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バッケ(蕗の薹)
2022/01/31(Mon)
   きょうは、朝に雪がうっすら積もり、曇り時々晴れて、一日中小雪がちらつきました(-1.3~3.0℃/西風)。
   道沿いに、バッケ(仙台他東北でフキノトウの事)が顔を出していました。寒い寒と言っても、ここは日当たりが良いのか、残雪の間から瑞々しい翠玉が、早くも花を綻ばせていました。サハリン~九州の他、朝鮮、中国にも分布し、日本では全国の山野に生育するフキ(キク科)の、雌雄異株の花の蕾で、早春、葉の出るより先に花茎が伸び出し、雌花は受粉後花茎を伸ばし、綿毛を付けた種子を飛ばします。開花時の草丈は5-10cmで、結実時は80㎝程になります。名は、アイヌ語のパッカイ(子を負う様な姿)に由来するとされます。青葉山では、道端や沢沿い等に普通に見られます・・・
バッケ 雪の上に雪
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ウメ(梅)
2022/01/30(Sun)
   きょうは、晴れたり曇ったりで、良く風花が舞いました(-2.2~4.7℃/北西風)。
   森の外れで、ウメ(バラ科)が咲いていました。気付きませんでしたが、大分前から咲き出していた様で、既に何輪もの紅梅が、春の香を漂わせていました(仙台での平年開花は2/27)。中国原産で、古い時代に渡来したと言われる(日本にも自生していたとの説も)、樹高5-10mの落葉高木です。卵形の葉は互生して先が尖り、周囲が鋸歯状。2-4月、葉に先立ち1-3㎝程の花を咲かせます。花弁は5枚で、色は白~薄紅~赤。果実は2-3㎝の核果で、6月頃に黄色く熟します。青葉山周辺では、あちこちに植栽されています・・・
紅梅 光る川

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キンクロハジロ(金黒羽白)
2022/01/29(Sat)
   きょうは、大体晴れました(0.0~5.8℃/西北西風)。
  川に、キンクロハジロ(カモ科)がいました。 今日は珍しく20羽近く、パンダ柄の身を翻し、何度も何度も潜っては、魚を捕っていました。ユーラシア大陸の中緯度に広く分布・繁殖し、南西ヨーロッパ~アジア中南部で越冬する全長40-47㎝、翼開張67-73㎝の潜水性の鴨です。日本では全国の河川、湖沼、湾等に冬鳥として訪れ、大群を作ります。繁殖期の雄は後頭の羽毛が伸長し(冠羽)、頭~胸~体上面が黒く、非繁殖期の雄(エクリプス)や雌は全身が黒褐~暗褐色。嘴は幅広く灰青色で、先は黒くその周囲は白。後肢は暗青灰色。潜水して貝類、甲殻類、水生昆虫や水草等を食べます。青葉山周辺では、毎冬普通に見られます・・・
キンクロハジロ 南面白山
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ケンポナシ(玄圃梨) の果実
2022/01/28(Fri)
   きょうは、晴れたり曇ったりで、午後は雪が良く舞って、一時うっすら積もりました(-1.0~6.5℃/北西風)。
  道沿いのケンポナシ(クロウメモドキ科)の木に、実が沢山付いていました。落ちているかと探すと、雪面にぽつぽつと、不思議な形の塊があって、久し振りに人齧りすると、懐かしい梨に似た味でした。北海道(奥尻島)~九州の他、朝鮮、中国等の山地の林内に生育する樹高15-20mの落葉高木です。樹皮は暗灰~灰褐色で、大木になると縦に浅く裂け薄く剥がれます。葉は互生し、広卵形で低鋸歯があり、基部から分岐する3主脈が目立ちます。6-7月に枝先から集散花序を出し、淡緑色の小花を多数開きます。花弁、萼辺、雄蕊各5。秋に核果(果肉は殆ど無い)の根元の軸が膨らみ、太く折れ曲がって肉質になり食べられます。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・
ケンポナシ 追廻の奥
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オケラ(朮)の果実
2022/01/27(Thu)
   きょうは、晴れ時々曇りました(17,6~21.2℃/北東風)。
   道端に、オケラ(キク科)の果実がありました。陽を浴びて金華の様に輝き、胸飾りにでもしたくなりました。本州~九州の他、朝鮮、中国東北等の山野の日当りの良い所に生育する、高さ50-100cmの多年草です。雌雄異株。茎は細くて固く、葉も固く光沢がありますが、始めは白い軟毛があります。縁には棘状の鋸歯があり、長柄があり、茎の下部では3-5裂の奇数羽状複葉になります。9-10月、茎先にアザミに似た白~薄紅色で径1.5-2cmの頭状花序を付け、花序の下の苞葉も羽状に5裂します。雌花に雄蕊はなく、花柱が突き出ます。痩果は毛が多く、冠毛は羽毛状。青葉山では、乾いた尾根道等で見られます・・・
オケラ 大東
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ノキシノブ(軒忍)
2022/01/26(Wed)
  きょうは、朝雪がちらつき、日中は良く晴れて、晩に又雨や霙、雪が降りました(0.2~7.3℃/北風)。
