トウホクサンショウウオ(東北山椒魚)の卵嚢
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2017/03/31(Fri)
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きょうは、大体曇りました(5.5~9.9℃/西南西風)。
沢沿いの水溜まりに、トウホクサンショウウオ(サンショウウオ科)の卵嚢がありました。落枝や木根に付いて、ゆらゆらしていましたが、水底を良く見れば、親と思われる?黒い影も揺らめいていました。日本固有種で、名の通り、主に東北地方の高山~山麓の細流周辺の森に生息します。成体は体長9-14cm。3-5月に、湧水がある水溜りや、山間の沢の澱み等に産卵します。一対の長い嚢は、透明で縦・横条の皺があり、中に20-100個の卵が入ります。受精卵は、3週間程で泳ぎ出し、プランクトンや水生昆虫を食べながら、普通は年内に変態して陸に上がり、その後は周りの林内に棲み、4-5年かかって成体になります。青葉山では、どの沢や湧水池でも見られますが、開発等で減少していて、県レッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されています・・・ ![]() ![]() スポンサーサイト
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キクザキイチゲ(菊咲一華)
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2017/03/30(Thu)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(2.3~15.5/.西南西風)。
沢沿いで、キクザキイチゲ(キンポウゲ科)が咲き出していました。何時の間にか、純白や紺碧の花々が綻んで、あちこちに花園を作っていました。北海道~近畿の山地~低地の、明るい林内等に生育する、高さ10-30㎝の多年草です。葉は2回3出複葉で、深裂しているのが特徴です。3-5月、茎先に白~紫色の花を一輪付け、多数の雌蕊が中心部に球状に集合し、その周囲を多数の雄蕊が取り巻きます。花弁の様に見えるのは萼片で、8-13個あります。青葉山では、広瀬川や各沢沿い等の所々に、大小の群落を成しています・・・ ![]() ![]() |
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カタクリ(片栗)咲き出す
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2017/03/29(Wed)
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きょうは、曇り時々晴れて、一時小雨が降りました(2.1~11.2℃/西北西風)。
いつもの森の入口で、カタクリ(ユリ科)が咲き出していました。数輪でしたがほぼ平年通り、篝火の様な花が、風に揺れていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン等の落葉広葉樹の林床に群生する、草丈10-25㎝の多年草です。3月末~4月初め、長さ4-5㎝で薄紫~桃色の花を、下向きに咲かせた後、あっと言う間に消えてしまいます。青葉山では到る所に見られ、大群生地もあちこちにありますが、開発や森林管理、盗掘の他、枯松伐採時の林床破壊等で大分減少しています・・・ ![]() ![]() |
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ヤブツバキ(藪椿)
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2017/03/28(Tue)
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きょうは、晴れ時々曇りました(2.1~10.8℃/北西風)。
道沿いに、ヤブツバキ(ツバキ科)が咲いていました。暗い、名の通りの藪中に点々と、赤い春の焔が立っていました。東北以西の暖地に生育する、高さ13m、径50cm程になる常緑小高木です。葉は互生し長楕円形で、先が短く尖り、質は厚くて光沢があります。時に12月頃から咲き始めるものの、主に3-4月、枝先に5弁の赤い花を下向きに付け、多数の雄蘂の基部は合着して筒状になり、花弁に付きます。10-11月頃、紅褐色で光沢のある果実(径2.5-3.5㎝)を付けます。果実には、黒く大きな種子が1-3個あります。青葉山では名の通り、藪の中の所々に自生しています・・・ ![]() ![]() |
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キブシ(木五倍子)
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2017/03/27(Mon)
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きょうは、今朝雪がうっすら積りましたが、雨に変わり、後曇りました(1.6~6.6℃/北北西風)。
