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ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)の果実
2021/12/31(Fri)
   きょうは、曇り時々晴れて、時折風雪が強く、1-2cm積りました(-1.9~0.5℃/西風)。
  林縁の灌木に、ヒヨドリジョウゴ(ナス科)の実が生っていました。雪面に届く程に垂れて、小動物も食べよとばかりに、赤く甘苦い実が熟しきっていました。東~東南アジアの他、日本全国の山野に生育する多年生蔓植物です。茎葉には軟毛が密生し、葉は長さ5-10㎝で互生し、全縁(上部)から3-5裂する葉まで様々です。8-9月、葉に対生した花序に白い小花を集散状に多数付けます。花は長さ約1㎝の筒状花で先が5深裂し、裂片は反り返り、赤褐色の雄蕊は雌蕊の回りを筒状に取り囲む様に並んでいます。晩秋、8㎜程の球形の果実を赤熟します。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・
ヒヨドリジョウゴ 風雪
 コロナ、コロナで苦しんだ日々、来る年が青葉山にとっても皆さんにとっても、厄難を払拭し、素晴らしい年になりますよう、祈念いたします… 
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ジョウビタキ(尉鶲・常鶲)♀
2021/12/30(Thu)
    きょうは、曇り時々晴れて、一時雨が降りました(0.8~7.4℃/北北西風)。
   林縁の道沿いに、ジョウビタキ(ヒタキ科)がいました。橙の尾と、円らな瞳がめんこい雌でしたが、ヒッヒッと言いながら、木々の枝から枝先へと渡って、遠くに消えて行きました。チベット~東シベリア、極東アジア等で繁殖し、非繁殖期は日本の他、中国南部~インドシナ等で越冬します。東北には主に沿海地方やサハリン、クリルから冬鳥として渡来。翼開長は14cm程。雄は顔や上面が黒く、頭は白く、腹が橙色で、次列風切の基部に白斑があります。雌は全体が茶褐色で、下腹と尾が橙色。都会の公園等でも良く見られる身近な冬鳥で、雄も雌も縄張りを作って過します。昆虫やクモの他、冬には木の実や種子も良く食べます。青葉山周辺では、秋~早春に林縁等で普通に見られます・・・
ジョウビタキ 白鳥が行く
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キツネ(狐) の足跡
2021/12/29(Wed)
  きょうは、大体晴れました(-2.2~7.6℃/南南西風)。
  林縁の道に沿って、キツネ(イヌ科)の足跡がありました。人も獣も、誰も通っていない小道を一人、何処までも真直ぐに続いていました。ユーラシア~北米に分布し、日本でも殆どの地域に生息しますが、四国では稀です。頭胴長52-76cm、尾長26-42cm、体重4-7Kg。体色は赤みがかった黄色で、腹、頬、尾の先は白く、尾は長くふさふさとしています。主にノネズミ類、ノウサギ、鳥類を捕食し、果実類も食べます。青葉山では、巣穴、足跡、糞等が見られる他、各所で目撃されています・・・
 原っぱには、キツネの他、ウサギやテンの足跡がたくさんついていました・・・
キツネの足跡 キツネとテンの足跡
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ベニシダ(紅羊歯)
2021/12/28(Tue)
  きょうは、朝までに又数㎝雪が積もり、曇り時々雪が舞い、午後は晴れました(-3.6~2.2℃/北北西風)。
  道端に、ベニシダ(オシダ科オシダ属)が生えていました。雪を乗せて、葉裏を返し、白地に緑葉、紅玉の配列が、とても美しく見事でした。東アジア南部に広く分布し、日本では本州(岩手・山形以南)~九州の山地の林下や草原等に生育する、常緑羊歯植物です。長さ30-90㎝の葉は、斜上するやや太い根茎から束生し、卵形の葉身は2回羽状に分裂し、革質で表面に艶があります。名の通り、若葉は赤紫がかり、円腎形の包膜(胞子嚢群を覆う膜)も紅くなります。葉軸には細い黒色の鱗片が密生します。似ているトウゴクシダは、葉がベニシダより深く切れ込み、大形で艶も少ない様です。青葉山では、路傍等に見られます…
