アオゲラ(緑啄木鳥)
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2021/06/30(Wed)
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きょうは、晴れ時々曇りました(17.5~25.3℃/南南東風)。
森に、アオゲラ(キツツキ科)がいました。遠くで雄がピョーピョー言っていましたが、気が付けば、頭上の木には雌がいて、無心にココココココココ・・・木叩きをしていました。日本固有の留鳥で、3亜種が本州~屋久島に分布しますが、亜種アオゲラは本州の亜高山帯~低山の森に生息する、全長30cm程の大型の啄木鳥です。背は灰緑~緑褐色で、頬と後頭部に入る赤色が特徴で、雄は頭頂~後頭部、雌は後頭部のみが赤くなります。繁殖期は5-7月で、巣は木の幹に穴を掘り、一夫一妻の雌雄で抱卵、育雛します。昆虫類に食害され始めた木々を助け森を蘇らせる為、森の医者とも呼ばれます。青葉山には数多く生息し、日々森林生態系保護の為にも活躍してくれています・・・ ![]() ![]() ☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です (二月・八月は、「会」としてはお休みします) ★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 ★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 ★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! ☆青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店、宮城NPOプラザ(榴ヶ岡)等で販売していますが、お求めになりたい場合は、: cheb@live.jp まで。 ☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「声」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ★オオタカの営巣地を守ろう!! ![]() ![]() ![]() ![]() スポンサーサイト
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ヒダリマキマイマイ(左巻蝸牛)
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2021/06/29(Tue)
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きょうは、雨後上がって、一時晴れ間もありました(18.8~20.5℃/北風)。
道端に、ヒダリマキマイマイ(オナジマイマイ科)がいました。幼貝でしたが梅雨時に相応しく、濡れた葉の上で何かを食べたり、結構早く這い回ったりしていました。本州の東北~中部と周辺島嶼の山野に生育する、カタツムリの一種です。成貝は殻高33mm・殻径50mm程のやや高い円錐形の黄褐~褐色で、名前通りに左巻きなのが特徴です。軟体の背面は黒や黄褐色の斑点が点在します。半樹上性で湿った場所を好み、森林や草原など比較的幅広い環境に生息します。枯葉やキノコ、藻類等を食べますが、成体はあまり分っていません。雌雄同体で、主に7-9月、交尾で他個体と精莢を交換した後に産卵します。普通1回30-40個程で、30-40日で孵化しますが、秋に産卵された卵はそのまま越冬し翌春に孵化します。青葉山では、林内に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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クマノミズキ(熊野水木)
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2021/06/28(Mon)
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きょうは、晴れ時々曇って彩雲が見られ、夜に雨が降りました(20.3~27.1.℃/南東風)。
道沿いのクマノミズキ(ミズキ科)に、花が咲いていました。案外にあちこちに、今白い樹花と見ればほぼ当種が、優しい香りを漂わせながら群れ立っていました。本州~九州の他。朝鮮、中国、ヒマラヤ等の山地の谷沿い等に生育する、樹高8-12mの落葉高木です。葉は卵~楕円形で、先は長い鋭尖頭で基部は楔形で全縁。葉身は長さ6-16cm、幅3-7cmで、裏面はやや粉白色で、長さ1-3cmの葉柄があって対生します。6-7月、新枝の先に多数の白色4弁花から成る径8-14cmの散房花序を付けます。10月頃、径5mm程の球形で紫黒色の核果を熟します。青葉山では、川沿い等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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コシアキトンボ(腰空蜻蛉)
