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マンサク(万作・満作・金縷梅)
2011/02/28(Mon)
  きょうは一日中湿った雪が降り続き、数㎝積りました(0.7~4.9℃)。
  雪の中で、マンサク(マンサク科)が咲いていました。昨日まで伸び伸び開いていた黄色いリボンが、きょうは凍え切って、又小さく縮まっている様でした。本州(太平洋側)~九州の山林に生育する、高さ3-5mの落葉小高木です。葉は互生し、楕円形で波状の鋸歯があります。2-3月、他に先駆けて花を咲かせ、花は萼、花弁、雄蕊(4)、仮雄蕊(4)、雌蕊(花柱2)からなります。萼は赤褐~緑色で円く、黄色い花弁は長さ1.5cm程の細長い紐状です。果実は果で、中に黒い種子が2個あります。青葉山では何処でも普通に見られ、山中に自生する草木中で最も早く咲き始めます・・・
雪のマンサク 雪の三居沢
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ヒメオドリコソウ(姫踊子草) 咲き出す
2011/02/27(Sun)
  きょうは、晴れ後曇りでした(0.9-6.8℃)。
 森の外れの道端に、ヒメオドリコソウ(シソ科)が咲き初めていました。褐色の淋しい山野に、点の如き薄紅色の小花が、とても暖かく感じました。明治時代中期の帰化植物で、主に本州の路傍等に普通に生育する、草丈10-25cm程の1-越年草です。茎には短毛があり、根元で枝分かれし、葉は対生し、短い葉柄を持ち、葉身は卵円形で鈍鋸歯を持ちます。葉脈は網目状で窪み、全体に皺がある様に見えます。2-5月、明赤紫色の唇形花を、上部葉脇から外側に向かって咲かせます。名は、オドリコソウ(花を踊子に譬えた)より小さい事に由来します。青葉山では、車道沿い等に普通に見られます・・・
ヒメオドリコソウ 竜ノ口メインストリート
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イヌシデメフクレフシ(犬四手/犬垂膨五倍子)
2011/02/26(Sat)
  きょうは、大体晴れました(0.2~6.1℃)。
  木の芽が、日に日に膨らんでいます。又でっかい芽があるぞ、と思いましたら、イヌシデ(カバノキ科)に出来た虫瘤・イヌシデメフクレフシでした。ソロメフクレダニ(ソロはシデ類の俗称)と言うフシダニの一種が、イヌシデの頂芽にのみ寄生して鱗片が肥大し、松毬状に大きく膨らみ、長さ50mmにもなります。黄褐~緑褐色で、表面には長毛が密生し、内部は数層の柔組織上になり、中に白っぽく長いソロメフクレダニが棲み、5月頃に脱出します。青葉山では、イヌシデの木に普通に見られます・・・
 森の外れの庭先に、ロウバイの基本種(ロウバイ)が咲き出していました・・・
イヌシデメフクレフシ ロウバイ
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コハコベ(小繁縷) 咲き出す
2011/02/25(Fri)
 きょうは、小雨後晴れたり曇ったりでした(8.0~14.0℃)。
 道端で、コハコベ(ナデシコ科)が咲き初めていました。ほんの数輪でしたが、瑞々しい純白の小花が、荒れた山野の傷を癒すかの様に、綻んでいました。日本全国の山野の道端や畑地等に生育する、高さ10-20cmの一年草又は越年草です。史前帰化植物とも、明治~大正期に欧州から渡来したとも言われます。葉は1cm程で、茎は普通紫色を帯び、下側に毛が列をなして生えます。秋に芽生え、早春から白い小花を開き、9月頃まで花が見られます。5枚の花弁は萼片と同長で、深く2裂するので10枚に見えます。花柱は3本で雄蕊は3-5本あります(ハコベは8-10本)。名の通りハコベよりやや小さく、茎が紫色なのが一番の特徴です。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・
