ニワウルシ(庭漆)の果実とツタ(蔦) の紅葉
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2017/10/31(Tue)
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きょうは、曇り後晴れました(8.1~17.0℃/西北西風)。
川沿いの高木に、花が咲いていました。赤い幹に白い花が満開…一瞬、不時開花の山桜かと思いましたが、近寄れば、花と見えたのはニワウルシ(ニガキ科)の果実、赤いのは紅葉したツタ(ブドウ科)でした。庭漆は、中国原産の落葉高木で、日本には明治時代初期に渡来し、全国の河原等に野生化。葉は互生し、奇数羽状複葉で6-16対の小葉がある。雌雄別株。6月頃、枝先に円錐花序を数個出し、緑白色の小花を多数咲かせ、果実は翼果で2-5個の分果に分かれる。広瀬川沿いに見られる。蔦は、北海道~沖縄の山野や都市部にも生育する蔓性の落葉性木本。葉は落葉性で、掌状に浅く裂けるか、完全に分かれて複葉になる。葉身は広卵形で、上部は3裂し、裂片の先は鋭く尖り、縁には先が芒になる疎な鋸歯があり、基部は深いハート形。6-7月、短枝から集散花序を出し、黄緑色の小花を多数付ける。10月に紫黒色の休憩液果を熟す。青葉山では、各所に見られます・・・ ![]() ![]() スポンサーサイト
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ユキムシ(雪虫)
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2017/10/30(Mon)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(8.2~18.2℃/北西風)。
雪虫が飛んでいました。あっちにもこっちにも、雪を思わせる虫がふわふわ舞って、間もなく本当に、雪が降りそうな気配がしました。アブラムシ類の、特にワタアブラ亜科の仲間を総称して「ワタムシ(綿虫)」と言い、腹部から白腺物質が多数分泌されると、体中が白綿で包まれた様になります。秋の寄主植物を離れて冬の寄主へ移住する際に飛翔するので、良く目立ちます。北海道~本州、時に四国の高山の他、シベリア等に分布します。トドノネオオワタムシ(トドマツ→ヤチダモ)等が代表的な存在ですが、国内では殆どアブラムシ類の分類研究が進んでおらず、同定は難しいと言われます。少なくも、トドマツもヤチダモもない青葉山周辺の雪虫達は、上記種ではありません・・・ ![]() ![]() |
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ハシボソガラス(嘴細烏)雨中行水
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2017/10/29(Sun)
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きょうは、一日雨でした(13.0~15.2℃/北風)。
道沿いに出来た大きな水溜りに、ハシボソガラス(カラス科)がいました。雨の中、とっくにずぶ濡れの筈なのに、バシャバシャバシャバシャ、長い間行水し続けていました。ユーラシア大陸に広く分布し、日本では北海道~九州の、低山~平地の河原や農耕地等に生息する留鳥です。全長は50cm程で、雌雄同色の光沢ある黒い羽を持っています。ハシブトガラスに似ていますが、嘴が細くて額が出ていないのが特徴で、名の由来でもあります。雑食性で、果実、種子、昆虫等を食べ、ハシブトガラスよりも植物質を好む傾向があります。非繁殖期は集団で行動し、ハシブトガラスと混じる事もあります。草原性で主に人里周辺に生息していましたが、森林性のハシブトガラスが都市部に進出・増加している事もあり、個体数を漸減している様です。青葉山周辺では、胡桃割の「自動車利用行動」が頻繁に見られ、「仙台の進化したカラス」として世界的に有名になっています・・・ ![]() ![]() |
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シロダモ(白梻)の雌花と果実
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2017/10/28(Sat)
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きょうは、一日曇りでした(11.5~16.7℃/南東風)。
道沿いのシロダモ(クスノキ科)に、黄色い雄花が枝一杯に付いていました。隣の木には真赤な実が生っていて、良く見ればその傍に、地味ながら愛らしい雌花が綻んでいました。本州の秋田、宮城~南西諸島の他、朝鮮、中国等の山地~低地の森林内に生育する、樹高10-15mの常緑中高木です。雌雄異株。幹は直立し、樹皮は紫褐~暗褐色で、若枝には黄褐色の絹毛があります。葉は互生し柄があり、長さ8-18cmの葉身は長楕円状披針形で、先端は尖り、3行脈が目立ち、裏面は灰白色です。秋、葉腋に散形花序を作り、黄褐色の小花を多数付け、翌年秋に長さ12-15mmの果実を赤熟します。青葉山では、林縁等の所々に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ジョウビタキ(尉鶲・常鶲)
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2017/10/27(Fri)
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きょうは、一日晴れました(9.6~18.5℃/南東風)。
