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アセビ(馬酔木)
2021/02/28(Sun)
   きょうは、大体晴れました(0.0~12.2℃/南南東風)。
   道沿いのアセビ(ツツジ科)が、咲いていました。早くもほぼ満開でしたが、純白の花々の中に、一枝の一か所だけ、アケボノアセビ状の桃色がかった房がありました。本州(宮城以南)~九州の山地に生育する、樹高1.5-4m程の常緑低木です。葉は艶のある楕円形で、枝先に束生します。早春、枝先に白い壺状花を多数付けた複総状の花序を垂らし、秋に扁球形の蒴果を上向きに付けます。青葉山では、林縁等に見られ、県のレッドリストでは要注目種に指定されています・・・
アセビ 陽の当たる崖
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キンクロハジロ(金黒羽白)♀
2021/02/27(Sat)
   きょうは、朝久し振りに雪がうっすら積もり、日中は晴れて直融けました(-2.4~5.0℃/北風)。
  池に、キンクロハジロ(カモ科)♀がいました。今年も何故か一羽だけ、もしかして去年と同じ子なのか? 金黒眼に丁髷冠羽、斑の白斑を付けてぼんやりしていました。ユーラシア大陸の中緯度に広く分布・繁殖し、南西ヨーロッパ~アジア中南部で越冬する全長40-47㎝、翼開張67-73㎝の潜水性の鴨です。日本では全国の河川、湖沼、湾等に冬鳥として訪れ、大群を作ります。繁殖期の雄は後頭の羽毛が伸長し(冠羽)、頭~胸~体上面が黒く、非繁殖期の雄(エクリプス)や雌は全身が黒褐~暗褐色。嘴は幅広く灰青色で、先は黒くその周囲は白。後肢は暗青灰色。潜水して貝類、甲殻類、水生昆虫や水草等を食べます。青葉山周辺では、毎冬普通に見られます・・・
キンクロハジロ♀ 片隅のうすら雪
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白鳥の北帰行?
2021/02/26(Fri)
  きょうは、大体晴れて、夜に雪がちらつきました(-0.5〜8.1℃/西北西風)
  空を白鳥が翔んで行きました。オオハクチョウ(カモ科)と思われる大きな群れで、鉤となって、コーオッコーオッと鳴き交わしながら、シベリアに向かうのでしょうか?北西の山脈の彼方に消えて行きました。大陸北部で繁殖し、欧州の一部、中国東部、朝鮮、カスピ海や黒海沿岸で越冬し、日本には冬に、シベリアやオホーツク海沿岸から本州以北に飛来します。 全長140-165㎝、翼開張218-243㎝、体重は10kgを越え、全身の羽衣は白。虹彩は褐色で、嘴は黒く、上嘴基部は黄色で黄色部が鼻孔下部に突出します。幼鳥の羽衣は灰褐色で、嘴基部が淡ピンク色。水中や水面の水草を採餌したり、陸上で落ち穂や青草を食べます。仙台市街地では、宮沢橋付近等各所で越冬していますが、青葉山周辺では、北堰、賢渕付近等で時々観察され、上空を飛ぶ姿は普通に見られます・・・
白鳥 沢の小淵
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オオシノブゴケ(大忍苔)
2021/02/25(Thu)
   きょうは、晴れ時々曇りました(-1.1~7.7℃/西北西風)。 
   沢沿いに、オオシノブゴケ(シノブゴケ科) 思われる苔が生えていました。未だ色の少ない森でも、沢辺には緑の苔が数多く、中でも当種は大きく岩を這い、鮮やかで繊細な絣模様を作っていました。中国、ロシア、ヨーロッパやジャマイカ等に広く分布し、日本では全国の、山地の薄暗い湿った岩上や腐木上に群生する蘚類です。草丈は1‐3㎝程で、茎は黄緑〜緑褐色、仮根を出して20㎝も這います。枝は2、3回羽状(階段状)に平面方向に伸び、枝長は約1㎝、葉は枝葉と茎葉の二形。茎葉は長さ1-3㎜程の広卵形で縦皺が目立ち、葉先は尖るが透明尖はありません。茎枝には無数の毛葉が付き、枝葉は長さ0.5㎜で、鋭いパピラ(乳頭状突起)が1つ付きます。雌雄異株。良く似た仲間にやや小型のコバノエゾシノブゴケ、茎葉の先が尖り透明尖が付くトヤマシノブゴケやヒメシノブゴケがありますが、正確な同定には顕微鏡でのパピラ等の状態確認が必要です・・・
オオシノブゴケ 裸木の影

☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八月は、「会」としてはお休みします)
★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 

★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。

★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! 