  見上げればマンサクが、縮こまっていた手足を伸ばす様に、黄色いリボンを開いていました・・・
コハコベ マンサク
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高圧送電線下の樹木剪定
2011/02/24(Thu)
 今、三居沢~理学部に張られた高圧送電線の下で、樹木の剪定作業が行われています。当会発足当初から、東北電力との話し合いで、大規模な一時の伐採は控えるべきとの合意により、定期的に上部剪定をし、それも電線に触れぬ程度にと、お願いしてきました。初めは本当に上部のみの剪定でしたし、「4年に一度」との事もあって、殆ど違和感もない「自然林」のままでしたが、最近は剪定が頻繁になり、樹木の高さも10m→7m→5m→2-3mと、どんどん低くなってきた様に思えます。今では、電線は遙か上空ですし、樹木を生かした「剪定」とは言っても、枝葉の下敷になって失われる「希少植物」も多く、当分の間、剪定作業は休止すべきだと思います・・・
2-3mに剪定された木々(下は磨崖仏) 送電線周辺の様子(右上は八幡神社の杜)
    
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ダイサギ(大鷺)
2011/02/23(Wed)
 きょうも、大体晴れて暖かくなりました(2.6~9.5℃)。
 池の畔の鬼胡桃に、ダイサギ(サギ科)がいました。脚の上半分が黄色っぽいオオダイサギでしたが、街並みを、否、北の故郷を見つめる様に、一幅の絵の中に佇んでいました。広義のダイサギは、世界の熱~温帯に広く分布し、温帯のものは冬に暖地へ移動します。日本では、亜種オオダイサギ(又はダイサギ/中国東北~ロシア極東で繁殖し冬に渡来)が冬鳥として、亜種チュウダイサギは夏鳥として見られます(日本で繁殖して冬は南へ渡る)。両亜種共河川、湖沼等で、魚、両生類、昆虫等を捕食します。体長90cm程で、雌雄同色。全体が白く、脚や首、嘴が長く、夏羽では嘴は黒く、胸や背中に長い飾り羽が現れ、眼先が緑がかる婚姻色が現れる事もあります。冬羽では飾り羽がなく、嘴が黄色くなります。青葉山では、亜種オオダイサギは秋~春に普通に見られます・・・
ダイサギ 光る山道
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ベニマシコ(紅猿子)
2011/02/22(Tue)
  きょうも、良く晴れました(-1.8~8.7℃)。
  林縁の草原に、ベニマシコ(アトリ科)がいました。10羽程の群れで地上採食していましたが、こちらに気付くと、すぐ上の木に上がり、通り過ぎるのを待っていました。暫く行くと、又別の群れ(15羽程)が、やはり地上で食事していました。何時もは精々数羽の群ればかり見ているので、一度に大勢にあえて、幸いでした。シベリア南部、中国東北等に分布し、日本では下北半島以北で繁殖し、冬は全国の落葉樹林の籔や水辺の芦原等で過し、昆虫、果実、種子、木芽等を採食します。全長約15cmで翼長6-7cm、体重14-16g。嘴は短く尾は長く、翼に2本の白帯があり、雄は胸と腹が紅く喉は銀色で、雌は胸と腹が黄褐色。雌雄共夏羽は濃く、冬羽は薄くなります。青葉山周辺では、秋~春に普通に見られます・・・