民家のアンテナに、ジョウビタキ(ヒタキ科)が止まっていました。赤腹の雄でしたが、青空を背にヒッヒ、ヒッヒと、気持ち良さそうに鳴いていました。チベット~東シベリア、極東アジア等で繁殖し、非繁殖期は日本の他、中国南部~インドシナ等で越冬します。東北には主に沿海地方やサハリン、クリルから冬鳥として渡来。翼開長は14cm程。雄は顔や上面が黒く、頭は白く、腹が橙色で、次列風切の基部に白斑があります。雌は全体が茶褐色で、下腹と尾が橙色。都会の公園等でも良く見られる身近な冬鳥で、雄も雌も縄張りを作って過します。昆虫やクモの他、冬には木の実や種子も良く食べます。青葉山周辺では、秋~早春に林縁等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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キハツダケ(黄初茸)
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2017/10/26(Thu)
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きょうは、一日晴れました(7.4~20.4℃/南東風)
樅林に、キハツダケ(ベニタケ科)が生えていました。 大きな白い茸が環を成して沢山出ていましたが、一つ採って襞に触れると、乳が見る間に青く変わりました。秋に、全国の山地~平地のモミ類やマツ類林内地上に発生する、傘径6-15㎝の中~大型菌です。淡黄~淡黄褐色の傘は、初め中央が窪んだ平たい饅頭形で後に浅い形漏斗型に開きます。襞は密で淡黄色。柄は傘とほぼ同色。 傷付けると初め白い乳液が出て後に青緑色に変色します。 食用ですが、少し苦みがあります。名は、黄色い初茸(初秋に多く発生ともされるが不明)の意。青葉山では樅林下に見られます… ![]() ![]() ☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です (二月・八月は、「会」としてはお休みします) ★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 ★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 ★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! ☆青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、丸善アエル店、金港堂本店、あゆみbooks仙台(広瀬通り)店と青葉通り店、仙台市市民活動サポートセンター等で販売していますが、お求めになりたい場合は、: cheb@live.jp まで。 ☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「声」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ★オオタカの営巣地を守ろう!! ![]() ![]() ![]() ![]() |
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ササキリ(笹螽斯)
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2017/10/25(Wed)
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きょうは、晴れ後曇りました(9.0~14.7℃/北北西風)。
草叢に、ササキリ(キリギリス科)がいました。剣を携えた雌でしたが、弁柄漆器の趣があり、艶々と輝いていました。本州~沖縄の山地~低地の、主にイネ科植物の生えた林縁の草叢や林床に生息する、体長12-17㎜(翅端までだと♂21-24㎜、♀20-28㎜)のキリギリスの仲間です。成虫は8-10月に出現し、体型はずんぐりとして、体色は暗緑~黄褐色。翅は黒褐色で下側に白線があります。産卵管は短い剣状。昼夜問わず活動し、ジリジリジリとかシリシリシリ…と鳴きます。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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キミズミ(黄実酢実)の果実
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2017/10/24(Tue)
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きょうは、大体晴れました(9.2~17.2℃/南風)。
笹薮に立つズミ(バラ科)の木に、実が生っていました。黄色い実の、所謂「キミズミ」で、別名の小梨の様な玉を一杯付けて、枝を重そうに撓ませていました。北海道~九州の他、朝鮮等の山野の、日当りの良い湿性地等に生育する高さ10m程になる落葉小高木です。小枝は暗紫色でしばしば刺に変わり、若枝には毛があります。葉は長枝で互生し、短枝で束生。葉身は、長さ 3-10㎝、幅 2-5㎝の卵~長楕円形等で、分裂葉と不分裂葉が混じる事が特徴です。4-6月頃、短い新枝の先に散形の、白色又は淡紅色の5 弁の花を付けます(蕾は皆赤っぽい)。9-10月に赤や黄色の丸い梨果を熟します。 青葉山では、湿性地周辺等で見られます・・・ ![]() ![]() |
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アカモミタケ(赤樅茸)
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2017/10/23(Mon)