青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店、宮城NPOプラザ(榴ヶ岡)等で販売していますが、お求めになりたい場合は、:  cheb@live.jp まで。
☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。
 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。
希少種たちの叫び 生命(いのち)あふれる青葉山~「杜の都」の魅力再発見 青葉山自然観察ガイドブック 巨大な自然破壊が進行している青葉山周辺
オオタカの営巣地を守ろう!! 
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カイツブリ(鳰)
2021/02/24(Wed)
  きょうは、晴れ時々曇って風が強く、時折雪が飛びました(-0.9~4.3℃/西北西風)。
  池に、カイツブリ(カモ科)がいました。何も好きでこんな近くにいるのではないのに、警戒されてしまったのか?、ピッピッピッピッ…といつまでも鳴かれてしまいました。アフリカ~ユーラシア等に広く分布し、日本の寒冷地では漂鳥又は夏鳥ですが、他では留鳥です。山野の流れの緩やかな河川、湖沼等に生息し、潜水して魚類、水生昆虫、甲殻類、貝類等を捕食します。全長は25-29cm、体重100-200g。雌雄同色で、翼は黒褐色で尾羽は短く、嘴の先と基部に淡黄色の斑があり、虹彩も淡黄色。冬羽は頭~胴が褐色で、頬~側頸が黄褐色の羽毛で被われ、夏羽は頭~頸が黒、頬~側頸が赤く、胴の上面が暗褐色の羽毛で被われます。青葉山周辺では、川の淵等で普通に見られます・・・
カイツブリ 風の強い日
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モズ(百舌/鵙)
2021/02/23(Tue)
  きょうは晴れたり曇ったりで、風強く時折雪が飛び、一時吹雪きました(-0.1~12.2℃/西北西風)。
  森の外れに、モズ(モズ科) がいました。若い雄(第1回冬羽)の様で、少しぼんやりしたお顔をしながら、風に吹かれていました。中国東部、朝鮮、ウスリー、サハリン等で繁殖し、冬には中国南部等で越冬します。日本では全国各地に周年生息しますが(留鳥)、北海道では冬に大部分は本州以南に移動し、山岳高地の者も里や南部に移ります。全長19-20㎝。眼上部の眉斑があり、尾羽、翼は黒褐色で、喉、頬、雨覆、次列風切、三列風切の外縁は淡褐色。雄は頭頂~後頸と体側面がオレンジ色で、体上面は青灰色、下面は淡褐色。初列風切羽基部に白斑が入ります。過眼線は黒。雌は全体に淡褐色。大型昆虫や蛙に蜥蜴、小鳥や鼠まで捕食。青葉山周辺では、一年中普通に見られます・・・
モズ♂ 吹雪く晩
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フクジュソウ(福寿草)
2021/02/22(Mon)
   きょうは、晴れたり曇ったりで、とても暖かくなりした(4.4~19.3℃/西風)。
  川沿いの土手に、フクジュソウ(キンポウゲ科)が咲いていました。大分前から咲いていた様ですが、何故か今年は株が少なくて、狭い範囲にぽつりぽつりと、黄金の花杯を開いていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国北部、東シベリア、ウスリー等の山野に生育する、草丈10-25㎝程の多年草です。茎は直立して枝分かれし、根茎は短く髭根が多数生え、茎の根元では大形鱗片状の鞘となり、上部では長柄の3-4回羽状複葉を互生し、小裂片は広卵形、深裂片は線状披針形。3-5月、新葉の伸びない中に茎先に径3-4cmの鮮黄色花を咲かせます。花弁は20-30枚で萼片より長く、雄蕊、雌蕊多数。花は日を受けて開き、夕刻には蕾みます。有毒植物。全国的に開発等で激減し、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。青葉山では、川沿いや民家周辺等に見られます・・・
フクジュソウ 川岸の湿地

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ネコヤナギ(猫柳)
2021/02/21(Sun)
  きょうは、晴れ時々曇って、とても暖かくなりました(3.3~10.6℃/西北西風)。
  川岸のネコヤナギ(ヤナギ科)に、花芽が出ていました。未だ小さく、芽鱗に包まれたものも多いのですが、銀色絹毛の雄花もちらほらと、中にはアカバナネコヤナギにも似る、暖かそうに赤く膨らんだものもありました。北海道~九州の山間渓流や中流域の急流沿い等に生育する、高さ3m程の落葉低木です。葉は細い楕円形で艶はありません。雌雄異株。ヤナギ類で最も早く、早春の葉が出る前に銀白色の毛が目立つ花穂を付けます。雄花は長さ3-6cm、葯は初め紅色で花粉が出た後は黒くなります。雌花は2.5-4.5cmで、果穂は花後長く伸びて10cm程になり、初夏、綿毛に包まれた種子を飛ばします。青葉山では、川沿い等に普通に見られます・・・
ネコヤナギ 後光.
