ホオズキ(酸漿)
|
2020/08/31(Mon)
|
きょうは、雨が降ったり止んだりで、とても涼しくなりました(20.5~22.1℃/北風)。
森の入口のホオズキ(ナス科)の実が、赤くなっていました。連なる丸提灯が、雨に濡れながらも、暖かな灯を点していました。東南アジア原産で、日本では全国で栽培され野生化もしている、茎高60‐90㎝の多年草です。地下茎を長く伸ばして増える。葉は互生し(時に節に2枚ずつ付いて対生に見える)、長さ5-12㎝、幅3-9㎝の広卵形で細柄があり、大きな鋸歯が数個あります。6-7月、葉腋から長い花柄を出して、淡黄白色の花を下向きに付けます。花冠は杯形で径1.5㎝程、先は浅く5裂して平開し、5角形。萼は短い筒状で先は5裂。花後、萼は大きく膨れて長さ4-6㎝になり、液果を包み、赤橙色になります。液果は径1-1.5㎝の球形で赤熟します。青葉山では、人家跡や林縁、土手等に見られます…・・・ ![]() ![]() スポンサーサイト
|
![]() |
イチモンジセセリ(一文字挵)
|
2020/08/30(Sun)
|
きょうは、曇り後雨が降ったり止んだりでした(24.9~28.1℃)。
道端の蔦葉に、イチモンジセセリ(セセリチョウ科)がいました。雨の止み間に何処からか飛んで来て、めんこい翅を開閉しながら黒い瞳をうるうるさせて、何か嬉しそうニ見えました。日本全土(北海道では稀)の亜高山~低地の草地等に生息する、前翅長15-21mmの小形のセセリチョウです。成虫は年2-4回、6-10月頃に発生し、全体に茶色く、名の通り、後翅に白斑が繋がる一文字模様を持ちます。南方系のチョウで、夏~秋に分布を北に広げ、西南日本でも晩夏~秋に個体数を増やします。幼虫の食草は、イネ、ススキ、エノコログサ等のイネ科やカヤツリグサ科植物で、稲を食害する害虫として嫌われてもいます。幼虫のまま、イネ科植物等で越冬します。別名のイネツトムシ、ハマクリムシは、幼虫が作る巣の様子から付けられました。青葉山では、草原等で吸蜜する姿が普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ヤブラン(藪蘭)
|
2020/08/29(Sat)
|
きょうは、晴れて猛暑になり、後曇って一時雨が降りました(26.2~35.3℃/南西風)。
道端に、ヤブラン(ナギイカダ科)が咲いていました。初めは植えられたものか?道標の様に若紫の花穂が立ち並んでいて。まるで華の婚路の様でした。本州~沖縄の他、東~東南アジアの山野の樹下に生育する、草丈30-50㎝の常緑多年草です。葉は根生、線形で濃緑色で光沢あり、葉先は鈍頭。8-10月、長さ40㎝程の花茎に総状花序を付け、花は径6-7㎜で淡紫~紫色で、花被片6枚。果実は径6-7㎜の痩果で、黒紫色に熟します。耐陰性が強く、余り他の植物が育たない様な樹陰でも生きられます。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
シシウド(猪独活)とアカスジカメムシ(赤筋亀虫)
|
2020/08/28(Fri)
|
きょうも晴れて、暑くなりました(26.0〜33.8℃/南東風)。
道沿いに咲くシシウド(セリ科)の花に、アカスジカメムシ(カメムシ科クロカメムシ亜科)が居ました。銀河を彷彿の花群れに、レッズか何処かの陣羽織を思わす美衣装の虫達が、楽しく浮遊している様でした。本州~九州の他、中国等の山地の日当たりの良い草地等に生育する高さ1-2mの大形の多年草です。葉も大きくて互生し、2-3回3出羽状複葉で、裏面の脈上に毛があり、小葉は長楕円形で先は尖り細かい鋸歯があります。葉柄基部は鞘状に膨らみます。8-10月に、径50cm程の複散形花序を作り、白い小花を開きます。青葉山では車道の法面等の草地で見られます。アカスジカメムシは、北海道〜沖縄の山野に生息する体長10-12㎜で、黒地に5本の赤い縦筋を持ち、腹には赤地に多数の黒点があるカメムシです。成虫は5-10月に出現し、ヤブジラミ、シシウド等セリ科植物の花で良く見られ、時に多数の個体が群れていることもあります。幼虫はセリ科植物の種子から吸汁して育ちます。青葉山では、シシウド等の花で良く見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ウコンハツ(鬱金初)
