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ベニイグチ(紅猪口)
2021/08/31(Tue)
   きょうは、大体晴れました(23.0~29.2℃/北西風)。
   道沿いの林床に、ベニイグチ(イグチ科)が生えていました。遠目にも、赤いパンケーキかマカロンの様で、目立っていましたが(何の為に?)、近寄って下から覗くと、檸檬色の管孔と柄の紅い網目がとても特徴的でした。夏~秋、全国のアカマツ・コナラ林、シイ・カシ林等の地上に発生します。傘は5-13㎝で、半球~平たい饅頭形に開きます。表面は平滑で、湿時多少粘性があり、赤紫~帯褐赤色。柄は6-13㎝で、下部は膨らみ表面は傘と同色で、網目模様があり細点に覆われます。肉は淡黄色、傷ついても変色しないか、微かに青変します。管孔は黄色くて柄に直生からやや上生します。食べている方もいますが食毒不明で、中毒例もある様ですから要注意です。青葉山では、落葉樹林下に比較的普通に見られます・・・
ベニイグチ マントへの道
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チラカゲロウ(ちら蜻蛉)
2021/08/30(Mon)
  きょうは、俄雨後晴れ時々曇りました(22.3~31.0℃/北風)  
  道沿いの青木の葉裏に、チラカゲロウ(カゲロウ目チラカゲロウ科)が止まっていました。木漏れ陽を浴びて、赤いお腹に、白く長い尾と透き通る翅がキラキラ光って、まるで森の妖精の様でした。北海道〜沖縄まで日本全国の、河川の上流〜下流域の河岸に広く分布に広く生息する、体長16~18 ㎜、翅開長36~40 ㎜の蜻蛉の仲間です。成虫は5〜10月に二回発生し、体色は赤褐色で前肢は黒く、中・後肢は黄白色、翅は透明です。尾は2本で、白くて基部は褐色です。幼虫は河川の流れの速い早瀬、平瀬に多く生息し、体色は黒褐色で、体長約18 mmの紡鐘型、背面中央に淡色の縦縞が入り、鰓は卵形で腹部に7対ずつあり、小鰓の基部と前肢に総状の糸状鰓があります。主にデトリタス(生物体の破片・死骸・排出物・分解産物など)や藻類を摂食します。青葉山では、川沿い等で極普通に見られます…
チラカゲロウ 一瞬の夕焼
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カルガモ(軽鴨)の雛
2021/08/29(Sun)
 きょうは、良く晴れました(20.9~30.4℃/南東風)  
 沼に、カルガモ(カモ科)の雛がいました。大分大きく、親の半分程までになっていましたが、兄弟達の影は無く一人ぼっちで、とても寂しそうに見えました。アジア東部~東南部に広く分布し、日本では本州以南の山地~平野の水辺に広く生息する留鳥で、北海道では夏鳥です。体長60cm程。全身茶褐色で、顔は白っぽく2本の黒線があり、翼鏡は青く光沢があります。嘴は黒くて先が黄色く、脚は燈黄色です。雑食性ですが、草、種子等が主食です。青葉山周辺では、川沿いや池沼等で一年中最も普通に見られるカモです・・・
カルガモの雛. 青空と青山
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ミヤマママコナ(深山飯子菜)
2021/08/28(Sat)
  きょうは、晴れ後曇りました(23.0~31.7℃/南風)。
  道端に、ミヤマママコナ(ゴマノハグサ科)が咲いていました。ここは赤みの濃いものが多く、小さいけれど、遠目にも緋衣草の様に艶やかでした。北海道西南部~本州の、深山の林縁や草地、亜高山帯に生育する、高さ20-50㎝の一年草・半寄生植物です。長卵形て゜葉柄のある葉は洋紙質で対生し、乾燥すると黒褐色に変色します。8-9月に、紅紫色の花を咲かせ、花喉両側には黄色み帯びた斑紋が2個あります。苞葉は葉状で、縁にはママコナの様な鋸歯がありません。名は、主に深山に咲くママコナの意。青葉山では、6-7月に咲くママコナとほぼ同所等、少し乾いた林縁等で見られます・・・
ミヤマママコナ 蜘蛛の巣
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アカソ(赤麻)
2021/08/27(Fri)
  きょうは、晴れ時々曇って、暑くなりました(24.8~33.6℃/南東風)。