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きょうは、台風通過で午前中は風雨強く、午後は曇り一時晴れて、時々小雨が降りました(10.5~15.5℃、北風)。
樅の木の下に、アカモミタケ(ベニタケ科)か生えていました。落葉の下に隠れていましたが、良く見ればあちこちに、鉛丹色の大小の傘が顔を出していました。夏~秋に、全国の山地~平地のモミ属の樹下周辺の地上に発生する、傘径5-15㎝の中~大型菌です。傘は初め饅頭形で、後に開くと中央が凹んで漏斗形になり、表面は橙黄色で同心円状の輪紋があります。柄は長さ8~15㎝、太さ 3㎝で中空で、所々に濃色の浅い痘痕があります。乳液は朱紅色で変色しません。食用。名は、樅林に生える赤い茸の意。青葉山では、秋に樅林で見られます・・・ ![]() ![]() |
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キチジョウソウ(吉祥草)
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2017/10/22(Sun)
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きょうは、一日雨が降り続きました(15.4~17.8℃、北風)。
道端に、キチジョウソウ(スズラン科)が咲いていました。雨に打たれながらも、鮮やか過ぎる赤紫の花々が、元気を出せよ!とばかりに咲き誇っていました。東北南部~九州の他、中国等の山地~平地の林内に生育する常緑の多年草です。長さ10-30cmの葉は広線形で根生し、地下茎が長く伸びて広がります。10-11月、高さ8-12cmの花茎を葉間から出し、径1cm程の淡紅紫色の花を穂状に密に付けます。液果は冬に赤く熟します。当地付近が北限自生地となっていて、県レッドリストで要注目種に指定されています。青葉山では、何ヶ所かに群生地があり、毎年花が見られます・・・ ![]() ![]() |
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クマノミズキ(熊野水木)の果柄
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2017/10/21(Sat)
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きょうは、曇り時々雨が降りました(13.9~16.9℃/北北西風)。
川岸のクマノミズキ(ミズキ科)の、果柄が色付いていました。果柄が赤く染まって、火花の様に青黒い実を跳ばしていました。本州~九州の他。朝鮮、中国、ヒマラヤ等の山地の谷沿い等に生育する、樹高8-12mの落葉高木です。葉は卵~楕円形で、先は長い鋭尖頭で基部は楔形で全縁。葉身は長さ6-16cm、幅3-7cmで、裏面はやや粉白色で、長さ1-3cmの葉柄があって対生します。6-7月、新枝の先に多数の白色4弁花から成る径8-14cmの散房花序を付けます。10月頃、径5mm程の球形で紫黒色の核果を熟します。青葉山では、川沿い等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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カツラ(桂)の紅葉
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2017/10/20(Fri)
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きょうは、雨が降ったり止んだりでした(10.1~13.9℃/北北西風)。
道沿いのカツラ(カツラ科)の小木が、紅葉していました。雨に濡れて、美しい水滴を沢山乗せていましたが、近寄ると、甘い香りが漂いました。日本全国の他、朝鮮、中国等の主にブナ林域等冷温帯の渓流等に生育する、高さ30m、直径2m程にもなる雌雄異株の落葉高木です。枝は長枝と短枝があり、対生する葉はハート型に似た円形で、秋に黄葉し、落葉は甘い香りがします。3-5月、葉の展開に先立って赤紫の花が咲き、雄株の雄花は雄蕊を多数、雌株の雌花は3-5個の雌蕊を付けます。青葉山では、沢沿い等に見られる他、あちこちに植えられています・・・ ![]() ![]() |
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セスジツユムシ(背筋露虫)
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2017/10/19(Thu)
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きょうは、雨後曇って、夜に又雨になりました(9.0~12.6℃//北北西風)。
芋畑に、セスジツユムシ(キリギリス科)がいました。芋を掘ろうとすると、葉裏から現れましたが、寒い所為か動きも鈍く、莢豌豆にも似た瑞々しい姿を、ゆっくりと又葉影に隠しました。本州~沖縄の他、朝鮮、中国華北や、西はカシミール、東はソロモン諸島、南は北オーストラリアの、山地~平地の草原や林縁等に生息する、体長13-22mm(翅端まで33-47mm)のツユムシの仲間です。成虫は8-11月に出現し、体色は薄緑色で、雄の背中には茶褐色の筋が、雌には黄白色の筋があり、全身が茶色い褐色型もいます。様々な植物の葉を食べる完全草食性で、 カマキリ等に良く捕食されます。雄は夜になると、次第に早く、ツ・ツ・ツ・ジーッ・ジーッ・ジーッと鳴きます。青葉山では、草原等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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リンドウ(竜胆)
