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オナガサナエ(尾長早苗)
2014/07/31(Thu)
   きょうも晴れましたが、昼過ぎに激しい雷雨がありました(21.9~30.9℃//0.17μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南南西風)。
   川岸に、オナガサナエ(サナエトンボ科)がいました。一定間隔に何匹も止まっていて、近寄ると川に飛び出し、静かにしていると、又戻ってきました。本州〜九州の低山地〜平地の川等に生息する、体長60㎜、開張74㎜の日本特産の早苗蜻蛉です。成虫は5~9月に出現し、若い者は、水辺を離れて周辺の林等で生活し、成熟すると戻って来ます。河川中流域の河原の石上や枝先等にじっと静止しています。未熟期は複眼が褐色ですが、成熟すると澄んだ緑色に変わります。産卵は雌が単独で、空中でホバリングをしながら行います。幼虫は河川の中流域の石に掴まって生活します。名は、雄の尾部付属器の独特な形状(7‐9腹節が大きく膨らみ先端の鉤が長い)に因みます・・・
オナガサナエ雄 涼しい不動滝
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クワカミキリ(桑髪切)
2014/07/31(Thu)
    きょうも、大体晴れました(19.8~29.0℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南東風)。
    桜の木に、クワカミキリ (カミキリムシ科)がいました。中型ながら立派な姿で、取分け、螺髪を思わせる方肩模様や黒光りする翅尻が見事でした。本州〜九州の山野に生息する、体長32‐45㎜のカミキリムシです。成虫は5⁻8月に出現し、 全身に灰黄褐色のビロウド状の微毛が生え、灯火に良く飛来します。 クワ、ケヤキ、イチジク、リンゴ、ビワ等の若枝を食べることから、害虫とされ、産卵も生木の樹皮に傷をつけて行い、幼虫は心材部に食坑道を設け、所々に脱糞孔があり、糞を材外に放出します。 蛹室は木屑を詰めて作られます。1世代は2年以上かかります・・・
クワカミキリ 賢渕と青葉山
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ネムノキ(合歓木)の花
2014/07/29(Tue)
   きょうも、大体晴れました(18.9~22.9℃//0.17μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南風)。
   岩崖に、ネムノキ(ネムノキ科)が咲いていました。何気なく眺めた足元に、桃源の景色が広がって、冠鶴の群れが飛び行く様でもありました。西~東アジアに広く分布し、日本では東北~沖縄の山野に生育する、高さ6-10mの落葉高木です。荒地に最初に侵入するパイオニア的樹木で、河原等にも良く生えています。葉は2回偶数羽状複葉。7-8月に、頭状花序を作り、淡紅色の雄蕊が長い美しい花を咲かせます。秋には、細長く扁平な長さ10-15㎝の豆果を下げ、樹上に遅くまで残ります。青葉山では、林縁や裸地等の所々に見られます・・・
ネムノキ ネムノキの崖
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クルマユリ(車百合)
2014/07/28(Mon)
    きょうも晴れて、漸く「梅雨明け」の発表がありました(21.9~30.7℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、西北西風)。
   森の暗がりに、クルマユリ(ユリ科)が咲いていました。早くも散っているものもありましたが、夫々が、小さいお顔を俯けながら、真紅の炎を点していました。北海道~近畿以北と四国の他、中国、朝鮮、サハリン等の主に高山~亜高山の草原等に生育する、高さ30-80cmの多年草です。7-8月、茎先に朱色で濃紅色の斑点がある径5-6cmの花を2-3輪下向きに咲かせます。葉が茎の中央部で6-15枚輪生するのが特徴です(その上部にも3-4枚疎生)。高山植物ともされますが、青葉山にも自生。しかし、林床破壊等に因り激減しています・・・
クルマユリ 落日
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ミソハギ(禊萩)
2014/07/27(Sun)
   きょうも、晴れて暑くなりました(24.3~32.8℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、西南西風)。