ベニシダ ヤマドリかな


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テン(貂)の足跡
2021/12/27(Mon)
   きょうは、雪が朝までに数㎝積り、日中は晴れたり曇ったり、雪が降ったりでした(-4.0~1.0℃/西北西風)。
   道沿いに、テン(イタチ科)の足跡がありました。今付いたばかりの様な、二つずつの痕がm間隔で続いていて、野山を縦横無尽に走る、愛らしくも精悍な姿が目に浮かびました。北海道~九州と朝鮮南部の主に奥山に生息し、小動物、昆虫、甲殻類の他、ノウサギ・キジ・ヤマドリ等も襲い、果実類も好みます。体長44-55㎝、尾長17-23㎝、体重0.9-1.5kg。広い行動圏を持ち、岩の隙間や樹洞を巣にします。東北等の主に寒冷地では、夏季は赤褐~暗褐色ですが、冬毛は黄~黄褐色で頭部が白くなります。青葉山では全域で、糞や足跡等の痕跡が普通に見られ、良く目撃もされ、この山の豊かさの指標にもなっています・・・
テンの足跡 展望所から
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イワガラミ(岩絡)の果実
2021/12/26(Sun)
  きょうは、今朝数㎝雪が積もり、日中は晴れたり曇ったりで雪が舞い、晩方からも雪となり、又数㎝積もりました(-3.6〜0.0℃/西風)。
  木々に絡まるイワガラミ(ユキノシタ科)に、実が下がっていました。雪を被って良く目立ち、見渡すと案外あちこちに、とても重そうに揺れていました。本州~九州の他朝鮮等の、夏緑広葉樹林の樹幹や岩等に這い登って生育する、木本性落葉蔓植物です。茎は気根を多数出して樹木等に付着します。長さ5-12cmの葉は対生し、葉柄は長く(葉身とほぼ同長)、縁には荒い鋸歯があり、表裏の主脈腋等には毛があり、裏面が緑白色なのが特徴です。5-7月、枝先に多くの小さい両性花と、1枚の白い萼の装飾花からなる散房状集散花序を形成します。芽は短く芽鱗は2-3対あって、葉痕は三角~倒松形。青葉山では、あちこちに普通に見られます・・・
イワガラミ 落紅葉
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コガモ(小鴨)
2021/12/25(Sat)
   きょうは、午前中雪や霙が降って少し積もり、午後は晴れましたが、夜に又雪になり数㎝積りました(-1.9~4.5℃/北西風)。
   川に、コガモ(カモ科)がいました。橋の真下の小さな中州で、寒さに耐えているのか眠いのか、顔を羽に埋めていましたが、良く見れば、薄眼を開けて此方を観ていました。北半球に広く分布し、日本には、ほぼ冬鳥として全国の河川、池沼に飛来する、体長34-38cm、翼開長58-64cmの小型のカモです。雄の頭は茶色く目の周り~後ろが青緑色。嘴と脚は黒く体は灰色で、側面中央付近に白い水平な線があります。雌は全体に褐色で、黒褐色の斑があります。嘴と脚は黒く、雄はピリツピリッやピッ ピッ、雌はグェックェッ等と鳴きます。越冬中は群れで生活し、水面から届く範囲の藻や水草等を採食します。青葉山周辺では、広瀬川や各池沼等で普通に見られ、秋に一番早くやって来て、春も遅めに旅立ちます・・・
コガモ 雪後晴れ
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モズの早贄(フトハサミツノカメムシ(太鋏角亀虫))
2021/12/24(Fri)
 きょうは、晴れたり曇ったりでした(1.0〜6.9℃/北風)
 道沿いのアオハダの木の枝に、フトハサミツノカメムシ(カメムシ目ツノカメムシ科)が刺さっていました。モズの仕業、所謂「早贄」の様でしたが、こんなカメムシまで利用するのかと、不思議に思いました。モズの早贄(ハヤニエ)は、春~秋、特に秋の食物が豊富な時、木の棘や枝先等に獲物を突刺す行為を言います。長い間、冬の食料確保と言うのが主要な説でしたが、そのまま放置する事も多く、食事中に(獲物を固定しつつ千切って食べる際)妨害等にあって放置してしまう為とも言われます。只、飼われているモズもこの習性を持ち、これが何の為なのか、未だに謎のままです。青葉山では例年冬になると、バッタ等の昆虫や蛙、蜥蜴の他、魚、野鼠、小鳥等の早贄も見られますが、何故か最近は中々見かけません。太鋏角亀虫は、本州〜九州の林内外に生息する体長17-18のカメムシの仲間です。 成虫は5-11月に出現し、鮮緑色に点刻が不規則に散らばります。側角は、他のツノカメムシに比べ、雌雄共余り突出しません。雄の生殖節は特徴的で、太いハサミ状の突起を持ちます。バラ科のサクラ等に寄生。ツノカメムシの中でも非常に希少な存在だと言われ、各地のレッドリストに記載されています・・・