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バッケ(蕗の薹)
2021/02/20(Sat)
   きょうは、晴れたり曇ったりで暖かくなり、夜に雨が降りました(0.9~13.2℃/西南西風)。
   川沿いに、バッケ(仙台他東北でフキノトウの事)が顔を出していました。幾ら何でももう出ているだろな、と思いつつ訪ねると、知らぬ間に幾つもあって、緑の珠を一つだけ採って香を楽しみました。サハリン~九州の他、朝鮮、中国にも分布し、日本では全国の山野に生育するフキ(キク科)の、雌雄異株の花の蕾で、早春、葉の出るより先に花茎が伸び出し、雌花は受粉後花茎を伸ばし、綿毛を付けた種子を飛ばします。開花時の草丈は5-10cmで、結実時は80㎝程になります。名は、アイヌ語のパッカイ(子を負う様な姿)に由来するとされます。青葉山では、道端や沢沿い等に普通に見られます・・・
バッケ 権現森を望む
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オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)
2021/02/19(Fri)
  きょうは、晴れ時々曇りました(-0.4~7.9℃/西北西風)。
  川沿いの土手に、オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科)が咲いていました。今年はなかなか見られませんでしたが、何時の間にか沢山綻んで、空色の瞳を瞬かせていました。ヨーロッパ原産の帰化植物で、全国の路傍等日当たりの良い場所に生育する、草丈10-20cmの越年草です。茎は良く分枝し、地面を這うように広がります。葉は対生し、1-2cmの卵円形で粗い鋸歯があります。2-5月、葉腋から花柄を出し、コバルト色で径8-10mmの花を咲かせます。左右対称の花弁は4裂して基部で合着し、1日で落ちてしまいます。雄蘂は2本。蒴果は、2つの玉を付けた形で多毛。青葉山周辺では、道端等に普通に見られます・・・
オオイヌノフグリ 白い枝
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コガネウスバタケ(黄金薄歯茸)
2021/02/18(Thu)
  きょうは、今朝までに雪が数㎝積り、後晴れて、時折雪が舞いました(-2.3~3.8℃/西南西風)。
  コナラの倒木に、コガネウスバタケ(タバコウロコタケ科コガネウスバタケ属)が生えていました。何時からあったのか、見事にびっちり広がっていて、紅河の漣の様にも見えました。東アジアに分布し、日本では通年、全国の広葉樹の枯木、落枝等に半背着生する白色腐朽菌です。子実体は半背着生で重生し、傘は薄く、半円~棚形で革質、背面は黄褐〜茶褐色で短毛が密生し、やや環紋状になります。腹面は傘より淡色、銹褐色、子実層托は、管孔が裂けて薄歯(歯状突起)~余り裂けずに迷路~網目状で不規則。不食。青葉山では枯木等に見られます…
コガネウロコタケ 晴れた朝
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マンサク(万作・満作・金縷梅)の花
2021/02/17(Wed)
  きょうは、朝に雪がうっすら積もり、日中は曇り時々晴れて、時々雪が降りました(-1.3~4.4℃/北西風)。
  道沿いに、マンサク(マンサク科)が咲いていました。今冬は咲き出しが遅くて、まだまだかと思っていましたが、知らぬ間にどんな加減か、既に満開となっている木もあって、どでんしつつ愛でました。本州(太平洋側)~九州の山林に生育する、高さ3-5mの落葉小高木です。葉は互生し、楕円形で波状の鋸歯があります。2-3月、他に先駆けて花を咲かせ、花は萼、花弁、雄蕊4、仮雄蕊4、雌蕊(花柱)2からなります。萼は赤褐~緑色で円く、黄色い花弁は長さ1.5cm程の細長い紐状です。果実は果で、中に黒い種子が2個あります。青葉山では何処でも普通に見られ、山中に自生する草木中で最も早く咲き始めます・・・
マンサク 晴間あ
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コナアカミゴケ(粉赤実苔) 