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2021/06/27(Sun)
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きょうは、曇り時々雨が降りました(20.0~26.2℃0/南東風)。
沼に、コシアキトンボ(トンボ科)がいました。何故か何匹も飛んでいて、夫々くるくる巡回していましたが、一匹が止まると何故か次々に静止して、一瞬静寂の沼になりました。北海道〜九州の丘陵~平地の林縁の湖沼や緩やかな流れの澱みに生息する、体長40-49mmのトンボです。成虫は5-9月に出現し、溜池等の水面近くを活発に飛び回り、複数個体で縄張り争いもします。雄は全身が黒く、腹部の白い部分が目立ちます。白い部分に黄色味があるのが雌又は若い個体です。青葉山では、周辺池沼等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ウメモドキ(梅擬)
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2021/06/26(Sat)
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きょうは、雨後晴れました(17.4~28.7℃/南南東風)。
道沿いのウメモドキ(モチノキ科)に、花が咲いていました。道に落ちる薄紅の小花に気付いて見上げると、より濃い牡丹色の花々が、練切の寒牡丹の様に群れていました。本州~九州の山地の主に湿り気のある場所に生育する高さ1-2m程の落葉低木です。雌雄異株。長さ2-7cmの葉には毛が多く、縁に小さく尖った鋸歯があります。6-7月、雄株では葉腋に雄花を多数、雌株では雌花を2-4個付けます。雄花は花弁4-6枚で、雄蘂が4-5本、雌花は花弁4-6枚、退化した雄蘂4-5本で、雌蘂が目立ちます。果実は9月頃から赤く熟し、落葉後の冬季も枝に残って目立ちます。青葉山では、湿性地周辺等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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キアシドクガ(黄脚毒蛾)
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2021/06/25(Fri)
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きょうは、曇り時々晴れました(18.6~26.6℃/南南東風)。
道沿いのクマノミズキに、キアシドクガ(ドクガ科)がいました。一時より大分少なくなりましたが、周囲を白蝶の様にひらひら飛び回って、幹に止まると、徐にするすると上の方に登って行きました。朝鮮、中国、シベリアに広く分布し、日本では北海道~四国の山野に生息する前翅長25-29㎜のドクガの仲間ですが、毒はありません。成虫は6-7月に出現し、触角は櫛歯状で黒褐色。名の通り前肢は橙黄色で、中後肢は黒。翅は半透明で白く、前翅の前縁部は個体によって黒い。幼虫は体長約4cm、地は黒く黄色斑が並ぶ毛虫で、ミズキ、エゴノキの葉を食べます。卵で越冬。昼間にミズキの回りを飛ぶ事が多く、時に大量発生しミズキを裸木にしてしまう事もあります。 青葉山ではこの時季、ミズキ周辺等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ケンポナシ(玄圃梨) の花
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2021/06/24(Thu)
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きょうは、曇り時々雨が降り、一時晴れました(17.8~21.8℃/南南東風)。
林縁のケンポナシ(クロウメモドキ科)に、花が咲いていました。生えているのにも気付かなかったので吃驚しましたが、星砂の様な白い花群も赤い果柄も麗しく、近寄れば小虫が飛び交い、栗花にも似た香が漂いました。北海道(奥尻島)~九州の他、朝鮮、中国等の山地の林内に生育する樹高15-20mの落葉高木です。樹皮は暗灰~灰褐色で、大木になると縦に浅く裂け薄く剥がれます。葉は互生し、広卵形で低鋸歯があり、基部から分岐する3主脈が目立ちます。6-7月に枝先から集散花序を出し、淡緑色の小花を多数開きます。花弁、萼辺、雄蕊各5。秋に核果(果肉は殆ど無い)の根元の軸が膨らみ、太く折れ曲がって肉質になり食べられます。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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コマルハナバチ(小丸花蜂)とミヤマタムラソウ(深山田村草)