|
2020/08/27(Thu)
|
きょうは、良く晴れました(25.7~32.1℃/南東風)。
道沿いに、ウコンハツ(ベニタケ科ベニタケ属)が生えていました。と言っても、初め奇麗な橙色が見えたので、アンズタケの仲間かと思いましたが、屈んで見ると、より鮮やかな鬱金色の柄が立ち並び、傘の白い襞襟も美しく、暫し見惚れてしまいました。全国のアカマツの混じった広葉樹林内地上に単生又は群生する、傘径3-8.5cmの小〜中型菌です。傘は初め半球形で後に浅く窪む饅頭形〜平開し 表面は粘性は無く。ビロード-粉状。表皮剥ぎ取り難く、鬱金色。柄は、長さ3-8cm、径8-22mmで上下同径。基部はやや細まり、襞は上生しやや密で白く、屡々分岐。肉は白く、一種の不快臭があります。青葉山では、比較的普通に見られます… ![]() ![]() |
![]() |
ノスリ(鵟)
|
2020/08/26(Wed)
|
きょうは、良く晴れました(22.6~31.2℃/南東風)。
林縁の草原の上空を、ノスリ(タカ科)が飛んでいました。獲物を探しているのか、ゆったりと、白く勇壮な体を大きく旋回させながら、山陰に消えて行きました。中央・南シベリア、モンゴル、中国等に広く生息し、夏は亜寒~温帯域で繁殖、冬は熱~温帯で越冬します。日本では亜種ノスリが、北海道~本州中部以北、四国の山地の森林に生息・繁殖しています(留鳥)。その他南西諸島を除く全国に冬鳥として飛来します。全長50–60cm、翼開長100–140cm、体重500–1300g。雄より雌が大きく、背面は褐色、腹面は淡褐色で、喉が黒い。虹彩は褐色。森林と隣接する草原や農耕地を狩場にし、野鼠を良く食べますが、他に土竜等小型哺乳類、鳥類、蛇、蛙、昆虫等も捕食します。青葉山では、鳶以外では最も普通に見られる猛禽です・・・ ![]() ![]() |
![]() |
コイヌノエフデ(子犬絵筆)
|
2020/08/25(Tue)
|
きょうは、曇り後晴れました(22.9~30.3℃/南南東風)
朽木の洞に、コイヌノエフデ(スッポンタケ科_キツネノロウソク属)が生えていました。初め、ベニナギナタタケかと思いましたが、近寄れば根元は白く、柄はきらきらとして硝子細工の様でした。梅雨~夏 全国の林内地上に単生、群生する小型の腐生菌です。菌蕾は長卵形で白く、子実体は、径 0.3~0.5㎜、高さ4~8㎝で、角状に伸長します。頭部は赤褐色の網目状で厚い二重の組織となり、柄部は表面に亀甲模様があるのが特徴です。グレバは緑褐色で粘液状。良く似たキツネノエフデの柄は、泡沫状の1層小室で頭部と柄部の境界組織が不明瞭、キツネノロウソク は根の基部が褐色です。食不適。青葉山では、夏に林下の所々に見られます… ![]() ![]() |
![]() |
ショウジョウトンボ(猩々蜻蛉)
|
2020/08/24(Mon)
|
きょうは、晴れたり曇ったりでした(23.9~30.6℃)。
池に、ショウジョウトンボ(トンボ科)がいました。猛暑はそろそろ終わりそうですが、真赤な体を葉に止めて、じりじり燃え立ちそうでした。本州~沖縄の丘陵~平地の挺水植物が繁茂する池沼や湿地、水田等に生息する体長41-53mmの(所謂「赤トンボ」より一回り大きい)トンボです。成虫は5-10月に出現し、雄は、名のショウジョウ(猩猩)から連想できる様に真赤で、翅の付根も赤茶色。雌は茶色で、根元も茶色です。雄は単独で池の縁に強い縄張りを持ち、縄張りに沿って力強く哨戒飛行をします。青葉山では、池沼等で良く見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ニラ(韮)
|
2020/08/23(Sun)
|
きょうは、曇り時々晴れました(24.1~29.7℃/南東風)。