フトハサミツノカメムシ 寒々の山々
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エゾゼミ(蝦夷蝉)の空蝉
2021/12/23(Thu)
   きょうは、大体晴れました(-0.3~7.9℃/西北西風)。
   道沿いのナツハゼの木に、エゾゼミ(セミ科)の空蝉がありました。化石の様にも見えましたが、朝陽を浴びて赤々と、まるで生きていて、今にも羽化する様にも見えました。北海道~九州の山地~平地の林内に生息する全長59-65㎜程の大型の蝉です。関東以西では奥山や高地に少なめに生息、東北・北海道では平地でも普通に見られ、松、杉等の針葉樹を好み、広葉樹林にも棲みます。成虫は7月中~8月下旬頃に出現し、複眼は赤~赤褐色、腹部の腹面は褐色に白粉を帯び、前胸背と中胸背間の縁取りは濃いオレンジ色で前胸背を取り囲み、中胸背は黒地にオレンジ色のW紋。鳴声は震える様な低い唸音を含みながら「ギーー」と鳴きます。近年、全国的に開発等で減少し、青葉山でも枯松伐採とその周辺の自然破壊等で減少しつつあります・・・
エゾゼミの空蝉 朝焼け
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イボタノキ(水蝋樹・疣取木)の果実
2021/12/22(Wed)
  きょうは、晴れ時々曇りました(3.2~6.9℃/西北西風)。
  道沿いのイボタノキ((モクセイ科)に、実が生っていました。夕暮れの森に、黒紫に鈍光を放っていましたが、一つ齧ると味も素気も無く、渋みもあって、遅くまで残る訳だと思いました。北海道~九州の他、朝鮮半島等の、山野の谷沿い等に生育する、樹高1.5-2mの落葉低木です。枝は灰白色で新枝には細毛があり、葉は対生して、2-5cmの楕円形で、両面共光沢が無く、裏面の中脈は有毛です。初夏に、ギンモクセイに似た芳香ある白い筒状花を、総状に咲かせます。晩秋に、径6-7mmの楕円形の紫黒色の核果を熟します。名は、樹皮にイボタロウムシ(カイガラムシ科)が寄生する事に由来し、この虫から疣取り薬が出来る事からイボトリノキと言われ、それが転訛した等とされます。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・
イボタノキ あっという間に消えた雪
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マサキ(柾、正木)の果実
2021/12/21(Tue)
  きょうは、曇り時々晴れて、一時小雨も降りました(3.3~13.5℃/南西風)。
  林縁のマサキ(ニシキギ科)に、実が生っていました。冬枯れの森の片隅にこんもりと、艶けた緑葉が照り光り、その葉影にはこれも艶々の、朱い種がぴかぴかと弾けていました。北海道南部以南~九州の、主に海岸近くの森に生育する樹高2-6mの常緑低木です。葉は厚くて艶があり、低い鋸歯があって葉先は尖らず、葉柄は短くて対生。6-7月に、葉腋から集散花序を出し、直径5㎜程の黄緑色の小花を多数付けます。秋に果実が熟すと裂開して、橙赤色の仮種皮に覆われた種子が現れます。青葉山では、森の外れ等の所々に自生種と植栽されたものが混在しています・・・
マサキ 木肌を這うもの
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コゲラ(小啄木鳥)とカラスザンショウ(烏山椒)
2021/12/20(Mon)
   きょうは、大体曇って、一時小雨が降りました(-1.9~6.5℃/北西風)。