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2021/06/23(Wed)
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きょうは、曇り時々小雨が降り、夜に雨になりました(17.4~21.3℃/南東風)。
草原のミヤマタムラソウ(シソ科)に、コマルハナバチ(ミツバチ科マルハナバチ亜科)がいました。黒くてお尻の朱い雌(働蜂)もいましたが、黄色い毛玉の様な雄が次々に飛んで来ては、薄紫の背高花穂を揺らしていました。北海道〜九州の山野に生息する多毛で丸こい花蜂。成虫は3-8月に出現し、体長は働き蜂が10-14㎜、雄16mm程、雌16-21㎜で、雄は淡黄褐色の毛で覆われ、腹端にオレンジ色の毛があり、雌は黒く腹端がオレンジ色。雌は春から活動し、巣は梅雨前に解散。雄は、梅雨頃に見られる。各種の花蜜を吸い、幼虫は親から与えられた花粉団子を食べて成長。青葉山でも普通に見られます。ミヤマタムラソウは、本州の中部以北の主に深山に生育する、高さ25-50㎝の多年草。全体に軟毛が目立ち、葉は3出葉又は1-2回羽状複葉で、裂片はやや丸みを帯びる。6-8月、茎先に長さ1㎝程で薄紫の唇形花を穂状に付け、2本の雄蕊が長く突き出るのが特徴。ケナツノタムラソウ。青葉山では極々普通に見られますが、各地で減少、山形、秋田、岩手、福島ではレッドリスト記載の希少種です・・・ ![]() ![]() |
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ノビル(野蒜)
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2021/06/22(Tue)
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きょうは、一日曇りましたした(18.4~22.8℃/南東風)。
川岸のノビル(ネギ科)に、花が咲いていました。 岸沿いにパラパラと生えていて、みんな花付きも良くありませんが、夫々ちかちかと、線香花火の様に弾けていましたけていました。東アジアに広く分布し、日本では北海道~沖縄の日当たりの良い山野の草地に生育する、高さ50-80cmの多年草です。地下に球根を持ち、地上に線形で20-30cmの葉をを数本出します。葉の表面は白い粉を噴きます。5-6月、60cm程で円柱形のの花茎の先に白~薄紫の花を密集させます。花は、長さ数mmの楕円形の花弁6枚からなります。花から種子が出来るものは極稀で、代わりに花序の開花前後に珠芽を着生し、散布されます。地下の鱗茎は葱に似た香りと辛味があり、食用になります。青葉山では、路傍や土手等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ウツボグサ(靫草)
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2021/06/21(Mon)
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きょうは、曇り後晴れました(16.2~24.4℃/南南東風)。
道端に、ウツボグサ(シソ科)が咲いていました。叢にぽっかりと、紫水晶の塊を思わせる花々が、小蜂の飛来で揺れていました。朝鮮、中国等東アジアに広く分布し、日本では全国の日当たりの良い山際の草地等に生育する茎丈10-30cmの多年草です。茎は四角く、葉は対生し、長さ2-5㎝の長楕円状披針形で、少数の低鋸歯があります。6-8月、茎先に長さ3-8cmの花穂を作り、長さ1.5-2cmの紫色の唇形花を密に付けます。下唇は3裂し、中央裂片には歯牙があり、苞は扁心形で縁に毛があります。萼は長さ7-10mmで、上唇は先が切形で低い3歯があり、下唇は2裂します。果実は4分果で、長さ約1.6mm。花後は走出枝を出して増殖します。青葉山では、明るい道端や草原に見られます・・・ ![]() ![]() |
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エゾアジサイ(蝦夷紫陽花)
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2021/06/20(Sun)
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きょうは、大体晴れました(17,4~26.9℃/北北西風)。
川岸に、エゾアジサイ(ユキノシタ科)が咲いていました。梅雨入りの翌日ですが良く晴れた空の下、青空を貯めた様な花が、あちらこちらに綻び始めていました。北海道~九州に分布し、主に日本海側の深山の沢沿い等、やや湿った場所に生育する、高さ1-2mの落葉低木です。葉は、先の尖った楕円形で、粗い鋸歯があり対生し、葉柄は長さ2-5㎝、葉身は長さ10-20㎝。6-8月、青~青淡色の小さな両性花の周りに花弁4枚の装飾花を付けます。青葉山では、川や沢沿い等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ネズミモチ(鼠黐)