道端に、ニラ(ヒガンバナ科)の花が咲いていました。工事でほぼ埋め立てられ、ツルボもミソハギも消えてしまった草原の片隅に、そこだけきらきらと、白銀の六芒星花が、輝いていました。アジアに広く分布し、日本では全国に生育する多年草ですが、古代に帰化、元々自生していた等諸説あります。鱗茎は小さく、棕櫚状の毛に包まれ、横に連なります。葉は長さ20-30㎝の線形で、葉身は扁平。8-10月、30-50㎝の花茎を伸ばし、先端の散形花序に白い小花を多数付けます。花被片は長さ5-6㎜の狭長楕円形で先が尖ります。秋に蒴果を生し、1室に1-2個の種子が入り、熟すと3裂し、長さ3.5㎜程の黒い扁平な種子を出します。 青葉山周辺では、民家跡等に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
アカボシゴマダラ(赤星胡麻斑)
|
2020/08/22(Sat)
|
きょうは、曇り時々晴れて、少しだけ涼しくなりました(23.9~29.9℃/南東風)。
道沿いの草叢に、アカボシゴマダラ(タテハチョウ科コムラサキ亜科)がいました。と言っても、美しくて、初めはアサギマダラかと思いましたが、紅い部分も何か違うので図鑑で確認すると、猛暑や温暖化も関係するのか、何と南国生まれの外来種でした。ベトナム北部〜中国、朝鮮等に分布し、日本では奄美大島とその周辺諸島にのみ生息していますが、近年、中国から移入されたと思われる別亜種が、関東で繁殖し分布を広げ、現在「特定外来生物」に指定されています。体長(前翅長)40-53mmの大型のタテハチョウで、成虫は4-10月に出現し、黒白のごまだら模様で、後翅に赤班列があるのが特徴で、雑木林の上空や周辺を、時々滑空しながら飛びます。幼虫の食草は、奄美ではクワノハエノキ(リュウキュウエノキ)ですが、本土ではエノキになります。福島での記録はある様ですが、宮城県では解らず、少なくも、青葉山では初の確認です。幼虫の食草がオオムラサキやゴマダラチョウと重なる事もあり、その影響かとても心配です… ![]() ![]() |
![]() |
キアゲハ(黄揚羽)
|
2020/08/21(Fri)
|
きょうも、晴れて暑くなりました(24.7~32.2℃/南東風)。
森の草原に、キアゲハ(アゲハチョウ科)がいました。休む間もなく飛び回っていましたが、時折花や道端に止まって、黄色い虎模様の翅を、ゆっくり開閉していました。ユーラシアと北米に広く分布し、日本でも全国の高山~低地、海岸や市街地等様々な場所に生息するアゲハチョウの仲間です。成虫は4-10月頃に年に2-4回程発生し、前翅長は4-6cm程で、ナミアゲハと良く似ていますが、前翅の付根が縞模様にならず、黒ずんだ色で塗り潰された様になり、翅の中程は黒線が細く、名前通り黄色みが強いのが特徴です。幼虫の食草はセリ、ハマウド、シシウド等(ニンジン、ミツバ、アシタバ、パセリ等の野菜も)のセリ科植物で、葉だけでなく花序や若い果実も好んで食べて育ちます。蛹で越冬。青葉山では、草原等で見られます… ![]() ![]() |
![]() |
シロオニタケ(白鬼茸)
|
2020/08/19(Wed)
|
きょうも、晴れて暑くなりました(23.7〜31.1℃/南南東風)。
道端に、シロオニタケ(テングタケ科]が生えていました。何時も円い樹氷山ばかり見ていましたが、横から見るとすらりとして、案外にとても格好良く見えました。傘径9~20cm程のテングタケの仲間で、傘表面は白く微粉に覆われ、角錐形の尖った疣が全体に付きます。幼菌時は丸く、次第に円盤状に平開。襞はやや褐色を帯びた白色で密。柄は長さ15~22cmで、表面は綿質の細かい鱗片に覆われ、下方は棍棒状に著しく膨らみ、中実、傘同様の疣が附着。大きな綿質〜膜質の鍔は傘が開く際に破れ、柄には殆ど残りません。有毒で、胃腸等消化器系の中毒症状や神経系の異常を来す毒を持ちます。青葉山では、極普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
センニンソウ(仙人草)
|
2020/08/17(Mon)
|
きょうは、晴れ時々曇りました(25.7~34.0℃/西北西風)。