ベニマシコ♂ 雪の残る草原の道
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ウメ(梅)
2011/02/21(Mon)
 きょうも良く晴れて、暖かくなりました(-1.3~8.0℃)。
 川岸の民家跡で、ウメ(バラ科)が咲き出していました。数輪だけでしたが、乳白の小花が光の中で、得も言われぬ香気を放っていました。中国原産で、古い時代に渡来したと言われる(日本にも原生していたとの説も)、落葉高木です。卵形の葉は互生して先が尖り、周囲が鋸歯状。2-4月、葉に先立ち1-3㎝程の花を咲かせます。花弁は5枚で、色は白~薄紅~赤。果実は2-3㎝の核果で、6月頃に黄色く熟します。300種以上の品種があり、野梅系、紅梅系、豊後系の3系統に分類されます。果実はクエン酸等の有機酸を多く含み、梅干、梅酒等様々に利用されます。名の由来には、中国語の「梅(mei)」が転訛した、等の説があります。別名は好文木、春告草、木の花、初名草、風待草、匂草等。青葉山周辺では、庭園、民家跡や大学校内等に植栽されています・・・
ウメ 水温む
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ハクビシン(白鼻芯)
2011/02/20(Sun)
 きょうも良く晴れて、暖かくなりました(-1.8~10.6℃)。
 真昼間の車道を、ハクビシン(ジャコウネコ科)が歩いていました。雌雄と思われる二頭で、斜めにちょこちょこと渡り切ると、民家の路地に入り込み、仲良くコンクリ塀から屋根に這い登ると、棟の向こうに消えて行きました。東南アジア~中国南部、日本では本州~九州(非連続的に分布)の森に生息し、木登りが得意で、小動物、昆虫類等を採食して果実も好みます。頭胴長約50cm、尾長約40cm、体重2-3kg程。体は暗い灰褐色で頭、脚、尾が黒く、額~鼻、頬が白い。夜行性で、昼間は住処に潜んでい事が多い様です。名の通り、額から鼻に白線があるのが特徴で、会陰腺からはジャコウネコ科特有の麝香臭を発します。帰化動物との見方もありますが、日本産亜種と同一形態のものは他に認められておらず、古文書にある「雷獣」だとの説も強い様です。青葉山では、周辺部で普通に観察されていますが、近年は生息地を市街地にまで広げています・・・
ハクビシン 夕暮れの森
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オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)咲き出す
2011/02/19(Sat)
  今朝は昨夜の雪が少し積もっていましたが、日中は良く晴れて、瞬く間に融けてしまいました(-1.0-6.7℃)
  川の土手に、オオイヌノフグリ (ゴマノハグサ科)が咲き始めていました。暖かい日射しを受けて、紺碧の空や光る川面の様に、瑠璃色の瞳を煌かせていました。ヨーロッパ原産の帰化植物で、全国の路傍等日当たりの良い場所に生育する、草丈10-20cmの越年草です。茎は良く分枝し、地面を這うように広がります。葉は対生し、1-2cmの卵円形で粗い鋸歯があります。2-5月、葉腋から花柄を出し、コバルト色で径8-10mmの花を咲かせます。左右対称の花弁は4裂して基部で合着し、1日で落ちてしまいます。雄蘂は2本。果は、2つの玉を付けた形で多毛。青葉山周辺では、道端等に普通に見られます・・・
オオイヌノフグリ 光る川
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ホオジロ(頬白)囀る!