  森の草原に、アカソ(イラクサ科ヤブマオ属)の花が咲いていました。霜や塩の結晶にも見える、モール状の雌花序が沢山立って、夕風にゆらゆら揺れていました。北海道~九州の他中国に分布し、山野の林縁や谷筋等のやや湿った場所に生育する、高さ50-80cmの多年草です。名の通り、茎と葉柄は赤くなります。葉は対生で粗い鋸歯があり、明瞭な脈が3本あって、葉先が深く切れ込んで3裂し、中央裂片が尾状に尖るのが特徴です。8-9月に、茎先に雌雄同株の尾状花序を形成し、淡黄白色の雄花序を下方の葉腋に、赤みを帯びた雌花序を上方の葉腋に咲かせます。名は、茎等が赤味を帯びる麻(ソ)に似た草の意。青葉山では、湿り気のある道端等に普通に見られます・・・
メヤブマオ 晩方の空
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ボタンヅル(牡丹蔓)と ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)
2021/08/26(Thu)
    きょうも、曇り時々晴れて、蒸し暑くなりました(24.6~33.0℃/南東風)。
   道端に、ボタンヅル(キンポウゲ科)が咲いていました。林縁の灌木を覆う様に、純白の花群が4-5mも続いていて銀河を思わせましたが、そこにはヒメウラナミジャノメ(タテハチョウ科) 等沢山の虫も群れて賑やかでした。本州~九州の他、朝鮮、中国等の日当たりの良い所に生育する、有毒の蔓性多年草。蔓の長さは2-4m程になり、長い葉柄を持つ葉は1回3出複葉で対生し、小葉は長さ3-6cmの卵形で縁は鋸歯状になる。8-9月、茎先や葉腋から3出集散状の花序を出して、径1.5-2cmの白花を多数咲かせる。痩果は長さ約4mmの卵形で、開出毛があり、その先に1-1.2㎝程の羽毛状花柱が残る。青葉山では、林縁や草原等に普通に見られます。牡丹蔓は、北海道~九州の、草原や明るい林内等に生息する小型のジャノメチョウ。成虫は前翅長18-24mmで、後翅の裏面には蛇の目紋が左右各5つずつ付く。4-9月に出現し(1-2回発生)様々な花の蜜を吸う。幼虫の食草は、チジミザサ、ススキ等のイネ科植物各種で、幼虫のまま越冬。青葉山では、林内外で普通に見られます・・・ 
  タマゴタケ(テングタケ科)が一杯出ていました…
ボタンヅルとヒメウラナミジャノメ タマゴタケ
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カブトムシ(兜虫)♀
2021/08/25(Wed)
  きょうは、雨後上がって、晴間もありました(22.0~31.6℃/南風)。
  樹液の出ている小楢に、カブトムシ(コガネムシ科)がいました。雌でしたが大きくてどっしりと、とても存在感がありました。北海道~沖縄等の広葉樹林に生育します。雄は角を除く体長が30-54mm、雌は30-52mm程。成虫は6-8月に出現、日没後活発に飛翔し、ナラ、クヌギ等の樹液に集まります。雌は8月中頃から腐葉土や朽木中等に産卵、10日程で孵化し、幼虫で越冬します。翌年7月頃蛹化し、約20日間で羽化します。開発等で全国的に減少していますが、青葉山では、樹液や外灯に集まる姿が見られます・・・
カブトムシ♀ 鷹の影
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ヤブハギ(薮萩)
2021/08/24(Tue)
  きょうは、晴れ後曇って、午後から雨になりました(21.8~25.7℃/南南東風)。
  道沿いに、ヤブハギ(マメ科)が咲いていました。と言っても既に実になっているものも多く、薄紅色の小花や蕾に果実が混じって、皆雫や雨粒の様に跳ねていました。北海道~九州の、山地の林内や林縁に生育する高さ60〜100㎝の多年草です。ヌスビトハギ(盗人萩/果実が盗人の足跡に似るため)の変種で、葉や花、果実は良く似ていますが、より林地を好んで北方に多く、茎は殆ど枝分かれせずにの中央から下の方に密集し、葉裏が白っぽいのが特徴です。葉は互生で長さ4〜6㎝狭卵形の3小葉からなり、先は次第に細くなり裏は淡緑色。8-9月、茎先に細長い総状花序を成し、蝶形で長さ3〜4㎜、淡紅色の花を疎に付けます。節果には短柄があり、半月形小節果2、鉤状毛があり、動物等にくっ付いて運ばれます。青葉山では、明るい林内に見られます…
ヤブハギ 対岸の放山
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ツゲノメイガ
2021/08/23(Mon)
  きょうは、晴れたり曇ったりで、俄雨もありました(22.9~31.7℃/西北西風風)  