道沿いで、キブシ(キブシ科)が咲いていました。花中を覗けば、鮮黄の雄蕊の目立つ雄花でしたが、咲き始めの未だ短い穂を垂らし、鉛空の下、しみじみと佇んでいました。北海道~九州の山地の林縁や谷沿いの斜面等に生育する、高さ3-4mの落葉低木です。葉は互生し、卵~卵状楕円形で基部は円く、先は長い鋭尖頭。3-5月、前年枝の葉腋から淡黄色の穂状花序を下垂させ、未だ花の少ない時季に良く目立ちます。雌雄異株で、雄花は雄蘂8、雌花は子房が大きく雄蘂が退化し、他に両性花もあります。主として雄花は長く黄橙色に、雌花は短く黄緑色に見えます。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ツクシ(土筆)とヤブカンゾウ(薮萓草)の若草
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2017/03/26(Sun)
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きょうは、一日曇りました(5.4~12.5℃//0.16μSv/h八幡1屋外土面上高さ1m・0.10μSv/h屋内21:00、西北西風)。
森の外れに、ヤブカンゾウ(ワスレグサ科)が若葉を出していました。知らぬ間に土手一面を、早緑の草が覆っていましたが、何故か一本だけ、めんこいツクシが伸びていました。ヤブカンゾウは、北海道~九州の日当たりの良い草地等に生育する、草丈50-100㎝の多年草。葉は根生し、長さ40-60㎝幅3㎝前後の広線形。3倍体の為結実せず、根が紡錘状に膨らみ匍匐茎を出して増え、7-8月、茎頂に橙赤色の花を数個付けます。花披片は6個ですが雄蘂と雌蘂の一部又は全部が花弁化して八重咲きになります。ツクシは早春に芽を出すスギナ(トクサ科/全国の山野に生育する、草丈10-25㎝の夏緑性、多年生シダ植物)の胞子茎です。茎は柔らかな円柱状の袴(退化した葉)が節毎に付き、緑色の胞子を散らした後直に枯れてしまいます。その後、脇から緑で細かく枝分かれしたスギナ(栄養茎)が芽を出します・・・ ![]() ![]() |
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ツノハシバミ(角榛)の花
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2017/03/25(Sat)
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きょうは、晴れ時々曇りました(0.1~10.1℃/北風)。
道沿いのツノハシバミ(カバノキ科)に、雌花が咲いていました。大分前から垂れている、組紐の様な雄花の先に漸く、削花を思わせる真紅の花が踊っていました。北海道~九州の他朝鮮等の山地に生育する、高さ4-5m、径15cm程の落葉低木です。樹皮は灰褐色で滑らかで皮目が目立ち、若枝は灰緑色。葉は互生し、欠刻のある細かい重鋸歯があり、葉柄は0.5-1cm、葉身は卵~倒卵型で長さ5-11cm、基部は円形で先端は尖ります。3-4月、葉が出る前に花を付け、雄花は尾状花序を下垂し、雌花は枝先に数個の花が頭状に集め、鱗片の間から出る赤い柱頭が目立ちます。果実は9-10月に熟し、刺毛を密生し嘴状に長く伸びた特徴ある形になります。青葉山では、歩道沿いや林縁部等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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カタクリ(片栗)の花芽
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2017/03/24(Fri)
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きょうは、今朝雪がうっすら積っていて、日中は晴れたり曇ったりで、時折雪が舞いました(0.1~7.7℃/北西風)。
道端のカタクリ(ユリ科)の、花芽が膨らんでいました。もう無数に出ている葉の間から、幾つもの白いお顔を俯かせ、中にはすっかり赤らんで、今にも綻びそうなものもありました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン等の落葉広葉樹の林床に群生する、草丈10-25㎝の多年草です。3月末~4月初め、長さ4-5㎝で薄紫~桃色の花を、下向きに咲かせた後、あっと言う間に消えてしまいます。発芽1年目は細い糸状の葉を、2年目からは卵状楕円形の一枚の葉のみで過ごし、7-8年後、二枚目の葉が出てから、やっと花を付ける様になります。青葉山では到る所に見られ、大群落もあちこちにありますが、開発や管理・盗掘等で大分減少しています・・・ ![]() ![]() |
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アセビ(馬酔木)
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2017/03/23(Thu)