   ミソハギ(ミソハギ科)が咲いていていました。更地や駐車場等にされた草原の、所々に群れを作って、健気に精気を放っていました。日本の本州~沖縄の他朝鮮等の、湿地や田の畔等に生育する、高さ50-100cmの多年草です。全体に無毛で、茎は上部に行く程四角い断面となり、不明瞭な稜があります。葉は長さ数cmで細長く、対生で交互に直角方向に出ます。6-8月下旬、茎先の葉腋に紅紫色の花を次々と付け、6枚の花弁は皺がよります。青葉山周辺では、民家周辺等に見られます・・・
ミソハギ 心地良き夕空
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オオウバユリ(大姥百合)
2014/07/26(Sat)
  きょうも晴れて、とても暑くなりました(23.5~30.3℃//0.16μ㏜/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.11μ㏜/h屋内21:00、南南東風)。
  道沿いに、オオウバユリ(ユリ科)が咲いていました。あちこちに、しかも四方八方に花の喇叭を張り出していましたが、正面から眺めていると、きょうは狐の顔に見えてきました。北海道~本州中部以北の山地に生育する、高さ1.5~2mの多年草です。 関東以西に分布するウバユリより草丈が高く、花数が多く、寒地を適地として発達しています。葉は茎中部に集まって付き、心円形で先が尖り、長柄があります。7月下旬~8月に、花茎の先に多数の緑白色の花を10~20個横向きに咲かせ、 花被片は6個。 朔果は長さ約5cmの卵円形で直立します。青葉山では、湿った林下等に普通に見られます…
オオウバユリ 霞む谷

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アオカナブン(青金蚊)
2014/07/25(Fri)
   きょうも晴れて、とても暑くなりました(23.3~32.8℃//0.16μ㏜/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.11μ㏜/h屋内21:00、西北西風)。
   小楢の木に、アオカナブン(コガネムシ科) がいました。カナブン達に混じって、樹液を夢中で吸っていましたが、その青緑の光沢は、磨き抜かれた翠玉より耀いていました。北海道〜九州の山地の林内に生息する、体長22-27mmのハナムグリ亜科カナブンの仲間です。成虫は7-8月に出現し、全身に青緑色の光沢をもち、カナブンよりやや細長い体型をしています。山地の樹液に集まりますが、近年は数が減っています。幼虫は、朽木等の腐植物を食べて育ちます。名の由来は、青く金属光沢があり、蚊と同じ位沢山いて、ブンブンと五月蝿いから、等と言われています。青葉山では、樹液の木等で比較的普通に見られます…
アオカナブン 森は涼し
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ヤブデマリ(藪手毬)の実
2014/07/24(Thu)
 きょうは晴れて、とても暑くなりました(23.6~32.1℃//0.16μ㏜/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.11μ㏜/h屋内21:00、南東風)。
   道沿いのヤブデマリ(スイカズラ科)に、実が生っていました。疎らではありましたが、柘榴を思わせる粒が、熱い日射しに赤熱していました。本州~九州の他、朝鮮南部、中国、台湾等の、山野の林縁、谷沿い等に生育する、樹高3-4mの落葉小高木です。葉は対生し、10cm程の長楕円形で、葉先は尖り全縁。5-6月、やや黄色を帯びた小さな両性花が集まる花序の周囲に、白く大きな5枚花弁の装飾花が縁取ります。装飾花は無性花で、5枚の中の1枚が極端に小さいのが、ムシカリ等近似種との相違点です。夏に赤い実を付け、秋には黒紫色に熟します。名青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・
ヤブデマリ 観音が見えた
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カクミノスノキ(角実の酢の木) の実
2014/07/23(Wed)
   きょうは晴れ後曇って、蒸し暑くなりました(23.0~30.7℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南南東風)。