   道沿いのカラスザンショウに、コゲラ(キツツキ科)がいました。とっても辛いのに、体を温めるためか? 美味しいのか? ひっくり返りながら、果実を夢中で突いていました。全国の山地~平地の各種林地の他、都市公園等にも生息するほぼ留鳥で全長15cm程の啄木鳥です。灰褐色と白の斑模様で、雄は後頭部に赤い小斑があります。昆虫の他、木の実も食べ花蜜も吸います。カラスザンショウ(ミカン科)は宮城以南の山野に生育する雌雄異株で高さ6-8mの落葉高木です。幹や枝に刺が多く、葉は10対前後の奇数羽状複葉。7-8月、枝先に淡緑色で多数の小花を咲かせます。秋、赤い蒴果を付けて、特有の香りと辛味のある黒い種子を露出します。青葉山では、どちらも普通に見られます・・・
カラスザンショウとコゲラ 街遠望
  
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アオジ(青鵐、蒿鵐、蒿雀)
2021/12/19(Sun)
  きょうは、曇り後雪が降りました(-1.5~3.2℃/北西風)。
  竹林に、アオジ(ホオジロ科)がいました。雪を避けて数羽で採食していましたが、分からずに近寄ると、チッチッと鳴き合いながら、笹薮に消えました。夏に中国、ロシア南東部、朝鮮北部等で繁殖し、冬には中国南部等で越冬します。日本では北海道~本州中部以北で繁殖する他、主に中部以西で越冬し、山地~平地の開けた森や林縁等に生息(非繁殖期には主に藪地に生息)します。全長16cmで、夏羽は、上面は灰褐色で黒褐色の縦斑があり、喉の下~下尾筒は黄色味のある灰色で脇に黒褐色縦斑があります。冬羽では、全体が淡色になります。雄成鳥は頭部が暗緑灰色で覆われ、眼先や喉が黒いのが特徴です。青葉山では周年普通に見られます・・・
アオジ 午後から雪
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ジャノヒゲ(蛇の髭)の果実
2021/12/18(Sat)
    きょうは、雪が降ったり止んだりで、数㎝積りました(-2.6~1.9℃/西北西風)。
   道端のジャノヒゲ(クサスギカズラ科又はナギイカダ科)に、実が生っていました。雪降る中、繊細な葉と綿雪に包まれた蒼玉が、慎ましく光っていました。東アジアに広く分布し、日本では北海道~九州の山地~低地の林床に生育する草丈10cm程の常緑多年草です。葉は長さ10-30cm、幅2-3mmの線形で多数叢生し、先端は下向きに垂れ下がります。7-8月、葉間から5-15cmのやや扁平な花茎を出し、白~淡紫色の花を5-10個程総状に付けます。果皮は薄く、成熟途中で脱落し、種子は露出した状態で成熟し、秋に濃青紫色になります。走出枝を出し群落を作ります。青葉山では、林内のあちこちに見られます・・・
ジャノヒゲ 雪降る朝
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マガモ(真鴨)
2021/12/17(Fri)
   きょうは、曇り一時晴れて後雨が降り、遅くに小雪が舞いました(1.3~11.4℃/北西風)。
   川に、マガモ(カモ科)がいました。案外あちこちに数羽ずついて、水面を嘴で掬う様に、食べ物を探していました。北半球の冷~温帯に広く分布し、北方で繁殖するものは南方で越冬し、日本では、亜種マガモが北海道~南西諸島に冬鳥として渡来します(北海道と本州中部山地では少数が繁殖)。体長50-65㎝、翼開長75-100㎝で、繁殖期の雄は嘴が黄色く、頭は緑、首輪は白く、胴体は灰白色と黒褐色の。雌は嘴が橙と黒で、ほぼ全身が黒褐色の地に黄褐色の縁取りがある羽毛に覆われます。非繁殖期は雌雄共に似た羽色(エクリプス)になりますが、雄の嘴の黄色は残り、湖沼、河川、海岸で群れを形成し、10月末-12月に番を形成して、春に繁殖地へ渡ります。食性は植物食が主の雑食で、水草や植物の種子、貝等を採食。青葉山周辺では、冬に広瀬川等に小群が見られます・・・
上空に見事な、6-70羽の鷹柱が見られました…
マガモ 鷹柱
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シロハラ(白腹)
2021/12/16(Thu)
  きょうは、大体晴れました(2.4~13.0℃/北北西風)。