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きょうは、晴れ時々曇りました(2.1~9.6℃/北西風)。
林縁のアセビ(ツツジ科)が、咲いていました。去年の果実と緑の葉の上に、鈴蘭を思わせる花が、雪の様に覆い被さっていました。本州(宮城以南)~九州の山地に生育する、樹高1.5-4m程の常緑低木です。葉は艶のある楕円形で、枝先に束生します。早春、枝先に白い壺状花を多数付けた複総状の花序を垂らし、秋に扁球形の蒴果を上向きに付けます。青葉山では、林縁等に見られ、県のレッドリストでは要注目種に指定されています・・・ ![]() ![]() |
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コガモ(小鴨)の番い
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2017/03/22(Wed)
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きょうは、大体晴れました(4.6~11.2℃/北西風)。
沼に、コガモ(カモ科)がいました。出来たばかりらしいカップル達が何組も、長い岸辺に少しずつ離れて、夏の夜の公園かの様に睦んでいました。北半球に広く分布し、日本には、ほぼ冬鳥として全国の河川、池沼に飛来する、体長34-38cm、翼開長58-64cmの小型のカモです。雄の頭は茶色く目の周り~後ろが青緑色。嘴と脚は黒く体は灰色で、側面中央付近に白い水平な線があります。雌は全体に褐色で、黒褐色の斑があります。嘴と脚は黒く、雄はピリツピリッやピッ ピッ、雌はグェックェッ等と鳴きます。越冬中は群れで生活し、水面から届く範囲の藻や水草等を採食します。青葉山周辺では、広瀬川や各池沼等で普通に見られ、初冬に一番早くやって来て、春も遅めに旅立ちます・・・ ![]() ![]() |
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ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)の蕾
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2017/03/21(Tue)
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きょうは、曇り後雨が降りました(4.2~7.4℃/北風)。
林縁のミヤマウグイスカグラ(スイカズラ科)が、蕾を膨らませていました。冷たい雨に濡れながら、今にも艶しい牡丹色の花を綻ばせようとしていました。本州~九州の、主に日本海側の山野に生育する高さ2mの落葉低木です。葉は長さ5㎝程の楕円形で対生し、若枝や花柄・果実等、全体に毛と腺毛が多く生えます。4-5月に、やや曲った漏斗状で先が5裂する淡紅色花を咲かせ、秋に、グミに似た液果を赤熟します。青葉山では、林内外に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ニワトコ(接骨木、庭常) の新芽
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2017/03/20(Mon)
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きょうは、大体晴れました(5.3~14.3℃/西北西風)。
林縁のニワトコ(スイカズラ科)が、芽吹いていました。葉芽の方が多いのですが、混芽は赤い掌が開きかけて、緑の丸い蕾が覗いていました。北海道~九州の他、朝鮮等の山野に生育する、高さ3-6mの落葉低木です。若枝は淡緑~淡褐色で、古枝は灰褐色の樹皮が縦に裂け、コルク質が発達します。葉は奇数羽状複葉で対生し、小葉は2-3対あります。4-5月、葉と同時に、本年枝の先の円錐花序に淡黄白色の小花を多数付けます。花冠は5裂して反り返り、雄蕊5、雌蕊1。果実は卵球形の液果で、夏~秋に赤く熟します。青葉山では、各所に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ヒヨドリ(鵯)
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2017/03/19(Sun)
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きょうは、大体晴れました(4.0~12.6℃/北西風)。
森の外れに、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)がいました。咲き誇る梅を花ごと食べていましたが、食い疲れか、ふっと顔を上げ、遠くを見ていました。日本全国の他、中国南部等の、山地~平地の林や市街地にも普通に生息する留鳥、又は漂鳥です。全長27.5㎝、翼開長40㎝程。雌雄同色。頭~胴は灰色の羽毛に覆われ、頬に茶褐色部があります。頭頂は冠羽状。雑食で、昆虫類、両生類、爬虫類から木の実、花蜜、花弁、花芽、野菜の葉まで様々なものを採食します。青葉山では、一年中いる留鳥の他、北方や奥山から来訪し越冬するもの、春秋の通過途中に立ち寄るものの三種類いますが、識別は困難です。秋に大群を作り、波状飛行して移動する様は壮観です。嘗ては山の鳥でしたが、雑食性なので環境破壊にも良く順応し、今や大都市の中心部にまで進出しています・・・ ![]() ![]() |