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2021/06/19(Sat)
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きょうは、一日雨が降ったり止んだりでした(18.9~20.9℃/南風)。
道沿いのネズミモチ(モクセイ科)に、花が咲いていました。雨に打たれて叢に垂れ下がり、濡れた麦粒(雄蕊)が散らばっていました。本州(関東以西とされる)~沖縄等の山地~低地の明るい場所に生育する、高さ約3-5mの常緑低木です。良く横枝を出して、塊状の樹形になり、茎は灰褐色で表面に多数の粒状皮目が出るのが特徴です。長さ4-8cmの葉は対生し、楕円~広卵状楕円形で厚く、表面には艶があります。6-7月、枝先に長さ5-12cmの円錐形花序を出し、径5-6mmの多数の白花を付けます。花冠は筒状漏斗形で、先は4裂し反り、雄蕊と花柱が突き出ます。果実は長さ8-10mmの棒状に近い楕円形で、初め緑で後に粉を吹いて黒く熟します。青葉山周辺では、植栽木の他、鳥による播種と思われる小木があちこちに見られます・・・ ![]() ![]() |
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バイカツツジ(梅花躑躅)
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2021/06/18(Fri)
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きょうは、大体曇りました(17.0~.24.4℃/東南東風)。
道沿いに、バイカツツジ(ツツジ科)が咲いていました。と言っても、葉の下に隠れていて、普通に歩いていては全く見えず、屈んで覗けば、真白い梅雨時の代表花が、案外に数多く見られました。北海道南部~九州の山地の林内に生育する、高さ1-2m程の落葉低木です。枝は良く分岐し、葉は互生して枝先に輪生状に集まります。葉身は楕円~広楕円形で、葉の表面には毛が散生し、裏面は葉脈に沿って腺毛があります。6-7月、新葉の下に2cm程の花を1~数個横向きに咲かせます。冬芽は長楕円形で頂生側芽が多く、芽鱗は艶があり、蒴果は、5㎜程の球形で腺毛があり、熟すと5裂して種子を出します。 青葉山では普通に見られますが、全国的に減少しています・・・ ![]() ![]() |
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シマヘビ(縞蛇)
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2021/06/17(Thu)
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きょうは、曇り時々雨が降り、後晴れました(18.4~24.0℃/東風)。
道端に、シマヘビ(ナミヘビ科)がいました。雨後の日光浴か、藪に絡まる葛蔓に巻き付きながら、只管じっとしていました。北海道~九州の低山~平地の、水辺、草原、耕地、森林周辺等に生息する、全長80-150cmの蛇です。無毒ですが気性は荒く、カエル等両生類、トカゲ、小ヘビ,小鳥,ネズミ等を捕食します。成体の胴の背面には、名の由来の4条の黒褐色の横縞模様が走り、幼蛇は茶褐色で、横縞模様があります。7-8月に10-20個程を産卵し、40-50日で孵化。青葉山では、草叢等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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マタタビ(木天蓼)
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2021/06/16(Wed)
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きょうは、曇って一時小雨が降りました(18.9~26.0℃/東南東風)。
道沿いのマタタビ(マタタビ科)に、花が咲いていました。藪を覆い尽くす様な白い葉が目立ちますが、近寄れば、葉裏には梅にも似た花が無数に下がり、そこら中甘い香りに満ちていました。北海道~九州の他、クリル、サハリン、朝鮮、中国等の、山地に生育する雌雄雑居性の落葉蔓植物です。葉は互生し葉柄があり、楕円形で細鋸歯を持ちます。6-7月、径2cm程、花弁5の白花を下向きに咲かせ、雄株には雄蕊だけの雄花を、両性株には雄蕊と雌蕊を持つ両性花を付けます。花弁のない雌蕊のみの雌花を付ける雌株もあります。花を付ける蔓の先端部の葉は、花期に白化し、送粉昆虫を誘引する印となると考えられています。青葉山では普通に見られ、梅雨時には白葉が目立ち、花弁6枚の者も見られます・・・ ![]() ![]() |