  林縁の道に、シロハラ(ツグミ科)がいました。先日の観察会でも取り上げましたが、別名の「木の葉返し」の通り、落葉を起しては食べ物を探していて、此方に気付くとツィーッと鳴いて、藪に消えてしまいました。中国東北部~ロシア沿海地方、サハリン、クリル等で繁殖し、朝鮮、中国南部、フィリピン等で越冬する渡り鳥で、日本では主に本州以南の積雪の少ない山地~平地の林に冬鳥として渡来します。体長は約25cmで、雌雄ほぼ同色。主に森の茂み等に潜んでいますが、市街地の公園や緑地にも姿を現します。雑食性で、昆虫やミミズ等小動物の他、木の実等も捕食します。青葉山では秋〜春に渡来し、以前は西日本に多く、当地では中々見られませんでしたが、今や森の内部で一番多いツグミの仲間となっています・・・
シロハラ 穏やかな日没
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ヤブラン(藪蘭)の果実
2021/12/15(Wed)
   きょうは、大体晴れました(1.1~12.8℃/北西風)
  道端のヤブラン(ナギイカダ科)に、実が生っていました。皆濃紫に染まっているのですが、一つだけ、一部だけ黄緑がかっ珠が六つくっ付いて、何か無花果の様な趣でした。本州~沖縄の他、東~東南アジアの山野の樹下に生育する、草丈30-50㎝の常緑多年草です。葉は根生、線形で濃緑色で光沢あり、葉先は鈍頭。8-10月、長さ40㎝程の花茎に総状花序を付け、花は径6-7㎜で淡紫~紫色で、花被片6枚。果実は径6-7㎜の痩果で、黒紫色に熟します。耐陰性が強く、余り他の植物が育たない様な樹陰でも生きられます。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・
ヤブラン 仲ノ瀬橋から
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ミヤマタムラソウ(深山田村草)の紅葉
2021/12/14(Tue)
  きょうは、晴れて暖かくなりました(4.0~10.9℃/南南東風)。
  道端のミヤマタムラソウ(シソ科)が、紅葉していました。昨日の暴風で木々の葉はほぼ落ちてしまいましたが、この草紅葉は赤々と、薄暗がりの檜林下を照らしていました。本州の中部以北の主に深山に生育する、高さ25-50㎝の多年草です。全体に軟毛が目立ち、葉は3出葉又は1-2回羽状複葉で、裂片はやや丸みを帯びます。6-8月、茎先に長さ1㎝程で薄紫の唇形花を穂状に付け、2本の雄蕊が長く突き出るのが特徴です。青葉山では極々普通に見られますが、各地で減少しつつあり、山形、秋田、岩手、福島ではレッドリストに記載されています・・・
ミヤマタムラソウ ヤマモミジ
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ホツツジ(穂躑躅)の果実
2021/12/13(Mon)
  きょうは晴れたり曇ったりで、一日中流れ雪が舞い、風がとても強くて、一時吹雪になりました(0.1~6.0℃/北西風)。
  道沿いのホツツジ(ツツジ科)に、実が付いていました。橇鈴や神楽鈴にも似た果房が、雪礫に打たれ、風に震えていました。北海道南部~九州の山地の岩場等日当たりの良い所に生育する高さ1-2mの落葉低木です。日本特産種。葉は、長さ5cm程の楕円形で、枝に互生し先は尖ります。枝は、赤く細くて角ばります。7-9月、枝先に円錐状に花序を出し、やや赤みを帯びた白い花を咲かせます。花弁は3-4枚反り返って丸まり、雌蕊が長く真直ぐに伸びるのが特徴です。蒴果は3㎜程の扁球形で、熟すと3裂します。青葉山では、乾いた尾根や斜面等で見られます・・・
ホツツジの果実 吹雪
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十二月観(視)察会
2021/12/12(Sun)
  きょうは、朝方は小雨がちらついたものの、開始後は晴れたり曇ったりの、穏やかな初冬の観(視)察会となりました(5.5~13.6℃/北北西風)。近況報告やコース説明等の後、早速の出発です。初めに、高木の先のキイロスズメバチの大きな巣を観察、未だ成虫が出入りする様子に、温暖化の所為かと驚きました。咲き残るキクイモや植栽のヒイラギナンテン、花虻や小蠅が寄っていたヤツデの花。早くも咲き始めたコハコベやオオイヌノフグリ等を観察、土手に転がるツチグリ、真赤な実をたわわに付けたガマズミ、オオモミジの黄葉等観ながら森に入ると、ふかふか落葉の足元にはヤブランやオオバジャノヒゲの実、見上げればヤマモミジが未だ美しく紅葉しています。シロダモの実と花、ヤブムラサキやムラサキシキブの果実、ビョウタケ等のキノコ、杭上の地衣類(コナアカミゴケやウメノキゴケ)、フユノハナワラビやシシガシラの胞子茎も良く見られ、暖かな日々が続いていた所為か、ヤマツツジやナガハシスミレの不時開花も観られました。ニワウルシやトチノキ、リョウブ等の冬芽や葉痕も楽しみました。配布チラシで取り上げたシロハラには、大勢での移動の所為もあって出会えませんでしたが、遠くでアオゲラが鳴いていたり、カラ類の混群にも度々会えました。沢山落ちていた薫り高いカラスザンショウの実、檜林下に広がる苔の絨毯や、赤く点滅するヤブコウジの実、あちこちに絡まるトリガタハンショウヅルの綿毛も印象的でした・・・
