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イヌコウジュ(犬香需)
2021/10/31(Sun)
  きょうは、大体晴れました(8.8~17.3℃/南風)。
  林縁に、イヌコウジュ(シソ科)が咲き残っていました。道の片隅、紫蘇にも似た紫の茎や花が一株、微かな香を漂わせながら、佇んでいました。日本全国の他、朝鮮、中国等の山道の路傍等に生育する、高さ20-60cmの一年草です。茎の断面は四角形で細毛があり、直立して枝分かれし、紅紫色を帯びます。葉は長楕円形で1-2cmの葉柄があり、6-13対の浅い鋸歯があり、葉裏には腺点が密集します。9-10月、枝先に花穂を出し、2-4mmの花柄の先に、淡紫色で小さい唇形花を沢山付けます。萼の上唇の裂片の先端は鋭く尖ります。良く似たヒメジソは、鋸歯が6以下で、毛が少なく、萼の上側2つが鈍頭な事等で区別できます。青葉山では、道端等で普通に見られます・・・
イヌコウジュ 鱗雲
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ヤブムラサキ(藪紫)の果実
2021/10/30(Sat)
  きょうは、良く晴れました(7.3~17.3℃/南東風)。
  道沿いのヤブムラサキ(クマツヅラ科)に、実が生っていました。行く道行く所あちこちに、眼に沁みる赤紫の粒房が、葡萄をも思わせて美味しそうでした。本州~九州の山地の日当たりの良い林内や林縁に生育する、高さ2m程の落葉低木です。全体に毛が多く、葉は対生し、薄い洋紙質で6-12㎝の卵~楕円形で、細かい鋸歯があります。6-8月に、葉腋から出た柄先に集散花序を作り、淡紫色で4-5㎜の小花を多数付けます。10-11月に赤紫で3-4mmの果実を熟します。宮城県が北限で、県レッドリストで要注目種に指定されていますが、青葉山ではムラサキシキブより普通に見られます・・・
ヤブムラサキ 仲ノ瀬橋から青葉山
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ムキタケ(剥茸)
2021/10/29(Fri)
   きょうは、大体晴れました(7.8~17.7℃/南風)。
  道沿いの小楢に、ムキタケ(キシメジ科)が生えていました。木は楢枯れと見えて、穴が沢山空いていましたが、上の方まで見事に折り重なっていたので、ほんの少し採って味見しました。北半球の温帯以北に広く分布し、日本では秋に、川沿いや沢地等、湿気の多い森の種々の広葉樹の倒木、切株、枯枝等に多数重なり合って群生します。傘は径5-15cmで、ほぼ半円~腎臓形で全体が水っぽく、表面は汚黄~汚褐色で時に緑色がかる事もあり、全面に細毛が密生します。湿時僅かに粘性があり、表皮下にゼラチン層があるので表皮は剥ぎ易く、名の由来にもなっています。黄白色の襞は密で、垂生状。茎は太く短くて、傘の片側に付きます。青葉山では、沢沿い等で普通に見られます・・・
ムキタケ 山から
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キチジョウソウ(吉祥草)
2021/10/28(Thu)
   きょうは、晴れ時々曇りました(10.6~20.1℃/北西風)。
   道端に、キチジョウソウ(スズラン科)が咲いていました。木漏日を浴びて、何故かきょうは美味しそうな、懐かしの薄荷飴に見えました。東北南部~九州の他、中国等の山地~平地の林内に生育する常緑の多年草です。長さ10-30cmの葉は広線形で根生し、地下茎が長く伸びて広がります。10-11月、高さ8-12cmの花茎を葉間から出し、径1cm程の淡紅紫色の花を穂状に密に付けます。液果は冬に赤く熟します。当地付近が北限自生地となっていて、県レッドリストで要注目種に指定されています。青葉山では、何ヶ所かに群生地があり、毎年花が見られます・・
キチジョウソウ コナラも大分
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アオジ(青鵐、蒿鵐、蒿雀)
2021/10/27(Wed)
  きょうは、大体曇りでした(7.9~18.8℃/南南東風)。
  道端に、アオジ(ホオジロ科)がいました。数羽で採食していた様でしたが、此方の気配に、チッと鳴いて飛び上がり、笹薮の奥に消えてしまいました(ぼけた写真は♀)。夏に中国、ロシア南東部、朝鮮北部等で繁殖し、冬には中国南部等で越冬します。日本では北海道~本州中部以北で繁殖する他、主に中部以西で越冬し、山地~平地の開けた森や林縁等に生息(非繁殖期には主に藪地に生息)します。全長16cmで、夏羽は、上面は灰褐色で黒褐色の縦斑があり、喉の下~下尾筒は黄色味のある灰色で脇に黒褐色縦斑があります。冬羽では、全体が淡色になります。雄成鳥は頭部が暗緑灰色で覆われ、眼先や喉が黒いのが特徴です。青葉山では周年普通に見られます・・・
アオジ あれは白木?
