ギンリョウソウモドキ(銀竜草擬)の果実
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2015/12/31(Thu)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(-1/1~6.0℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内、北北西風)。
林床に、ギンリョウソウモドキ(シャクジョウソウ科シャクジョウソウ属)の果実がありました。みんな、南瓜の様な頭を空に向けて、晦日とは思えぬ陽射を浴びていました。東アジアや北米等に広く分布し、日本では本州~九州の山地の林中のやや暗い場所に生育する高さ10-30㎝程の多年草です。腐生植物。全体に白く、鱗片葉は卵状長楕円形。8-10月、地下茎から地上に花茎を形成し、茎頂に花を1個付けます。萼片、花弁とも3-5個。ギンリョウソウに良く似ていますが、花はより俯きに咲かせ、花弁の縁は細かく裂け(ギンリョウソウは滑らか)、液果ではなく蒴果となり、後に上を向くのが特徴です。名は、ギンリョウソウに似る事に由来、別名はアキノギンリョウソウ。青葉山では、局所的に群生しています・・・ ![]() ![]() > スポンサーサイト
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ハヤブサ(隼)
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2015/12/30(Wed)
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きょうは、晴れ時々曇りました(0.6~6.7℃/北西風)。
崖に、ハヤブサ(ハヤブサ科)がいました。誰かの存在が気に入らないのか、対岸の別の一羽に何か言いたいのか、キョーッキョーッキョーッと鳴き続けていました。 世界中に広く分布し、日本では北海道~九州の断崖等で局地的に営巣・繁殖します。飛翔速度は時に300kmに達するとも言われ、主に鳥類を狩り、上空から滑空して獲物を脚で蹴落し、即死か失神したものを空中で捕えます。夫婦愛が強く、連合いが死なない限り、繁殖を繰り返すとも言われます。近年は都市部に進出する例も聞かれますが、環境庁レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。青葉山では、2003年から竜ノ口や経ヶ峰で毎年営巣・繁殖していて、東西線工事(と12/6の開通)等によって駆逐されたオオタカに替わって、一年中普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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カイツブリ(鳰)
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2015/12/29(Tue)
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きょうは晴れたり曇ったりで、時折雪が舞いました(0.6~6.7℃//0.15μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内、西風)。
川の淵に、カイツブリ(カモ科)がいました。繁殖期でもない筈なのに、二羽がキリリリリリリッと、けたたましくも聞える声で、鳴き交わしていました。アフリカ~ユーラシア等に広く分布し、日本の寒冷地では漂鳥又は夏鳥ですが、他では留鳥です。山野の流れの緩やかな河川、湖沼等に生息し、潜水して魚類、水生昆虫、甲殻類、貝類等を捕食します。全長は25-29cm、体重100-200g。雌雄同色で、翼は黒褐色で尾羽は短く、嘴の先と基部に淡黄色の斑があり、虹彩も淡黄色。冬羽は頭~胴が褐色で、頬~側頸が黄褐色の羽毛で被われ、夏羽は頭~頸が黒、頬~側頸が赤く、胴の上面が暗褐色の羽毛で被われます。青葉山周辺では、川の淵等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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マガモ(真鴨)
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2015/12/28(Mon)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(-1.0~6.4℃/西風)。
五色沼に、マガモ(カモ科)がいました。雌雄の番で、沼に倒れ込んだ大木の幹に止まって、時折薄氷の張った水面に出て、バシャバシャしながら水中の水草等を食べていました。北半球の冷~温帯に広く分布し、北方で繁殖するものは南方で越冬し、日本では、亜種マガモが北海道~南西諸島に冬鳥として渡来します(北海道と本州中部山地では少数が繁殖)。体長50-65㎝、翼開長75-100㎝で、繁殖期の雄は嘴が黄色く、頭は緑、首輪は白く、胴体は灰白色と黒褐色の。雌は嘴が橙と黒で、ほぼ全身が黒褐色の地に黄褐色の縁取りがある羽毛に覆われます。非繁殖期は雌雄共に似た羽色(エクリプス)になりますが、雄の嘴の黄色は残ります。非繁殖期は、湖沼、河川、海岸で群れを形成し、10月末-12月に番を形成して、春に繁殖地へ渡ります。青葉山周辺では、冬に広瀬川等に小群が見られます・・・ ![]() ![]() |
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センボンクヌギタケ(千本櫟茸)