道沿いの藪に絡まるセンニンソウ(キンポウゲ科)に、花が咲いていました。暑い真夏の陽を浴びて、白い十字の花々が、益々真白く輝いていました。北海道~九州の日当りの良い山野に生育する、多年・半木本性の常緑蔓植物です。長く茎を伸ばし、節毎に葉を対生します。葉は、小葉3-5枚の羽状複葉になり、小葉は卵状楕円形で草質、滑らかですが艶はありません。葉柄が他の植物の枝等に絡み付きながら生長します。8-9月、葉腋から三出状の散房花序を出し、径2-3cmの白い小花を多数咲かせます。4枚の花弁に見えるものは顎片で、十字型に開きます。果実は長さ7-10mmで、花柱が長く成長して長毛を生じます。良く似たボタンヅルは葉が3出複葉、雄蕊が萼片と同長です。青葉山では、林縁等の所々で見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
トホシカメムシ(十星亀虫)
|
2020/08/16(Sun)
|
きょうも、晴れて暑くなりました(26.1~32.8℃/南東風)。
道端の草に、トホシカメムシ(カメムシ科カメムシ亜科)がいました。涼しい顔をした"お面"を観ていると、下にもう一匹いて、愛の交歓中でしたので、 早々退散しました。朝鮮,中国,ロシア東部に分布し、日本では北海道〜九州の山地の広葉樹林に生息する、体長16-23mmの大型のカメムシです。成虫は5-10月に出現し、全体に黄褐色で、前胸部両端が前方に角の様に突き出ていて、前胸背に4つ、小楯板に6つの黒点がある事から十星の名が付きました。只、前翅革質部に更に1対の黒点があり、合わせると12個の星が見られます。ニレ科(ハルニレ),バラ科(サクラ類,ナナカマド),ミズキ科(ミズキ),シナノキ科(シナノキ),ヤナギ科(ヤマナラシ),ムクロジ科(カエデ類),ノウゼンカズラ科(キササゲ)等の汁を吸います・・・ ![]() ![]() ☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です (二月・八月は、「会」としてはお休みします) ★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 ★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 ★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! ☆青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店、宮城NPOプラザ(榴ヶ岡)等で販売していますが、お求めになりたい場合は、: cheb@live.jp まで。 ☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「声」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ★オオタカの営巣地を守ろう!! ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() |
サワガニ(沢蟹)
|
2020/08/15(Sat)
|
きょうは、晴れてとても暑くなりました(23.7~35.5℃//西南西風)。
沢に、サワガニ(サワガニ科)がいました。猛暑を逃れ涼みつつ、「調査」の癖で、つい小石を起こしてみましたら、めんこいのが這い出してきて、吃驚させてしまいました(ご免<(_ _)>)。北海道南部~屋久島の水の綺麗な沢等に生息する、甲幅20-30mm、脚を含めるとは50-70mm程の日本唯一の純淡水性固有種の蟹です。甲羅は滑らかで、生息地に依って色が変わり、茶褐、濃紫褐、淡青の三色が基本型とされます。雄は右の鋏脚が左よりも大きくなります(逆の個体も)。雑食性で、藻類や昆虫類、蝸牛、蚯蚓等を食べ、天敵の蟇蛙、山翡翠、翡翠、鷺類、鼬等に捕食されます。日中は石の下等に潜み、夜になると動き出しますが、雨の日等は日中でも行動します。活動期は春~秋で、冬は川の近くの岩陰等で冬眠します。名前の通り沢等の清流に多いので、水質階級I(綺麗な水)の指標生物ともなっています。青葉山では、沢等で見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