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ヤマホタルブクロ(山蛍袋)
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2021/06/15(Tue)
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きょうは、晴れ後曇って、俄雨がありました(19.4~25.0℃/南東風)。
道端に、紅白の蛍袋が咲いていました。別株のヤマホタルブクロ(キキョウ科)でしたが、愛らしく仲良く並んで、何かお目出度い感じがしました。東北南部~近畿東部の山地の林縁等に生育する、草丈20-80㎝の多年草で、ホタルブクロの日本固有の変種です。茎には粗毛が生え、根生葉は基部が円~心形で花期には枯れて無くなり、茎葉は互生し、葉身は長さ5-8㎝の三角に近い卵形。長い葉柄に翼があります。6-7月、花茎頂に濃赤紫~白色の花を数個下げます。 花冠は長さ4-5㎝の鐘形で、先が浅く5裂し、内面に斑点、長毛があります。萼筒の先は5裂し、波打ち、湾入部分が膨らみます。 基本種のホタルブクロでは、萼片間に葉状の付属体があり、後方に強く反り返ります。 果実は蒴果で、種子に狭い翼があります。青葉山では、林縁等の所々に見られます・・・ ![]() ![]() |
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コムクドリ(小椋鳥)
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2021/06/14(Mon)
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きょうは、曇り時々晴れました(19.8~26.9℃/北風)。
木々の梢に、コムクドリ(ムクドリ科)がいました。近くで営巣しているのか、赤茶斑の雄が、曙杉や檜の天辺に止まって、キュルキュルキュルキュル…盛んに鳴いていました。フィリピン、ボルネオ北部等で越冬し、日本(北海道、本州北部)やクリル、サハリン南部に夏鳥として渡来し、山地~平地の明るく開けた林等に生息・繁殖します。体長19cm程。雄は頭~喉が淡黄白色で、頬~耳羽後方に茶色い斑が目立ち、背中、肩羽、翼は黒く、体の下部はややくすんだ淡黄白色。雌は、頭~胸が灰褐色で、雌雄共に嘴と脚は黒。雑食性で、樹上で昆虫類やクモを捕食したり、木実を採食します。樹洞の他、屋根の隙間、石垣等に営巣します。青葉山では、春~秋に川沿い等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ネジキ(捩木)の花
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2021/06/12(Sat)
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きょうは、晴れ時々曇りました(17.9~26.8℃/南東風)。
道沿いのネジキ(ツツジ科)に、花が咲いていました。目の前に枝が垂れ下がり、純白の花が暖簾状に連なって、木漏日に微香散らしながら、きらきら揺れていました。本州~九州の他、中国等の山地~低地に生育する、高さ5-9mの落葉小高木です。樹皮は灰黒褐〜褐色で縦に裂目が入り、薄く剥がれ、名の通り、成木は幹が捩れるのが特徴です。若枝は黄緑色又は赤褐色。葉は互生し葉身は長さ5-10㎝、幅2-6㎝の広卵〜卵状楕円形で先は尖り、基部はやや心形で全縁。5-6月に、前年枝から総状の枝を出し、白い小花を下向きに咲かせ、時に花冠先が淡紅色を帯びるものもあります。花冠は長さ8-10㎜の壷型で、浅く5裂し、外面には細毛が散生し雄蕊10。蒴果は長さ3-4㎜のやや扁平な球形で、5筋があり、上向きに付きます。青葉山では、林縁や赤松林等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() 明日(6/13は観(視)察会↓、例年の梅雨時の花は早くも散ってしまいましたが、スイカズラ、イチヤクソウ、ネジキ、アワブキ、ヤマボウシ等の花々を愛でつつ、花等に集まる昆虫達、キビタキ、オオルリ、ホトトギス等夏鳥の囀りも楽しみましょう・・・ ☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です (二月・八月は、「会」としてはお休みします) ★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 ★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 ★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! ☆青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店、宮城NPOプラザ(榴ヶ岡)等で販売していますが、お求めになりたい場合は、: cheb@live.jp まで。 ☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「声」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ★オオタカの営巣地を守ろう!! ![]() ![]() ![]() ![]() |
