ヤブムラサキ(藪紫)の果実
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2020/11/30(Mon)
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きょうは、曇り時々晴れました(4.3~11.1℃/北風)。
道沿いのヤブムラサキ(クマツヅラ科)に、実が生っていました。多くは小鳥達に食べられて、裸木になっていますが、僅かに残る紅紫の珠は、とても得難く見えました。本州~九州の山地の日当たりの良い林内や林縁に生育する、高さ2m程の落葉低木です。全体に毛が多く、葉は対生し、薄い洋紙質で6-12㎝の卵~楕円形で、細かい鋸歯があります。6-8月に、葉腋から出た柄先に集散花序を作り、淡紫色で4-5㎜の小花を多数付けます。10-11月に赤紫で3-4mmの果実を熟します。宮城県が北限で、県レッドリストで要注目種に指定されていますが、青葉山ではムラサキシキブより普通に見られます・・・ ![]() ![]() スポンサーサイト
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コクサギ(小臭木) の果実
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2020/11/29(Sun)
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きょうは、曇り後晴れました(2.5~11.0℃/西南西風)。
道沿いのコクサギ(ミカン科)に、実が生っていました。四つや三つ、二つと別れた部屋には、未だ黒い種子が見えて、今又花が咲いたかの様でした。日本。朝鮮、中国等に分布し、日本では本州~九州の谷沿い等に生育する高さ2m程の落葉低木です。長さ5-13cmの葉は柔らかく光沢があり、2枚ずつの互生で、ミカン科特有の油点があります。先端側が幅広く、基部に向かって楔形となり、若葉では微細鋸歯があり成葉は全縁。雌雄異株で、4-5月に、緑色の花を咲かせ、長さ2-4cmの雄花は萼・花弁4枚、雄蘂4本。約10mmの雌花は萼・花弁4枚で、柱頭は4裂します。果実は1個が腎形の2-4分果で、熟すと2裂し、内果皮が弾けて黒い種子を飛ばします。有毒植物。青葉山では、沢周辺や山裾等に普通に見られます・・・ 森の外れの公園で、ジュウガツザクラ(植栽)が咲いていました・・・ ![]() ![]() |
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オオバン(大鷭)
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2020/11/28(Sat)
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きょうは、雨後曇って、晴間もありましたが、後小雨が時々降りました(3.9~10.7℃/北西風)。
川に、オオバン(クイナ科)がいました。冬が近付くとこの辺りにも良く現れて、黒白の頭を振りながら進む愛嬌ものですが、きょうは殊更前後に良く振って、あちこち動き回っていました。夏にヨーロッパ、シベリア、朝鮮等で繁殖し、冬に東南アジアやアラビア半島、サハラ砂漠等で越冬します。 日本では夏に北海道(夏鳥)、本州、九州で繁殖し、冬には本州以南で越冬します(冬鳥又は留鳥)。全長32-39cm、翼開張70-80cm。雌雄同色で、体の殆どが黒く、嘴~額が白く、虹彩は赤や赤褐色。足は暗緑色で長く、鰭があります。次列風切先端は白。淡水域の葦や蒲が生育する湿地等の広い水辺に生息し、潜って水草の葉・茎・種子を食べ、水生昆虫、貝、甲殻類も採餌します。青葉山周辺では、広瀬川の所々で見られます・・・ ![]() ![]() |
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アシナガタケ(足長茸)
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2020/11/26(Thu)
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きょうは、晴れ後曇りました(5.5~15.7℃/北北東風)。
道沿いの林床に、アシナガタケ(キシメジ科)が生えていました。枯葉に紛れて気付きませんでしたが、奇麗な落葉を探していると、その先々のあちこちに、ひょろ長くめんこい傘が、見え隠れしていました、夏~初冬、日本全国の他、北半球温帯域の、広葉樹林(特にブナ林)内の落葉、落枝、古い切株等に発生する、傘径2㎝程、高さ5~10㎝程の小型キノコです。 帯褐灰色の傘、より淡色の長柄共に条線があり、柄部分のそれはやや捩れているのが特徴です。食毒不明だ。良く似たニオイアナガタシケは、ヨードホルム臭があります。青葉山ではこの時期、小楢等の林下に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ツワブキ(石蕗、艶蕗)とホソヒラタアブ(細扁虻)