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2015/12/27(Sun)
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きょうは、昨夜の雨が雪になって初積雪となり、日中は晴れたり曇ったりして一日雪が舞いました(‐0.7~5.3℃℃//0.15μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内、西北西風)。
道沿いの小楢の木に、センボンクヌギタケ(ラッシタケ科クヌギタケ属/旧キシメジ科)が生えていました。急に寒くなって雪が舞い、寒風が吹き付ける中でも、とても瑞々しく愛らしい佇まいを見せていました。冬〜早春、主に広葉樹の倒木や切株に発生する(図鑑等では針葉樹に発生とされる)小型菌です。傘は径5-20㎜、湿時弱い粘性があり、饅頭形で中央が窪む事もあり、表面は灰褐〜淡肌色で放射状の条線を表します。柄は2-7cm、表面は白〜淡褐色、平滑で光沢があり、上下同径で中空、基部に白い菌糸毛があります。襞は白く、柄に垂生しやや粗。食毒不明。青葉山では、冬に広葉樹の切株や生木等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ハシボソガラス(嘴細烏)の胡桃割り
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2015/12/25(Fri)
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きょうは、大体曇りでした(4.6~10.8℃//0.15μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内、北西風)。
隅櫓の下に、ハシボソガラス(カラス科)がいました。いつもの様に、自動車にオニグルミの実を轢かせて中身を食べていましたが、車が来る度の寸前に飛び上がり、慣れているとは言え、感心すると共にひやひやさせられます。ユーラシア大陸に広く分布し、日本では北海道~九州の、低山~平地の河原や農耕地等に生息する留鳥です。全長は50cm程で、雌雄同色の光沢ある黒い羽を持っています。ハシブトガラスに似ていますが、嘴が細くて額が出ていないのが特徴で、名の由来でもあります。雑食性で、果実、種子、昆虫等を食べ、ハシブトガラスよりも植物質を好む傾向があります。非繁殖期は集団で行動し、ハシブトガラスと混じる事もあります。草原性で主に人里周辺に生息していましたが、森林性のハシブトガラスが都市部に進出・増加している事もあり、個体数を漸減している様です。青葉山周辺では、上記の様な「自動車利用行動」が頻繁に見られ、「仙台の進化したカラス」として世界的に有名になっています・・・ ![]() ![]() |
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チャカイガラタケ(茶貝殻茸)
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2015/12/24(Thu)
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きょうは、曇り後晴れました(1.2~9.1℃/東南東風)。
枯枝に、チャカイガラタケ(サルノコシカケ科チャミダレアミタケ属)が生えていました。赤瓦の様でも、名の通り、茶色い貝殻が重なり合ってる様でもあり、とても美しいものでした。北半球に広く分布し、日本では7-11月、全国のサクラやハンノキ等広葉樹の枯木上に群生する中型の白色腐朽菌です。傘は径3-8㎝程の半円~貝殻形で、表面には茶褐色や暗褐色等色の異なる多数の環紋があります。通常、無毛ですが、茶褐色の粉を帯びるものもあります。厚さは5㎜程、肉は淡褐色で、革~コルク質です。子実層托は薄い襞状、灰白~灰褐色、やや密で不規則な切込みが入ります。エゴノキタケやカワラタケにも似ていますが、傘裏が全く違います。 無柄。青葉山では、枯木等に普通に見られます… ![]() ![]() |
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ユリカモメ (百合鴎)の幼鳥
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2015/12/23(Wed)
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きょうは、晴れ後曇りました(1.2~9.1℃/東南東風)。
川岸に、ユリカモメ(カモメ科)がいました。飛び回る者、水面に浮かぶ者等いましたが、今年生まれの幼鳥が石上に一人、斑模様の羽を震わせていました。ユーラシア北部~アイスランド等で繁殖し、冬は南下してヨーロッパ、アフリカ、インド、東南アジアへ渡り越冬します。日本では冬鳥として、カムチャッカ等から北海道~沖縄の海岸や河川、沼地等に渡来し、海岸、湖沼、河川に群れを作って生活します。夜は海や湖に戻って、筏等を塒とします。主に魚や甲殻類を食べ、時に昆虫や雑草の種子等も食べます。全長約40cm。足と嘴は赤く、夏羽では頭部が黒いが冬羽では白く、目の後ろに黒い斑点があるのが特徴です。青葉山周辺では、秋~春に広瀬川等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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キマワリ(木回り)の幼虫
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2015/12/22(Tue)