ベロニカ ガマズミの実 泉ヶ岳遠望 シロダモの実と花  
 花では他に、植栽のサザンカ、ヒメジョオン、オニノノゲシ、イヌタデ、コセンダングサ、ノボロギク、オランダミミナグサ等が見られ、羊歯ではリョウメンシダ、ホソバトウゲシバ等、果実ではウメモドキ、ノリウツギ、ツルシキミ、リョウブ、コバギボウシ、オトコエシ、ヘクソカズラ、ヤマウルシ、ツクバネ、サルトリイバラ、ノイバラ、ミヤマガマズミ、オトコヨウゾメ、リョウブ、タニウツギ、センボンヤリ、カキ、アオキ、ヒノキ、ノササゲ、ナガバノコウヤボウキ、キリ、マムシグサ等が見られました。コナラ小木やミヤマタムラソウの紅葉も奇麗でした。キノコでは、ヒトクチタケ、カワラタケ、サルノコシカケの仲間等が見られました。動物では、リスが見られた他、カモシカの足跡、食痕、角擦痕、テンの糞、イノシシの痕跡等、野鳥では、混群のシジュウカラ、エナガ、コゲラ等、藪から聞こえるウグイスやミソサザイの地鳴き、トビ、メジロ、カワラヒワ、ヒヨドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス等を確認、赤松の樹上に大きな巣も観られました。昆虫では、シャクガの仲間が良く飛び、樹液の木には未だオオスズメバチ、ベッコウバエがいて、キヅタの葉にはコマユバチの繭があったり、イラガの繭や、クモではヤマトゴミグモの卵嚢も見られました。高低差はあるものの。例年より少し短めのコースで、年明け早々にも伐採される予定の木々の確認も行いつつ、気持ち良く歩き、冬枯れの下でも、檜林等のフィトンチッドを全身に受けて(免疫力を高め)、改めて、自然と共に生きる歓びを感じる一時となったのではないでしょうか…?
ヤマモミジ コナアカミゴケ ナガハシスミレ 展望所にて
 次回(2022/1/9)は、新年の初歩きです。きりりとした寒気と新雪の心改まる「会」を期待しましょう・・・
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ガマズミ(鎌酸実) の果実
2021/12/11(Sat)
   きょうは、晴れ時々曇りました(2,7~13.1℃/西風)。
   道沿いのガマズミ(スイカズラ科)に、実が生っていました。これ程あったか?と思える位たわわに、真赤な房々が大きな塊となって、美味しそうに陽を浴びていました。北海道~九州の、山地~丘陵の明るい林や草原に生育する、高さ2-3mの落葉性低木です。葉は10cm程の広卵~円形で対生し、低鋸歯があり、先は鈍頭か鋭尖頭、基部は広い楔形か多少心形になります。枝葉全体に毛があるのが特徴です。5-6月、白い小花からなる花序を作ります。秋に3-5mm程の果実を赤熟し、食用になります。青葉山では、各所に普通に見られます・・・
ガマズミの実 淋しい夕暮れ
  明日(12/12)は、観(視)察会↓です。ふかふかの落葉を踏みながら、未だ少し残る紅葉、様々な果実や冬芽、まだ咲いている花、混群を作る野鳥達、動物の足跡や痕跡等も観察しましょう・・・
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ヤマカシュウ(山何首烏)の果実
2021/12/10(Fri)
  きょうは、晴れ後曇りました(4.4~10.2℃/北西風)。
  道沿いのヤマカシュウ(ユリ科)に、実が生っていました。早くも皆萎びていて、一つ齧ると、干葡萄の様に甘い果汁の中から、赤い種子が現れました。本州~九州の山地の林縁等に生育する落葉蔓性木本です。茎には真直ぐで細い刺が多く、葉柄の翼状部から続く稜があり、枝は良く分枝します。葉は互生し卵形で先は鋭く尖り基部は心形で5脈が目立ち、葉柄は長さ7-20㎜で托葉の変化した巻き髭があります。5-6月、葉腋から長柄のある散形花序を出して緑色の花を付けます。雌雄異株で、雄花、雌花共に花被片はやや反り返り平開し、花冠は長さ約5㎜で花被片は6個。10月頃、球形の漿果を黒熟し、種子は紅色。名は、山に生える何首烏(カシュウ=ツルドクダミ、或いはカシュウイモの葉に似る為)の意。青葉山では、林縁等の所々に見られます・・・