2011/02/18(Fri)
  きょうは、雨後曇り時々晴れて、夜には又雪になりました(4.3~8.8℃)。
  銀杏の木で、早くもホオジロ(ホオジロ科)の雄が囀っていました。未だ二月も中旬だと言うのに、春の様な雨や、雨上がりの日差しに誘われたのか、たどたどしいながら、ピッピチュチューピリチュリチー等と囀っていました。聞きなしの「一筆啓上仕候」の中の啓上無し「一筆仕候」の様に聞こえましたよ。中国、シベリア南部、ウスリー、朝鮮等の東アジアに広く分布し、日本では北海道~屋久・種子島の、低山~低地の、藪のある森周辺、草原、河原等に生息する、全長17cm程のほぼ留鳥です。雄は上面が茶褐色で過眼線が黒く、雌は褐色。主に藪地周辺の地上や低い樹上に単独又は数羽の小群でいて、繁殖期には昆虫類、秋から冬には植物の種子を採食します。名は、成鳥の頬が白く目立つ事に由来します。青葉山では、河原や草原、林縁等で周年普通に見られます・・・
  疎水の柵にはモズ♂がいて、キチキチ鳴いてました・・・
ホオジロ♂. モズ♂
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ソシンロウバイ(素心蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅)
2011/02/17(Thu)
 きょうは曇り時々晴れて、暖かくなりました(-0.2~9.4℃)。
  ロウバイ(ロウバイ科)が咲いていました。今年は開花が遅かったのですが、蝋燭細工の様な檸檬色の花からは、えも言われぬ香りが、馥郁と香っていました。中国原産で日本には江戸期に渡来した、高さ2-4mの落葉低木です。幹は、地際から分枝して株状になります。早春の未だ寒さの厳しい頃に、他の花に先立ち、葉の出る前の枝に黄色い花を多数付けます。栽培品種には、ソシンロウバイ(素心蝋梅)、マンゲツロウバイ(満月蝋梅)、トウロウバイ(唐蝋梅)等があり、この、花全体が黄色くて中央部も同色のものはソシンロウバイです(基本種は、花の中心部が暗紫色で周囲が黄色)。種子等にアルカロイド成分を含み有毒ですが、鎮咳、解熱、鎮痛等に効果がある生薬「蝋梅花」や火傷に効く「蝋梅油」にもなります。名は、花弁が蝋の様で、臘月(ろうげつ、旧暦12月)に咲く事に由来します。青葉山周辺では、公園や庭先等に植栽されています・・・
ソシンロウバイ きょうの夕焼け
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マイマイガ(舞々蛾)の卵塊
2011/02/16(Wed)
 きょうは、良く晴れて暖かくなりました(-1.8~9.3℃)。
 木の幹に、マイマイガ(ドクガ科)の卵塊がありました。上も下も鳥に(多分)突かれていて、悲しげな顔にも見えましたが、残った部分は殊更に春の孵化を待ちわびているのでしょうね。北海道~九州の様々な森林に生息する、開張45-93mmのドクガの仲間です。成虫は7-8月に出現し、雄は開張55mm程で、茶褐色(黒、褐色とその中間の3型)で、日中、活発に飛び回ります。雌は開張80mm程で、白っぽく薄い小紋があり、多くは幹等にじっと止まっています。幼虫の食草は、広葉樹から針葉樹まで300種以上と言われ、時に大発生して森林被害を及ぼします。卵で越冬し、卵塊には200~300粒の卵が集まり、表面には雌の鱗毛が塗られ保護されています。毒蛾とは言いますが、1齢幼虫(被れるらしい)以外に毒はありません。青葉山では、卵塊は様々な木の幹に普通に見られます・・・
マイマイガの卵塊
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ホクリクムヨウラン(北陸無葉蘭)
2011/02/15(Tue)
  今朝は雪が数㎝積っていましたが、直に晴れて瞬く中に融けました(0.3~6.3℃)。