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きょうは、大体晴れました(5.8~10.3℃//0.15μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、北西風)。
朽木に、キマワリ(ゴミムシダマシ科)の幼虫がいました。谷を見下ろそうと倒木に上がると、柔らかな幹が二つに割れ、百足等と共に当種が現れました。艶々して美しく、触ると硬くて竹細工の様でしたが、動きが鈍く、そっと元に戻しました。北海道〜九州の山地〜低地の林内の樹木の幹や倒木上、枯木等に生息する、体長16-20mmのゴミムシダマシの仲間です。成虫は5-10月に出現し、体はコガネムシ類よりやや細長く、脚特に後脚は長く、全体が黒く艶があり、上翅には筋があります。人手が余り加わらない広葉樹林やその周囲にいて、特に枯木や朽木で多く見られ、朽木やキノコ等を食べながら生活しています。名の通り、木の幹の周りを早足でくるくると歩き回ります。幼虫も朽木中に棲み、固い皮膚に覆われた、ミルワーム状の特徴ある姿をしています。青葉山でも極普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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カワセミ(翡翠、魚狗、川蟬)
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2015/12/20(Sun)
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きょうは、大体晴れました(3.8~9.9℃//0.15μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、西北西風)。
川に、カワセミ(カワセミ科)がいました。遠くでしたが雌の様で、石の上にじっとして、長い間周囲をきょろきょろしていました。欧州、アフリカ北部〜インド、東南アジアに広く分布し、亜種カワセミは全国の山地〜平地の水辺に生息する全長17cm、翼開長25㎝、体重19-40g程の小鳥です。ほぼ留鳥ですが、北海道では秋冬に暖地に移動します(夏鳥)。頭、頬、背は青く、頭には鱗状の模様があり、喉と耳の辺りが白く、胸と腹と眼の前後は橙色です。脚は赤く、嘴は長くて、雄は黒く雌の下嘴は赤。チイーッと細く鋭い声で鳴きます。河川や湖沼の枝や岩等に止まり、水面に飛び込んで、魚を捕ったり水浴びをし、土崖の斜面に穴を掘って営・繁殖します。別名はヒスイ、青い宝石等、古くはソニドリ(翠鳥、鴗)と呼ばれました。青葉山では、広瀬川や各池沼で普通に見られます… ![]() ![]() |
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オニノゲシ(鬼野芥子)
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2015/12/19(Sat)
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きょうは、晴れ時々曇りました(2.9~6.5℃//北西風)。
オニノゲシ(キク科)が咲いていました。枯野に残る小山の上に、ぽつんと一輪、鮮やかな黄花が顔を上げていました。世界に広く分布し、日本では全国の草地や道端に生育する、茎高50-100cmの越年草(1-2年草)です。茎は中空で、葉は羽状に裂けるものと裂けないものがあり、濃緑色で光沢があり、大小多数の鋸歯を持ち、鋸歯先は棘となります。根生葉は長楕円形で羽状に裂けます。上方の葉は無柄で、基部左右は半円形の裂片となり、先は丸くなります。春~晩秋、茎先に黄色の花を咲かせます。頭状花序は舌状花のみからなり、舌片の先は5裂。痩果は長さ2.5mmで扁平で縦脈があり、白い冠毛はが多数あります。青葉山では、車道沿い等に良く見られます・・・ ![]() ![]() |
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コガモ(小鴨)
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2015/12/18(Fri)
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きょうは、朝に雪が舞いましたが、後晴れました(1.2~8.8℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、西北西風)。
川岸に、コガモ(カモ科)がいました。陸で寝ていたり、際を漂うものもありましたが、きょうは絣を思わせる体羽模様が、とても美しく見えました。北半球に広く分布し、日本には、ほぼ冬鳥として全国の河川、池沼に飛来する、体長34-38cm、翼開長58-64cmの小型のカモです。雄の頭は茶色く目の周り~後ろが青緑色。嘴と脚は黒く体は灰色で、側面中央付近に白い水平な線があります。雌は全体に褐色で、黒褐色の斑があります。嘴と脚は黒く、雄はピリツピリッやピッ ピッ、雌はグェックェッ等と鳴きます。越冬中は群れで生活し、水面から届く範囲の藻や水草等を採食します。青葉山周辺では、広瀬川や各池沼等で普通に見られ、初冬に一番早くやって来て、春も遅めに旅立ちます・・・ ![]() ![]() |
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サルトリイバラ(猿捕茨)の果実
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2015/12/17(Thu)
