04/07(Wed)
  きょうは、晴れ時々曇りました。
  渓流の縁に、オクノカンスゲ(カヤツリグサ科)が咲いていました。直立する花穂の群れは、アトリエに立つ沢山の筆にも見えて、水に絵具を溶かして、これで絵を描いてみたくなりました。北海道~九州の、主として冷温帯の山地の林内に生育する、高さ15-40㎝の常緑多年草です。地下に匍匐枝を伸ばして群生します。葉は幅広い長線形で叢生し、葉の断面がM字になるのが特徴です。4-6月、桿を伸ばして花を咲かせ、棍棒状の頂小穂の雄花穂と側小穂の雌花穂を付けます。カンスゲ等の良く似たスゲの仲間とは、葉の断面がM字型になり、群生し、匍匐枝がある事等が識別点です。名は、奥州(東北)に生えるカンスゲの意。青葉山では、林内や道端に普通に見られます・・・
  沢の畔の原は、セリバオウレンの無数の花で覆い尽くされていました・・・
オクノカンスゲ セリバオウレンの原 
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ヤマネコノメソウ(山猫の目草)
2010/04/06(Tue)
 きょうは大体晴れて、とても暖かくなりました(6.2~16.0℃)。
 林縁の窪地一杯に、ヤマネコノメソウ(ユキノシタ科)が咲き群れていました。咲き始めの淡い黄色の花ばかりですが、知らない内にそこいら中、足場もない程に埋め尽くされていて、春の物凄い息吹を感じました。北海道南西部~九州の他、朝鮮、中国東北部等の、やや湿った林内等に生育する、高さ10-15cm程の多年草です。3-4月に花茎を出し、その先に花を付けます。葉は互生し、全体に長毛が散生します。種子の他、根元に珠芽を作り無性生殖も行います。良く似たネコノメソウは、茎葉が対生するので区別が付きます。又、ネコノメソウが水辺等の湿地に多いのに対し、当種は多少乾燥した所にも生育します。名は、山に生えるネコノメソウの意。青葉山では、あちこちに普通に見られます・・・
 長閑な山里の小路に、カタクリが咲いています。でもここ(青葉山金山地区)にも開発の気配が漂って来ました。未だ、何の工事かは分りませんが、あちこちに杭が打たれ、木々が伐られ、藪が刈られています。私有地なのでしょうが、とても心配です。何か情報が掴めましたら又お知らせします・・・
ヤマネコノメソウ 里の春 
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カツラ(桂)の雄花
2010/04/05(Mon)
きょうは、曇り後雨の一日でした。
  渓流近くのカツラ(カツラ科)に、雄花が咲いていました。雄蘂の集まりである臙脂色の花が枝一杯に付いて、品のある花蘇芳の様でもありました。日本全国の他、朝鮮、中国等の主にブナ林域等冷温帯の渓流等に生育する、高さ30m、直径2m程にもなる雌雄異株の落葉高木です。枝は長枝と短枝があり、対生する葉はハート型に似た円形で、秋に黄葉し、落葉は甘い香りがします。3-5月、葉の展開に先立って赤紫の花が咲き、雄株の雄花は雄蕊を多数、雌株の雌花は3-5個の雌蕊を付けます。街路樹や公園樹に利用される他、材は香りが良く耐久性があるので、建築、家具、鉛筆、碁盤、将棋盤等に利用されます。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・
カツラの雄花 霧の山
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ニッコウネコノメ(日光猫の目)咲き出す
2010/04/04(Sun)
  きょうは、良く晴れました(9.3~23.6℃)。
  沢沿いで、ニッコウネコノメ(ユキノシタ科)が咲き出していました。谷底に陽が射すと、黄色い苞や萼が耀いて、金色の蓮華の様に見えました。東北~四国の、主に太平洋側山地の、沢沿い等の湿性地に生育する、花茎10cm程の多年草です。葉は卵円形、上部の苞は広卵形で、平開する萼裂片と共に黄緑色で、葯が暗紅紫色の雄蕊が8本(似ているヨゴレネコノメは4-8本で萼裂片はやや直立)並びます。花期は4-5月。名は、採取記録された日光地方に因みます。青葉山では、沢沿い等で普通に見られます・・・
ニッコウネコノメ
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ユリワサビ(百合山葵)咲きだす
2010/04/03(Sat)
  きょうは晴れて、風が強い一日でした。
  沢に沿って、ユリワサビ(アブラナ科)が咲き始めていました。小さく白い花は、カタクリ等に目を取られて、見過ごしてしまいそうですが、良く見ればあちらに一群れ、こちらに二群れと、奥床しく佇んでいました。北海道~九州の、主に深山の渓谷沿いや湿った落葉広葉樹林下に生育する、高さ12-25cmの多年草です。卵状~腎形の葉は根生葉が径1-6cm、茎葉は径8-20mmで、共に無毛で鈍い鋸歯を持ち、長柄があります。3-5月に白色小花を付け、始め花茎は立ち上がりますが、後に倒れて地を這います。名は、秋~冬に地際の葉柄付け根が紫黒色に膨らみ、百合根に似る事に因ります。別名は、ヒメワサビ、オンナワサビ、タニワサビ、ニガワサビ、イヌワサビ等。青葉山では沢沿い等に普通に見られますが、全国的に減少しつつあります・・・
ユリワサビ 展望岩から 
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イワウチワ(岩団扇)が咲き出す
2010/04/02(Fri)
  きょうは曇って、時々小雨が降りました(6.7~11.4℃)。
  崖の外れで、イワウチワ(イワウメ科)が咲き出していました。今春も、真先に咲き始める急斜面の一角で、愛らしく俯いた顔を薄紅に染めながら、微風に小刻みに震えていました。本州中国以北の、山地の落葉樹林内や林縁、岩場等に生育する、草丈10cm程の耐寒性常緑多年草です。円い根生葉は長柄を持ち、3-4月に咲く淡桃色の花は、一花茎に一花を下~横向きに開きます。名は、岩場に生えて、団扇形の葉を持つ事に因ります。主に深山に生える希少種で、県レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。青葉山では、幸い普通に見られますが、年々減少しつつあります・・・
イワウチワ 沢の小滝  
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ヒメカンスゲ(姫寒菅) 咲き出す
2010/04/01(Thu)
 きょうは曇って、時折雨粒が落ちました。
  乾いた森の斜面で、ヒメカンスゲ(カヤツリグサ科)が咲き出していました。何時の間にか、赤茶色い棍棒の先から金色の刷毛が伸びていて、今にも、春の女神達を呼ぶ魔法の粉が、飛び散って行きそうでした。北海道~九州や朝鮮南部(済州島等)の山間部に生育する、花茎の高さ10-40cmの常緑多年草です。葉は堅くて細長く(巾2-4mm)、艶があって縁がざらつき、苞の鞘が赤く、株の基部に棕櫚毛や紫褐色の縦筋部(鞘)が目立つのが特徴です。3-4月、他のスゲ類に先駆けて咲き出し、茎先に房状の雄花、その基部に糸状の雌花を付けます。先端の頂小穂(雄花)が開花前、黒褐~褐色の根棒状で、鱗片の先が芒状に突出している事が特徴です。名は、カンスゲ(寒い頃にも葉がある菅)に似て小さい事に由来します。青葉山では、小楢林や赤松林の斜面等に普通に見られます・・・
  沢辺で、キセキレイが麗しく囀っていました・・・
ヒメカンスゲ キセキレイ  
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ゆきかえる