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ウメガサソウ(梅笠草)
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2021/06/11(Fri)
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きょうは、大体晴れました(17.8~26.1℃/南南東風)。
道沿いに、ウメガサソウ(イチヤクソウ科)が咲いていました。今年は案外数多く、白磁の様な梅傘を下向きに、仄かな灯を点していました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、クリル、サハリン等の、山地や海岸のやや乾いた林下に生育する、高さ5-15㎝の常緑多年草、又は草本状半低木です。菌従属性を持つ混合栄養植物で、葉は常緑で長さ2-3.5㎝、長楕円形で艶があり輪生状に付き、葉先は尖り鋭鋸歯があります。6-7月、茎先に径1㎝程の白花を1輪(稀に2輪)下向きに付け、中心部は淡紅色に染まります。雄蕊10、雌蕊1で、花冠は5裂します。晩夏に円盤形の蒴果を付け、翌年まで残ります。青葉山では、林縁等の所々に見られます・・・ ![]() ![]() |
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アワブキ(泡吹)
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2021/06/10(Thu)
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きょうは、大体晴れました((16.8~263℃/南東風)。
道沿いのアワブキ(アワブキ科)に、花が咲いていました。樹冠全体に樹氷原を思わせる真白い花序を立てていましたが、その足下には(届く場所ではありませんが)、葉巻の様なアオバセセリの巣があって、観察が楽しみになりました。本州~九州の他、朝鮮、中国等の山地の谷筋等に生育する、樹高10m程の落葉中高木です。樹皮は灰褐色で、若枝には褐色の伏毛があります。葉は互生して枝先に集まり、長さ8-25cmと大きく、20-27対の葉脈(側脈)が平行に出るのが特徴です。6-7月、枝先の円錐花序に黄緑色の花を多数咲かせます。花径は約3㎜で、花弁は5個。秋に径4-5mmの赤い果実を付けます。青葉山では、沢沿い等に普通に見られ、スミナガシやアオバセセリ等の食草にもなっています・・・ ![]() ![]() |
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イガタツナミソウ(伊賀立浪(波)草)
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2021/06/09(Wed)
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きょうは、大体晴れました(16.3~29.1℃/南東風)。
道沿いに、イガタツナミソウ(シソ科タツナミソウ属)の群落がありました。林床の一角に広がる青花の群れは、波立つ大海原とも、跳飛ぶ海豚群をも彷彿させて、胸を揺さぶられました。宮城以南の本州・四国の、山地のやや湿った林内等に生育する、草丈20-40㎝の多年草です。葉は広卵~卵心形で、縁に円い鋸歯があります。6月頃に咲く花は、茎頂の花序に疎らに一方向に偏って付き、長さ2㎝程の花冠は淡紫色で、基部から直角に曲がって立ち上がります。タツナミソウの仲間は皆似ていますが、全体にやや不揃いの開出毛が密生し、節間が葉より長い事等が特徴です。宮城県南部が北限な上に生育地が減少していて、県レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。この青葉山が、最北限の自生地ではないでしょうか・・・ ![]() ![]() |
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コケイラン(小蕙蘭)
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2021/06/08(Tue)
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きょうは、曇り後晴れました(18.2~24.5℃/北西風)。