ヤマカシュウ 晩方の坂道
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サネカズラ(実葛)の果実
2021/12/09(Thu)
  きょうは、晴れ時々曇りました(5.4〜10.3℃/北風)。
   道沿いの木に絡まるサネカズラ(マツブサ科)に、実が生っていました。薄暗い木陰に、真赤な薬玉が沢山下がって、近寄って一粒齧ると、五味子に似た苦甘い味がしました。関東(とされる)~中国南部の照葉樹林等に生育する、雌雄異株の常緑蔓性木本です。葉は長さ数cmで艶があり互生します。8月頃、葉蔭に径1cm程の花を咲かせ、10枚前後の白い花被に包まれ、中央に雄蕊、雌蕊が夫々多数螺旋状に集まります。雌花の花床は結実と共に膨らみ、赤く丸い集合果を作ります。果柄は7cm程にも伸び、単果は径1cm程で、全体では5cm程になります。青葉山では、車道沿い等に見られます・・・
サネカズラ 釣瓶落しの夕暮れ
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オニイタヤ(鬼板屋)の黄葉
2021/12/08(Wed)
  きょうは、曇り時々晴れました(8.1~9.9℃/北風)。
  道沿いのオニイタヤ(ムクロジ科)が、黄葉していました。他の主木部はほぼ落葉しているのですが、根元から生えた小木は未だ黄金に、大きな葉を雨に濡らしていました。北海道南部~九州の斜面下部や沢筋等に生育する、高さ20m程の落葉高木です。葉は対生し、長さ10-25cm程で掌状に5-7裂します。基本種のイタヤカエデも変異幅の広い種で区別し難いものもありますが、オニイタヤは葉の表面には毛がなく、葉裏全体に特有の細毛が密生します。4-5月、葉の展開と同時に花を開き、樹木全体が黄色くなります。青葉山では、沢や川沿い等に見られます・・・
オニイタヤ 藪紫の雫
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ハジロカイツブリ(羽白鳰)
2021/12/07(Tue)
   きょうは曇って、時々小雨が降りました(4.9〜11.2℃/北北西風)。
   川に、ハジロカイツブリ(カイツブリ科)がいました。初めカイツブリやミミカイツブリと思いましたか、良く見ると、以前にもここで確認した当種でした。潜っては浮かび、潜っては浮かびを繰り返していましたが、近付き過ぎたか?、ピッと言って下方に消えて行きました。ヨーロッパ、アフリカ東部と南部、東アジア、北米中部、南米北東部に分散して繁殖する(非繁殖期は海上や暖地に移るものも)カイツブリの仲間です。日本では冬鳥として、北海道~九州の海や湖沼、河川に中国東北やウスリー川周辺等で繁殖したものが渡来します。全長30-31 cm程で、翼開長56-60cm、体重265-450g。目が赤く、嘴が僅かに上に反っています。冬羽は喉~腹が白く、他が黒。夏は頭と背が黒、脇腹が褐色、腹が白で、後頭部に鈍い金色の飾羽が現れます。雌雄同色。 飛ぶと羽の内側に白い部分が見え、これが名前の由来になっています。ミミカイツブリと良く似ていますが、嘴が反り気味な事、顔の黒白の境界がぼんやりしている、頸の前面が茶色い事等が相違点です・・・
ハジロカイツブリ 車道沿いの小葉団扇
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アオハダ(青膚、青肌)の果実
2021/12/06(Mon)
 きょうは、晴れ後曇りました(0.1~9.9℃/南東風)。
 道沿いのアオハダ(モチノキ科)に、実が生っていました。遠くからでも良く目立つ、赤くてかてかした果房を、早く食べて!と言わんばかりに、高く掲げていました。北海道~九州の、山地の主に明るい落葉広葉樹林中に生育する、高さ10‐15m程の落葉高木です。雌雄異株。幹は灰白色で樹皮の外皮が薄く、内皮が緑色で容易に判別できるのが名の由来。5-6月に緑白色の花を咲かせ(花弁4、雄蕊4)、9-11月に径7mm程の赤い果実を付けます。若枝は無毛で長枝、短枝があり、長枝では葉は互生し、短枝では数枚が輪生状に付きます。青葉山では、林内で普通に見られます・・・