   道端の草藪から蛾が飛んで、追い駆けると、何かの葉裏にツゲノメイガ(ツトガ科ノメイガ亜科)がいました。黒で縁取られた螺鈿の様な翅は透き通り、光が当たると煌きました。朝鮮,中国,インド等に分布し、日本では北海道〜沖縄の山野に生息する、開張28mm程の蛾、ノメイガの仲間です。成虫は6-8月に2-3回出現し、体色は中央が白く半透明で、周囲が黒い帯で縁どられた翅を持ち、前翅の前縁に白小紋があります。幼虫は、名の通りのツゲやイヌツゲ、クサツゲ、セイヨウツゲ等ツゲ属の葉のみを食べます。幼虫で越冬。生垣等にされるツゲ類を食害することから、害虫とされ嫌われています。青葉山では、葉上等に普通に見られます・・・
ツゲノメイガ 西の山はるか
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オトコエシ(男郎花) とシマサシガメ(縞刺亀)
2021/08/22(Sun)
 きょうは、曇り後晴れました(23.3~27.4℃/南風)   
 林縁の草原に、オトコエシ(オミナエシ科)が咲いていました。遠目からも真白い花が涼しげでしたが、近寄るとシマサシガメ(カメムシ目サシガメ科モンシロサシガメ亜科)がいて、花に寄る獲物を待伏せしている様でした。本州〜九州の山野に生息する体長13-16mmのやや細身のカメムシの仲間。成虫は6-8月に出現し、全体に黒く、腹部の側部と脚が白黒の縞模様になるのが特徴。他のサシガメ類同様に肉食性で、肉食性で、ハムシ等の小甲虫、チョウ、ガの幼虫等他の昆虫を捕らえ、口吻を突き刺して体液を吸う。不完全変態(小変態)で、幼虫で越冬。名は、縞模様のある刺亀(刺す亀虫)の意。男郎花は、北海道~九州の山地~低地の日当たりの良い草地等に生育する高さ60-100㎝の多年草。葉は対生し、普通は羽状に裂け、毛が多く鋸歯がある。茎上部で分枝し、8-10月に枝先に散房状花序を作り、径約4㎜の白花を多数付ける。花冠は5裂し、雄蘂4個、花柱1個。果実は長さ約3㎜の痩果で、翼がある。青葉山では、林縁や草原等に普通に見られます・・・
オトコエシとシマサシガメ 追廻の空
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アカイボカサタケ(赤疣傘茸)
2021/08/21(Sat)
   きょうは、晴れ後曇って晩方に雨が降りました(22.8~27.1℃/南東風)   
  道沿いに、アカイボカサタケ(イッポンシメジ科)が生えていました。枯倒木の根の間から、赤く美しい身を顕示するかの様に背伸びしていました。東~東南アジア、北~中米やマダガスカル等に分布し、日本では夏~秋に、全国の各種林内等の腐葉、腐植上に発生する小型菌です。全体に朱紅~肉色で、柄は繊維状でしばしば捩れます。傘は径1-4㎝の円錐~円錐鐘状で、中心に突起があり、名の由来になっています。湿時傘周辺部に放射状の線が現れ、襞はやや疎ら。柄は長さ5-10㎝で中空。食毒不明。青葉山では、赤、黄、白の近似3種が、林内に普通に見られます・・・
アカイボカサタケ 坂から
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センニンソウ(仙人草)とルリシジミ(瑠璃小灰蝶)
2021/08/20(Fri)
    きょうは、晴れ後曇りました(23.2~29.5℃/南東風)。
   道端に、センニンソウ(キンポウゲ科)が咲いていました。未だ蕾が多いのですが、開いた白花にはルリシジミ(シジミチョウ科)が止まって、美味しそうに吸蜜していました。北海道~九州の日当りの良い山野に生育する、多年・半木本性の常緑蔓植物。長く茎を伸ばし、節毎に葉を対生。葉は小葉3-5枚の羽状複葉になり、小葉は卵状楕円形で草質、葉柄が他の植物の枝等に絡み付きながら生長。8-9月、葉腋から三出状の散房花序を出し、径2-3cmの白い小花を多数咲かせる。4枚の花弁に見えるものは顎片で、十字型に開く。果実は長さ7-10㎜で、花柱が長く成長して長毛を生じる。青葉山では、林縁等の所々で見られます。ルリシジミは、北海道~沖縄の山地~低地の明るい草地等に生息。前翅長12-19mmで、雄の翅の表面は瑠璃色、雌は外縁部が黒褐色、裏面は白地に黒斑がある。年3-4回、3-11月に現れ、成虫は地面で吸水したり、花で吸蜜。幼虫はマメ科、バラ科、タデ科、ミカン科等の、主に花や蕾、実を食べ、蛹で越冬。 青葉山では、林縁の草地等で普通に見られます・・・
ルリシジミとセンニンソウ 流れる雲雲
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ホソバウンラン(細葉海蘭)とブチヒゲカメムシ(斑髭亀虫) 
2021/08/19(Thu)