2021/02/16(Tue)
  きょうは、一日中風強く、湿った雪が降り続き、一時少し積もりました(1.4~11.3℃/西風)。  
  道端の倒木上に、コナアカミゴケ(ハナゴケ科)が生えていました。白面に真赤な子器が美しく、雪原の芥子畑の様でした。高山~低山の切株や倒木、岩上、地上にも生育する地衣類です。長さ1~3cmの子柄は枝分かれせず、全体が粉芽と呼ばれる粒状体で覆われ、その先端には真冬でも鮮やかな赤い子器が付いています。地衣類は、藻類と菌類が共生しているもので、「コケ」とは言っても「コケ植物・蘚苔類」とは異なります。植物遷移の最初に現れる生物で、有機物の少ない岩肌にも張り付いて、土壌を作り出し他の生物の侵入を助けると言う、大切な働きをしています…
コナアカミゴケ 白い山影
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ミチタネツケバナ (路種漬花、道種漬花)
2021/02/15(Mon)
  きょうは、雨が降ったり止んだりでした(6.5~12.0℃/北西風)。
  道端に、ミチタネツケバナ(アブラナ科)が咲いていました。今冬は雪も多く、中々見られませんでしたが、漸くちゃっこいのが、花弁を閉じたまま、しっぽり雨に濡れていました。欧州原産の帰化植物で、1970-80年代に東北周辺で発見された後、全国で確認され、今では何処でも普通に見られる様になりました。タネツケバナより草丈がやや小さく(20-40cm)、茎は無毛で、花が早春に一早く咲き始めます。湿性地を好むタネツケバナに対して、乾燥した道端等に多く見られます。青葉山では、車道沿い等に見られます・・・ 
ミチタネツケバナ 宵闇
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二月観(視)察会
2021/02/14(Sun)
 きょうは第二日曜、観察(視察)会の日。とは言え二・八月は(公式には)お休みなので、記録(調査)を目的に有志で歩きました(2.1~15.4℃/西南西風)。晴れたり曇ったりで、2月の会としては異常な程の暖かさの中、昨晩の大きな地震の影響や、この所問題の、主として松枯れ・ナラ枯れ対策作業の視察の会となりました。森は、あれだけあった雪もほぼ消えていて、足跡等の動物痕跡は少なく、例年なら綻んでいる筈のマンサクも、出ている筈のバッケも中々見られません。大学構内のサザンカやロウバイは兎も角、他の花々の開花は見られませんでした。何故か鳥達の出現も少なめでしたが、それでも時折シジュウカラやヒガラ、エナガの混群が通り過ぎ、藪からはウグイスの地鳴きが聞こえ、ガビチョウが囀って?いたり、何故かカラスの群れが北西の山に向かって飛んで行きました。果実は、ナツハゼやミヤマガマズミ、イイギリ等は僅かにありましたが、先月に見られたものの殆どが消えていました。ツノハシバミやケヤマハンノキ等の雄花はそれなりに伸びていました。
 昨晩の地震の影響では、道行く所、あちこちに枯木や枝が落ちていたり、歩道沿いのコンクリの柵が壊れていたり、地滑り地区の大看板が倒れていたりしましたが、崖地の大きな崩れ等は分かりませんでした。
大東岳. エナガ 斑雪 オオカマキリの卵嚢
 さて、伐採作業の視察ですが、枯松の処理については、景観的には劣悪なものの、先月の立ち合いによる検討・指示通り、希少植物生育地は護られていましたが、ここには松根他との共生植物も多く、今後の生育が懸念されました。又、ナラ枯れ処理作業については、当会への報せが遅かったこともあり、多くの場所で、処理についての指示もできず、周囲の希少灌木は勿論、中高木も数多く伐採され、林床そのものが酷く破壊されていました。しかも、車道沿いのものも全て「玉切りにして燻蒸処理」するとのことで、改めて、この様な車道隣接地のものは「搬出し、破砕、又は焼却するのが、自然保護や景観上も良く、処理単価も安いはず」と思いました。又、このような破壊を伴う処理をする位なら、全くしない方がまし。少なくも、道沿い以外のものはするべきでないとも思いました。護れるもの、救われるものも救われず、管理者には今後、前以て早めに報せて貰わねば何の意味もないですし、意見を集約した上で、市に改めて申入れることとしました。
ツボゴケ 燻蒸中のコナラ アオハダの涙 森が空地になった!