  白銀の林床に、ホクリクムヨウラン(ラン科)が生えていました。と言っても、細かい種子を撒き散らした後の抜殻の様な果実で、三鈷状のオブジェが早春の光を浴びていました。北陸~東北南部の、山地の林床に生育する、茎高20-40cmの腐生植物です。根茎は地中深く、数多く分枝します。6-7月、茎上部に数個の花を穂状に付け、唇弁は長さ11-25cmの倒卵形で、分裂しません。 葉緑素を持たず光合成ができないので、根に共生する菌類の助けを借りて腐葉等から養分を取り入れて生活しています。名は、北陸に多い葉の無い蘭の意。青葉山では、落葉樹林下に比較的普通に見られます・・・
ホクリクムヨウランの果実 樹氷の朝
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オオウバユリ(大姥百合)の果実
2011/02/14(Mon)
  きょうは、曇り時々晴れでした(-0.2~6.1℃)。
  沢の端に、オオウバユリ(ユリ科)が生えていました。一か所に十数本も林立していましたが、其々の果実には未だ種子が少し溜まっていて、辛うじてレース状の細糸で止まっている感じでした。北海道~本州中部以北の山地のやや湿り気のある林内、林縁に生育する、高さ1.5-2.0mの多年草です。葉は長さ10-15㎝の卵状楕円形で、長柄があり、基部は心形。茎を高く伸ばし、7-8月、頂部に長さ10-15㎝の緑白色のラッパ状の花を10-20個付けます。秋に果実が稔り、その後裂開して種子を散布します。種子は扁平で膜があり、風で散布されます。地下の径3-5cmの鱗茎は食用にされ、特にアイヌ民族では古来重要な食料(トゥレプ)とされて来ました。青葉山では、林内等に普通に見られます・・・
オオウバユリ 夫婦岩付近
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二月観(視)察会
2011/02/13(Sun)
 きょうは観察会の日(第2日曜)ですが、2・8月は「会」としてはお休みなので、今回も有志5名で山を歩きました。予報は「お昼頃に雪」で、実際直前には吹雪になりましたが、何時の間にか晴れて、時折雪が舞うものの、素晴らしい観察会日和になりました(-1.2~5.7℃)。トチノキの芽が光り、マンサクが黄色い花弁を綻ばせています(と言っても2か月前から殆ど同じ状態ですが)。木々の梢では、エナガやヒガラ、コガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、カワラヒワ等が鳴き交わしながら食べ物を探し、アカゲラも鳴いています。雪の林床を、動物の足跡を探して歩きますが、さ程多くはありません。それでも、キツネ、タヌキ、ニホンリス、カモシカ、テンの、5種の哺乳類を確認しました。今回も、数年前までは最も普通に、数多く見られたノウサギの足跡がさっぱり確認できず、カモシカの痕跡も少なく、オオタカの影も無く、大開発による激烈な変化(環境悪化)が、切実に感じられました。
マンサク テンの足跡 タヌキノチャブクロ ハクビシンの巣穴
 他には、オニグルミ等の冬芽や葉痕、めっきり無くなった果実の食べ残し(ヤブコウジ、オオバジャノヒゲ、ヘクソカズラ等)、キノコ(タヌキノチャブクロ、タマキクラゲ、カワラタケの仲間等)、鳥では、ツグミ、ヒヨドリ、トビ、スズメ、キジバト、カルガモ、ハシボソガラス、ハシブトガラス等、動物では、ハクビシンの巣穴、キツネの糞、カモシカの食痕、角擦り痕等も観察できました。寒いと言っても、シュンランの花芽が膨らみ、スギの雄花も物凄く目立って、春が間近なことも感じられました。
 来月(3/13(日))は、マンサクやセリバオウレンの花、囀る小鳥達、サンショウウオやカエルの卵等に出会える?早春の観察会になることでしょう。では又、お楽しみに・・・
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キツネ(狐) の足跡
2011/02/12(Sat)
 今朝は10㎝程積雪していて、一日中湿り雪が降ったり止んだりでしたが、日向の雪は見る見る間に融けて行きました(-1.1~1.6℃)。