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2017/10/18(Wed)
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きょうは、晴れ後曇りました(10.9~15.6℃/北風)。
林床に、リンドウ(リンドウ科)が咲いていました。花が少なくなった森中で、不意に出会う青い宝玉は、心にもぱっと光を点してくれる様でした。本州~九州の山野の湿った草地や林縁に生育する、高さ20-80cm程の多年草です。葉は、対生し細長く、縁がざらつきます。9-11月、釣鐘型の青紫色、時に白や薄紫の花を、茎先に上向きに多数咲かせます。花冠は長さ4-5㎝、先端が5裂し、内面に茶褐色の斑点があります。開発等により減少し、県レッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されています。青葉山では、林縁等の所々で見られます・・・ ![]() ![]() |
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カナムグラ(鉄葎)
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2017/10/16(Mon)
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きょうは、晴れ後曇って、一時雨がぱらつきました(8,6~12.7℃/北風)。
道端に、カナムグラ(アサ科)が咲いていました。と言っても雌花の、実に成りかけの赤紫のものが殆どでしたが、今日は何か、小さな唐菖蒲の趣がありました。東アジアに広く分布し、日本では全国の原野や路傍、河原等日当たりの良い場所に生育する、雌雄異株の一年生蔓植物です。5-12cm程の葉は深く切れ込んだ掌状で対生し、鋸歯が多く表面はざらつきます。茎や葉柄には鋭い下向きの刺があり、様々な物に絡み付いて蔓延ります。花期は8-10月頃で、雄株では葉腋から花茎を伸ばし、分枝した花茎を立てて多数の淡緑色の花を付けます。雌株では、先端に苞に包まれた穂状の花を垂れ下げ、緑から次第に紫色を帯び、苞先は反り返ります。青葉山では藪等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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スズメウリ(雀瓜)の果実
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2017/10/15(Sun)
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きょうは、大体曇りました(11.7~16.5℃/北風)。
道端に、スズメウリ(ウリ科)が生っていました。未熟の緑玉と完熟の白球が、交互に並んでいましたが、白玉を齧ると、淡い甘味が口に広がりました。本州~九州の他、済州島等の山野の湿り気のある所等に生育する、蔓性の一年草です。時に、秋に蔓先が地中に潜って塊根となり越冬し、春に又芽を出します。茎は細く、巻髭で様々な物に絡み付きながら伸びます。葉は長さ3-6cmの三角状卵心形で、しばしば浅く3裂します。雌雄同株で、8-9月に白い小花を咲かせます。果実は径1cm程の球形で白く熟して吊り下がります。青葉山では、藪地等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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イヌホオズキ(犬酸漿)
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2017/10/13(Fri)
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きょうは、曇り後晴れました(12.0~16.3℃/北風)。
道端に、イヌホオズキ(ナス科)が咲いていました。清々しい星形の小花の下には、愛く青い実も生っていました。北海道~沖縄の他、世界の熱帯~暖帯の山野の路傍等に広く生育する、高さ20-60cm程の多年草です。茎は直立し、良く分枝して疎に短毛を生じます(無毛の事も)。葉は長さ3-10cmで基部に1-5cmの翼のある葉柄があり、広卵形で先端は鈍いか僅かに突出し、基部は丸いか楔状。縁は滑らかか波状鋸歯があり、両面に短毛があります。8-10月、茎の途中から花柄を出し、その先端に散形状に4-8個の花を付けます。花は白い茄子状の花弁に、黄色い雄蕊が突き出します。果実は未熟時は青く、後に艶が無い径6-7mmの球果を黒熟します。青葉山では、道端等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ヤブキリ(藪螽斯)
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2017/10/12(Thu)
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きょうは、晴れ後曇りました(16.3~21.6℃/北西風)。
道端に、ヤブキリ(キリギリス科)がいました。立派な雌でしたが、自転車も車も行き交う危険な車道の真中で、慌てて追い払うと、パタパタと草藪に飛んで行きました。北海道~九州の山野に生息する、全長(翅端まで)♂45-52mm、♀47-58mmのキリギリスの仲間です。成虫は6-9月に出現し、緑色で(稀に黒褐色のものも)、翅は腹端より僅かに出て、頭頂~翅先の背筋は褐色で、前脚には刺を持ちます。主に樹上で生活しますが、藪や草原でも見られます。様々な昆虫・小動物や種々の葉・果実、蕾や新芽等を食べ、蝉等の大型昆虫を襲う事もあります。夜は「シリリリリ…」、昼は「ギー…」と鳴きます。青葉山では、葉の上等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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コバネイナゴ(小翅稲子)の雌雄