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2020/11/25(Wed)
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きょうは、晴れ時々曇りでした(5.7~13.1℃/南南東風)。
車道沿いに、ツワブキ(キク科)が咲き群れていました。ここも植生を無視して植栽された所ですが、艶々した花はそれなりに美しく、良く見ればどの花にも、何故かめんこいホソヒラタアブ(ハナアブ科)ばかりが止まっているのでした。ツワブキは、主として海岸の岩場や崖等に生育する常緑多年草で、太平洋岸では福島以南、日本海側では石川以南の温暖な地方に分布。草丈は50cm程で、根生葉は長い葉柄を持ち、葉身は基部が大きく左右に張り出して全体として円形に見える。葉は厚く表面に艶があり、若葉には綿毛がある。10-11月、葉間から花茎を伸ばし、その先に散房花序を付け、径5cm程の黄色い花を数輪咲かせる。青葉山では、1990年「ふるさと創生事業」により、山や森を壊し都市型公園を創ろうとした「遺跡」の一部、外来植物植栽地「花木広場」他で見られます。ホソヒラタアブは、北海道~九州の山野や都市近郊にも生息し、8-11mm の成虫は3-11月に出現。 腹部は黄橙色と黒色の縞模様で、各節に太細2本ずつの黒帯(蜂類に擬態しているともされる)がある。平板~皿状の花々の蜜を吸い、幼虫は油虫を食べて育ちます・・・ ![]() ![]() |
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クダマキモドキ(管巻擬)
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2020/11/24(Tue)
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きょうは、晴れ時々曇りました(7.2~14.2℃/西北西風)。
道端に、クダマキモドキ(キリギリス科)の雄がいました。大分寒くなって来た所為か、下向きのまま鈍い動きで。ゆっくり歩いていました。北海道〜九州の草原や樹木、草叢に生息する、体長(翅端まで)45-62mmのキリギリスの仲間です。成虫は8-11月に出現し、 体色は緑色で、翅は葉形に似ていて、樹上に住み、良く飛び、植物の葉を食べます。近似種のヤマクダマキモドキは、前脚が赤紫色なので見分けられます。昼間に、グルル・・・等と鳴きます。別名はサトクダマキモドキ(里管巻擬) 。生木に卵を産み付け、植物を食い荒らす害虫とされますが、近年は、「害虫」も自然のバランスの一部との見方が広まっています・・・ ![]() ![]() |
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マユミ(檀、真弓、檀弓)の果実
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2020/11/23(Mon)
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きょうは、良く晴れました(6.9~15.5℃/北西風)。
道沿いのマユミ(ニシキギ科)に、実が生っていました。青空を背に、桃花色の祝餅か雛菓子、否、美味しそうな団子木の様に、枝一杯に付いていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の山野の谷沿い等の湿気のある所に生育する、高さ3-5mの落葉低木、又は小高木です。雌雄異株。樹皮は灰白色で、一年枝は緑色。対生する葉は、先が尖って縁に細かい鋸歯があり、葉脈がはっきりしています。初夏、前年枝の基部から径1cm程の淡緑色で花弁4枚の花を付けます。果実は倒四角錐で、熟すと4つに裂け、中から真赤な仮種皮に包まれた種子が現れます。青葉山では、渓流沿い等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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サラサドウダン(更紗灯台・更紗満天星)の紅葉と果実
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2020/11/22(Sun)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(4.5~-15.3℃/南南東風)。