   道端のカクミノスノキ(ツツジ科)に、実が生っていました。葉影にあって目立ちませんが、屈んで覗くと、紅榴石を思わせる真赤な実が、緑の海に散らばっていました。主に本州の太平洋側と四国の、山地の林縁や日当たりの良い岩地に生育する、高さ1m程の落葉性低木です。枝は良く分枝し、葉は互生し、卵状楕円~卵状長楕円形。4-5月、枝先に緑白色に淡紅色の筋の入った花を1-2個付けます。鐘形の花冠は、先が5裂し反り返ります。夏〜秋に、液果が赤く熟します。良く似たスノキの葉は噛むと酸っぱいのですが、こちらは酸っぱくありません。別名はコウスノキ。青葉山では、尾根沿い等に見られます・・・
カクミノスノキ 朝の森
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ヤブカンゾウ(薮萓草)
2014/07/22(Tue)
  きょうは、晴れ時々曇りました(19.9~27.9℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、東南東風)。
  車道沿いに、ヤブカンゾウ(ワスレグサ科)が咲いていました。名の通りの藪のあちこちから、猩々緋の鮮やかな花が顔を見せていました。有史以前渡来の中国原産とも言われ、日本では北海道~九州の日当たりの良い草地等に生育する、草丈50-100cmの多年草です。葉は根生し、長さ40-60cm幅3㎝前後の広線形。3倍体の為結実せず、根が紡錘状に膨らみ匍匐茎を出して増えます。茎上部で分枝し、7-8月、茎頂に橙赤色の花を数個付けます。花は径8-10㎝で、花筒は長さ約2㎝。花披片は6個ですが雄蘂と雌蘂の一部又は全部が花弁化して八重咲きになります。青葉山では、土手等に普通に見られます・・・
ヤブカンゾウ 森の空地
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ヤスマツトビナナフシ(安松飛七節・竹節虫)
2014/07/22(Tue)
  きょうは、雨が降ったり止んだりでした(19.8~26.1℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南東風)。
   道端のヒヨドリバナに、ヤスマツトビナナフシ(ナナフシ科)がいました。翅が小さな子供でしたが、葉にぴったりと止まっていて、遠くからだと葉脈にしか見えませんでした。北海道南部〜九州の、主に広葉樹林に生息する体長42〜57mmのナナフシの仲間です。成虫は7〜11月に発生し、幼虫同様に小楢や栗等の葉を食べて暮らし、緑の小枝や草に紛れる「隠蔽的擬態」が特徴です。同じ仲間のナナフシより小さくて、成虫には翅があり、飛ぶ事ができます。ナナフシ同様、雌だけで単為生殖を行うものが多く、雄は中々見つかりません。宮城県レッドデータで準絶滅危惧(NT))に指定。青葉山では、林内に比較的普通に見られます…
ナナフシ 眩しい緑
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アカメガシワ(赤芽槲、赤芽柏)
2014/07/20(Sun)
  きょうは、雨が降ったり止んだりでした(19.2~22.9℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、北西風)。
 沢沿いのアカメガシワ(トウダイグサ科)に、花が咲いていました。ヤツデ等ウコギ科の花を思わせる雄花でしたが、見ていると、夜空に咲く連発花火の様でもありました。本州~沖縄の他、朝鮮、中国等の山野の河原や伐採跡地等の、日当たりの良い所に生育する5-10m程の落葉高木で、典型的な開拓植物です。雌雄異株で、6-7月に、雄花は多数の雄蕊が伸びて球状に開き、雌花は柱頭が3つに分かれる雌蕊だけから成り、余り目立ちません。名は、新葉には赤い鱗片が多数あって、特に新芽が赤く、葉が柏の様に大きくなる事に由来します。赤い鱗片は葉の生長と共に脱落し、次第に緑色に変わります。青葉山では、林縁部や崩壊地等に見られます・・・
アカメガシワ 二子島
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ヒメスジコガネ(姫筋黄金虫)
2014/07/19(Sat)
   きょうも、雨が降ったり止んだりでした(20.0~22.5℃//0.15μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、東南東風)。