   きょうは、大体晴れました(21.8~24.6℃/南東風)。
   川岸の道端に咲くホソバウンラン(ゴマノハグサ科ウンラン属)が咲いていました。花園を成す檸檬色の花を覗くと、案外あちこちにブチヒゲカメムシ(カメムシ科)がいて、滅紫の体に、名通りの髭と縁の黒白斑がお洒落でした。ユーラシア大陸に広く分布し、日本では北海道〜九州の山野に生息する、体長10-14mmのカメムシ。成虫は4-10月、東北等では年2回、西日本では年3回発生。幼虫の食草はマメ科、キク科、ナス科、ウリ科、ダイコン、ゴマ、ニンジン、ゴボウ、イネ等。特にマメ科植物を好み、野菜ではダイズ、イネ、ゴマ、トマト、ニンジン、ネギ、ゴボウ等の害虫として知られる。名は、触覚が白黒のブチである事に由来。細葉海蘭は、ユーラシア大陸に広く分布し、日本には20世紀初頭に観賞用として輸入され、全国の道端や草地等に広く野生化する帰化植物の多年草。葉は互生し、葉身は5cm程の線形。茎は直立し高さ30-100㎝。6-9月に茎上部に総状花序を出し、2cm程の唇形の淡黄色の花を付ける。青葉山では、車道沿い等に見られます・・・
ブチヒゲカメムシ 日没直前









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ツリガネニンジン(釣鐘人参)
2021/08/18(Wed)
   きょうは、曇り後晴れました(21,7~30,0℃/南東風)。  
   道端に、ツリガネニンジン(キキョウ科)が咲いていました。急に又暑くなった森の草叢に、薄紫の小さな釣鐘が風に震えて、とても涼し気な秋の風情でした。北海道~九州の他、サハリン、クリル等の、山地の草原、林縁や池・川の堤等に生育する茎高0.4-1mの多年草です。茎は殆ど分枝せず、切ると乳液が出ます。根生葉は丸く長柄がありますが、その後の茎葉は長さ4-8㎝の卵状楕円形で鋸歯があり、楕円形で葉柄が殆ど無い、3‐4枚の輪生葉となります。8‐10月、茎頂に円錐形の花序を出し、1~数個の花が輪生してやや下向きに付きます。鐘形の花冠は淡紫~白く、長さ1.5-2㎝、で 先は5裂してやや広がり、花柱は花冠よりやや突き出し、先が浅く3裂します。萼裂片は線形で長さ3-5㎜、縁に1-4個の小鋸歯があります。青葉山では、 明るい草地等に見られます…
ツリガネニンジン_叫ぶ狼雲
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サビカミキリ(錆天牛・髪切虫・蠰)
2021/08/17(Tue)
   きょうは、一日雨が降ったり止んだりでした(17.9〜22.0℃/南東風)。 
   外灯のある軒下に、サビカミキリ(カミキリムシ科クロカミキリ亜科マルクビサビカミキリ属)がいました。初め何時ものクロカミキリと思いましたら大分立派で、オオクロカミキリかとも思いましたが胸が丸くて、当種と判りました。中国北東部、朝鮮等に分布し、日本では北海道〜九州の山地〜低地の林内等に生息する、体長10~27㎜のカミキリムシです。成虫は6~9月に出現し、体色は黒褐〜赤褐色で、雄の触角は上翅端の約3/4,雌は上翅のほぼ半分。前胸背板は丸みを帯び、顕著な陥凹はありません。夜行性で灯火にも飛来し、各種針葉樹(主にマツ科)食し、幼虫は材部を食べます。オオクロカミキリに似ますが、前胸部に凹みはありません。名は、赤褐色型を錆に準えました。別名はムナクボカミキリだとか・・・
サビカミキリ 青葉山・追廻と広瀬川
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ワキグロサツマノミダマシ(偽脇黒薩摩の実)
2021/08/16(Mon)
   きょうは、一日曇って夜に雨が降り出しました(18.0〜21.6℃/南東風)。
   道沿いの藪に、ワキグロサツマノミダマシ(コガネグモ科)がいました。葉っぱの真ん中でじっとしていましたが、鮮やかな青豆の様な腹が、きょうは緑の座布団にも見えて、可笑しくなりました。北海道~沖縄 の山野に生息する雌8-10mm、雄7-8mm のクモです。腹部の背面は緑色で、名の由来の脇と腹側は濃い黒~茶褐色。7-9月に出現し、夜間に円網を張って虫を捕食しますが、日中は網を畳んで葉上で休んでいます。 近似のサツマノミダマシはそっくりですが、腹部前方付近が黄色くなります。名は、サツマ(ハゼノキの別名)の実に似ている事に由来します。青葉山では、葉上等で普通に見られます・・・
ワキグロサツマノミダマシ 山道から
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マイコアカネ(舞妓茜)♂