道沿いのサラサドウダン(ツツジ科)が、紅葉していました。陽を浴びて、遠くからも目立っていましたが、近寄れば、未だ青い果実も一杯下がっていました。北海道南部~近畿、四国の主に深山に生育する高さ2-5mの落葉小高木です。若枝は無毛。葉は倒卵形で、長さ2-5cm、幅1-2cmで、長さ3-10mmの葉柄があり、枝先に集まり互生します。葉の表面には短毛が散生し、裏面の側脈基部には褐色の縮毛が密生し、先端が長毛状になる微小鋸歯があります。5-6月、枝先に長さ2-3cmの総状花序を付け、萼が鐘形で深く5裂する10個程の花が、1-2cmの花柄の先端に下垂します。果実は蒴果で上向きに付きます。青葉山では、尾根道等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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サネカズラ(実葛)
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2020/11/20(Fri)
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きょうは、晴れ後曇って、一時雨が降りました(14.4〜22.8℃/南西風)。
道沿いの木に絡まるサネカズラ(マツブサ科)に、実が生っていました。今は紅葉にばかり目が行きますが、木陰の暗がりにも、真赤な楠玉が驚く程沢山輝いていました。関東(とされる)~中国南部の照葉樹林等に生育する、雌雄異株の常緑蔓性木本です。葉は長さ数cmで艶があり互生します。8月頃、葉蔭に径1cm程の花を咲かせ、10枚前後の白い花被に包まれ、中央に雄蕊、雌蕊が夫々多数螺旋状に集まります。雌花の花床は結実と共に膨らみ、赤く丸い集合果を作ります。果柄は7cm程にも伸び、単果は径1cm程で、全体では5cm程になります。青葉山では、車道沿い等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ヤマモミジ(山紅葉)
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2020/11/19(Thu)
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きょうは、晴れました(9.9~21,7℃/南南西風)。
道沿いのヤマモミジ(カエデ科)が、紅葉していました。と言っても、未だ黄色かったり緑のものも多いのですが、良く日の当たる所では真紅に染まって、長い緋毛氈を成していました。東北~島根(主に日本海側)の他、北海道、四国、九州の一部、朝鮮等の山地に生育する、高さ5-10mの落葉高木です。長さ6-10㎝の葉は対生し、基部は心形で7-9裂し、裂片は卵状楕円~狭卵形で不揃いの重鋸歯又は切れ込みがあり、先端は鋭く尖ります。4-5月、新枝の先に濃紅色の小花が散房花序を成して垂れます。長さ約2㎝の翼果ほぼ水平に開きます。青葉山では、道沿いにも普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ハゼノキ(櫨の木、黄櫨の木)
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2020/11/17(Tue)
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きょうは、良く晴れました(7.2~17.3℃/北風)。
道沿いで、ハゼノキ(ウルシ科)が紅葉していました。暗がりに陽が射して赤々と、ヤマウルシにも似ていますが、葉先は長く鋭く尖り、落葉を見ても、両面共無毛でした。本州の関東南部~沖縄の他、中国南部~東南アジアの熱帯~亜熱帯の主に照葉樹林に生育するとされる、雌雄異株、樹高10m程の落葉高木です。日本には、果実から木蝋を採取する目的で、江戸時代に琉球王国から持ち込まれました。葉は全縁・無毛で光沢があるのが特徴で、9-15枚の奇数羽状複葉の小葉(長さ5-12cm)は披針形で先端が尖ります。5-6月に、黄緑色の小花を咲かせ、秋に直径5-15mmの扁平で球形の果実を熟します。ヤマウルシ程強くはない様ですが、被れるので気を付けましょう。青葉山では、野鳥による播種由来なのか?何か所かで見られます・・・ ![]() ![]() |
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オオウラジロノキ(大裏白の木)の果実
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2020/11/16(Mon)
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きょうは、ほぼ晴れました(8.6~20.7℃/北西風)。
道沿いのオオウラジロノキ(バラ科リンゴ属)に、実が生っていました。良く晴れた空を見上げると、真青な背景に、丸い実が枝一杯に付いて、足元にも赤い実が沢山落ちていて、正に林檎、紅玉の様でした。本州~九州のやや乾燥した尾根等に生育する、樹高10-15m、径30-40㎝になる落葉高木です。樹皮は紫褐色で皮目が多く、若木の幹には刺状の突起があります。葉は互生し、葉身は広卵~楕円形で、長さ5-14cm、幅4-9cmで先端は尖り、不整鋸歯又は重鋸歯があります。5月頃、短枝の先に散形花序を出し、径2.5-3cmの白花を数個付けます。径2-3cmの球形果実は、10月頃に黄緑~淡紅色に熟し、表面には褐色の皮目が多く、果肉は緑白色で石細胞があります。リンゴの原種と言われ、良く似た味がします。青葉山では、各所に大木も見られます・・・ ![]() ![]() |