 新雪に、キツネ(イヌ科)の足跡がありました。片側が藪の道に沿って真直ぐに、モデル歩きの様な新しい筋が何処までも続いていて、つい追い駆けたくなって辿ってみましたが、結局、雪の重なる藪の中に消えてしまいました。ユーラシア~北米に分布し、日本でも殆どの地域に生息しますが、四国では稀です。北海道産をキタキツネ、本州産をホンドキツネとして区別する事もあります。頭胴長52-76cm、尾長26-42cm、体重4-7Kg。体色は赤みがかった黄色(所謂狐色)で、腹、頬、尾の先は白く、尾は長くふさふさとしています。主にノネズミ類、ノウサギ、鳥類を捕食し、果実類も食べます。名の由来は、古来の鳴声「ケツケツ」「キツキツ」と神道系の敬称を表す「ネ」が結びついた(大言海)等諸説あります。『青葉山では、巣穴、足跡、糞等が見られる他、尾根筋等で目撃されています・・・
キツネの足跡 雪の藪地
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コウヤノマンネングサ(高野之万年草)
2011/02/11(Fri)
 きょうは、一日曇りでした(-1.4~4.4℃)。
 沢筋に、コウヤノマンネングサ(コウヤノマンネングサ科)が生えていました。沢端を歩いていると、苔か藻の様な緑の塊が幾つもあって、踏みそうに、蹴りそうになりましたが、あっと気が付いて近寄ると、小さな緑木が広い疎林を造っていました。中国、朝鮮、シベリア等に広く分布し、日本では全国の山野の、半日蔭の腐食土上に群生する雌雄異株の苔植物です。地中に長く地下茎が這い、その先から5-6㎝の直立茎が立ち上がります。茎には鱗状卵形の葉を持ち、上部は枝分れして幅広い披針形の葉が付きます。胞子体は茎の枝分れする部分から延び、4-5㎝の枝先に円筒形のを付けます。青葉山では、樅や杉林等の林床に群生が見られます・・・
コウヤノマンネングサ 森のベンチ
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アズマスゲ(東菅)
2011/02/10(Thu)
  きょうは、曇り時々晴れました(-0.5~4.0℃)。
  道端に、アズマスゲ(カヤツリグサ科)が生えていました。草の緑の本体も、小さく控え目に立ってはいるのですが、白っぽい枯葉の方が、まるで鉋屑か干瓢の様に大きく目立っていました。北海道~九州の山地の林内に生育する、スゲ属の多年草です。葉は全体に毛があり、当年葉は冬~花期には極小さく、大きくても4cm程で、前年の枯葉が捩れながら垂れて、白く目立つのが特徴です。早春に、地上から2-5cm程の花茎を立て、雄小穂、雌小穂を出します。花後には葉が徐々に伸びて著しく長くなります。葉の他、果胞、鱗片、花茎等全体に多毛。青葉山では、乾いた斜面等に普通に見られます・・・
アズマスゲ 岩屋から見た河原
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キチジョウソウ(吉祥草) の果実
2011/02/09(Wed)
 きょうは、朝から湿り雪が降り数㎝積りましたが、午後は晴れ間も出て日向の雪は瞬く間に消えました(-1.9~3.6℃)。
 藪下のキチジョウソウ(スズラン科)に、実が生っていました。緑の群落の間の所々に、ハッとする濃紅の宝玉が顔を見せていましたが、良く見ると、木の上の隙間の様な所からも、四方に葉や地下茎を出し、果茎の先には赤い樟玉の様な実を掲げていました。日本の東北南部~九州の他、中国等の山地~平地の林内に生育する常緑の多年草です。長さ10-30cmの葉は広線形で根生し、地下茎が長く伸びて広がります。10-11月、高さ8-12cmの花茎を葉間から出し、径1cm程の淡紅紫色の花を穂状に密に付けます。液果は冬に赤く熟します。当地付近が北限自生地となっていて、県レッドリストで要注目種に指定されています。青葉山では、数ヶ所かに群生地が見られ、毎年花を咲かせています・・・
キチジョウソウの実 渓谷の細流
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マヒワ(真鶸)
2011/02/08(Tue)
きょうは、晴れたり曇ったりでした(-1.2~6.7℃)。