   川岸の石の上に、ヒメスジコガネ(コガネムシ科)がいました。何故こんな所にいたのか分りませんが、目立つ場所から翠玉の輝きを放っていました。北海道〜九州の山地〜平地に広く生息しますが、やや山地性の傾向がある、体長13-20mmの黄金虫の仲間です。成虫は6-8月に出現し、全身が緑、時に赤紫で、左右上翅に細かい縦筋が入るのが特徴で、前胸背に皺がある個体が多い様です。成虫は葉上で見られ、各種広葉樹の他針葉樹も食べ、夕方から活発に活動し、灯火にも良く飛来します。幼虫は地中で植物の根を食べます・・・
スジコガネ 煙山
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ヤマユリ(山百合)
2014/07/18(Fri)
  きょうは、雨が降ったり止んだりでした(20.6~23.7℃//0.15μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、東南東風)。
  道端に、ヤマユリ(ユリ科)が咲き始めていました。道行く先々あちこちに、白い大花が風に揺れ、夏の芳香を放っていました。日本固有種で、本州の東北~近畿の山地の林縁や草地に生育する、草丈1-1.5mの多年草です。茎は地下の鱗茎から出て、長さ10-15cmの披針形で短柄のある葉を付けます。7-8月、茎先に20㎝近い大きな花を1-10個程咲かせます。花は茎に対して横向きに開き、花被片は白く中央に黄色い筋が入り、赤褐色の斑点が多数あり、強い芳香があります。発芽から開花までには少なくとも5年以上かかり、又株が古い程多くの花を付けます。青葉山では林内外に見られます・・・
ヤマユリ 崖のある風景
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ビロウドカミキリ(天鵞絨髪切・ビロード髪切)
2014/07/17(Thu)
    きょうは、曇り時々雨でした(19.5~25.2℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、北西風)。
   沢筋の地面を、ビロウドカミキリ(カミキリムシ科)が歩いていました。始め、保護色で良く分かりませんでしたが、身を翻した瞬間、きらりと天鵞絨の煌きがありました。北海道~九州の他、中国東北、クリル等の山地~低地の森等に生息する、体長12-25mmのカミキリムシです。成虫は5-8月に出現し、日没後に活動を始め、各種広葉樹の枯木等を食べ、燈火にも集まります。体は暗赤褐色で、名の通り、全体に淡黄褐色のビロード状微毛が生え、弱い斑模様に見えます。前翅先端部の微毛は白っぽく、触角と脚は赤褐色で、胸部は横に尖っています。幼虫は、アカマツ、クロマツ、サワグルミ、オニグルミ、ハンノキ、ミズナラ、コナラ、ヤマザクラ、ネムノキ、ニガキ、ユズリハ、アカメガシワ、ミズキ、エゴノキ、ニワトコ、カワヤナギ、カラマツ等の枯木や倒木の中に住み、材を食べて大きくなります・・・
ビロウドカミキリ 清い沢
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クズ(葛)
2014/07/16(Wed)
   きょうは、曇り後時々雨になりました(20.2~26.7℃//0.16μ㏜/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μ㏜/h屋内21:00、北西風)。
   道沿いの藪に絡まるクズ(マメ科)に、花が咲いていました。小雨に濡れながら、紅紫の花房からは馥郁と、赤ワインにも似た香りが漂っていました。北海道~九州の他、中国~東南アジアに広く分布する蔓性の多年草です。葉は3出複葉で、小葉は草質で幅広く大きく、地面を這う蔓は、節から根を出して根付きます。根は非常に深く、長芋状になります。8-9月、穂状花序が立ち上がり、赤紫の豆花を咲かせます。果実は枝豆に似て、やや小型。根から取れる澱粉(葛粉)は葛根湯になり、茎の繊維からは葛布も作られます。青葉山では、藪地等に普通に見られます・・・
クズ 煙る山々
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ノリウツギ(糊空木)
2014/07/15(Tue)
   きょうは、晴れて暑くなりました(20.~31.2℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南東風)。
  道端に、ノリウツギ(アジサイ科)が咲いていました。遠くからも良く目立つ、ソフトクリームの様な花房には、花蜂や花潜等がぶんぶんと群れ寄っていました。北海道~九州の他、中国、朝鮮、サハリン、クリル等の山地の林縁等に生育する、樹高2-5m程の落葉低木です。葉は、対生し葉柄があり、卵~楕円形で、鋸歯状。7-9月、枝先に白く小さな両性花を円錐状に多数付け、その間に花弁4枚の装飾花が混ざります。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・