林床に、コケイラン(ラン科)が咲いていました。この処、あちこちの自生地が失われているのですが、健在群落の、優しい鬱金の花陰に出逢うと、こちらまでほっと、温かな気持ちになります。北海道~九州の他、カムチャッカ、サハリン、朝鮮、中国等の山地~低地のやや湿った林内に生育する、高さ30-40cmの多年草です。葉は披針形で2本あり、5-6月、茎頂の花序に黄褐色の花を総状に多数付けます。萼片と側花弁は長さ1cm程で、披針形の黄褐色。唇弁は白く紅紫色の斑点があり、基部から3裂して中央裂片が大。青葉山では比較的普通に見られますが、全国的に激減していて、秋田、福島等多くの都府県レッドリストに記載されています・・・ ![]() ![]() |
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ゼンテイカ(禅庭花)
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2021/06/07(Mon)
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きょうは、晴れ時々曇りました(19.4~26.7℃/南南東風)。
道沿いに、ゼンテイカ〔ワスレグサ科/別名ニッコウキスゲ(日光黄菅)〕〕が咲いていました。既に終わりかけの自生地も多いのですが、何時もと違い思わぬ所で出会う、檸檬色の花々にはとても感動させられます。北海道~本州中部以北の亜高山~低地の草地、湿原等に生育する多年草です。葉は幅2㎝、長さ50-80cmの細長い線形で、2列に展開します。5月末頃から、高さ60-80cmの花茎の先に橙黄色で喇叭状の花を3-10個付けます。果実は長方形、長さ約3㎝、直径1.4㎝の蒴果で3室に分かれ、熟すと割れて黒い種子が散ります。青葉山では、所々に群落が見られます・・・ ![]() ![]() |
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サイハイラン(采配蘭)
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2021/06/06(Sun)
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きょうは、良く晴れました(16.8~26.1℃/南東風)。
道沿いに、サイハイラン(ラン科)が咲いていました。あちこちに、一見地味な蘭が一つ二つとありましたが、花を辿ると藪影に大群落が、木漏れ日を浴びて咲き乱れていました。日本全土の他、ヒマラヤ、中国、朝鮮、サハリン等の、山地の湿潤な林床等に生育する多年草です。偽球茎は卵形。越冬性の葉は普通1枚で、狭長楕円形で革質、長さ15-35cm、幅3-5cmで先端は尖り、基部は鞘状に茎を抱きます。5-6月、直立する高さ30-50cmの茎先に総状花序を付け、主に淡紫褐色の花を10-20個下向きに付けますが、花色は紅紫~黄褐色と変異に富みます。萼片と側花弁は線状披針形で長さ3-3.5cm、幅4-5mm、唇弁は長さ3cmで紅紫色。青葉山では、林床のあちこちに単生又は小~大群落を作っています・・・ ![]() ![]() |
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カザグルマ(風車)
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2021/06/05(Sat)
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きょうは、晴れました(16.1〜24.8℃/南南東風)。
藪影に、カザグルマ(キンポウゲ科)が咲き残っていました。年々花期が早まり見頃は過ぎて、しかも、今年はイノシシ(や人間)の影響で主たる自生地が荒廃し、寂しい限りなのですが、生き残った花々が時期をずらしながら開花し、存在感ある真白い大花を開かせていました。日本の本州~九州の他、中国東北、朝鮮等の山地の林縁等に生育する蔓性多年草(又は落葉低木)です。茎は木質、葉は羽状複葉で、長さ2-6㎝の小葉は3-5個あり、卵形で先は尖ります。6月頃、径7-12㎝の大きな花を上向きに咲かせます。花弁に見える萼弁は普通8個ですが変異があり、色は白又は淡紫色。中心に雄蕊と雌蕊が固まって付きます。全国的に開発や乱堀によって激減し、環境庁レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定。青葉山が開発の危機に晒されていた1996年には、「工事中止」の大きな力になってくれました。その後又「藪刈り」や「松枯れ対策」等で何か所もの貴重な自生地が失われています、この仙台の宝を、しっかり後世に引き継ぎたいものです・・・ ![]() ![]() |
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オオヨシキリ(大葦切)
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2021/06/04(Fri)
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きょうは、良く雨が降り、風の強い一日でした(17.6~20.4℃/南南東風)。