  杉の木に、マヒワ(アトリ科)がいました。20羽程の群れが、花粉を一杯溜めた雄花に埋れながら、未だ残る果実を啄んでいる様でした。暫し見ていると、突然近くの裸木の梢に移り、又何処かに飛んで行きました。ユーラシア大陸の亜寒帯(ヨーロッパ北部やアルプス、中国北東部やウスリー)に広く分布・繁殖し、冬はアフリカ大陸北部やヨーロッパ、中国東部、朝鮮等で越冬します。日本では数多くが越冬のため飛来し、低山~低地の針葉樹林、林縁等で過ごします。全長(翼開長)は12.5cm。雄の顔と雨覆の一部、下脇腹が黄色く、風切や尾羽は黒く、羽縁は黄白色で頭は黒く嘴は桃色。雌は雄より淡色で、脇腹には黒色の縦斑があります。
尾羽は黒い。翼は黒く、羽縁は黄色。食性は植物食で、ハンノキ、アカマツ、モミ、スギ等木本の果実を好み、群れで採餌します。青葉山では、冬にスギ林等で良く見られます・・・
マヒワ スケート場のままの坂道
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ヒカゲスゲ(日陰菅)
2011/02/07(Mon)
  きょうは、晴れ時々曇って風が強く、午後には雪が飛びました(1.0~6.7℃)。
  道端に、ヒカゲスゲ(カヤツリグサ科)が生えていました。細い葉の先がくるくるとカールしながら絡まって、栗鼠か鳥の巣の様になっていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の山地の明るく日当たりの良い、やや乾いた場所に生育する、草丈15-30㎝の多年草です。茎葉は密に叢生して大きな株を作り、葉は長さ15-40㎝、幅1.5-2㎜と細い線形で、枯れると先端がカールするのが特徴です。4-6月に小花穂を茎上部に3-6個立ち上げ、頂小穂は雄性で長さ1-1.5㎝、側小穂は雌性で長さ1-2㎝で、雌、雄の鱗片は赤渇色を帯びます。青葉山では、乾いた斜面等に見られます・・・
ヒカゲスゲ 沢の雪もほんの僅かになりました
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ジョウビタキ(尉鶲・常鶲)
2011/02/06(Sun)
 きょうは、晴れ後曇りでした(-2.0~7.0℃)。
 川沿いの崖下に、ジョウビタキ(ヒタキ科)がいました。雄二羽が行ったり来たり、追い駆けあったりぶつかったりと、縄張りを守るのに必死の様でした。チベット~東シベリア、極東アジア等で繁殖し、非繁殖期は日本の他、中国南部~インドシナ等で越冬します。日本特に東北には主に沿海地方やサハリン、クリルから、冬鳥としてやって来ます。全長(翼開長)は14cm程。雄は顔や上面が黒く、頭は白く、腹が橙色で、次列風切の基部に白斑があります。雌は全体が茶褐色で、下腹と尾が橙色。都会の公園等でも良く見られる身近な冬鳥で、雄も雌も縄張りを作って過します。昆虫やクモの他、冬には木の実や種子も良く食べます。青葉山周辺では、秋~早春に林縁等で普通に見られます・・・
ジョウビタキ ジョウビタキ♂の川での闘い
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シロハラ(白腹)
2011/02/05(Sat)
 きょうは晴れ時々曇って、暖かい一日でした(0.1~10.0℃)。
 林縁の草原に、シロハラ(ツグミ科)がいました。草叢で採食していて、こちらに気付いて少し離れた所に飛んで移ると、又落葉や草の間に頭を突っ込んで、食べ物を探していました。中国東北部~ロシア沿海地方、サハリン、クリル等で繁殖し、朝鮮、中国南部、フィリピン等で越冬する渡り鳥で、日本では主に本州以南の積雪の少ない山地~平地の林に冬鳥として渡来します。体長は約25cmで、雌雄ほぼ同色。主に森の茂み等に潜んでいますが、市街地の公園や緑地にも姿を現します。雑食性で、昆虫やミミズ等小動物の他、木の実等も捕食します。青葉山には10月中旬頃に渡来し、森の内部では一番多いツグミの仲間です・・・
  暖かい日が続いて、雪も氷もどんどん融けていますが、三階滝の下は凍ったままでした・・・