  尚、野鳥では他に、メジロ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、カワラヒワ、ヒヨドリ、コゲラ。トビ、ハクセキレイ、スズメ等が見られ、動物では、リスの食痕、カモシカの角擦り痕、食痕、テンの糞等の他、最近の生息確認はできていませんが、ムササビの痕跡も多く見られ、刈り払われた場所にのみ、イノシシのラッセル痕が無数に広がっていて、これには気が滅入りました。果実ではヘクソカズラ、ヤブコウジ、リョウブ、ネジキ、オオバジャノヒゲ等が残っていました。昆虫では、何故かとても低い場所にあったオオカマキリの卵嚢の他、マイマイガやクモ類の卵嚢等が見られました。キノコでは、伐採されたコナラに付いていたムキタケの他、カワラタケやサルノコシカケの仲間が良く見られました。色の少ない森には、シシガシラ等の常緑羊歯や、ツボゴケ等苔類等、青々としたものが目立っていました。
 きょうは、松や楢の枯木処理の現場を視察し、何十年何百年とあり続けた自然、風景が一瞬に変わる様を目の当たりにして、愕然としましたが、何としても後世に、豊かで美しい自然を守り引き継ぐよう努めねば、大変なことになる、と強く感じた会ともなりました・・・
 来月(3/14(日))は、マンサクやセリバオウレンの花、囀る小鳥達、サンショウウオの卵等に出会える?早春の観(視)察になります・・・
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ウメノキゴケ(梅の木苔)
2021/02/13(Sat)
   きょうは、大体晴れて、暖かくなりました。午後11:7に大きな地震がありました。揺れが続き、棚の本等が沢山落ちて、直に10年前の悪夢が蘇りました。決して忘れるなとの警告か。皆の無事と平安を祈ります(0.1~12.0℃/南東風)。
  道沿いの岩に、ウメノキゴケ(ウメノキゴケ科 )が生えていました。白群の褥を敷き詰めて、良く見れば珍しく、漆杯の様な子器が沢山付いていました。世界の熱帯~温帯に広く分布し、日本では東北以南の山地~平地の、様々な木の樹皮や岩上に着生する、葉状地衣類の代表です。表面は薄い灰青色で、全体に滑らか。形は不規則な楕円形ですが、条件により大きく変化します。周囲は丸く波打ち、裂片は幅1cm程で、周辺は丸く滑らかで、縁は基盤からやや浮き、偽根(菌糸の集まり)で基物に固着しています。同属近似種とは、背面中央付近に裂芽(微小突起)が多量に付いているのが相違点です。青葉山では、何処でも普通に見られます・・・
ウメノキゴケ 光の春
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イソヒヨドリ(磯鵯)
2021/02/12(Fri)
   きょうは、ほぼ晴れて暖かくなりました(-1.2~9.6℃/南東風)。
   山際の草原に、イソヒヨドリ(ツグミ科)がいました。すっかりここにも定着した当種、珍しく開けた所で採食していて、鶫と競い合うかの様でした。アフリカ~ユーラシア大陸に広く分布し、日本では北海道東部を除く全国の海岸部に生息する体長23cm程の留鳥で、北海道では冬に暖地に移動します。雄は頭~胸や上面が青く、翼は青味がかった黒で、腹は煉瓦色です。雌は上面が灰褐色で青味を帯び、腹は淡黄褐色で、鱗模様が付きます。主に地上で採食し、甲殻類や昆虫類、蜥蜴等様々な小動物を捕食します。春には声量ある美声で囀ります。名の通り、普通は海岸に棲み、岩間等に営巣しますが、近年は都市部にも生息、ビルの屋上、屋根の隙間等に営巣します。青葉山周辺では、広瀬川沿いや市街地でも普通に見られるようになりました・・・
イソヒヨドリ 夕陽

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ナラ枯れ対策
2021/02/12(Fri)
  「ナラ枯れ対策」作業があるとの知らせを受けて、早速市や業者に問い合わせると、既に作業は始まっていて、現地に行くと、惨憺たる有様でした。枯木は勿論、その周辺林床はアブラツツジ等希少灌木群を含めて悉く刈り払われ、アオハダやウリハダカエデ等の他の中高木も伐採されていました。責任者の方に尋ねると、「玉切りにして燻蒸処理をする。」とのことでしたが、現場は市道沿い数mの範囲であり、「搬出し、破砕、焼却する方が、自然保護や景観上は勿論、処理単価も安いはず」と申し上げました。林床には、ユウシュンラン、ミヤマウズラ等希少草本も多く確認されており、今後の生育が危惧されますが、このような破壊を伴う処理をする位なら、全くしない方がましではないか。少なくも、危険木等の道沿い以外のものはするべきでない、とも思いました。未だ作業が始まっていない区域に関しては、希少植物生育地情報等と共に、自然に負荷のかからない作業をお願いしましたが、今後は、「前以て早めに知らせてほしい。そうでなければ、護れるものも護れず、何の意味もないとも思いました。もし、このような処理法を全山、他の全地域にもされたのでは、恐ろしいばかりですので、今後共しっかり視て行かねばと思いました。