2021/08/15(Sun)
 きょうは、雨後曇って、晴間もありました(16.9〜20.6℃/北北西風)。
 道端の薄に、既に赤くなったマイコアカネ(トンボ科)が止まっていました。雄ですが、(青)白いお顔に真赤な裾引が、正しく可憐な舞妓さんでした。朝鮮、中国、ロシア等に分布し、日本では北海道~九州の丘陵~平地の、挺水植物の繁茂する池沼・湿地に生息する、体長32-38㎜の小型の赤トンボです。成虫は7-11月に出現しますが、アキアカネやノシメトンボよりやや遅れる傾向があり、生殖期は9-10月に活発化します。名は、雄の成熟個体の顔が(青)白くなり、これを舞妓さんの白い顔に見立てました。全国的に池沼、湿地が減少すると共に、当種も減少しています。青葉山では、池沼周辺に普通に見られます・・・
マイコアカネ♂ 澱から
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ホツツジ(穂躑躅)
2021/08/14(Sat)
  きょうは、一日雨が降ったり止んだりでした(17.0~19.2℃/北東風)。
  道沿いのホツツジ(ツツジ科)に、花が咲き始めていました。雨降る森に、赤みは微かなれど、幣束にも似た真白い花穂が、とても爽やかでした。北海道南部~九州の山地の岩場等日当たりの良い所に生育する高さ1-2mの落葉低木です。日本特産種。葉は、長さ5cm程の楕円形で、枝に互生し先は尖ります。枝は、赤く細くて角ばります。7-9月、枝先に円錐状に花序を出し、やや赤みを帯びた白い花を咲かせます。花弁は3-4枚反り返って丸まり、雌蕊が長く真直ぐに伸びるのが特徴です。蒴果は3㎜程の扁球形で、熟すと3裂します。青葉山では、乾いた尾根や斜面等で見られます・・・
ホツツジ 隧道への道
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ヤブラン(藪蘭)
2021/08/13(Fri)
    きょうは、一日雨が降ったり止んだりでした(18.0~19.4℃/北風)。
   道端に、ヤブラン(ナギイカダ科)が咲いていました。大分前から咲き出していますが、ここのは漸くちらほらと、若紫の花と蕾が雨に濡れ光っていました。本州~沖縄の他、東~東南アジアの山野の樹下に生育する、草丈30-50㎝の常緑多年草です。葉は根生、線形で濃緑色で光沢あり、葉先は鈍頭。8-10月、長さ40㎝程の花茎に総状花序を付け、花は径6-7㎜で淡紫~紫色で、花被片6枚。果実は径6-7㎜の痩果で、黒紫色に熟します。耐陰性が強く、余り他の植物が育たない様な樹陰でも生きられます。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・
ヤブラン 晩灯
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ウシアブ(牛虻)の寄合
2021/08/11(Wed)
   きょうは、大体曇って涼しく、後雨になりました(19.1~25.5℃/南東風)。
  道沿いのアオハダの木に、ウシアブ(アブ科)がいました。何をしているのか? 樹液も出ていなさそうなのに、三匹口吻を合わせて、大事なお話でもしている様でした。北海道〜九州の山地に普通に生息する体長17~29㎜の大型のアブです。成虫は6-9月に出現し、体色は紫褐色を帯びる灰黒~灰褐色で、背中は黒い地が黄色い毛で覆われ、胸背の前半部に3本の褐色縦線があり、腹は紫褐色で中央に黄白色の三角の斑模様があります、複眼は緑色を帯び、触覚の先端鞭節は橙色で、基部関節は黒色です。越冬形態は、幼虫です。牛や馬他家畜等の血を吸い、人間にも纏わり付いて、時に刺すこともあり、痛いですが毒はありません。雑木林の樹液にも良く来訪。幼虫は肉食性で、地中でミミズや小動物を捕食し、そのまま越冬します。青葉山では、樹液の木等に見られます…
ウシアブの寄合 杉林

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コバギボウシ(小葉擬宝珠)の原
2021/08/10(Tue)
   きょうは、曇り後晴れて、強い風が吹きました(23.8~32.1℃/西北風)。
   道沿いの湿地に、コバギボウシ(リュウゼツラン科)が咲いていました。薄暗い森の一角を薄紫に染めて、涼し気な花穂が風に揺れていました。本州~九州の湿原等に生育する多年草です。葉は葉柄が付く根生葉の長楕円~披針形で、長さ10-20cm、幅4-8cm程になります。7-9月、高さ30-50cmの花茎を立て、漏斗型の濃紫~淡紫色の花をやや下向きに付けます。一つの花はほぼ一日で萎みますが、花軸に付く蕾が下部から上部へと次々に開花して行きます。青葉山では、湿性地等に普通に見られます・・・