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きょうは、曇り後晴れました(4.0~8.9℃//0.17μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、北西風)。
道沿いの藪のサルトリイバラ(サルトリイバラ科)に、実が生っていました。中々無い見事なもので、真赤な放射状の実の房が何処までも続いていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、インドシナ等の、山野や林縁等の日当たりの良い場所に生育する、雌雄異株で蔓性の多年生植物(半低木)です。高さ50-200cmで、枝に散生する鉤状の刺と葉柄の巻髭で他物に絡み付き、蔓状に茎を伸ばします。葉は互生し、葉身は長さ3-12cmの円~楕円形。全縁、革質で、両面共無毛。4-5月、葉の展開と同時に、葉腋から散形花序を出し、淡黄緑色の小花を多数毬状に付けます。雌雄異株。秋に、径7-9mmの球形の液果を朱赤色に熟します。種子は1-6個入り、長さ5mm程の倒卵~楕円形。青葉山では、林縁や藪地の縁等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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キブシ(木五倍子)の幼木の冬芽と黄葉
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2015/12/16(Wed)
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きょうは、晴れ時々曇りました(8.1~14.0℃//0.16Sv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、南西風)。
道端に、キブシ(キブシ科)の幼木がありました。葉柄も何も赤く美しかったので、近くにある水木かと思いましたが、葉が全く違っていて、当種と気付きました。北海道~九州の山地の林縁や谷沿いの斜面等に生育する、高さ3-4mの落葉低木です。葉は互生し、卵~卵状楕円形で基部は円く、先は長い鋭尖頭。3-5月、前年枝の葉腋から淡黄色の穂状花序を下垂させ、未だ花の少ない時季に良く目立ちます。雌雄異株で、雄花は雄蘂8、雌花は子房が大きく雄蘂が退化し、他に両性花もあります。主として雄花は長く黄橙色に、雌花は短く黄緑色に見えます。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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シメ(鴲・蝋嘴)
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2015/12/15(Tue)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(6.9~13.3℃/南東風)。
川沿いに、シメ(アトリ科)がいました。繁みで餌でも探していた様でしたが、通った途端に飛び上がって、高木の梢で、キチッキチ言っていました。ユーラシア中部に広く分布し、日本では北海道で繁殖する他、本州以南に冬鳥としてやって来ます。体は全体に濃淡ある褐~灰色で、目先と嘴の基部、喉は黒く、風切は青い光沢のある黒で、内弁基部に白斑があります。嘴は淡灰褐~鉛色で、冬には肌色になります。雌は全体に淡色。キチッ等と鋭い声で鳴き、飛びながら、キィーとも言います。名は、鳴声の「シー」と、鳥の意の接尾語「メ」が由来とされます。青葉山では、冬に川沿いや林内外で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ノイバラ(野茨)の果実
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2015/12/14(Mon)
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きょうは、晴れ時々曇りました(11.8~21.5℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、北西風)。
道沿いのノイバラ(バラ科)に、実が生っていました。大きな繁みが巨大なオブジェとなって、その中では鶲がお食事中で、無数の赤い星々が瞬いて見えました。北海道西南部~九州の他、朝鮮、中国等の草原、林縁、河原、道端等に生育する、高さ2m程になる蔓性落葉低木です。葉は奇数羽状複葉で、長さ10cm程で楕円形、細鋸歯があり、表面に艶がない小葉は7-9枚。5-6月、枝先に白~淡紅色の花を散房状に付けます。花は径2cm程の白く丸い花弁5からなり、雄蕊は黄色で、香りがあります。秋に果実が赤熟します。青葉山では、藪地等に普通に見られます ・・・ ![]() ![]() |
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ウメモドキ(梅擬)の果実
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2015/12/12(Sat)
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きょうは、大体晴れました(4.7~11.9℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.11μSv/h屋内21:00、北北西風)。