キカラスウリ(黄烏瓜)の花
|
2020/08/14(Fri)
|
きょうは、晴れ後曇りました(23.6~29.5℃/南東風)。
道沿いの木に絡まるキカラスウリ(ウリ科)に、花が咲いていました。雌株の雌花で、きょうはみんな海月の様に見えましたが、既に根元が大きく膨らんでいるのも沢山ありましたし。北海道(奥尻島)〜九州の山野の林縁や藪等に普通に生育する、雌雄異株の蔓性多年草です。葉の表面にはやや短毛があり、濃緑色で光沢があります。花期は7-9月頃で、萼花冠の裂片の先が広がり先端が長い糸状になる花(雌花は1個、雄花は穂状に数個)を夕方~朝に開花します。果実は長さ約10㎝で、名の通り黄色く、良く似たカラスウリ(赤い/宮城県南が北限で県レッドリストに記載)と異なります。種子は柿の種に似ています(カラスウリはカマキリの頭状)。根は、生薬の栝楼根(カロコン)として、解熱、止渇、消腫等に使われ、その澱粉は天花粉になります。青葉山では、藪地等に普通に見られます・・ ![]() ![]() |
![]() |
ヤブハギ(薮萩)
|
2020/08/13(Thu)
|
きょうは、晴れて暑くなりました(25.5~33.8℃/南南東風)。
道沿いに、ヤブハギ(マメ科)が咲いていました。薄紅色の小花が草々枝々に鏤められて、淋しい森の小道をめんこく彩っていました。北海道~九州の、山地の林内や林縁に生育する高さ60〜100㎝の多年草です。ヌスビトハギ(盗人萩/果実が盗人の足跡に似るため)の変種で、葉や花、果実は良く似ていますが、より林地を好んで北方に多く、茎は殆ど枝分かれせずにの中央から下の方に密集し、葉裏が白っぽいのが特徴です。葉は互生で長さ4〜6㎝狭卵形の3小葉からなり、先は次第に細くなり裏は淡緑色。8-9月、茎先に細長い総状花序を成し、蝶形で長さ3〜4㎜、淡紅色の花を疎に付けます。節果には短柄があり、半月形小節果2、鉤状毛があり、動物等にくっ付いて運ばれます。青葉山では、明るい林内に見られます… ![]() ![]() |
![]() |
オオハンゴンソウ(大反魂草)
|
2020/08/12(Wed)
|
きょうは、晴れ時々曇って、一時雨が降りました(25.0~34.3℃/南東風)。
川岸の道沿いに、オオハンゴンソウ(キク科)が咲いていました。お盆が近付くと何故かしら、迎え火の様な黄花の列に、つい埋もれてしまうのでした。明治期に北米から渡来した帰化植物で、全国の道端、荒地、畑地、河川敷、湿原等様々な環境に生育する、高さ50-300cmの多年草です。根株から茎を叢生し上部で分岐し、下部の葉は長柄があり5‐7深裂し、裂片には粗い鋭鋸歯があります。上部の葉は短~無柄で互生。7‐9月に、茎先に細長い花弁10-14枚程の黄色い花を、やや垂れ下げて咲かせます。痩果は長さ5mm程で、冠毛は突起状。青葉山では、車道沿い等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ハクセキレイ(白鶺鴒) の幼鳥
|
2020/08/11(Tue)
|
きょうは、晴れてとても暑くなりました(24.0〜34.7/南東風)。
川沿いに、ハクセキレイ(セキレイ科)がいました。親と思われる成鳥もいましたが、4羽程の幼鳥がピィピィピィピィ賑やかに、餌を強請ったり咥えたりしていました。ユーラシア~アフリカに広く分布し、高緯度地域で繁殖する者は冬に南方へ渡る、体長21㎝、翼巾30㎝の鶺鴒の仲間です。数多くの亜種に分類され、亜種ハクセキレイはロシア沿海地方、カムチャッカ、サハリン、クリル、日本で繁殖し、近年増加傾向の様です。顔が白く、黒い過眼線が特徴で、似ているセグロセキレイとは、眼下部が白いので判別できます。雑食で、歩きながら主として昆虫やクモ、ミミズ、草木の種子等を食べています。非繁殖期には昼間分散採食し、夜は大きな集団で塒に就きます。幼鳥は、セグロセキレイの者と似ていますが、眉斑や耳羽が白いのが特徴です。青葉山では、広瀬川沿い等で良く見られ、塒としては広瀬通(国分町)の銀杏並木が有名です・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草)