コバギボウシ 穏やかな晩方
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翅を運ぶクロヤマアリ(黒山蟻)
2021/08/09(Mon)
 きょうは、曇り後雨が降りました(24.7~28.5℃/南南東風)。
 道沿いの枯れた小楢の幹に、クロヤマアリクロヤマアリ(アリ科ヤマアリ亜科)と思われる蟻がいました。雨にも拘らずいじらしくも、蝶の翅の様なものを、上から下へとせっせと運んでいました。中国、朝鮮、モンゴル、東シベリア、サハリン、クリル等に分布し、日本では北海道〜九州の山野や都市公園等に生息し、地上や植物上で最も普通に見られアリです。成虫は3-11月出現し、体長4.5-6㎜(働きアリ/女王アリは10㎜程)の灰黒〜黒褐色で、明るい場所を好み、乾いた土壌に深さ1m程になる巣を作ります。主にアリマキの出す甘露や花の蜜、昆虫の死骸等を食べます。形態的に区別の困難な4種の隠蔽種(クロヤマアリ、ヒガシクロヤマアリ、ニシクロヤマアリ、ミナミクロヤマアリ)からなるとされれます。青葉山では、道端等で普通に見られます・・・
翅を運ぶクサアリ 三居沢から
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八月観(視)察会
2021/08/08(Sun)
  きょうは第2日曜の観(視)察会。と言っても、8月は「会」としてはお休みで、又元々は水生生物調査を予定していましたが、台風が接近し天候悪化が予想され、今回も有志で普通に歩きました(雨時々曇って、後晴れ間もありました/24.7~28.5℃/東風)。小雨の下、蝉時雨の中を出発です。睡蓮の池では、ショウジョウトンボやシオカラトンボが止まっていました。蝶庭にはボタンクツサギやヒルガオ等が目立ち、ヘクソカズラにはトラマルハナバチ、ミヤギノハギにはキタキチョウが飛び回っていました。土手にはクサハツやニガイグチの仲間等大きな茸が生え、森に入ると、ハナホウキタケやトキイロラッパタケ、ヒナアンズタケ等色鮮やかなものが多く見られました。花は少なめなものの、クサギやクズの花が香り、ヒヨドリバナ、ダイコンソウ、ダキバヒメアザミ、カノツメソウ、ツルリンドウ、コバギボウシ、ヒメキンミズヒキ、キンミズヒキ、ヤブハギ等が咲いていました。只、この時季の代表花のクルマユリは、既に散ってしまっているものしかありませんでした。実ではオオバクロモジやナツハゼ、ツクバネ等が目立ち、風の所為か、クリの青い実が沢山落ちていました。雨の中、小枝にじっと止まるミルンヤンマ、樹液の木にいたミヤマクワガタの♂♀、カナブン、オオスズメバチ、クロツヤミンミンゼミクシコメツキ?、ヨツボシオオキスイ等、道を横切るアオオサムシ、ニホンアカガエル、笹葉にいたニッポンマイマイ、そして蝉時雨(アブラゼミ、ミンミンゼミ・・・)と共に、行く道々足下から飛び上がる蝉の数々(ヒグラシ、ツクツクホウシ・・・)に、今日一番会いたかったエゾゼミにも間近で出逢うことができました・・・
ヘクソカズラとトラマルハナバチ ハナホウキタケ 放山方面. ミルンヤンマ
 花では他に、ナガバノコウヤボウキ、ハエドクソウ、オオハンゴンソウ、キツネノボタン、ガンクビソウ、ツユクサ、シラヤマギク、ヤブラン、ナンブアザミ、オニドコロ、ノウゼンカズラ、ヒメジョオン、ゲンノショウコ等が咲いていました。果実では他にシラキ、コウスノキ、トチノキ、ヤマウルシ等が見られました。昆虫では他に、キマワリ、サトキマダラヒカゲ、クロアゲハ、ヒカゲチョウ、オオルリボシヤンマ、スジグロシロチョウ、ニイニイゼミ、ムネアカオオアリ、アシグロツユムシやチャドクガの幼虫等、キノコでは他にアカイボカサタケ、シロテングタケ、チャウロコタケ、ワサビカレバタケ、ドクベニタケ、ブドウニガイグチ、モミジタケ等、動物では、道に飛び出すニホンカナヘビの子供、ヤマアカガエル、タゴガエル等に出会いました。野鳥では、メジロ、シジュウカラ、ウグイス、ヒヨドリ、トビ、ハシボソガラス等が確認されました。きょうは雨の中ではありましたが、思わずも短時間に、様々な生き物達との出会いがありました・・・
ニッポンマイマイ エゾゼミ ニホンカナヘビ コバギボウシ
  来月(9/12)は、キノコ中心の観察会になりますが、勿論、自然全般を観察しましょう!では又、よろしく・・・