ノリウツギ 夕日
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ギンリョウソウ(銀竜草)
2014/07/14(Mon)
   きょうは、良く晴れて蒸し暑くなりました(20.8~28.7℃//0.16μ㏜/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μ㏜/h屋内21:00、西北西風)。
   林下に、ギンリョウソウ(ツツジ科)が咲いていました。暑い日射しを浴びて、白骨にも見える身が、益々消え細る様でした。日本全土の他、朝鮮、中国、サハリン、クリル等の、森のやや湿り気のある林床に生育する、高さ10-20㎝の多年草です。腐生植物の代表で、全体が白く葉緑体を持ちません。短い地下茎と太く絡まり合った根を持ち、茎には葉の退化した鱗片葉が多数互生します。5-8月、茎先に下向きに一輪の花を付けます。花冠の裂片は筒状で3-5個あり、雄蕊は10個。雌蘂の先は円く広がり、青味を帯びるのが特徴です。花後は黒く変色し、液果を熟します。青葉山では、林内の到る所で見られます・・・
ギンリョウソウ 蒸し暑いのに秋空でした
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七月観(視)察会
2014/07/13(Sun)
  きょうは、曇り後小雨が降ったり止んだりの、少し生憎の、でも気温的には快適の観察会になりました(21.9~27.1℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、西南西風)。
  先月突如行われた、今年の松枯対策工事と当会の方針や、クマと共棲する活動について、チラシやコースの説明、参加者の紹介等があった後出発です。ニイニイゼミの蝉時雨の下、たわわに生る栃の実やマツバボタン等見ながら池に向かうと、真赤なショウジョウトンボや青白いシオカラトンボが飛び回っています。ネムノキやオオミノガの蛹、沢山出ているキノコ達等観察しながら森に入ります。森は薄暗く、少ないながら、オカトラノオやバイカツツジ、イチヤクソウ、ギンリョウソウ等の白い花々が続き、中でも大きく匂い立つヤマユリが咲き始め、満開時の見事さが想像できました。又、そこここにニガイチゴやカクミノスノキ等の赤い実が目立っていました。樹液の木には、カナブンやオオゾウムシ、コクワガタ等が食事中で、花々には蝶や花虻が舞い、枝々からは様々な虫が下がり、卵嚢を護るオナガグモの母親も見られました。カモシカを探そうともしましたが、やはり遊歩道からではそう簡単には出会えません。その代わり、食痕等の痕跡は、熊や貂等を含めてあちこちに見られました。東北山椒魚の幼生は、いつになく多く見られましたし、キビタキは間近で囀り、昨日見たオニノヤガラも、益々立派になっていましたよ・・・
ショウジョウトンボ♂ 空から降臨した者を受け止めました オナガグモとその卵のう 谷を覗くと…
  花では他にミヤマタムラソウ、ヤブコウジ、クモキリソウ、ノギラン、ハエドクソウ、オトギリソウ、ヒメヤブラン、ヤブムラサキ、キツネノボタン、ウマノミツバ、オオバジャノヒゲ、コマツナギ、ヒメジョオン、ウマノミツバ、ヒヨドリバナ、ミツバツチグリ、オオハンゴンソウ、ヤブカンゾウ、マムシグサ等が見られました。果実では他に、ヒメコウゾ、マイヅルソウ、ツノハシバミ、ナツハゼ、ツクバネ、ツリバナ、サルナシ、エゴノキ等が生っていました。キノコでは他に、マツオウジ、ヒメカバイロタケ、ホコリタケ、キイボカサタケ、シロトマヤタケ、タケリタケ、ドクベニタケ、コテングタケモドキ、ヒトクチタケ、ヒナアンズタケ、テングタケ、ニガイクチの仲間等が見られ、各所で粘菌の変形体が見られました。野鳥では他に、ホトトギス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ホオジロ、トビ等が確認されました。動物では、小さなタゴガエル、ヤマアカガエル等に出会いました。昆虫では、花々にヒョウモンチョウの仲間やセセリチョウの仲間、巣に群れるクサアリやムネアカオオアリ達、イチモンジカメノコハムシ、マイマイガ等の幼虫に出会いました。きょうは、可愛過ぎる赤ちゃん連れのラトビアのご家族や東京からの参加者等多彩だったものの、一時は雨中の観察となり、坂等で"うざね"剥がれたかもしれません。さて、皆さんは、どんな思いで歩かれ、どんな出会いがあった事でしょう・・・? 