川の中洲に、オオヨシキリ(ヨシキリ科)がいました。雨降る中、口にも雨滴が入っているだろうに、真赤な喉をア大きく開けて。ゲゲシゲゲシと懸命に鳴き続けていました。ユーラシア大陸の温帯で広く繁殖し、日本には夏鳥として渡来し、北海道〜九州の主に河岸等の葦原に繁殖する、全長18cm、翼長26cm程のヨシキリです。上面はオリーブ色がかった茶褐色、下面は淡黄色で、顔面の淡黄色の細い眉斑が目立ちます。繁殖期の雄は葦の穂先や低木の枝先に止まってギョギョシ、ギョギョシ等と終日囀り、口の中の橙赤色が良く目立ちます。 昆虫類や、クモ、カタツムリ、蛙等の小動物を採餌。産卵期は5-8月で、3-6卵を産み、抱卵日数は12-14日、巣立ちまでの日数は13-14日。 以前は、河川管理等で消失した仙台市の鳥・カッコウの托卵の対象とされてきましたが、当種も、葦原の激減により減少しています… ![]() ![]() |
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キンラン(金蘭)
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2021/06/03(Thu)
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きょうは、晴れ時々曇りました(16.1~25.0℃/南南東風)。
林下に、キンラン(ラン科)が咲き残っていました。何故か今年は咲きが良くて、案外あちこちで見られましたが、皆健気に藪影にひっそりと、金の煌きを放っていました。本州以南の他、朝鮮、中国等の、山地や丘陵の林下に生育する多年草です。葉は狭楕円形状で長さ10cm前後、縦方向に皺が多く、柄は無く茎を抱き、7-8枚が互生します。5-6月に高さ30-70cmの花茎先に径1cm程の鮮黄色の花を総状に付けます。花は全開せず、半開きのままで、花弁は5枚で3裂し、唇弁には赤褐色の隆起があります。開発や野生蘭ブームに係わる乱堀等で激減(当種は、菌根性樹木・菌根菌と三者共生系を構築しないと生育できず、当種のみを移植しても、必ず枯死)。環境庁レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)(宮城県版では絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN))に指定されています。幸い青葉山では数多くの自生地がありましたが、開発、松枯対策や、"藪刈り"の度に失われて、激減、自生地保護は喫緊の課題です・・・ ![]() ![]() |
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チガヤ(茅萱)の花
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2021/06/02(Wed)
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きょうは、曇り後晴れました(16.5~24.5℃/南南東風)。
川沿いの土手で、チガヤ(イネ科)の花が咲いていました。赤紫の葯が揺れ、吹き上がる手花火の様に、火花を散らしていました。アジア中西部~アフリカ、オーストラリアに広く分布し、日本では北海道~沖縄の日当たりの良い、少し湿った山野に群生する高さ30-80cmの多年草です。葉は長さ20-50cmの線形で、縁はざらつきます。5-6月、葉に先立ち、茎先に長さ10-20cmの円柱状の花序を出し、小穂基部には白い絹毛が密生し、赤紫色の葯と柱頭が目立ちます。古くから親しまれ、若い穂は噛むと甘く、地下茎の新芽も食用になり、茎葉は屋根を葺き、成熟した穂は火口に使われました。青葉山周辺では、川沿いの草原等に群生しています・・・ ![]() ![]() |
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シロバナタツナミソウ(白花立浪草)
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2021/06/01(Tue)
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きょうは、晴れ後曇りました(14.7~21.8℃/南南東風)。
道沿いに、シロバナタツナミソウ(シソ科タツナミソウ属)が咲いていました。イガタツナミソウのある所で、青い波も良いですが、高く立つ白波も趣があって、清しいものでした。タツナミソウ(イガタツナミソウと思われる)の白化品種で、全国の山野の林縁や丘陵地の日当たりの良い場所に生育する、草丈20~40㎝の多年草です。5~6月に茎頂に白く、シソ科独特の唇型の花を穂状に付けます。基本種が希少なだけに、当品種はより希少と思われます… ![]() ![]() |
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