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ヒラタケ(平茸)
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2020/11/15(Sun)
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きょうは、大体晴れました(3.1~16.3℃/南風)。
道沿いの小楢に、ヒラタケ(ヒラタケ科)が生えていました。如何にも美味しそうな、名通りに平たい茸が、しっかりと見事なまでに、何段にも群がっていました。主に晩秋~早春、日本全国の他、全世界の温帯山林の広葉樹(稀に針葉樹)の朽木や切株に、重なり合って発生します。傘は径5-15cmの半円形で、中央が窪んで漏斗型になるものもあります。色は黒→灰→褐→白と変化し、表面は平滑で滑りはありません。白い襞は柄に垂生し、柄は偏心~中心生で短く、無柄のものもあり、基部に白毛が密生します。優秀な食菌ですが、毒菌のツキヨタケなどにも似ていますし、場所により放射能値も高めに出ますから、要注意です。青葉山では、様々な木に普通に見られます・・・・ ![]() ![]() |
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オニノゲシ(鬼野芥子)
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2020/11/14(Sat)
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きょうは、良く晴れました(7.9~16.5℃/西北西風)。
車道沿いに、オニノゲシ(キク科)が咲いていました。くすんだ落葉の中に、小さな檸檬色の花が、キラキラ輝いていました。世界に広く分布し、日本では全国の草地や道端に生育する、茎高50-100cmの越年草(1-2年草)です。茎は中空で、葉は羽状に裂けるものと裂けないものがあり、濃緑色で光沢があり、大小多数の鋸歯を持ち、鋸歯先は棘となります。根生葉は長楕円形で羽状に裂けます。上方の葉は無柄で、基部左右は半円形の裂片となり、先は丸くなります。春~晩秋、茎先に黄色の花を咲かせます。頭状花序は舌状花のみからなり、舌片の先は5裂。痩果は長さ2.5mmで扁平で縦脈があり、白い冠毛はが多数あります。青葉山では、車道沿い等に良く見られます・・・ ![]() ![]() |
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エナガ(柄長)
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2020/11/12(Thu)
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きょうは、良く晴れました(-0.1~8.2℃/西北西風)。
森に、エナガ(エナガ科)がいました。6-7羽の群れが、ジュリリリジュリリと鳴きながら、木から木、枝から枝へと飛び移り、時折めんこいお顔を見せながら、何か楽しそうにしていました。ヨーロッパ~中央アジア~日本に広く分布し、主に明るい森に生息する留鳥又は漂鳥です。体長は14cm程ですが、名の通り、尾の長さが体の半分以上もあります。雌雄同色で、成鳥の頭や頬~胸等は白く、肩羽や腹、下尾筒は淡い葡萄色で、眉斑~肩、雨覆等が黒く彩られます。主に小昆虫、クモ、油虫等を捕食しますが、草木の種子、果実、樹液、菌類等も食べます。青葉山では、一年中極普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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キチジョウソウ(吉祥草)
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2020/11/11(Wed)
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きょうは、曇り後晴れました(4.0~10.3℃、北北西風)。
道沿いに、キチジョウソウ(スズラン科)が咲いていました。コロナ禍の中、青葉山にも中々良い知らせはありませんが、出会う度にその気にさせられ、良い事がありそうな気持になります。東北南部~九州の他、中国等の山地~平地の林内に生育する常緑の多年草です。長さ10-30cmの葉は広線形で根生し、地下茎が長く伸びて広がります。10-11月、高さ8-12cmの花茎を葉間から出し、径1cm程の淡紅紫色の花を穂状に密に付けます。液果は冬に赤く熟します。当地付近が北限自生地となっていて、県レッドリストで要注目種に指定されています。青葉山では、何ヶ所かに群生地があり、毎年花が見られます・・・ ![]() ![]() |