オニノヤガラ トウホクサンショウウオの幼生 楽しい一時でした めんこい!赤ちゃんも参加しましたあ!
  来月(8/10)は会としてはお休みですが、有志で歩きます。蝉時雨の下、クルマユリやヤマジノホトトギス、クサギ等の花々、様々な昆虫達等に出会えることでしょう・・・?
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オニノヤガラ(鬼の矢柄)
2014/07/12(Sat)
    きょうは、晴れて暑くなりました(20.3~31.5℃//0.15μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、東南東風)。
   オニノヤガラ(ラン科)が咲いていました。と言ってもあちこちに、未だ小さいアスパラや棍棒状のものから、装飾街灯の様なものまで、色々な姿を見せていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、ロシア東部等の山地の樹林下や湿性地等に生育する、高さ50-100cm程の多年草です。腐生植物で、木材腐朽菌であるナラタケと共生し、光合成を行わず、葉緑素を持ちません。地下の塊茎は長さ10cm程の楕円形で、表面には多くの節があります。帯黄褐色の茎は直立し、膜質の鱗片葉が疎に付きます。6-7月、黄褐色の花を茎先に20-50個総状に付け、下方から開花して行きます。花は3萼片(外花被片)が合着して壷状になり、中に2個の側花弁と細かく裂けた唇弁があります。青葉山では、小楢林床等の所々に見られます・・・
オニノヤガラ 愛子方面を眺める
明日(7/13)は、観(視)察会の日。花の少ない時季ですが、オニノヤガラの他、ギンリョウソウ、バイカツツジ、オカトラノオ、クモキリソウ等が咲き、キビタキ、ウグイス、ホトトギス等が鳴いていました。池や花、樹液の木には虫達が集まり、ニガイチゴやカクミノスノキ等の実が生り、マツオウジ等のキノコも沢山出ていました・・・
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ヒメカバイロタケ(姫樺色茸)
2014/07/11(Fri)
   きょうは、晴れて暑くなりました(21.5~31.6℃//0./17μSV/h八幡1屋外高さ1m//0.11μSV/h屋内21:00、西風)。
   道端に、ヒメカバイロタケ(クヌギタケ科)が生えていました。松の切株を縁取った、綺麗な花冠を作っていましたが、良く見れば何故か、無数のクサアリが右往左往していました。北半球の暖帯以北に広く分布し、日本ではほぼ一年中(特に夏~秋)、北海道~沖縄の山野の朽ちかけた針葉樹の切株や倒木、立枯れ木等に群生します。傘は径0.8-2㎝程の釣鐘又は半球形から開いて少し平らになり、良く中央部が臍状に窪み、暗橙褐~橙黄色で周辺部は淡色、湿時には周縁に条線を生じますが、乾くと消えます。傘肉は極薄い紙質で、乾いても吸湿すれば復元します。柄は中空で、長さ0.5-1㎝、径1-1.5㎜程の強靭な軟骨質で、上部は暗赤褐色、下方に向かって黒褐色となり、基部には時に橙褐色の毛が散在します。無毒とされますが食用には向きません。青葉山では、朽木等に普通に見られます・・・
ヒメカバイロタケ 瀬音涼し
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スジクワガタ(筋鍬形)
2014/07/10(Thu)
  きょうは、雨が降ったり止んだりの一日でした(20.1~24.4℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、西南西風)。
  小楢に、スジクワガタ(クワガタムシ科)がいました。コクワガタやカナブン等と共に群がりつつ、雌雄仲良く樹液を吸っていました。朝鮮、中国等に分布し、日本では北海道〜九州の山地〜平地の様々な林内に生息する体長♂18-30mm、♀14-20mmの小型のクワガタムシです。成虫は5-9月に出現し、名の通り、小型の雄と雌の上翅には明瞭な縦筋がありますが、大型の雄にはありません。又、大型雄は、大顎の中央部より前方に内歯を幾つか持つのも特徴です(コクワガタは一つ)。雑木林の樹液に集まりますが、地上や側溝等でも見つかり、灯火にもやって来ます。幼虫はクヌギ、コナラ等の朽木中で育ちます。成虫で越冬。青葉山では、樹液の木等に普通に見られます…
スジクワガタ♂ 檜林
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ゴマフカミキリ(胡麻斑髪切)