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トチノキ(栃、橡、栃の木)の紅葉
2021/10/26(Tue)
  きょうは、一日雨が降り、晩方に上がりました(10.7~13.8℃/北北西風)。
  林縁のトチノキ(ムクロジ科)が、紅葉していました。と言っても、黄色いのも、未だ緑のもあって、上の方は葉が落ちていて、桜葉と混じって、地上を赤い絨毯にしていました。北海道西南部~九州の山地の谷間等に生育する、15-20mの落葉高木です。葉は枝先に集まり、長い葉柄の先に倒卵形の小葉5-7枚を掌状に付け、全体の長さは50cm程になります。5-6月、枝先に白~薄紅色の多数の両性花、雄性花からなる、高さ20cm前後の穂状花序を立ち上げます。秋に、大きく丸い果実が熟すと厚い果皮が割れて、尖りのない栗状の黒い種子を落とします。青葉山では、沢沿い等で見られる他、大学構内や公園等にも多数植栽されています・・・
トチノキ とちのき
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サワヒヨドリ(沢鵯)
2021/10/25(Mon)
  きょうは、晴れ後曇りました(7.8~10.2℃/南南東風)。
  道沿いに、サワヒヨドリ(キク科)が咲いていました。数株だけでしたが、小虻が飛び交い、きょうは、美しく山紫に霞む小森の様に見えました。日本全国の、山野の日当たりの良い湿性地等に生育する高さ40-100cmの多年草です。茎は直立し、葉は対生時に輪生して無柄で、被針形又は3深裂します。8-10月、茎頂部に散房状花序を作り、白~淡紅紫色の頭花を密に付けます。花は普通5個の両性の筒状花からなり、花冠の先は浅く5裂します。青葉山では、池沼や湿地周辺等に普通に見られ、淡紅紫色と白花が混在します・・・
サワヒヨドリ 大手門
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キジ(雉子、雉)
2021/10/24(Sun)
  きょうは、晴れ時々曇りました(6.6~19.3℃/西北西風)。
  林縁の土手に、キジ(キジ科)がいました。先ずこの雄が眼に入りましたが、見ていると、藪から次から次と5羽の雌が出て来て、草の実等啄むみながら、又別の藪に消えて行きました。本州~九州の、山地~平地の明るい林や河原、藪地等に生息する全長80cm程の(雌は約60cm)留鳥です。日本の国鳥ですが狩猟鳥でもあり(国鳥が狩猟対象なのは日本のみ)、毎年大量に放鳥され、嘗ての固有亜種は雑種化しています。主に地上で採食していますが、夜は樹上や藪の中で塒を取ります。青葉山では、広瀬川沿いや林縁、藪地等で普通に見られていましたが、河川管理等の諸工事で減少しています・・・
キジ♂ 欅と桜
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ダイモンジソウ(大文字草)
2021/10/23(Sat)
  きょうは、晴れたり曇ったり、雨が降ったりでした(9.4〜13.3℃/北西風)。   
   沢沿いに、ダイモンジソウ(ユキノシタ科)が咲いていました。何時になく数多く、白銀の樹氷の様な花序を立ち上げて、降り注ぐ雨滴を煌かせていました。北海道~九州の他、中国、朝鮮、ロシア極東部等の、山地の渓流沿いや湿気の多い岩場等に生育する多年草です。長柄のある3-15cmの葉は腎円形で5-12浅裂し、基部は心形。9-10月、10-30cmの花茎先に円錐状花序を付け、花弁は上3枚が短く下の枚は長く5枚。雄蕊は長さ3-4mmで10個あり、葯は橙赤~暗紅色で、雌蕊は2個の心皮からなり、花柱2本を残し上部までほぼ合着します。果実は卵形の蒴果で長さ4-6mm、種子は楕円形で長さ0.8mm。青葉山では、崖地や沢等で見られます・・・
ダイモンジソウ 薄いけど虹
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クロスズメバチ(黒雀蜂)
2021/10/22(Fri)
  きょうは、大体曇りで、晩方に小雨が降りました(7.3-15.7℃/南南東風)
  林縁の土手に、クロスズメバチ(スズメバチ科スズメバチ亜科)がいました。寒さ対策でもしているのか?巣の入口と思しき落葉の間に、右往左往群れていましたが、黒地に青みがかった月白の模様が、とてもお洒落で素敵でした。北海道〜九州の山野に生息し、成虫は3-11月に出現し、黒地に白帯模様がある体長10-18mm(女王蜂15-18mm,働蜂10-12mm)の小型の雀蜂です。俗称のジバチ(地蜂)の名通り地中(や人家壁間等)に営巣し、ガ類の幼虫を襲って食べる他、様々な昆虫、クモ類を狩り,哺乳類の死体等にも飛来し、自巣の幼虫を食用とする事がある等,餌の範囲は非常に広い。その幼虫や蛹は「蜂の子」として珍重され、味はスズメバチ類中随一とされます。日本産スズメバチ類中で最大の営巣規模を有し,育室数は10000を越える事もあります。青葉山では、営巣の様子が屡々みられます・・・