|
2020/08/10(Mon)
|
きょうは、晴れて暑くなりましたした(22.9~32.9℃/南南東風)。
山路に、ヤマジノホトトギス(ユリ科)が咲いていました。知らぬ間に早あちこちに、カルーセルを思わせる、華やかで楽し気な花が、くるくる回っている様でした。北海道南西部~九州のに山地の林内や林縁等に生育する、茎丈30-60cmの多年草です。日本固有思わせる種。全体に毛が多く、葉は互生し、卵状長楕円~狭長楕円形で先端は鋭く尖り、基部は茎を抱きます。8-10月、茎先と葉腋から花柄を出し、白く紫色の斑のある花を1-3個開きます。花被片は6個で平開しますが、反り返らず、6本の花糸は花の中心で花柱と密着し、上方に伸び、放射状に広がります。花柱は3裂し更に先で2裂し、柱頭部に斑点があります。蒴果は長さ約3.8㎝で3稜があり、内部は3室に分かれ、熟すと先端が開き、長さ約2㎜の種子が出ます。青葉山では、林下等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ホトケドジョウ(仏泥鰌)
|
2020/08/08(Sat)
|
きょうは、雨が降ったり止んだりでした(21.4~24.6℃/南南東風)。
沢に、ホトケドジョウ(仏泥鰌)がいました。雨の中でも透き通った沢水でしたので、何も居なさそうでしたが、上から見ると黒っぽく、横から見ると赤っぽい宝魚が、只管悠然としていました。日本固有種で、青森県、中国地方西部を除く本州、四国に分布し、水温が低く流れの緩やかな河川や湿地、水田等に生息する体長が最大6cm程のドジョウの仲間です。体形は太く短く、断面は円筒形で、頭部は上下に扁平。体色は茶褐〜赤褐色で、黒点が散在します。口髭は4対で計8本あり、3対が上唇より、残り1対が鼻孔より発達し、吻の上方に出ます。雑食で、魚類、甲殻類、藻類等を食べ、3-6月に水草や水中の枯草、落葉等に産卵し、2〜3日で孵化、1-2年で成熟します。開発による生息地の減少等で激減し、環境省レッドリストで絶滅危惧IB類(EN)に指定されていますが、青葉山では幸いに、各沢に比較的普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ウスタケ(臼茸)
|
2020/08/07(Fri)
|
きょうは、晴れ後曇って、一時小雨が降りました(23.9~30.4℃/北東風)。
道沿いに、ウスタケ(ラッパタケ科)が生えていました。枯れかかった樅の木の下から、紅潮した顔を上げ、大きく口を開けて、懸命に何かを訴えているかの様でした。東~南アジアと北米西部の、夏~秋にモミ等様々な種の針葉樹下に発生する小~中型の外生菌根菌です。特徴的な角笛~ラッパ型のキノコで、中心部は深く窪み根元まで通っています。傘の径は5-10cm、高さ8-20cm程で、柄と傘の境界は不明瞭です。嘗ては可食とされていましたが、吐き気、下痢等の症状を引き起こす毒成分を持ちます。青葉山では、樅の林床等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() ☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です (二月・八月は、「会」としてはお休みします) ★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 ★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 ★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! ☆青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店、宮城NPOプラザ(榴ヶ岡)等で販売していますが、お求めになりたい場合は、: cheb@live.jp まで。 ☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「声」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ★オオタカの営巣地を守ろう!! ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() |