道沿いのウメモドキ(モチノキ科)が、真赤な実を付けていました。すっかり寂しくなった初冬の森には貴重な彩ですが、試食してみると未だ苦いばかりで、鳥達にも私達にも、暫くはその美しさを楽しませて貰えそうです。本州~九州の山地の主に湿り気のある場所に生育する高さ1-2m程の落葉低木です。雌雄異株。長さ2-7cmの葉には毛が多く、縁に小さく尖った鋸歯があります。6-7月、雄株では葉腋に雄花を多数、雌株では雌花を2-4個付けます。雄花は花弁4-6枚で、雄蘂が4-5本、雌花は花弁4-6枚、退化した雄蘂4-5本で、雌蘂が目立ちます。果実は9月頃から赤く熟し、落葉後の冬季も枝に残って目立ちます。青葉山では、湿性地周辺等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() 明日(12/13)は、観(視)察会↓です。雪は全くありませんが、動物の痕跡、混群を作る野鳥達、様々な果実や冬芽、虫瘤に、まだ咲いている花、名残の紅葉等を観察しましょう。工事予定地の視察もします… |
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ツルリンドウ(蔓竜胆)の果実
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2015/12/11(Fri)
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きょうは、雨が降ったり止んだりでした(5.2~11.4℃/北風)。
道端に、ツルリンドウ(リンドウ科)の実が生っていました。出会うとどきどきする、濃紅の珠を重そうに下げて、紅玉の様に煌いていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン、クリル等の亜高山~山地の林内や草原等に生育する、蔓性多年草です。蔓は地面を這ったり草木に絡んで長さ40-80mになります。葉は対生し、卵状三角~広披針形で顕著な3脈が目立ち短い柄があります。8-10月、葉腋に淡紫色の鐘状の5裂した花を付け、裂片は三角形で、裂片間には小副裂片があります。後に、楕円状球形で紅紫色の液果が花弁の先に実ります。青葉山では林内に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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バイカツツジ(梅花躑躅)の紅葉
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2015/12/10(Thu)
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きょうは、晴れ後曇りました(1.7~9.0℃//0.16μSv/h八幡1屋外高さ1m//0.10μSv/h屋内21:00、西北西風)。
道沿いのバイカツツジ(ツツジ科)が、紅葉していました。殆どの木々が落葉した中で、檜の暗い林床の、茜色の一角が美しく浮き立っていました。北海道南部~九州の山地の林内に生育する、高さ1-2m程の落葉低木です。枝は良く分岐し、葉は互生して枝先に輪生状に集まります。葉身は楕円~広楕円形で、葉の表面には毛が散生し、裏面は葉脈に沿って腺毛があります。6-7月、新葉の下に2cm程の花を1~数個横向きに咲かせます。冬芽は長楕円形で頂生側芽が多く、芽鱗は艶があり、蒴果は、5㎜程の球形で腺毛があり、熟すと5裂して種子を出します。 青葉山では普通に見られますが、全国的に減少しています・・・ ![]() ![]() |
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シロダモ(白梻)の果実
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2015/12/09(Wed)
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きょうは良く晴れて、栗駒山どころか焼石連峰辺りまで良く見えました(0.2~20.5℃//0.16μ㏜/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μ㏜/h屋内21:00、南西風)。
道沿いのシロダモ(クスノキ科)に、実が生っていました。流石に花は見えませんでしたが、青空を背にたわわに稔る実が、美しく赤く光っていました。本州の秋田、宮城~南西諸島の他、朝鮮、中国等の山地~低地の森林内に生育する、樹高10-15mの常緑中高木です。雌雄異株。幹は直立し、樹皮は紫褐~暗褐色で、若枝には黄褐色の絹毛があります。葉は互生し柄があり、長さ8-18cmの葉身は長楕円状披針形で、先端は尖り、3行脈が目立ち、裏面は灰白色です。秋、葉腋に散形花序を作り、黄褐色の小花を多数付け、翌年秋に長さ12-15mmの果実を赤熟します。青葉山では、林縁等の所々に見られます・・・ ![]() ![]() |
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カワラナデシコ(河原撫子)
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2015/12/08(Tue)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(1.7~9.3℃//0.15μ㏜/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μ㏜/h屋内21:00、北西風)。