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ノイバラ(野茨)の芽吹き
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2017/03/18(Sat)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(2.5~12.4℃/西風)。
草原のノイバラ(バラ科)が、芽吹いていました。あちこちで、赤い芽鱗から萌黄の若葉を綻ばせて、孟春の息吹を感じさせてくれました。北海道西南部~九州の他、朝鮮、中国等の草原、林縁、河原、道端等に生育する、高さ2m程になる蔓性落葉低木です。葉は奇数羽状複葉で、長さ10cm程で楕円形、細鋸歯があり、表面に艶がない小葉は7-9枚。5-6月、枝先に白~淡紅色の花を散房状に付けます。花は径2cm程の白く丸い花弁5からなり、雄蕊は黄色で、香りがあります。秋に果実が赤熟します。青葉山では、藪地等に普通に見られます ・・・ ![]() ![]() |
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アケボノアセビ(曙馬酔木)
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2017/03/17(Fri)
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きょうは、晴れ時々曇りました(0.4~10.8℃/北西風)。
大学構内の道端に、アケボノアセビ(ツツジ科)が咲いていました。勿論、植栽されたものですけれど、3月に逸早く咲く曙色の花は、寒々とした心も体もじんわりと温めてくれました。本州(山形県以西とされる)~九州の山地に生育する、樹高1-3mの常緑低木で、庭等にも良く植えられます。葉は楕円形で深緑、表面に艶があり、枝先に束生します。アセビの中の、花が淡紅色の品種とされ、3-4月スズランに似た小花を複総状に垂れ下げます。花は8㎜程で、花先は細く5浅裂し、萼や花柄は赤褐色になり、雌蕊1、雄蕊10で、花糸には毛が密生します。果実は扇球状で、初め下向きで、熟すと上を向き、1個の果実に、2㎜程の種子が100個程入っています。有毒。青葉山周辺の道沿い等にも、アセビと共に植えられています・・・ ![]() ![]() |
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ネコヤナギ(猫柳)
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2017/03/16(Thu)
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きょうは、晴れ時々曇りました(-0.2~9.5℃//西北西風)。
川岸のネコヤナギ(ヤナギ科)の、雄花が咲いていました。銀髪の雌花とは違って、黄色かったり赤かったり、黒かったりの葯の穂が、針鼠にも見えてもぞこくなりました。北海道~九州の山間渓流や中流域の急流沿い等に生育する、高さ3m程の落葉低木です。葉は細い楕円形で艶はありません。雌雄異株。ヤナギ類で最も早く、早春の葉が出る前に銀白色の毛が目立つ花穂を付けます。雄花は長さ3-6cm、葯は初め紅色で花粉が出た後は黒くなります。雌花は2.5-4.5cmで、果穂は花後長く伸びて10cm程になり、初夏、綿毛に包まれた種子を飛ばします。青葉山では、川沿い等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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イボタノキ(水蝋樹・疣取木)
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2017/03/15(Wed)
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きょうは、昼頃まで雪が降って2-3㎝積もり、午後は曇りました(0.8~2.8℃/北北西風)。
藪際のイボタノキ(モクセイ科)に、実が残っていました。久々の雪の朝、黒々とした実が、白く変化した枯野に、高く掲げられていました。北海道~九州の他、朝鮮半島等の、山野の谷沿い等に生育する、樹高1.5-2mの落葉低木です。枝は灰白色で新枝には細毛があり、葉は対生して、2-5cmの楕円形で、両面共光沢が無く、裏面の中脈は有毛です。初夏に、ギンモクセイに似た芳香ある白い筒状花を、総状に咲かせます。晩秋に、径6-7mmの楕円形の紫黒色の核果を熟します。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ハンノキ(榛の木)の花