クサギ(臭木)
|
2020/08/06(Thu)
|
きょうは、晴れて暑くなりました(24.7~32.2℃/南東風)。
道沿いに、クサギ(クマツヅラ科)が咲いていました。遂に訪れた真夏の空の下、白く大きな花群れが、えも言われぬ芳香を漂わせていました。北海道~沖縄の他、朝鮮、中国等の山野に生育する、高さ3-5mの落葉小高木です。葉は対生し、長さ8-20cmの三角状心~広卵形で、先は尖り、基部は心~円形で、薄く柔らかく柔毛を密生します。8月頃、枝先の葉腋から長柄のある集散花序を出して、雄蘂、雌蕊が花弁中心から突き出す白花を咲かせます。秋に紺色の液果を熟し、赤い萼も開いて残ります。崩壊地等に最初に侵入する先駆植物の典型。青葉山では、藪地等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
モクズガニ(藻屑蟹)
|
2020/08/04(Tue)
|
きょうは、大体晴れました(22.8~30.4℃/西南西風)。
川岸に、モクズガニ(イワガニ科)がいました。長雨で増水はしていましたが、急流に逆らうように、大きいのから小さいのまで何十匹も、上流へ上流へと這い上っていました。近寄ろうとすると、ぽちゃんぼちゃんと飛んで、流れに飲まれて行きました(ご免なさい!)。北海道~沖縄の他、サハリン、ロシア沿海地方、朝鮮東岸、台湾等の、川、河口、海岸等に生息する、甲幅7-8cm、体180g程の蟹(甲殻類)です。鋏に柔らかい毛が密生するのが大きな特徴で、体は全体に濃い緑がかった褐色。食性はカワニナ等の貝類、ミミズ、小魚、水生昆虫、両生類等を捕食する他、石等に付着する藻類を鋏で削り取って食べます。成体は、秋に産卵の為に海に下り、半年後に又川を遡ります。青葉山では、沢筋の深み等に潜み、秋の増水時等には、広瀬川の崖下に多数へばり付く姿が見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
クルマユリ(車百合)
|
2020/08/02(Sun)
|
きょうは、良く晴れました(21.7~27.5℃/南南東風)。
道沿いに、クルマユリ(ユリ科)が咲いていました。今年は又"藪刈り"等でめっきり見られなくなった当種ですが、暗い森にぽつんぽつんと、希望の炎を赤々と燃やしていました。北海道~近畿以北と四国の他、中国、朝鮮、サハリン等の主に高山~亜高山の草原等に生育する、高さ30-80cmの多年草です。葉が茎の中央部で6-15枚輪生するのが特徴で、その上部にも3-4枚疎生します。7-8月、茎先に朱色で濃紅色の斑点がある、径5-6cmの花を2-3輪下向きに咲かせます。高山植物ともされますが、青葉山にも数多く自生。しかし、各工事や管理、林床破壊、盗掘等に因り激減しています・・・ ![]() ![]() |
![]() |
コムクドリ(小椋鳥)
|
2020/08/01(Sat)
|
きょうは、晴れたり曇ったりでした(21.0~27.5℃/南南東風)。
川岸のハリエンジュに、コムクドリ(ムクドリ科)がいました。既に繁殖を終えたのか、雌雄、若鳥の混じった10数羽の群れで、キュルキュル言いながら盛んに何かを突いていました。フィリピン、ボルネオ北部等で越冬し、日本(北海道、本州北部)やクリル、サハリン南部に夏鳥として渡来し、山地~平地の明るく開けた林等に生息・繁殖します。体長19cm程。雄は頭~喉が淡黄白色で、頬~耳羽後方に茶色い斑が目立ち、背中、肩羽、翼は黒く、体の下部はややくすんだ淡黄白色。雌は、頭~胸が灰褐色で、雌雄共に嘴と脚は黒。雑食性で、樹上で昆虫類やクモを捕食したり、木実を採食します。樹洞の他、屋根の隙間、石垣等に営巣します。青葉山では、春~秋に川沿い等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
| メイン |
|