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2017/10/11(Wed)
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きょうは、霧雨が降ったり止んだりでした(14.5~17.5℃/東北島風)
道沿いの草叢に、コバネイナゴ(イナゴ科)がいました。大きい雌に小さい雄が乗って、重そうに薄の葉をしならせていました。本州~沖縄の、水田や草原に生息する、体長16-40mm(♂16-34mm、♀40mm程)のバッタの仲間です。 体色は明るい緑色で、背は肌色、側面には濃茶色の筋が頭~尾部に走ります。名の通り、翅は短くて腹端を越えない事が多いのですが、長翅型のものも見られます。成虫は7-11月に見られ、卵で越冬。イネ科植物の葉を食べるので水田に多く、稲の葉を食べるので害虫とされます(稲以外の雑草も良く食べる)。農薬の使用で1960-80年頃には殆ど見られなくなりましたが、最近は減農薬が進み、水田でも良く見かける様になりました。青葉山では、周辺の水田にも草原にも普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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サワヒヨドリ(沢鵯)
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2017/10/10(Tue)
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きょうは、晴れ時々曇りました(16.6~23.3℃/南風)。
林縁に、サワヒヨドリ(キク科)が咲いていました。赤い花茎が美しく、白い花柱も賑やかに、恰も水底の桃色珊瑚の様でした。日本全国の、山野の日当たりの良い湿性地等に生育する高さ40-100cmの多年草です。茎は直立し、葉は対生時に輪生して無柄で、被針形又は3深裂します。8-10月、茎頂部に散房状花序を作り、白~淡紅紫色の頭花を密に付けます。花は普通5個の両性の筒状花からなり、花冠の先は浅く5裂します。青葉山では、池沼や湿地周辺等に普通に見られ、淡紅紫色と白花が混在します・・・ ![]() ![]() |
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アキノノゲシ(秋の野芥子、秋の野罌栗)
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2017/10/09(Mon)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(15.9~22.6℃/南東風)。
道端に、アキノノゲシ(キク科)が咲いていました。淡黄色の花には、小さな花虻達が寄り合い、秋の日が静か過ぎていました。北海道~沖縄の他、朝鮮、中国~東南アジア等の、日当りの良い山野に生育する、高さ50-200cmの一年草(又は二年草)です。全体に柔らかくて艶がなく、初めは根出葉をロゼット状に出し、後に茎を立てます。8-12月に茎先に花序を出し、淡黄色の舌状花だけから成る径2cm程の花を咲かせます。東南アジア原産で、稲作と共に日本に渡来した史前帰化植物と言われます。青葉山では、車道沿い等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ツルタケ(鶴茸)
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2017/10/07(Sat)
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きょうは、雨後曇りました(15.8~19.2℃/南東風)。
道端に、ツルタケ(テングタケ科)が生えていました。上から見ても、開いた唐傘の様な端整さでしたが、下から覗くと更にスマートな美しさでした。夏~秋、全国の針葉樹林や広葉樹林に発生する中型キノコです。傘は灰褐~暗褐色で卵型~平開し、周囲に長く明瞭な条線を持ちます。湿時粘性があり、外皮膜の破片を付ける事もあります。襞は白く密で離生。柄は白く長い逆棍棒型で中空で鍔はなく、基部に膜質白色の大きな壺を持ちます。表面は平滑ですが、時にややささくれ状になる事もあります。肉は白く、全体に脆い。火を通せば食用になるとされますが、毒キノコに良く似たものがあるので、十分な注意が必要です。名は、柄が鶴の脚の様に細く真直ぐな事に由来します・・・ ![]() ![]() 明日(10/8)は月例観(視)察会です↓。今月もキノコ中心の観察と鑑定の予定ですが、シロヨメナ、ダキバヒメアザミ、アキノキリンソウ、テンニンソウ、オヤリハグマ等の花々や様々な果実、秋の虫達等自然全般を観察しましょう!また、素敵な出会いがあると良いですね・・・ |
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ゴマナ(胡麻菜)
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2017/10/06(Fri)
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きょうは、晴れ後曇りました(11.4~18.5℃/南南東風)。