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2017/03/13(Mon)
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きょうは、大体曇りでした(2.0~7.8℃)。
小湿地のハンノキ (カバノキ科)に、雄花が下がっていました。逆光でしたが、見上げれば枝々には、臙脂色の無数の穂が揺れ、果実と共に小さく赤い雌花も見えていました。日本全国の他、朝鮮、中国東北、ウスリー等の山野の湿原や沼沢地に生育する、樹高15-20m程の落葉高木です。暗灰褐色の樹皮は割れて剥がれ、長さ5-13cmの葉は卵状長楕円形で、基部は楔型で先が尖ります。1-3月頃に、葉に先立ち単性花を付け、黒褐色の雄花穂は尾状に垂れ、その下部に紅紫色を帯びる楕円形の雌花穂が付きます。10月頃、松毬状の果実が熟します。青葉山では、湿地や沢沿いに小林を作っています・・・ ![]() ![]() |
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マツカサキノコモドキ(松毬茸擬)
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2017/03/11(Sat)
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きょうは、晴れたり曇ったりで時折雪が降り、6年前を思い出させました(0.8~8.0℃//0.16μSv/h八幡1屋外地上1m、21:00、北西風)。
道端の赤松の木の下に、マツカサキノコモドキ(キシメジ科)が生えいました。ノウサギの住処が復活したばかりの叢に、めんこい傘がポツリポツリと顔を見せていました。ユーラシア中北部に広く分布し、日本では晩秋~初冬に全国の松林等に初生発生する、傘径1.5-3㎝の小型キノコです。傘表面は黒褐色、白色等で 襞は白く密で、柄は地上部で長さ4-6㎝の橙黄褐色で細毛を密生し、地下部は根状に長く伸びて埋れた松毬に繋がります。一応食用との事ですが、小さ過ぎて食べる気にはなりません。似たものにニセマツカサシメジがありますが、柄全体が白っぽい(マツカサキノコモドキは上部が白く下部は燈褐色)等の違いがあり、マツカサキノコはトウヒの球果から生えます・・・ ![]() ![]() 明日(3/12(日))は、定例の観(視)察会の日です↓。花咲くマンサクやカバノキ科の木々の花、ヤマネコヤナギ、咲き始めたセリバオウレン、顔を出しているカタクリの葉等々を愛でながら、野鳥達が囀る森を散策しましょう・・・ |
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ヤマネコヤナギ(山猫柳)
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2017/03/10(Fri)
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きょうは晴れたり曇ったりで、時々雪が降りました(-0.2~8.9℃/西北西風)。
道沿いのヤマネコヤナギ(ヤナギ科)の花芽が、膨らんでいました。銀の絹毛がきらきら輝いて、林縁を春色に彩っていました。北海道西南部~本州(近畿以北)、四国の、山地の日当たりの良い所に生育する高さ5-15mの落葉高木です。樹皮は暗灰色で、古くなると縦に不規則に割目が入ります。葉は互生し革質で、楕円~長楕円形で、縁は全縁か微凸鋸歯があり波状。表面は深緑色で無毛、葉脈が凹み、やや光沢があり、裏面は粉白色で縮毛が密生します。雌雄異株。4-5月、展葉より先に尾状花序を出し、楕円形の雄花序の葯は黄色く、ネコヤナギに似ています。青葉山では、崩壊地等に真先に進出する開拓植物でもあります・・・ ![]() ![]() |
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コハコベ(小繁縷)
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2017/03/09(Thu)
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きょうは晴れたり曇ったりで、時々雨や霙、雪が降りました(0.5~8.7℃/西北西風)。
道端に、コハコベ (ナデシコ科)が咲いていました。知らぬ間に、緑の海のオオイヌノフグリやヒメオドリコソウに交じって、小さな星屑を煌めかせていました。日本全国の山野の道端や畑地等に生育する、高さ10-20cmの一年草又は越年草です。葉は1cm程で、茎は普通紫色を帯び、下側に毛が列をなして生えます。秋に芽生え、早春から白い小花を開き、9月頃まで花が見られます。5枚の花弁は萼片と同長で、深く2裂するので10枚に見えます。花柱は3本で雄蕊は3-5本あります(ハコベは8-10本)。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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カモシカ(氈鹿、羚羊)