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アカハライモリ (赤腹井守、赤腹蠑螈)
2021/08/07(Sat)
  きょうは、晴れたり曇ったりで、時々雨が降りました(24.7~30.5℃/南東風)。
  森の池畔に、アカハライモリ (イモリ科)がいました。初めはサンショウウオかと思いましたが、下から覗くと赤腹で、眼はとろんと寝ぼけ顔をしていました。本州~九州と周辺島嶼(佐渡島、隠岐島、壱岐島、五島列島等)の、山地~平地の池沼、水田、小川、渓流付近の水溜り等の止水に生息する日本固有種です。成体の背は黒褐色、腹は赤(赤と黒の斑模様)。全長は10cm程で皮膚はざらつきます。幼生、成体共に昆虫類、ミミズ等の小動物、他の両生類の卵や幼生を捕食します。成体は殆ど水域から離れず、幼体は森林内等で成長し、3-5年かけて成熟すると再び水域に戻ります。別名:ニホンイモリ、イモリ、アカハラ他。丘陵地の開発等により生息地である溜池や小川、水田等が消失し、特に旧仙台市の個体群は激減していて、県レッドリストで「絶滅の恐れのある地域子体群(LP)」 に指定されています・・・
アカハライモリ 樹間から

☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八月は、「会」としてはお休みします)
★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 

★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。

★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! 

青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店、宮城NPOプラザ(榴ヶ岡)等で販売していますが、お求めになりたい場合は、:  cheb@live.jp まで。
☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。
 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。
希少種たちの叫び 生命(いのち)あふれる青葉山~「杜の都」の魅力再発見 青葉山自然観察ガイドブック 巨大な自然破壊が進行している青葉山周辺
オオタカの営巣地を守ろう!! 
  環境ブログランキング ブログ王 
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コウモリタケ(蝙蝠茸)
2021/08/06(Fri)
  きょうも、晴れて暑くなりました(25.2~32.8℃/南南東風)。
  樅林に、コウモリタケ(ニンギョウタケモドキ科)が生えていました。遠目には甜瓜麦餅、近寄れば硫黄華の様な菌塊が、行く道々を飾り付けていました。主に秋、全国の主としてモミ、トウヒ、マツ等の針葉樹林の地上に発生する、マイタケ型キノコです。多分岐した柄と 多数の傘からなり、その大きさは5-20㎝で、表面は鱗片状で鮮黄~黄土色。厚みは2-3㎝程で、 菅孔は幅が狭く、長く束に垂生し、時に根元にまで及びます。基本的には白く、古くなると褐色のシミが増えてきます。肉は白くて脆、味は辛苦く不食。名は、飛ぶコウモリの様な形状に因るとされますが、分かりません。青葉山では、樅林等に見られます・・・
コウモリタケ 釣人
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クサガメ(草亀・臭亀)
2021/08/05(Thu)
   きょうも、晴れて暑くなりました(25.1~34.5℃/南南東風)。
   池畔に、クサガメ(イシガメ科)がいました。甲羅干し中の、大きく黒々とした雄の様でしたが、気が付けば、水蓮咲き桃源郷思わす水辺には、同種やアカミミガメ他大勢いて、吃驚しました。中国(東~南東部)や朝鮮に分布し、日本では北海道南西部~沖縄の池沼や河川等に生息する、最大甲長30㎝(雄は20㎝程)の亀です。背甲はやや扁平で、やや細長く角張った楕円形や俵型で、椎甲板と肋甲板に3つずつ筋状の隆起があります。背甲は主に灰褐~黒。頭部は大きく(大型個体では巨頭化)、吻端はやや突出し、後頭部は細かい鱗で被われ、濃灰褐~黒で、黄~薄黄緑色の不規則な斑紋や斑点が入ります。雑食性で、主に水中で採食し、大型個体は貝類や大型の甲殻類も噛み砕いて食べ、良く日光浴をします。開発による生息地の破壊等により激減しています。旧和名はヤマガメ、別名はキンセンガメ、ゼニガメ(幼体)等。青葉山周辺では、外来のアカミミガメ等に押されて、減少しています・・・