クロスズメバチ 川の畔
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リンドウ(竜胆)
2021/10/21(Thu)
  きょうは、大体晴れました(9.1~16.5℃/北西風)。
  林縁の草叢に、リンドウ(リンドウ科)が咲いていました。ほんの数株の数輪でしたが、息を呑む青紫の花が、星蒼玉の様な煌きを放っていました。本州~九州の山野の湿った草地や林縁に生育する、高さ20-80cm程の多年草です。葉は、対生し細長く、縁がざらつきます。9-11月、釣鐘型の青紫色、時に白や薄紫の花を、茎先に上向きに多数咲かせ、晴天時のみ開きます。花冠は長さ4-5㎝、先端が5裂し、内面に茶褐色の斑点があります。古名はえやみぐさ(疫病草、瘧草)。開発等により減少し、県レッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されています。青葉山では、林縁等の所々で見られます・・・
リンドウ 青空

☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八15月は、「会」としてはお休みします)
★ 「杜の都 青葉山は今!」展示会 …2022年3/1(火)〜3/15(火) 青葉通地下道ギャラリーにて開催! 作品募集中!!!
★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 

★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。

★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! 

青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店宮城NPOプラザ(榴ヶ岡)等で販売していますが、お求めになりたい場合は、:  cheb@live.jp まで。
☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。
 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。
希少種たちの叫び 生命(いのち)あふれる青葉山~「杜の都」の魅力再発見 青葉山自然観察ガイドブック 巨大な自然破壊が進行している青葉山周辺
オオタカの営巣地を守ろう!! 
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シロヨメナ(白嫁菜)
2021/10/20(Wed)
  きょうは、晴れたり曇ったり雨が降ったりで、虹も出ました(11.3~17.8℃/西風)。
   道沿いに、シロヨメナ(キク科)が咲いていました。薄暮の暗い森に、まるで道標の様に点々と、白く浮き立つ様な花群れが、眼にも胸にも沁みました。本州~沖縄の他、台湾等の山野の林下に生育する、高さ30-100cmの多年草です。葉身は長楕円状披針形で鋸歯があり、葉先は鋭頭、葉柄は殆どなく茎は抱きません。8-11月、茎先に径1.5-2cmの白い頭花を付け、後に長さ3-5mmで冠毛がある痩果を作ります。総苞は筒状。種子繁殖の他、地下茎が伸びて株立ちとなり、大群落も形成します。青葉山では、林内の最も代表的な野菊です・・・
シロヨメナ 大橋から
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ノブドウ(野葡萄)の果実
2021/10/19(Tue)
   きょうは、曇り時々晴れました(9.8~15.7℃/北北西風)。
  道端のノブドウ(ブドウ科)に、実が生っていました。、紫、薄紅、黄、青白、白・・・と色とりどりで、きょうは美味しそうな御弾楂古聿や薄荷糖の様にも見えました。北海道~沖縄の他、中国、サハリン、クリル等東アジア一帯の山野に生育する蔓性多年草です。巻鬚を絡めながら生長し、葉は径4-12㎝の円形で3-5裂します。8月頃、淡緑色で花弁5、雄蘂5の小花を付けます。9-11月、径7mmの球形で淡紫~空色の果実を熟しますが、ノブドウミタマバエ等が入り虫癭を作ると、膨れて様々な色に変わります。別名は、ザトウエビ,ニシキブドウ、イヌブドウ、カラスブドウ他。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・