シロハラ 三階滝の下
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ネコヤナギ(猫柳)
2011/02/04(Fri)
 きょうは晴れ時々曇って、とても暖かくなりました(-0.3~10.3℃)。
  川岸のネコヤナギ(ヤナギ科)の、花芽が膨らんでいました。暖かい一日とは言え、北斜面の川沿いはきょうも氷雪の世界で、雪の河原に佇む猫柳の花序は、ビロードの絹毛がふんわり暖かそうで、思わず撫でてしまいました。北海道~九州の山間渓流や中流域の急流沿い等に生育する、高さ3m程の落葉低木です。葉は細い楕円形で艶はありません。雌雄異株で、3-4月、銀白色の毛で覆われた花穂を付け、初夏、綿毛に包まれた種子を飛ばします。青葉山では、川沿い等に普通に見られます・・・
ネコヤナギ テンやイタチの足跡がある河原
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スズメウリ(雀瓜)
2011/02/03(Thu)
 きょうは大体晴れて、暖かくなりました(-2.0~8.4℃)。
 藪に、スズメウリ(ウリ科)が生っていました。と言っても、真丸であんなにめんこかった実は皺くちゃになって、お化け提燈の様に変わっていました(良く見れば可愛い?)。本州~九州等の、山野の湿り気のある所等に生育する蔓性の一年草です。時に、秋に蔓先が地中に潜って塊根となり越冬し、春に又芽を出します。茎は細く、巻髭で様々な物に絡み付きながら伸びます。葉は長さ3-6cmの三角状卵心形で、しばしば浅く3裂します。雌雄同株で、8-9月に白い小花を咲かせます。果実は径1cm程の球形で白く熟して吊り下がります。名の由来は、カラスウリ(烏瓜)と比して実が小さいからとか、雀の卵に似る為等と言われています。青葉山では、藪地等に普通に見られます・・・
スズメウリ 尖がり岩
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トラツグミ(虎鶫)
2011/02/02(Wed)
  きょうは、良く晴れて暖かくなりました(-2.6~6.8℃)。 
  森の外れに、トラツグミ(ヒタキ科)がいました。初めは、藪際の暗がりで土を起していましたが、次第に大胆になって、開けた木の下で葉っぱをひっくり返しては、虫やミミズを探していました。シベリア~東南アジア等に広く分布し、日本では北海道~九州の、主に低木が繁茂する暗い森に生息する、全長約30cmのツグミの仲間です。漂鳥又は留鳥。雌雄同色で、体には黄褐~汚白色地に黒い三日月斑が多数散在し、下面は白っぽく、嘴は黒く、脚は肉色。食性は雑食ですが、主に地上で採食し、ミミズ、昆虫等を採食します。4-6月の繁殖期の夜間には、ヒィーイと間隔を置きながら鳴き、古来、ヌエ(鵺)の声とされて来ました。青葉山では、主に秋~春に地上で採食する姿が見られます・・・
トラツグミ 雪深い沢
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シジュウカラ(四十雀)
2011/02/01(Tue)
 今朝は15㎝程積り(榴ヶ岡では9㎝)、日中は晴れました(-1.8~3.9℃)。
  森の外れの畑に、シジュウカラ(シジュウカラ科)がいました。混群にも入らない雌雄の様で、醗酵でもしているのか、煙が立って雪の殆どない堆肥置場で、真冬には貴重な芋虫でも探している様でした。ユーラシア大陸に広く分布し、日本では全国の山地~平地の森や、樹木のある市街地にも生息・繁殖する留鳥です。全長15cm 程。食性は昆虫やクモ等の主として動物食ですが、植物の種子や果実、花蜜、時に花弁も食べます。冬は他のカラ類と混群を作り、他のカラ類と比べて、樹林内の下層や地表等でも採食します。首~腹のネクタイ状の黒い模様が特徴で、雌雄の識別にも使われます(♂が♀より太い)。青葉山では、極普通に見られます・・・
シジュウカラ 五色沼
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ゆきかえる