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クリタケ(栗茸)
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2020/11/10(Tue)
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きょうは、晴れ時々曇りました(5.1~10.4℃/西北西風)。
切株に、クリタケ(モエギタケ科)が生えていました。正に栗の、しかも弾けた焼栗が山盛となって、とても美味しそうに見えました。北半球温帯以北に広く分布し、日本では秋~晩秋、全国の山林の主に広葉樹(稀に針葉樹)の切株や倒木等に発生する木材腐朽菌です。径3-8㎝の傘は茶褐~レンガ色で、襞は黄白色後紫褐色に変化します。別名はヤマドリモタシ等。優秀な食菌ですが、猛毒のニガクリタケに似ている上に、近年、有毒成分(ネマトリン、ネマトロン、ハイフォロミンA,B等)が見つかり、セシウム等も良く吸収しますから、十分な注意が必要です。青葉山では、晩秋に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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イノシシ(猪、豬)
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2020/11/09(Mon)
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きょうは、晴れ後曇りでした(7.5~12.3℃/西北西風)。
道沿いに、イノシシ(イノシシ科)がいました。突然道を横切ったかと思うと、徐に草藪で餌を探し始め、ラッセル車の様に土を掘り起こしながらくるくる回っていましたが、こちらに気付くと、慌てて飛ぶ様に森に消えて行きました。昨日の観察会でOさんに素晴らしい写真を見せて貰いましたが、そんな風にはとても無理でした。北アフリカの一部やユーラシアに広く分布し、日本には亜種ニホンイノシシが東北南部~九州に、亜種リュウキュウイノシシが南西諸島の山野に生息します。低山~平地の雑草が繁茂する森林~草原、水場が近い場所を好み、植物の地下茎、果実、筍、団栗、小動物(昆虫類やミミズ等)等を食べます(植物質:動物質≒9:1)。主として昼行性。体長は雄110-170cm、雌100-150cm、体重80-190kgで、全身茶褐~黒褐色の剛毛で覆われます。指数は前後共に4本で、2個の蹄を持ちます。雌雄共に下顎の犬歯が発達して牙状になり、雄は特に発達します(最大15cm程)。繁殖期は主に年1回(春頃)。脚が短く雪が苦手なので、一冬当り30㎝以上積雪日数が70日を超えない、宮城県南部が分布域の北限とされていましたが、近年は北上傾向にあります。ダニ等の外部寄生虫を落したり体温調節をする為に、良く泥浴・水浴を行います。青葉山には急激に進出、2016年からは全域で見られる様になり、希少植物自生地を蒐場にして消滅させる等、大問題になっています・・・ ![]() ![]() |
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コミネカエデ(小峰楓)
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2020/11/07(Sat)
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きょうは、晴れ時々曇りました(8.2~21.8℃/西風)。
道沿いで、コミネカエデ(カエデ科)が紅葉していました。大木が伐られて以来、この辺りは小木ばかりですが、それでも道沿いに点々と、篝火の様に燃えていました。本州~九州の、ブナ帯等温帯上部山地に生育する、高さ6-10m程の落葉小高木です。日本固有種。雌雄異株又は同株で、樹皮は灰褐色で滑らかで縦縞の模様があります。長さ4-9cmの葉は対生し、掌状で上部の3裂片が特に大きく、先が長く伸びて尾状に尖り、縁は荒い重鋸歯。5-6月、枝先に花序を付け、20-30個の黄緑の花を咲かせます。果実は翼果で、分果の長さは1.5-2㎝で、翼は鈍角~ほぼ水平に開きます。主に奥山や高山に見られる楓ですが、青葉山でも見られます・・・ ![]() ![]() 明日(11/8)は、観(視)察会↓。紅葉を愛でつつ、所々に残る野菊や木の実、キノコを観察したり、野鳥達の声にも耳を傾けましょう・・・ |
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オオモミジ(大紅葉)