ノブドウ 夕暮れの灯り
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エノキ(榎)の果実
2021/10/18(Mon)
  きょうは、今朝は寒くて'(蔵王等で初冠雪)、日中は晴れたり曇ったりでした(6.2~13.9℃/北西風)。
  道沿いのエノキ(ニレ科)に、実が生っていました。未熟の青いのも、古くて黒いのもありましたが、橙色のも多かったので味を試すと、甘く美味しくて、鳥達が好む訳が解りました。本州~九州の他、東アジアの谷沿い等に生育する、雌雄異株で高さ20m以上になる落葉高木です。葉は互生し、長さ4-9cmの卵~長楕円形で、先は尾状に伸び、基部は左右非対称です。若葉には両面に錆色の毛がありますが、やがて裏面脈上以外は殆ど無毛になります。4-5月に、葉の根元に小花を咲かせます。直径5-6mmの球形の果実を付け、橙褐色に熟すと甘くなって食べられます。名の由来には、鍬などの農機具の柄に使われたから等の説がありますが、不明です。オオムラサキやゴマダラチョウ等の幼虫の食樹ともなっています。青葉山では、沢沿い等に大木が見られます・・・
エノキ 西の空の一部
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チシオタケ(血潮茸)
2021/10/17(Sun)
   きょうは、雨後曇って、晴間もありました(10.8~16.7℃/北北西風)。
   道沿いの朽木に、チシオタケ(キシメジ科)が生えていました。小さな数本のみでしたが、下から覗くと傘が透けて、枕元の慎ましい秉燭の様でした。夏〜秋に全国の山野の広葉樹の朽木上に群生する、傘径2-3㎝程の小型菌です。傘色は淡赤紫~淡赤褐色で中心部分は色が濃く、湿時は表面に滑りが見られ、幼時は卵形で、成長するとやや開き、釣鐘型又は円錐形となります。傘には放射状の条線があり、縁には鋸歯状飾り(フリンジ)が見られます。襞は直生し白く、成長すると黄を帯びる事もあります。柄は長さ4-12㎝で中空。柄の色は傘より色が濃く、細かい綿毛状繊維が見られ、基部は白い菌糸に包まれます。傷付けると暗赤色の液が出るのが特徴。青葉山では、広葉樹枯木に普通に見られます…
チシオタケ 真直ぐな道
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ウメモドキ(梅擬)の果実
2021/10/16(Sat)
  きょうは、雨が降ったり止んだりでした(13.5~17.3℃/北風)。
  道沿いのウメモドキ(モチノキ科)に、実が生っていました。あっちにもこっちにも、赤々とした珠房が良く目立ち、雨に濡れて照り輝いていました。本州~九州の山地の主に湿り気のある場所に生育する高さ1-2m程の落葉低木です。雌雄異株。長さ2-7cmの葉には毛が多く、縁に小さく尖った鋸歯があります。6-7月、雄株では葉腋に雄花を多数、雌株では雌花を2-4個付けます。雄花は花弁4-6枚で、雄蘂が4-5本、雌花は花弁4-6枚、退化した雄蘂4-5本で、雌蘂が目立ちます。果実は9月頃から赤く熟し、落葉後の冬季も枝に残って目立ちます。青葉山では、湿性地周辺等に普通に見られます・・・
ウメモドキ 幽の森
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サルナシ(猿梨)の果実
2021/10/15(Fri)
  きょうは、晴れ後曇りました(12.8~25.0℃/東北東風)。
  道沿いの木に絡まるサルナシ(マタタビ科)に、実が生っていました。食べ頃のも、熟れ過ぎのも、未だ小さく固いのも沢山あって不思議でしたが、美味しそうなのを一つ食べると、彌猴桃(キウイ)より余程甘く感じました。日本全国の他、朝鮮、中国等の山野に生育する蔓性落葉樹です。他の木等に絡み付いて攀じ登り、茎の径15cm、長さ20m以上になります。葉は互生し、葉柄は長く赤くて目立ち、葉身は広楕円形で棘状の鋸歯があります。雌雄異株で、雌花、雄花、両性花があり、5-7月に白い5弁花を付け、雄花と両性花は、葉腋から集散花序を出し、雌花は単花で咲きます。果実は、2-2.5cmで淡緑黄色に熟して美味。中国原産のキウイは、本種の近似種シナサルナシの改良種。主としてニホンザルやツキノワグマ、テン等の哺乳類が好んで摂食し、種子散布に役立っています。青葉山では、林縁等のあちこちに見られます・・・
サルナシ 向森.