2014/07/09(Wed)
   きょうは、雨が降ったり止んだりでした(20.1~24.4℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、西南西風)。
   擬木に、ゴマフカミキリ(カミキリムシ科)がいました。何故こんな所に、と思いつつ眺めていると、擬皮の部分が、体とそっくりのおんなじ色模様でした。何故か、触覚が短くなっていました。朝鮮、中国東北、シベリア、サハリン、クリル等に分布し、日本では北海道〜九州の山地〜低地の林内等に生息する、体長10-15mmのカミキリムシです。成虫は5-10月に出現し、体色は黒い地全体に黄褐色の斑点が散らばリ、それが名の由来にもなっています。雄は雌の2/3程の大きさで、長い触角があります。各種伐採木や立枯木、薪材、フジの枯蔓等様々な木々に見られ、寄主植物も各種広葉樹から針葉樹まで広範に亘ります。別名は、ニホンゴマフカミキリ他・・・
ゴマフカミキリ 森の入口
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オカトラノオ(丘虎の尾)
2014/07/08(Tue)
  きょうは晴れて、暑くなりました(20.8~27.8℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南東風)。
  草原に、オカトラノオ(ヤブコウジ科)が咲いていました。盛りを少し過ぎたものもありますが、白い花穂が波の様に揺れて、夏の森に涼風を送っていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の山野の日当たりの良い草原等に生育する、高さ50-100cmの多年草です。茎は立ち上がり、地下茎を伸ばして群生します。長楕円形で全縁の葉は茎に互生し、葉柄があります。6-7月に、茎先に白い小花を総状に付け、下方から開花して行きます。花冠は径1㎝程で、深く5裂します。青葉山では、林縁等のあちこちに普通に見られます・・・
オカトラノオ 夏晴れ



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ワルナスビ(悪茄子)
2014/07/07(Mon)
   きょうは、大体曇りました(20.7~24.9℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南南東風)。
   車道端に、ワルナスビ(ナス科)が咲いていました。外来の「悪」とされながら、清々しい純白の花が、叢に爽風を立たせていました。北米原産の帰化植物で、日本では北海道~沖縄の路傍等に生育する、高さ40-70cmの多年草です。茎には鋭い刺があり、葉の両面に毛が密生し、裏面の主脈上にも刺があります。6-10月、上部の節間から花序枝を出し、4-10個の花を付けます。花は淡紫~白色で果実は球形、若い実には縞模様があり、冬に熟すと縞模様は消えて橙黄色になります。全草にソラニンを含み有毒で、外来生物法により要注意外来生物に指定されています・・・
ワルナスビ 沢筋の道
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タンザワサカネラン(丹沢逆根蘭)
2014/07/06(Sun)
  きょうは、良く晴れました(19.3~26.9℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21.00、南東風)。
  木陰に、タンザワサカネラン(ラン科)が咲いていました。小さくて地味な蘭で、発生地も変わるので、中々見つからずやきもきしましたが、今年もしっかり生きていてくれて、ほっとしました。2007年に丹沢で発見され、2008年に新種として正式に認められたばかりの、草丈3-10㎝程の多年草で、現在確実に生育が確認されているのは、青葉山を含めて全国3ヶ所のみの超希少種です。草姿全体が白~肉色で、最大の特長は開花しないままに結実する事とされていますが、当地での調査では、僅かに開花する事が確認されました。当林では、大震災の年に発見されて以来毎年確認され、その自然の豊かさ、貴重さを示す、象徴的な種ともなりました・・・
タンザワサカネラン 真夏の日射しでした
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カモシカ(氈鹿、羚羊)
2014/07/05(Sat)