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2020/11/06(Fri)
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きょうは、晴れ時々曇りました(6.7~18.3℃/南風)。
道沿いで、オオモミジ(ムクロジ科)が紅葉していました。如何にも大きな真赤な紅葉が、夕陽に一層赤く映えていました。北海道中部以南~九州の他、朝鮮等の、山地の森の谷間等に生育する高さ10-13mの落葉小高木で、本州では主に太平洋側に分布します。樹皮は灰褐色。葉は6-12cmで7-9に裂け、4-5月に赤紫色の花を付け、翼果はほぼ水平に開きます。イロハカエデの変種とされ、ヤマモミジとも似ていますが、両種とは、葉が大きく縁が細かい単鋸歯なので区別できます。青葉山では、林縁等の所々に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ニシキギ(錦木)
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2020/11/04(Wed)
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きょうは、曇り後晴れました。泉ヶ岳初冠雪とか(6.9~13.3℃/西北西風)
道沿いで、ニシキギ(ニシキギ科)が紅葉していました。錦繍に染まりつつある森の中でも、一際紅い小木達が、胸に沁む強烈な旋律を奏でていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン、クリル等の山地~平地の林下に生育する、高さ3m程の落葉低木です。コマユミ(小真弓)の変種とされ、枝は緑色で、コルク質の4翼が出るのが母種との相違点です。長さ2-7㎝の葉は対生し、質は薄く、楕円~倒卵形です。5-6月、本年枝の葉腋から長い柄のある集散花序を出し、淡黄緑色の径6-8㎜の小花を数個下向きに開きます。花弁4、雄蕊4、雌蕊1。果実は、1-2個の離生した心皮から成ります。青葉山では、林内各所に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)♀
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2020/11/03(Tue)
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きょうは、大体晴れました(11.4~18.8℃/北風)。
川沿いのセイタカアワダチソウに、ツマグロヒョウモン(タテハチョウ科ドクチョウ亜科ヒョウモンチョウ族)の雌がいました。始めはアカタテハの仲間かと思いましたが、黄橙部は豹紋で白帯もくっきりとして、当種と分かりました。アフリカ北東部〜インド、インドシナ、オーストラリア、中国、朝鮮等の熱帯・温帯域に広く分布し、日本では本州〜沖縄の山野や都市周辺の公園等に広く生息する、前翅長27-38mmのヒョウモンチョウの仲間です。成虫は4-11月に出現し、名の由来通り、雌は前翅先端部表面が黒地で白帯が横断し、ほぼ全面に黒斑が散らばります。翅裏は薄い黄褐色の地に濃黄褐色斑があり、前翅の根元は薄紅色。雄の翅の表側は典型的な豹柄ですが、後翅外縁が黒く縁取られるので他種と区別できます。元々南方系の蝶で、同じ南方系の有毒蝶・カバマダラに擬態しているとされますが、地球温暖化もあって分布を北上させ、当地では擬態の必要もなくなったようです。青葉山周辺では、近年良く見られるようになり、特に雌は越冬もしている様です… ![]() ![]() |
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ユキムシ(雪虫)
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2020/11/02(Mon)
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きょうは、曇り後小雨が降ったり止んだりでした(7.8~10.8℃/北北西風)。
雪虫が、飛んでいました。思わずあちこちに沢山飛んでいて、まるで真冬の風花の様で、今年は初雪が近いのかな?、と思いました。アブラムシ類の、特にワタアブラ亜科の仲間を総称して「ワタムシ(綿虫)」と言い、腹部から白腺物質が多数分泌されると、体中が白綿で包まれた様になります。秋の寄主植物を離れて冬の寄主へ移住する際に飛翔するので、良く目立ちます。北海道~本州、時に四国の高山の他、シベリア等に分布します。トドノネオオワタムシ(トドマツ→ヤチダモ)等が代表的な存在ですが、国内では殆どアブラムシ類の分類研究が進んでおらず、同定は難しいと言われます。少なくも、トドマツもヤチダモもない青葉山周辺の雪虫達は、上記種ではありません・・・ ![]() ![]() |
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