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ツキヨタケ(月夜茸)
2021/10/14(Thu)
  きょうは、良く晴れました(13.3~26.6℃/北北東風)。
  小楢の倒木に、ツキヨタケ(キシメジ科ツキヨタケ属)が生えていました。さも当然と言う様に、平茸や剥茸にも似た、20cmはありそうな大きなものでしたが、裂いてみれば根元は黒く、持ち帰ったものは闇に青白く光りました。極東ロシアや中国東北部等に分布し、日本では晩夏〜秋、主にブナ(時にイタヤカエデ、トチノキ、ミズメ、アカシデ、イヌシデ、コナラ、ミズナラ等)の枯木に群生する傘径10~25cmの大型有毒菌で、国内で最も中毒例が多いキノコです。 傘は半円〜腎臓型で厚さ1~2cm,太さ1~3cmの短茎を付けます。初め橙黄~黄褐色,後に傘表面は紫褐~暗紫色になり,襞は白くなります。肉は厚く白,無味無臭,襞は発光性があり、幅広く、茎に下垂します。柄の肉には黒紫色の染みがあります、誤食すると嘔吐と下痢で腰も立たなくなり、重篤な場合は痙攣・脱水・等を来たし、少数の死亡例もあります。青葉山では、近年、コナラ等に良く発生するようになりました・・・
ツキヨタケ 半月
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ニオイコベニタケ(臭小紅茸)
2021/10/13(Wed)
   きょうは、雨後曇りました(14.2~16.4℃/北北西風)。
   道端に、ニオイコベニタケ(ベニタケ科)が生えていました。枯れかかった赤松の樹下に菌輪を成し、小さな妖精達が輪舞でもしている様でした。 確かめにと、一つ採ってみると、仄かに彼香が漂いました。7-10月、日本全国のブナ科の広葉樹やマツ科の針葉樹の林地に発生する傘径2-5㎝の、小型のベニタケの仲間です。傘表面には艶はなく粉状で、薔薇紅~濃桃色で、時に濃淡の斑になります。襞は始め白く、成熟時にはクリーム色。柄の表面は傘とほぼ同色。変色性はありません。食毒不明。カブトムシに似た独特な匂いがあるのが特徴です。青葉山では、各所に普通に見られます…
ニオイコベニタケ 長沼
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マスタケ(鱒茸)
2021/10/12(Tue)
   きょうは、一日雨が降りました(14.2~17.8℃/北北西風)。
  道沿いの朽ちた切株に、マスタケ(サルノコシカケ科)が生えていました。鱒と言うより紅鮭の様な、朱く見事な群生で、陽を浴びる赤富士や紅太白を思わせました。春~秋、全国の、針葉樹または広葉樹の切株や枯木上等に重生するサルノコシカケの仲間です。径10~30cm程、重量5kg程に成長し、半円~扇形で縁は波打つ様にうねります。表面は橙~淡黄色で、凸凹があり、細かい小皺も見られます。管孔は円形で非常に小さく、白〜鮮黄〜橙色等。肉は橙~僅かに橙がかった黄色で、幼菌時は柔軟性ある質感ですが、成熟すると脆くなって行きます。長らく食菌とされてきましたが(若いものを茹で溢す等、火を通してから利用)、近年毒成分が確認され、食用ととしては推奨されなくなりました。青葉山では、樅の朽木等に観られます…
マスタケ 長沼から
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ホンゴウソウ (本郷草)
2021/10/11(Mon)
 きょうは、晴れ後曇って暑くなりました(17.3~29.3℃/南風)。
 林床に、ホンゴウソウ(ホンゴウソウ)科ウエマツソウ属)がありました。昨日の観察会で初めて出会いましたが、小さくて良く見えず、きょう再確認、虫眼鏡で覗くと、赤い木苺の様な粒は雌花で、その上の黒豆は雄花の蕾でした。めんこくてもぞくて、森の妖精が置き忘れた花簪の様でもありました。宮城県以南〜沖縄の、各林内の落葉間に生育する、高さ3~13㎝の菌従属栄養の多年草です。地下に白い根茎があり,径0.3 - 0.4 mmの細く紫褐色の地上茎を伸ばし良く分枝します。葉は鱗片状、披針形で長さ約1.5 ㎜の紫褐色。7 - 10月、茎先に0.5-2㎝の総状花序を4-15個の花を付けます。花序の上部に雄花、下部に雌花が付き、雄花は径約2㎜、花被片は紫紅色で6裂し、雄蕊は3個で葯隔から針状の付属突起が伸びます。雌花は径約1.5㎜、多数の雌蕊が球状に集まり、花柱は糸状で長さ約0.7 ㎜,多数の柱頭を突き出します。果実は径約2 ㎜の球形集合果となり、1果実1種子(楕円形で長さ約0.3 ㎜)。名は、三重県北部の本郷で初確認されたことに由来。全国的に希少で絶滅危惧Ⅱ類に、宮城県は北限で自生地が局限されることから絶滅危惧1類(CR+EN)に指定されています・・・