ナラ枯れ対策作業

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ヒメヤシャブシ(姫夜叉五倍子)の雄花と冬芽
2021/02/11(Thu)
   きょうは、晴れたり曇ったりで、午前中は細かい雪がちらつきました(1.6~7.5℃/北西風)。
   道沿いのヒメヤシャブシシ(カバノキ科)に、雄花が付いていました。蜥蜴肌の棍棒に葉を付けて、冬芽は水木の様に赤らんでいました北海道~四国の山地の痩地や崩壊地等に生育する、高さ2-7mの落葉小高木です。良く分枝し、樹皮は滑らかな黒褐色で、横長又は丸い皮目が多。葉は互生し、葉身は長さ5-10cm、幅2-4cmの狭卵状披針形。先は細長く尖り、基部は丸く、細かな重鋸歯があり、側脈は20-26対。表面は無毛で、裏面の脈上に伏毛があります。雌雄同株。4月に、葉の展開と同時に開花し、雄花序は無柄で長さ4-6cm、枝先から1-3個垂れ下がり、雌花序は雄花序の直下の葉腋に3-6個が総状に付きます。10-11月に、1.5-2cmの楕円形の堅果を垂れ下げます。青葉山では、崩壊地周辺等に見られます・・
ヒメヤシャブシ 霞む街
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ヒヨドリ(鵯)
2021/02/10(Wed)
   きょうは、曇り時々晴れました(-0.5~8.0℃/西北西風)。
   道沿いの木に、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)が止まっていました。急に暖かくなったからか、枝にじっと止まって、めんこいお顔で夢見る様に、遠い空を見ていました。日本全国の他、中国南部等の、山地~平地の林や市街地にも普通に生息する留鳥、又は漂鳥です。全長27.5㎝、翼開長40㎝程。雌雄同色。頭~胴は灰色の羽毛に覆われ、頬に茶褐色部があります。頭頂は冠羽状。雑食で、昆虫類、両生類、爬虫類から木の実、花蜜、花弁、花芽、野菜の葉まで様々なものを採食します。青葉山では、一年中いる留鳥の他、北方や奥山から来訪し越冬するもの、春秋の通過途中に立ち寄るものの三種類いますが、識別は困難です。秋に大群を作り、波状飛行して移動する様は壮観です。嘗ては山の鳥でしたが、雑食性なので環境破壊にも良く順応し、今や大都市の中心部にまで進出しています・・・
夢見る鵯 獣車道
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ハイゴケ(這い苔)の蒴
2021/02/09(Tue)
   きょうは、今朝までに雪が数㎝積り、後晴れたり曇ったりで、時々雪が舞いました(-3.6~3.3℃/西北西風)。
  道端の倒木に、ハイゴケ(ハイゴケ科)が生えていました。緑のモスリンが幹全体をびっしりと覆い、良く見れば、無数の蒴、殊に蒴柄が赤く美しく染まっていました。シベリア、東〜東南アジア、ハワイなど幅広く分布し、日本では北海道~沖縄の日当たりの良い道端や岩上、土手、山地、樹幹の下部等に黄緑色の平らな群落を形成する、比較的身近に見られる大型の蘚類です。長さは10㎝程になり、大体規則的に羽状に枝を伸ばし、茎葉上部は鎌形で、基部は心臓形。蒴は3-5㎝で湾曲し、水平に付き、葉の基部に翼細胞が発達する等の特徴があります。雌雄異株。名は、匍匐する性質に由来。園芸用に広く流通し、苔庭、苔盆栽、苔玉、テラリウム等に使用され、「山苔」の商品名で乾燥させ着色したものも装飾用途で流通しています。青葉山では、あちこち普通に見られます…
ハイゴケ. 森の開口部
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ヤニサシガメ(脂刺椿象・脂刺亀虫)の幼虫
2021/02/08(Mon)
   きょうは、曇り時々晴れて一日雪が舞い、晩方に本降りになって少し積もりました(-2.7~2.0℃/西風)。
   赤松に、ヤニサシガメ(サシガメ科)の幼虫がいました。何時もの幹の覆いを取ると、何時もの様に、鉄のルレットにも似た沢山の虫が、互いの脂でくっ付き合っていました。本州~九州の他、朝鮮、中国等の山地~平地の赤松等の樹上に生息するカメムシの仲間です。成虫は5-7月に出現し、体長12-15mmで、黒くてやや光沢があり、触角と脚に黄白色紋があります。頭部は長く、腹部の側縁は大きく張り出し、波状を呈します。成・幼虫共に、体表面は松脂状の粘着物質で覆われ、それが名の由来になっています。樹上で他の小昆虫を捕食します。幼虫は松や杉の幹の窪みや樹皮下で小集団を形成して越冬します。体に脂を付ける訳は、冬季の体温低下を抑える為、餌となる昆虫を脂で付着させて捕食する為・・・等と言われていますが、良くは分からない様です。青葉山では、特に冬季に集団越冬する幼虫が良く見られます・・・