森の外れの片隅に、カワラナデシコ(ナデシコ科)が咲いていました。暖かさの所為か、季節外れの正に撫子色の花達が、そこだけぽっかり楽土の様に集っていました。本州~九州の他、沖縄の久米・渡名喜島や朝鮮、中国等の、日当たりの良い草原や河原等に生育する、高さ30-50cmの多年草です。茎は根から叢生して、節が膨らみます。長さ4-7cmの葉は対生し、線~線状披針形で先は鋭く尖り、基部は茎を抱き込みます。6-9月、茎先に径4-5cmで淡紅色、時に白色や淡紅~白混色の花を付けます。萼片は3-4cmで、苞は3-4対あり、花弁は5枚で、先が糸状に細裂します。雄蕊は10本、雌蕊は花柱2本あります。秋の七草の一。青葉山では、良く草の刈られる草原等の所々で見られます・・・ ![]() ![]() |
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アシナガタケ(足長茸)
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2015/12/06(Sun)
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きょうは、晴れ時々曇りました(3.8~8.1℃)。
沢沿いの林下に、アシナガタケ(キシメジ科)が生えていました。下を見ながら歩いていると、あちらにもこちらにも小さな傘が、まちまちの高さの柄で震えていました。夏~初冬、日本全国の他、北半球温帯域の、広葉樹林(特にブナ林)内の落葉、落枝、古い切株等に発生する小型キノコです。 帯褐灰色の傘、より淡色の長柄共に条線があり、柄部分のそれはやや捩れているのが特徴です。良く似たニオイアシナガタケは、ヨードホルム臭があります・・・ ![]() ![]() |
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ジョウビタキ(尉鶲・常鶲)♂
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2015/12/05(Sat)
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きょうは、晴れたり曇ったり雨が降ったりでした(3.2~10.0℃//0.15μ㏜/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μ㏜/h屋内21:00、西北西風)。
草原に、ジョウビタキ(ヒタキ科)がいました。何処からともなくヒッヒッの声が聞えて来て、姿を追うと、草藪の中で食べ物を探していました。こちらに気付くと表に出て、愛らしいお顔を見せてくれました。チベット~東シベリア、極東アジア等で繁殖し、非繁殖期は日本の他、中国南部~インドシナ等で越冬します。東北には主に沿海地方やサハリン、クリルから冬鳥として渡来。翼開長は14cm程。雄は顔や上面が黒く、頭は白く、腹が橙色で、次列風切の基部に白斑があります。雌は全体が茶褐色で、下腹と尾が橙色。都会の公園等でも良く見られる身近な冬鳥で、雄も雌も縄張りを作って過します。昆虫やクモの他、冬には木の実や種子も良く食べます。青葉山周辺では、秋~早春に林縁等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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キチジョウソウ(吉祥草)の果実
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2015/12/04(Fri)
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きょうは、一日雨が降ったり止んだりでした(3.9~8.0℃、西南西風)。
道端のキチジョウソウ(スズラン科)に、実が生っていました。藪影の所々から、濃紅の宝玉が顔を現し、霊瑞の煌きを放っていました。東北南部~九州の他、中国等の山地~平地の林内に生育する常緑の多年草です。長さ10-30cmの葉は広線形で根生し、地下茎が長く伸びて広がります。10-11月、高さ8-12cmの花茎を葉間から出し、径1cm程の淡紅紫色の花を穂状に密に付けます。液果は冬に赤く熟します。当地付近が北限自生地となっていて、県レッドリストで要注目種に指定されています。青葉山では、何ヶ所かに群生地があり、毎年花が見られます・・・ ![]() ![]() |
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イヌブナ(犬椈、犬山毛欅、犬橅)の黄葉
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2015/12/03(Thu)
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きょうは、曇り時々小雨後晴れました(7.4~13.7℃、西風)。
道沿いのイヌブナ(ブナ科)が、黄葉していました。多くの木々が落葉した中で、琥珀色の衣装を纏った立木達が、北風にさわさわと泣いていました。本州岩手以南~九州熊本以北の山地に生育する、高さ25m程になる落葉高木です。日本海側に少なく太平洋側に多く、主にブナより低山に分布します。樹皮は暗灰褐色で、疣状の皮目が多く、葉は互生し、卵状楕円~長楕円形で、質はやや薄く、裏面には白く長い絹毛があり、波状鋸歯があります。側脈は10-14対でブナ(7~11対)より多。雌雄同株。4-5月に、雄花は新枝の下部に頭状花序を垂れ下げ、雌花は新枝の上部に付きのす。 堅果は3陵ある円錐形で、1つの実に2個ずつ付きます。青葉山では、ブナやミズナラ、モミ等と共に極相林を形成しています・・・ ![]() ![]() |
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