ホンゴウソウ 青空と雲
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十月観(視)察会
2021/10/10(Sun)
  きょうは、曇り時々晴れの爽やかな森の中、きのこ中心の観察・鑑定会となりました(17.1~23.8℃/南東風)。集合バス停には遠来の方を含めて程良い数の方々が集まり、挨拶や近況報告の後、今回はきのこ同好会のK先生の案内の下、早速の出発です。長らく乾いていた山も昨日の雨でしっとりとして、大学構内の木々も、桜や花水木等色付き始め、少ないものの、道端にはアカヤマタケや、カワリハツ等ベニタケの仲間、ヌメリイグチ等イグチ類、カワムラフウセンタケ等フウセンタケの仲間、ホウライタケの仲間、アシボソノボリリュウ、カレエダタケ、有毒のオオワカフサタケ、猛毒のカエンタケ等が見られ、ノコンギクやアキノキリンソウ、ミゾソバ、イヌタデ等が咲き(蝶庭にはボタンクサギ、ランタナ、メドーセージ等)、あちこちにフユノワラビも観られました。森に入ると、チチタケやチョウジチチタケ、コタマゴテングタケやコテングタケモドキ等テングタケの仲間、ナラタケの仲間、無数に群れるスギヒラタケや、立派なウラベニホテイシメジ、タケリタケ、ヒメコナカブリツルタケ、キヒダタケ、チシオタケ、ヒメツチグリ、ニオイコベニタケ、クリノシロコナカブリ等特徴あるきのこが目立ち、シロヨメナやハグマ類(キッコウハグマ、オクモミジハグマ、オヤリハグマに、配布資料で取り上げたセンタイハグマ)等の白い花が良く咲いていました。中でもK先生の専門の、冬虫夏草(エダウチカメムシタケ、イトヒキミジンアリタケ、オイラセクチキムシタケ。ハナサナギタケ、アスケルソニア アレイロディス(イヌツゲコナジラミ幼虫に付く)、ギベルラタケ(アオキの葉裏の小蜘蛛に付く)等々)が数多く見られ(沢山発見して頂き)、それは驚きの連続でした。鑑定会では、イトヒキミジンアリタケやキマワリアラゲツトノミタケ等の冬虫夏草の他、食菌はとても少ないものの50種近い茸が集まり、菌に取り付かれた小さなアリやクモを拡大して観たり、食菌ウラベニホテイシメジと毒菌クサウラベニタケ等を識別したり、菌類の存在意義を考えたりもしました・・・
シロヨメナ 蝮草の道 クリノシロコナカブリ センダイハグマ
 きのこでは他に、ドクベニタケ、チャツムタケ、シロイボカサタケ、ハナオチバタケ、ホコリタケ、モミジタケ、ヒトクチタケ、フサヒメホウキタケ、シロソウメンタケ、エセオリミキ、スミゾメヤマイグチ、オオツルタケ、ベニナギナタタケ、ヒロハウスズミチチタケ、ムラサキゴムタケ、オツネンタケモドキ、シロヒメホウキタケ、ウチワタケ、カワラタケの仲間、ホウキタケの仲間等。花では他に、ヤクシソウ、ダキバヒメアザミ、ガンクビソウ、ゲンノショウコ、ミヤギノハギ、センダングサ、センボンヤリ、ハキダメギク、(アベリア)、他、果実では、ミヤマガマズミ、オトコヨウソメ、アオハダ、ウメモドキ、マムシグサやツルリンドウ等赤い実が目立ち、ナツハゼ、ツリバナ、クリ、ツクバネ、イヌツゲ、タラノキ、イイギリ、チゴユリ、ネナシカズラ、ミツバアケビ等も見られました。昆虫では、萩を飛び回るキタキチョウ、樹液の木にいたコガタスズメバチ?、ハグマにいた花虻等。動物では、道に跳び出たアカガエルの仲間、茸にいたヒラベッコウ(蝸牛)や、テン、ニホンリス、カモシカ等の痕跡の他、あちこちにイノシシの痕跡が目立ちました、野鳥では、アオゲラやカケスが良く鳴き、シジュウカラ、エナガ、ヤマガラ、ヒヨドリ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、トビ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ガビチョウ等を確認しました。又、帰り道、K先生が見つけたツブノセミタケや、長らく探していたホンゴウソウ(ホンゴウソウ科の菌従属栄養植物/県レッドリスト絶滅危惧Ⅰ類)にも出逢うことができました。
 きょうは、心地良い天気の下 K先生のお陰もあり、きのこ、取分け冬虫夏草については新発見も多く、楽しく。新たな出会いや喜びが、沢山あった一時だったのではないでしょうか・・・
鑑定会 イトヒキミジンアリタケ お疲れさん ホンゴウソウ .
 来月11/14(日)の会は、美しい紅葉を愛でながら、所々に残る野菊や木の実、野鳥達等を観察しましょう!晩秋のキノコも見られるかも知れませんね・・・

☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八15月は、「会」としてはお休みします)
★ 「杜の都 青葉山は今!」展示会 …2022年3/1(火)〜3/15(月) 青葉通地下道ギャラリーにて開催! 作品募集中!!!