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2017/03/08(Wed)
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きょうは晴れたり曇ったりで風強く、時折雪が降りました(-0.7~6.3℃/西風)。
山の入口で、カモシカ(ウシ科)に会いました。ばったり出会って、近付いても逃げようとせず、時折首を傾げたり振ったり、何かを訴えているかの様でした。本州~九州のみに分布する日本固有種で、国指定特別天然記念物。亜高山~低山の森に生息し、木の葉、草、笹等を選択的に採食します。体長105-112㎝、肩高68-75㎝、体重30-45kg。全身の毛衣は白や灰色、灰褐色ですが、個体変異や地域変異が大きく、角は8-15㎝の円錐形でやや後方に湾曲し、基部に節があります。青葉山では、近年数多く定着し、毎年繁殖もしていましたが、大規模工事に因り生活圏が急激に狭められています・・・ ![]() ![]() ☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です (二月・八月は、「会」としてはお休みします) ★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 ★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 ★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! ☆青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、丸善アエル店、金港堂本店、あゆみbooks仙台(広瀬通り)店と青葉通り店、仙台市市民活動サポートセンター等で販売していますが、お求めになりたい場合は、: cheb@live.jp まで。 ☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「声」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ★オオタカの営巣地を守ろう!! ![]() ![]() ![]() ![]() |
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ミヤマガマズミ(深山莢蒾/深山鎌酸実)の芽
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2017/03/07(Tue)
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きょうは、晴れ時々曇って時折雪が降り、一時うっすら積りました(1.0~6.5℃/西風)。
道沿いに、ミヤマガマズミ(スイカズラ科)が生えていました。赤茶の冬芽を覗くと、固く閉じていた襟元が開けて、白い素肌が艶めいていました。北海道~九州の他、中国、朝鮮、サハリン南部等の山地の林内や林縁に生育する、樹高2-4mの落葉低木です。枝は黒紫色を帯び、葉は対生し、長さ4-9㎝の倒卵形で先が尖り、表面は無毛で光沢があります。縁は粗く鋭い鋸歯。5-6月、葉が一対付く枝先に散形花序を作り、白い筒状小花を多数付けます。9-10月、径8㎜程の核果を、赤く熟します。冬芽は紅紫色を帯び、頂芽は基部に頂生側芽が付き、外側芽鱗は無毛で内側芽鱗は白い軟毛が生えます。青葉山では、明るい林縁や林内に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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アブラツツジ(油躑躅)の芽
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2017/03/06(Mon)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(1.8~10.3℃/北北西風)。
道沿いに、アブラツツジ(ツツジ科)がありました。近寄れば、宝珠の様な赤い冬芽が膨らみ、芽鱗を開きかけていました。本州中部以北の山地に生育する、樹高3m程の落葉低木です。葉は枝先に輪生状に付き、葉身は楕円~倒卵形で基部は楔形、先は鈍頭で細鋸歯があります。裏面は名の通り、滑らかで油を塗った様に見えます。5-6月、枝先に総状の花序を出し、5mm程の白花を5-13個下垂させます。花冠は球壺状で、先は5裂。秋に、球形で3mm程の朔果を付けます。冬芽は赤味を帯び、卵~長卵形で先端が尖ります。若枝は赤褐色で短毛があり、葉痕から下に低い稜があります。宮城県が太平洋側北限である上、生育地が極限されていて、県のレッドリストで要注目種に指定されています・・・ ![]() ![]() |
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タネツケバナ(種漬花)