ヤニサシガメ 驟雪
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ヤブソテツ(藪蘇鉄
2021/02/07(Sun)
  きょうは、晴れたり曇ったりで、とても暖かくなりました(2.2~.10.2℃/北西風)。
  道沿いに、ヤブソテツ(オシダ科ヤブソテツ属)が生えていました。樅の木の根際にに、まるで宿木でもあるかの様に、大木に寄り添っていました。本州以南の暖地の林床等に生える常緑シダ植物です。本州〜九州の山地〜平地の林床、林縁に生育する常緑シダ植物です。葉身は長楕円形、単羽状複葉の長さ50㎝程で、葉柄基部に長楕円状披針形で暗褐〜黒色の鱗片が付きます。側羽片は10〜25対、基部は円〜切形で耳垂が目立たず、辺縁は波状で先端には鋸歯があります。ソーラスは円形で羽片全面に散在し、包膜は灰白色。観賞用として庭植えにもされます。名は、藪に生え、姿が幼苗期のソテツに似ている事に由来。青葉山には、良く似ていて羽片が大きく耳垂が発達するヤマヤブソテツも自生。この仲間は南方系で、照葉樹林帯に発達した一群と考えられています・・・
ヤブソテツ 崖下の岩
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コブシ(辛夷/拳)の冬芽
2021/02/06(Sat)
  きょうは、晴れたり曇ったりで、暖かくなりました(1.1~11.9℃/南西風)。
  道沿いのコブシ(モクレン科)の花芽が、膨らんでいました。昨日の雪の所為か?、あれだけふかふかだった絹毛が、今朝はぼさぼさの天竺鼠の様になっていました。北海道~九州等の山野に生育する、高さ8-20m、径60cmになる落葉高木です。早春、他の木々に先駆けて、展葉前の枝先に芳香ある白花を咲かせます。花弁は6枚で、基部は紅色を帯び、萼片3は小さく外側に軟毛を密生させます。花下に、葉が1枚付くのが特徴です。果実は7-10cmの集合果で、熟すと心皮が裂開し、中から鮮紅色の種子が出てきます。青葉山では、谷沿いの斜面等に多く見られます・・・
コブシ 大手門の雪
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ヒメグルミ(姫胡桃)の果実
2021/02/05(Fri)
  きょうは、朝までに雪が又数㎝積りましたが、直に晴れて気温が上がりました(-3.0〜7.1℃/西風)。
  道端の雪面に、ヒメグルミ(クルミ科オニグルミ属)の果実の殻が落ちていました。特徴的なハート形の殻は片方だけでしたが、良く見るとニホンリスの齧った歯痕が沢山付いていました。北海道〜九州の山地〜平地の沢や川辺等に生育する、高さ:7~10mの落葉高木です。葉は40~60㎝の奇数羽状複葉で互生し、小葉は8~18㎝の楕円形で、 細かい鋸歯があります。5~6月、葉の展開と同時に開花し、雌花序は枝先に直立し、 雄花序は前年枝の葉腋から数本垂れ下がります。 雌花序には褐毛が密生した花床が数個付き、花床の先から赤い花柱が出ます。オニグルミの変種ともされ、とても良く似ていますが、堅果が扁平で表面に皺がない事で容易に見分けられますが、葉や幹等での区別は困難です。オニグルミよりは少ないですが、沢沿い等に普通に見られます…
ヒメグルミ 雪の笹薮
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ノスリ(鵟)
2021/02/04(Thu)
   きょうは、朝までに雪が数㎝積り、日中も一時猛吹雪になったり止んだりを繰り返し、更に数㎝積もりました(-4.7~2.4℃/北西風)。
   斜面の枯木に、ノスリ(タカ科)がいました。獲物を探しているのか、遠くを見ながら悠々としていました。中央・南シベリア、モンゴル、中国等に広く生息し、夏は亜寒~温帯域で繁殖、冬は熱~温帯で越冬します。日本では亜種ノスリが、北海道~本州中部以北、四国の山地の森林に生息・繁殖しています(留鳥)。その他南西諸島を除く全国に冬鳥として飛来します。全長50–60cm、翼開長100–140cm、体重500–1300g。雄より雌が大きく、背面は褐色、腹面は淡褐色で、喉が黒い。虹彩は褐色。森林と隣接する草原や農耕地を狩場にし、野鼠を良く食べますが、他に土竜等小型哺乳類、鳥類、蛇、蛙、昆虫等も捕食します。青葉山では、鳶以外では最も普通に見られる猛禽です・・・
ノスリ お昼の吹雪.