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ダキバヒメアザミ(抱葉姫薊)
2021/10/09(Sat)
   きょうは、曇り後雨が降ったり止んだりでした(17.0~19.5℃/北風)。
   森の道沿いに、ダキバヒメアザミ(キク科)が咲いていました。雨に打たれて身を震わせながら、きょうは、渚の紫雲丹の様にも見えました。主に東北((福島を除く東北と新潟)の山野に生育する高さ1.5-2mの多年草です。茎に毛は無く粉白色で、時に紫色を帯びます。葉は鋸歯状又は羽状に中裂し、基部が茎を抱くのが特徴で、名の由来です。7-9月、枝先に紫色の頭花を上向きに単生します。花冠の先端は5裂し、不規則に折り重なり毛毬状の花塊を形成し、中から合着した5つの雄蘂に包まれた雌蘂が突き出ます。総苞は粘らず、総苞外・中片は長く伸びて反り返ります。ナンブアザミの変種とも言われます。青葉山では、ナンブアザミと共に普通に見られます・・・
ダキバヒメアザミ ユズリハの雫
 明日(10/10)は月例観(視)察会です↓。9月に続いてキノコ中心の観察・鑑定の予定で、今回は、K先生に案内をお願いしています。お天気が心配ですが、きのこの他、ノギクやアザミ、ハギやハグマの仲間等の花々、ガマズミやオトコヨウゾメ、マムシグサ等様々な果実、ツユムシやフキバッタ等秋の虫達と…自然全般も観察しましょう^^^))
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スギヒラタケ(杉平茸)
2021/10/08(Fri)
  きょうは、曇り時々晴れました(17.6~24.0℃/南南西風)。   
  赤松の切株に、スギヒラタケ(キシメジ科)が生えていました。何故か何処も茸の影が薄いのですが、当種だけは山中一斉に群れて、純白の"天使の翼"を折り重ねていました。北半球の温帯以北に広く分布し、日本では晩夏~秋に、全国のスギ、マツ等の針葉樹の倒木や古株に群生する白色木材腐朽菌です。傘は2-7cm程で、縁は内側に巻き、無柄で、耳~扇形に成長します。襞は密で、中程で枝分かれします。昔から、普通に食べられてきたキノコでしたが、2004年に、腎機能障害の人が急性脳症になる事例が相次ぎ、全国で59人が発症、内17人が死亡しました。原因については、未だはっきりした結論は出ておらず、又近年は放射能の事もあり、摂食は控えた方が良さそうです。スギワカイ、スギカノカ、スギモタシ、スギミミ、スギナバ、天使の翼等の別名があります。青葉山では、杉林内で普通に見られます・・・
スギヒラタケ 蕃山に沈んだ夕日
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ネナシカズラ(根無葛)の果実
2021/10/07(Thu)
   きょうは、大体曇りました(13.9~21.3℃/南風)。
  道沿いの草に絡まるネナシカズラ(ヒルガオ科)に、実が生っていました。ついこの間まで蝋細工の様な真白い花が咲いていましたが、何時の間にか、丸くめんこい実と成って、きょうはおっぱいの様に見えました。日本全国の日当たりの良い山野に生育する1年生寄生植物です。蔓は針金状で黄~紫褐色を帯び、葉は長さ2mm以下の鱗片状。名は、文字通り「根の無い葛(=蔓草)」の意で、発芽して暫くは普通の蔓植物として伸びて行きますが、宿主となる植物を探し当てると、寄生根を出して栄養分を吸収し始め、根は枯れて無くなってしまいます。その後は不可思議な、根も葉も無い完全寄生植物として花を付け実を結びます。花は8-10月、短い花序を出して白い小花を多数付け、花冠は長さ4㎜程で、5裂、雄蕊5は花冠より短く、花柱1は長さ約1.5㎜で柱頭は2裂します。蒴果は径4㎜程の卵形で横に裂けます。青葉山では、道沿いの草叢等に見られます…
ネナシカズラ 未だ緑の道
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センダイハグマ(仙台白熊)
2021/10/06(Wed)
 きょうは、曇り時々晴れて、午後には一時小雨が降りました(17.2-23.7℃/北北西風)。
 森の道端に、センダイハグマ(キク科コウヤボウキ属)が咲いていました。オヤリハグマオクモミジハグマに混じって、一際清楚に、端正な葉上に火花の様な花穂を掲げていました。宮城.山形.福島や茨城の山地の林内や林縁にやや稀に生育する高さ40~80cmの多年草です。葉は長さ10~13cm、幅7~12cmの卵状楕円形で3裂せず、9~10月、円錐花序に白い頭花(筒状花)を穂状に多数咲かせます。長年、オヤリハグマとカシワバハグマの交雑種とされてきましたが、2016年に、 「染色体数や外部形態, 予備的なDNA解析においては, 雑種とする積極的な根拠は無く, オヤリハグマの無裂葉型として扱うのが適当である」との研究発表があり、種名としては扱われなくなってしまいました。でも、どう見ても形態はまるで違いますし、愛する仙台の名の付く可憐な花です。せめて、希少種オヤリハグマのより希少な"変種"として、大切に見守って行きたいものです…