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2017/03/05(Sun)
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きょうは、晴れ時々曇りました(0.7~10.9℃/南風)。
小湿地に、タネツケバナ(アブラナ科)が咲いていました。とても小さく、疎に付いていたので気付きませんでしたが、近寄れば、十字の小花を白蝶の様に震わせていました。北半球の温帯域に広く分布し、日本では北海道~九州の水田の畦、水辺の湿地等に生育する、高さ10-30cmの越年草又は一年草です。全体に柔らかく、茎葉や葉柄に細毛が散生し、葉は互生し、茎の根本と下部に一回羽状複葉を付けます。10月頃に発芽し、ロゼットで越冬し、主に4-6月に(時に秋にも)茎先に総状花序を出し、白色で小さい十字状花を10-20個開きます。花弁は4枚の十字花で、雄蕊6本(内2本は短)。果実は棒状で上を向きます。青葉山では、水辺等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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セリバオウレン(芹葉黄蓮/連)
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2017/03/04(Sat)
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きょうは、晴れ後曇りました(0.7~13.5℃/西北西風)。
道端に、セリバオウレン(キンポウゲ科)が咲いていました。今年も暖冬でしたから、そろそろとは思っていましたが、やはり、暗い林下に純白の星花が瞬いていました。本州~四国の、やや暗い林床に群生する常緑多年草です。葉は2回3出複葉で、小葉はやや厚質で光沢があり、名の通り、芹葉状にに深裂します(2-3裂し、鋭頭、欠刻状鋸歯)。早春、根茎から高さ7-12cm程の花茎を伸ばし、茎先に2-3個の互生の白花を付けます。花には雄花と両性花(稀に雌花)があり、花弁の様に見えるものは萼です。開花と共に新葉を展開し、古葉は枯れます。青葉山では、樅林や杉、檜林下等に普通に見られ、林内地上花では最も早く咲き出します・・・ ![]() ![]() |
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カタクリ(片栗)の葉
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2017/03/03(Fri)
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きょうは、晴れました(4.0~9.9℃/西北西風)。
道端に、カタクリの葉(ユリ科)の葉が出ていました。暖冬とは言え知らぬ間に、あっちにもこっちにも、緑青色の瑞々しい姿を現していましたが、何故か多くが傷付いていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン等の落葉広葉樹の林床に群生する、草丈10-25㎝の多年草です。3月末~4月初め、長さ4-5㎝で薄紫~桃色の花を、下向きに咲かせた後、あっと言う間に消えてしまう、早春植物の代表です。発芽1年目は細い糸状の葉を、2年目からは卵状楕円形の一枚の葉のみで過ごし、7-8年後、二枚目の葉が出てから、やっと花を付ける様になります。青葉山では到る所に見られ、大群生地もあちこちにありますが、開発や盗掘・管理等で大分減少して来ています・・・ ![]() ![]() |
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ユリカモメ(百合鴎)
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2017/03/02(Thu)
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きょうは、曇り時々小雨が降りました(2.7~6..9℃/北西風)。
川岸に、ユリカモメ(カモメ科)がいました。家族なのでしょうか、数羽の小群が川面に浮かび、飛び、戯れていましたが、淡い斑模様の幼鳥が一羽、ちょっと不安気に漂っていました。ユーラシア北部~アイスランド等で繁殖し、冬は南下してヨーロッパ、アフリカ、インド、東南アジアへ渡り越冬します。日本では冬鳥として、カムチャッカ等から北海道~沖縄の海岸や河川、沼地等に渡来し、海岸、湖沼、河川に群れを作って生活します。夜は海や湖に戻って、筏等を塒とします。主に魚や甲殻類を食べ、時に昆虫や雑草の種子等も食べます。全長約40cm。足と嘴は赤く、夏羽では頭部が黒いが冬羽では白く、目の後ろに黒い斑点があるのが特徴です。青葉山周辺では、秋~春に広瀬川等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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