アオハダ 面白山方面
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シロダモ(白梻)の果実
2021/12/05(Sun)
   きょうは、大体曇りました(0.5~6.5℃/西北西風)。
  道沿いのシロダモ(クスノキ科)に、実が生っていました。真赤な房がたわわでしたが、良く見ればその上に、少し萎れてはいたものの、小さな黄花が沢山咲いていました。本州の秋田、宮城~南西諸島の他、朝鮮、中国等の山地~低地の森林内に生育する、樹高10-15mの常緑中高木です。雌雄異株。幹は直立し、樹皮は紫褐~暗褐色で、若枝には黄褐色の絹毛があります。葉は互生し柄があり、長さ8-18cmの葉身は長楕円状披針形で、先端は尖り、3行脈が目立ち、裏面は灰白色です。秋、葉腋に散形花序を作り、黄褐色の小花を多数付け、翌年秋に長さ12-15mmの果実を赤熟します。青葉山では、林縁等の所々に見られます・・・
シロダモ 崖の紅葉
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アマチャヅル(甘茶蔓)の果実
2021/12/04(Sat)
  きょうは、曇り後晴れました(4.1~11.6℃/西風)。
  道沿いの灌木に絡まるアマチャヅル(ウリ科アマチャヅル属)に実が生っていました。野郎子鉢巻の大きな黒実がめんこくて、一つ齧ると、葉っぱとも似た、苦甘い味でした。中国、朝鮮、東南アジア、インド等に分布し、日本では全国の山地〜平地の林縁、藪周辺等に生育する蔓性多年草です。雌雄異株。蔓は長さ3-5m程で、葉腋から出た巻髭で他物に巻き付きます。葉は鳥足状複葉の5小葉で、3〜7葉になる事もあり、葉面には細白毛が散生します。8-9月、葉腋に径約5mmの小さく黄緑色の花を総状に付けます。花冠は5裂し先端は尾状に尖ります。秋に、径7mm程の球形の液果を、黒緑色に熟し、萼や花冠の跡が環状に残ります。青葉山では、林縁等の所々に見られます・・・
アマチャヅル 白黄赤
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ヒラタケ(平茸)
2021/12/03(Fri)
   きょうは、曇り後晴れました(1.7~13.9℃/西南西風)。
  道沿いの小楢の木に、ヒラタケ(ヒラタケ科)が生えていました。小さいものもありましたが、大きいものは径20cm程もあって、見応えも存在感もたっぷりでした。主に晩秋~早春、日本全国の他、全世界の温帯山林の広葉樹(稀に針葉樹)の朽木や切株に、重なり合って発生します。傘は径5-15cmの半円形で、中央が窪んで漏斗型になるものもあります。色は黒→灰→褐→白と変化し、表面は平滑で滑りはありません。白い襞は柄に垂生し、柄は偏心~中心生で短く、無柄のものもあり、基部に白毛が密生します。優秀な食菌ですが、毒菌のツキヨタケなどにも似ていますし、場所により放射能値も高めに出ますから、要注意です。青葉山では、様々な木に普通に見られます・・・・
ヒラタケ 夕焼け
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ヤマモミジ(山紅葉)の紅葉
2021/12/02(Thu)
   きょうは、曇り後晴れて、朝に初雪が降りました(2.6~8.2℃/西北西風)。
   道沿いのヤマモミジ(カエデ科)が、紅葉していました。ここは遅くまで楽しめる所で、昨日の強風にも耐えて、あちこちで赤く黄色く照り映えていました。東北~島根(主に日本海側)の他、北海道、四国、九州の一部、朝鮮等の山地に生育する、高さ5-10mの落葉高木です。長さ6-10㎝の葉は対生し、基部は心形で7-9裂し、裂片は卵状楕円~狭卵形で不揃いの重鋸歯又は切れ込みがあり、先端は鋭く尖ります。4-5月、新枝の先に濃紅色の小花が散房花序を成して垂れます。長さ約2㎝の翼果ほぼ水平に開きます。青葉山では、道沿いにも普通に見られます・・・
ヤマモミジ 雪の泉ヶ岳
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ゆきかえる