センダイハグマ. 晩方の薄日
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ヤマガラ(山雀)とエゴノキ(売子木・斉ご木)
2021/10/05(Tue)
  きょうは、晴れのち曇りました(17.6-26.0℃/南風)
 道沿いのエゴノキ(エゴノキ科)に、ヤマガラ(シジュウカラ科)がいました。遠目からも無数に下がる売子の実ですから、居るだろうなとは思いましたが、ニイニイ、ジャージャー言いながら幾羽もやって来て、果実を一つずつ咥えては、近くの木枝でこんこんこんこん突いていました。山雀は亜高山~落葉・常緑広葉樹林に生息、全長13-15㎝。ほぼ留鳥だが、高地の個体は冬に低地へ移動。頭部は黒と白~薄茶色の斑模様で、背と腹部は赤~茶褐色、肩~翼は濃青灰色。食性は雑食、主に樹上で採食。樹皮等に果実を蓄える行動(貯食)も採り、中には食残しもあって、木々を発芽・生長させる役割も担っている。青葉山では、林内で通年普通に見られる。売子木は北海道~沖縄の、比較的水分の多い山野に生育する、高さ7-15mの落葉小高木。葉は互生して、長さ4.5-8cmの楕円形で先は尖り基部は楔形。5-6月に、短い側枝先に白花を1-4個下垂。花冠は5深裂し雄蘂10。果実は灰白色の卵球形で、熟すと果皮が裂け、褐色で堅い1種子を出す。当山では沢沿いに多く生えています・・・
ヤマガラとエゴ 笹森
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ニホンマムシ(日本蝮)
2021/10/04(Mon)
  きょうは、大体晴れました(19.6~27.5℃/21:00、南風)。
  道沿いに、ニホンマムシ(クサヘビ科)がいました。枯葉や木肌に似た迷彩で、初め気付きませんでしたが、するすると動き始めると、大きな銭形模様が藪影に流れて行きました。北海道~九州の山地~平地の森林、藪等に生息する全長45-80cmの蛇です。全長に比して胴が太く、体形は太短く、頭は三角形で眼線がはっきりしています。体色は淡褐色で、中央に暗色点のある大きな楕円形の斑紋が並びます。毒は強いのですが量は少なく、咬傷による死亡率は高くありません。と言っても、年間約3,000人が被害を受け、死者は5-10名程で、6時間以内の血清投与等の治療が必要とされます。只、性質はとても臆病で、こちらから手を出さない限り、噛みつきに来る事はありません。肉食で、小型哺乳類、小型爬虫類、両生類等を食べます。卵胎生で8-9月に2-13頭の幼体を産みます。生態系上位の大切な仲間です。「駆除」したり、徒に恐れる事無く、いつまでも仲良く共生して行きたいものです・・・
ニホンマムシ 一字雲
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ミゾソバ(溝蕎麦)
2021/10/03(Sun)
   きょうは晴れ時々曇りました(16.6~25.3℃/南南東風)。
  川岸の湿地に、ミゾソバ(タデ科)が咲いていました。 白地に薄紅の花があちこちに咲き群れて、近寄れば、紅を点した乙女の様に、頬を染めていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の、小川沿いや沼沢地等に生育する、高さ30-80㎝の一年草です茎には下向きの刺があり、根元から匍匐茎を伸ばして増殖・群生し、匍匐茎には閉鎖花が付いて、ここにも種子を作作ります。 葉は互生し、長さ4-10㎝の卵状矛形で、先は鋭く尖り、基部は耳状に張り出します。托葉鞘は長さ5-8㎜の短筒形で、時に上部が葉状に広がります。7-10月、枝先に10個程の花を咲かせ、花被は長さ4-7㎜で5裂し、裂片の上部は紅紫色、下部は白。痩果は長さ3-3.5㎜の3稜ある卵球形で花被に包まれます。青葉山では、湿性地に普通に見られます…
ミゾソバ 桂の黄葉
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クモガタヒョウモン(雲形豹紋)
2021/10/02(Sat)
  きょうは、大体晴れました(14.9~23.0℃/北北西風)。 
  車道沿いの草原に、クモガタヒョウモン(タテハチョウ科ドクチョウ亜科)がいました。雌雄と思われる2頭が縺れ合い飛んでいましたが、アレチウリに止まると、二人共翅がボロボロで、生活の厳しさが思い遣られました。北海道〜九州の主に低山地の渓畔・疎林・山頂付近等に生息する、ヒョウモンチョウの仲間です。成虫は5-6月と9-10月の年二回出現し(真夏に一旦姿を消す(夏眠))、前翅長は33-42mmで、翅裏面が緑がかった淡黄橙色で、裏面模様が殆どないのが特徴です。薊等の花で吸蜜し、雄は地上で吸水することも多い。幼虫の食草はタチツボスミレ等の野生スミレ科植物で、卵は食草付近の植物に1つずつ産み付けます。越冬態は蛹。青葉山では、沢沿いの草原等で良く見られます…
クモガタヒョウモン 澱橋から
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ゆきかえる