クサガメ 水蓮と亀甲羅干し
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ベニウスタケ(紅臼茸)
2021/08/04(Wed)
   きょうは、晴れて暑くなりました(25.5~33.4℃/南東風)。
   道端に、ベニウスタケ(アンズタケ科) が生えていました。薄暗がりの森に、良く見れば草に紛れつつ、幾つもの紅い篝火が続いていました。中国等東アジアと北米東部に分布し、日本では夏~秋、全国の広葉樹林等の林内地上に群生する、傘径1-3㎝、高さ3.5㎝前後の小さな茸です。全体が紅色で、傘肉は薄く、襞は傘より色は薄く脈状の皺襞になっています。柄は中実。青葉山では、良く似たアンズタケ(アンズタケ科)等と共に、普通に見られます・・・
ベニウスタケ 踊る光
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オニドコロ(鬼野老)の雄花
2021/08/03(Tue)
  きょうは、晴れて暑くなりました(25.0~33.1℃/南風)。   
  道沿いの草藪に絡まるオニドコロ(ヤマノイモ科)に花が咲いていました。小さいけれど蝋細工の様な花序を沢山立てて、陽炎にゆらゆらしていました。北海道~九州の原野や林縁に生育する、日本特産で雌雄異株の蔓性多年草です。根茎は横に伸びて、やや肥厚しますがヤマノイモの様に肥大しません。葉は互生し(ヤマノイモは対生)、葉身は長さ5-12㎝、幅5-10㎝の心臓形で全縁。7-8月、葉腋から花序を出し、雄花序は直立し、雌花序は下垂します。雄花は有柄で、6本の雄蘂があり、雌花は無柄で、蒴果は3枚の翼からなります。名は、葉が鬼の様に大きく、根に塊ができる事から「凝(トコリ)」が訛ってトコロとなったとか、「トコロ=所領」の意だとか、色々と言われています。単にトコロとも呼ばれ、「野老」の名は、鬚根が多く、曲がった根茎を老人に譬えました。嘗て正月には、橙、昆布、串柿等と共に飾って長寿を祝う習慣もありました。全草に有毒成分を含み、昔は、根茎を砕いて川に流して魚を捕獲しましたが、救荒植物として食料にもされ、東北地方の一部では今も若い根茎を灰汁抜きして食べられています。青葉山では、林縁等にヤマノイモと共に普通に見られます・・・
オニドコロ クサギと空
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スケバハゴロモ(透翅羽衣)
2021/08/02(Mon)
   きょうは、晴れて暑くなりました(23.6~32.2℃/南南東風)
   道沿いの叢に、スケバハゴロモ(ハゴロモ科)がいました。葛葉等の葉上に何匹もいましたが、小さいながら、透かし扇子の様な翅が、とてもお洒落で涼しげでした。中国、インド等に分布し、日本では本州~九州と奄美大島に生息する、体長(翅端まで)9-10㎜のハゴロモの仲間です。成虫は7-9月に出現し、翅の透明部分の広さが特徴的で、前翅・後翅共に殆どが無色、翅脈は暗褐色、翅縁は黒褐色帯で縁取られます。林縁や明るい林内等の草叢で見られ、しばしばベッコウハゴロモと混生し、ウツギ、キイチゴ、クワ、ブドウ等の汁を吸い、灯火にもやって来ます。幼虫は始めは白緑色で、成虫と同様に頭部は三角で、口吻は長く、体の第7・8節に小突起があり、ここからハゴロモ類幼虫特有の、糸状の蝋物質を放射状に付けています。青葉山では、各所の草叢で普通に見られます…
スケバハゴロ 光る道  
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シシウド(猪独活)
2021/08/01(Sun)
  きょうは、晴れ時々曇って俄雨があり、暑くなりました(24.1〜31.3℃/南南東風)
  道沿いのシシウド(セリ科)に、花が咲いていました。知らぬ間に、沢山の白く大きな花束が立ち上がって、花蜂等無数の虫達が集まっていました。本州~九州の他、中国等の山地の日当たりの良い草地等に生育する高さ1-2mの大形の多年草です。葉も大きくて互生し、2-3回3出羽状複葉で、裏面の脈上に毛があり、小葉は長楕円形で先は尖り細かい鋸歯があります。葉柄基部は鞘状に膨らみます。8-10月に、径50cm程の複散形花序を作り、白い小花を開きます。青葉山では車道の法面等の草地で見られます・・・
シシウド 雨上がり
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ゆきかえる