道沿いに、ゴマナ(キク科)が咲いていました。大人の背丈程もある株が連なり、遠目には雲竜の趣ですが、近寄れば、繊細、可憐な佇まいでした。北海道~九州とサハリンの山地の日当たりの良い草原等に生育する、高さ1-1.5m程の多年草です。根茎は太く横に這い、茎、葉共に細毛がありざらつきます。葉は互生し短柄があり、長楕円~皮針状線形で、両端が尖り、洋紙質で粗い鋸歯があります。9-10月、茎先に大きな散房状の花序を作り、径約15㎜の小さな頭花を多数付けます。舌状花は雌性、白色で多数、筒状花は両性、黄色で、共に冠毛があります。総苞は長さ3-3.5㎜で多毛。痩果は長楕円形で、白色の冠毛が付きます。青葉山では、草原等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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オヤリハグマ(御槍白熊)
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2017/10/05(Thu)
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きょうは、良く晴れました(10.2~19.4℃/北北西風)。
道端に、オヤリハグマ(キク科)が咲いていました。白い御幣に似た花房が煌々と、西陽を浴びながら煌いていました。東北~関東北部の林内に生育する、草丈45-85㎝の多年草です。茎は上部で円錐花序に分枝し、枝は開出して短毛があります。葉は長柄があり、長さ10-13㎝幅7-13㎝で、先は3浅裂し、歯牙があります。9-10月頃、一つの筒状花からなる頭花を多数付け、花冠は白色で1個の筒状花からなり、長さ1.7-1.8㎝、先は5裂します。総苞は狭い円柱形で長さ1.4-1.7㎝。青葉山では極普通に見られますが、日本の極狭い地域に生育している事から、「緑の国勢調査」で貴重植物に指定されています・・・ ![]() ![]() |
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ダイモンジソウ(大文字草)
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2017/10/04(Wed)
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きょうは、曇り時々晴れて、一時雨が降りました(12.6~19.0℃/北西風)。
道端に、ダイモンジソウ(ユキノシタ科)が咲いていました。知らぬ間に、白い大の字が折り重なって、きょうは舞い飛ぶ人形(ひとがた)にも見えました。北海道~九州の他、中国、朝鮮、ロシア極東部等の、山地の渓流沿いや湿気の多い岩場等に生育する多年草です。長柄のある3-15cmの葉は腎円形で5-12浅裂し、基部は心形。9-10月、10-30cmの花茎先に円錐状花序を付け、花弁は上3枚が短く下の枚は長く5枚。雄蕊は長さ3-4mmで10個あり、葯は橙赤~暗紅色で、雌蕊は2個の心皮からなり、花柱2本を残し上部までほぼ合着します。果実は卵形の蒴果で長さ4-6mm、種子は楕円形で長さ0.8mm。青葉山では、崖地や沢等で見られます・・・ ![]() ![]() |
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タヌキ(狸)
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2017/10/03(Tue)
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きょうは、曇り時々晴れました(17.9~26.8℃/北北西風)。
山道で、タヌキ(イヌ科)に会いました。虫等探しているのか、草叢に鼻先を埋めてモソモソしていましたが、こちらに気付き顔を上げると、何だかとても寂しそうな眼差しに見えました。ロシアの一部を含むアジア極東部にのみ自然分布し、日本では北海道~九州の山地~郊外の住宅地周辺にまで生息する、体長約50-60cm、体重3-10kgの哺乳類です。体型はずんぐりして、足が短く尾は太く、体色は普通灰褐色で、目の周りや足は黒ずみます。夜行性で、単独や番で生活し、鼠、蛙等の小動物や鳥類や卵、魚類、ミミズ、ナメクジ、昆虫類や果実等植物質のものも採食します。青葉山では、巣穴や溜糞、足跡等が見られ、良く目撃もされています・・・ ![]() ![]() |
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ヤクシソウ(薬師草)
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2017/10/02(Mon)
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きょうは、晴れ後曇りました(14.9~23.8℃/南風)。
道端に、ヤクシソウ(キク科)が咲いていました。山道にも車道にも、遠くからでも分かる黄金色の花が、きらきらと目立っていました。北海道~九州の日当たりの良い山野に生育する高さ40-120㎝の二年草です。茎葉は互生し、長楕円~倒卵形で、浅い鋸歯があり、基部は後方に張り出して茎を抱きます。全体に無毛で、枝を折ると白い乳液を出します。8-11月、枝先に数個ずつ1.5cm程の頭花を付けます。黄色い舌状花は10‐14枚で、花期後は下を向きます。青葉山では、草原等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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