    きょうは一日曇りで、一時晴れ間もありました(19.4~24.6℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南東風)。
   森の入口に、カモシカ(ウシ科)がいました。さあ歩き出そうとすると、黒い影が横切り、そうだろうなと思いつつ、入った薮の先の斜面を眺めていると、ひょっこり、何時も会う者とは違った、見慣れない顔が現れました。本州~九州のみに分布する日本固有種で、国指定特別天然記念物。亜高山~低山の森に生息し、木の葉、草、笹等を選択的に採食します。体長105-112㎝、肩高68-75㎝、体重30-45kg。全身の毛衣は白や灰色、灰褐色ですが、個体変異や地域変異が大きく、角は8-15㎝の円錐形でやや後方に湾曲し、基部に節があります。青葉山では、近年数多く定着し、毎年繁殖もしていましたが、大規模工事に因り生活圏が急激に狭められています・・・
カモシカ 青葉城の崖
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ヘリグロリンゴカミキリ(縁黒林檎髪切)
2014/07/04(Fri)
   きょうは、曇り後雨になりました(20.0~24.9℃//0.15μsv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μsv/h屋内21:00、南南東風)。
   叢に、ヘリグロリンゴカミキリ(カミキリムシ科フトカミキリ亜科)がいました。雨の中、仄暗い藪陰にぽつり、小さな灯が点る様でした。朝鮮、中国~シベリアに分布し、日本では北海道〜九州の山地〜平地に広く生息する、体長8-13mmの小型のカミキリムシです。成虫は5-8月に出現し、全体に黄褐色で頭部は黒く、上翅の側縁に黒い筋があるのが特徴で、色彩には変異があります。昼行性で、雑木林の下草や林縁で見られますが、近付くと直ぐに飛び立ったり葉裏に隠れる習性があります。 成虫はキク科のアザミ類、ヨモギ類などの茎・葉脈を後食し、幼虫もアザミ類、ヨモギ類、ヒヨドリバナ類等の茎内に穿孔して髄を食べます。名は、体の縁が黒いリンゴカミキリ(リンゴの葉を食べる)の仲間の意。高地には前胸が完全に黒いムネグロリンゴカミキリが生息します・・・
ヘリグロリンゴカミキリ 雨の夕暮れ
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チャンチン(香椿)の花
2014/07/03(Thu)
   きょうは、一日曇りました(20.9~25.9℃//0.15μsv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μsv/h屋内21:00、南東風)。
   山裾のチャンチン(センダン科)の木に、花が咲いていました。高木なので中々気付きませんでしたが、見上げれば、同科の栴檀にも似た白花が、樹冠を覆っていました。中国中~北部原産で、日本には江戸期に渡来し、本州以南の比較的暖かい多雨地方に生育する、高さ20m程の落葉高木です。葉は卵形の小葉10-20枚からなる羽状複葉で、茎葉や花には名の通り、独特の匂いがあります。6-7月、枝頂から円錐花序を出し、白い小花を密生して多数咲かせます。果実は長さ1.5cm程の蒴果で、秋に熟して5裂し、中に長い翼を上部に付けた種子があります。春の若葉が鮮桃色をして美しく、秋にも紅葉する為、庭木や街路樹として植栽されます。青葉山周辺では数か所に高木が見られます・・・
チャンチン アマゾンに見えた長沼
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バイカツツジ(梅花躑躅)
2014/07/02(Wed)
   きょうは、曇り後晴れました(18.4~27.2℃//0.15μsv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μsv/h屋内21:00、南東風)。
   檜林に、バイカツツジ(ツツジ科)が咲いていました。暗い森の底に漏陽が降りて、葉裏の花がきらりと光りました。北海道南部~九州の山地の林内に生育する、高さ1-2m程の落葉低木です。枝は良く分岐し、葉は互生して枝先に輪生状に集まります。葉身は楕円~広楕円形で、葉の表面には毛が散生し、裏面は葉脈に沿って腺毛があります。6-7月、新葉の下に2cm程の花を1~数個横向きに咲かせます。青葉山では普通に見られますが、全国的に減少しています・・・
バイカツツジ 檜林
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