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ジグモ(地蜘蛛)の巣
2021/02/03(Wed)
  きょうは、朝に雪が降ってうっすら積もり、午後は晴れて時折風花が飛びました(-2.7〜2.4℃/西北西風)
  山桜の木の根元に、ジグモ(ジグモ科)の巣がありました。ぐるりと何本も並んでいて、とても見事でしたが、こんなに同じ場所にある訳が分かりませんでした。全国の山野~人家周辺等に生息する、体長♂10∼17㎜、♀12∼20㎜の地上性のクモです。♂は6∼8月、♀は1年中見られ、地下に穴を掘って袋状の巣を作りますが、地上部が良く目立ちます。鋏角がとても大きくて、ほぼ頭胸部と同大なのが特徴です。袋状の巣の下(地下)には10cm程の縦穴があり、そこに潜んで、昆虫等が地上部の袋に触れると、袋越しにその獲物に噛み付き、毒液を注入して巣穴に引き摺り込みます。孵化~成熟までに3-4年かかり、幼体は脱皮を繰り返して成長し、約7齢で成体となります。成体雌の寿命は10年程と言われます(雄は成熟後1年足らずで死ぬ)。青葉山では、 乾いた山道や人家の軒先等で普通に見られます・・・
ジグモの巣 薄雪
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クサグモ(草蜘蛛)の卵嚢
2021/02/02(Tue)
  きょうは、晴れて午前中は暖かかったものの、午後は急に寒くなり、雪が舞いました(-1.2〜11.1℃/北西風)
  道沿いの木に、クサグモ(草蜘蛛)の卵嚢がありました。鳥か何かに弄られたのか、ちょっと汚れてはいましたが、特徴的な、真白く美しい多面体の揺籠で、何故、如何やってこんな形にできるのか、とても不思議でした。全国各所に生息する、体長♂12∼14㎜♀14∼18㎜のクモです。成体は7∼10月に出現し、灰黄褐色で、背面に一対の黒褐色条があり、腹部の黒褐色条は八の字型の白班で区切られます。各所の樹間や生垣等に棚網を作り、巣には良くイソウロウグモを住まわせます。春には小さくて赤い子グモが良く見られます・・・
クサグモの卵嚢 明るい湿地.
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ツボゴケ(壺苔)
2021/02/01(Mon)
  きょうは、晴れ後曇って暖かくなりました(-3.1~8.6℃/南風)。
  道沿いに、ツボゴケ(チョウチンゴケ科ツルチョウチンゴケ属)と思われる苔が生えていました。石を覆う小さな緑葉は鮮やかに柔らかく、何故真冬にこんなに瑞々しいのかと不思議になりました。日本全土、ユーラシア、アフリカ、北~中米に広く分布し、日本では全国の山地の地上、岩上に生育する、草丈2-3㎝の蘚類です。茎は匍匐してランナーの様に茎が伸び、仮根は褐色で、匍匐茎と直立茎があります。葉は長さ2--3.5㎜の卵形で先が尖り、縁に明瞭な舷があり、葉の上半部に鋭い歯があります。葉の基部は茎に下垂して、翼となります。雌雄同株。蒴柄は長さ2-3㎝の黄赤色で、蒴は長卵形で垂下。良く似たコツボゴケはやや小形で、雌雄異株、葉身細胞の大きさがより均等。青葉山では、コツボゴケと共に普通に見られます…
ツボゴケ 追廻の端っこ
柔らかく
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ゆきかえる