  樅の倒木に、ノキシノブ(ウラボシ科ノキシノブ属)が生えていました。裏返っている葉を見ると、胞子嚢が美しく並び、近寄ると、美味しそうな牡丹餅にも見えました。朝鮮、中国、フィリピン等に分布し、日本では北海道南部以南の各地の大木の樹皮上や崖、急斜面の地表等に生育する常緑羊歯植物です(着生植物)。葉は長さ12-30cmで先端、基部とも細くなります。ソーラスは包膜はなく、上半分に付きます。山地に生えるヒメノキシノブは小さく、先が丸くなります。名は、家の軒先に生育し、土が無くても堪え忍ぶとの意。青葉山では、崖面等に普通に見られます・・・
ノキシノブ 斜面の雪
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スエコザサ(寿衛子笹)
2022/01/25(Tue)
  きょうは、晴れ後曇りました(-0.8〜7.5℃/西風)
  森の道沿いに、スエコザサ(タケ科) が生えていました。小さな群落でしたが、その周りのアズマザサとは明らかに異なり、葉のうねりは勿論、その両面、殊に表の細毛が目立っていて、触れてもざらざらしました。主に宮城県以北の東北地方の山野に生育する、高さ1-2mの笹です。アズマザサの変種で、葉の縁が裏面に巻き、縦に海鼠状の皺が出て、表裏に毛があるのが特徴です。植物学者の牧野富太郎が1927年(昭和2年)、この青葉山(三居沢)で発見したもので、翌年亡くなった寿衛子夫人に因んで名付けられ、学名にも「Suekoana 」の名があります(現在は変種名)。その墓碑には、「家守りし妻の恵みやわが学び」と「世の中のあらん限りやスエコザサ」が刻まれています。青葉山では、宮教大のバス通り沿い等、あちこちに普通に見られます・・・
スエコザサ 青葉山から見た船形連峰
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イヌエンジュ(犬槐)の果実
2022/01/24(Mon)
  きょうは、晴れ時々曇って、時折雪が舞いました(2.2〜5.7℃/北西風)
  道沿いのイヌエンジュ(マメ科イヌエンジュ属)に、実が下がっていました。風花が舞う青空をふと見上げると、鳥除け鳴子の様な莢が、夕陽に朱く染まっていました。北海道〜九州の山地の林縁、川岸、湿地の周辺等に生育する、高さ約15m程の落葉高木です。樹皮は緑褐色で平滑、丸い皮目があります。葉は奇数羽状複葉で、小葉は4〜7対あり、長さ3〜6cmの卵形、裏面に短毛があります。7〜8月、枝先に総状花序を数個出し、長さ7〜10mmの蝶形花を多数付けます。10〜11月、長さ3〜9cmの広線形の豆果を生し、種子は長さ約7㎜の長楕円形で、一莢に2〜4個。冬芽は卵形、芽鱗は2〜3個で暗褐色、ほぼ無毛。葉痕は半円形で、維管束痕は3個が横1列に並びます。青葉山では、林縁等の所々に見られます…
イヌエンジュ 澱橋から
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シッポゴケ(尻尾苔)
2022/01/23(Sun)
 きょうは、晴れ後曇りました(-0.5~8.1℃/南南東風)。
 林床に、シッポゴケ(シッポゴケ科)が生えていました。斑雪と落葉の間から、ふさふさの水草を思わせる、鮮やかな緑の葉をくねらせていました。朝鮮、中国、ロシア等に分布し、日本では全国各地の、亜高山~低山の半日陰地の腐植に富む地上等に群生する、高さ8~10㎝の苔(蘚類)です。白い仮根で覆われ、葉は細長い8~10㎜の披針形で、胞子体は1本。尚、シッポゴケはシッポゴケ属の総称としても使われ、日本では約20種が知られ、オオシッポゴケは茎に褐色の仮根を沢山持ち、シッポゴケよりやや小形。カモジゴケは褐色の仮根を持ち、高さ2~7㎝。両種共全国に普通に見られ、庭等に植えられる事もあります。名は、動物の尾に似ている事に由来。青葉山では、湿り気ある林下等に普通に見られます…
シッポゴケ 河原の雪
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メジロ(目白)
2022/01/22(Sat)
  きょうは、晴れ時々曇りました(-2.3~1.9℃/北西風)。
  森の外れに、メジロ(メジロ科)がいました。チュルチュル言いながら、数羽が藪から藪にと飛んでいましたが、灌木に止まるときょろきょろして、一瞬鮮やかな鶯羽を見せて東~東南アジアに広く分布し、日本では北海道中部以南の山地~低地に、留鳥(又は漂鳥)として生息します。全長約12㎝、翼開長約18㎝。雌雄同色。上面はオリーブがかった緑色で、翼と尾はやや暗色。下面は白く、喉はや下尾筒は黄色く、脇は褐色味を帯びます。目の周りの白い輪が特徴で、名の由来にもなっています。雑食ですが、花蜜や果汁を好み、夫婦愛が強く、留鳥では一年中番いでいる者も多いのですが、冬にはカラ類と混群を作ったりもします。青葉山では、一年中普通に観察できます・・・
メジロ テンの足跡
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オオバン(大鷭)
2022/01/21(Fri)
  きょうは、晴れ時々曇って、一時小雪が舞いました(-1.9~4.3℃/北西風)。
  川に、オオバン(クイナ科)がいました。一羽だけでしたが、黒服で首振り乍ら、振り返ると、紅玉の眼がきらりと光りました。夏にヨーロッパ、シベリア、朝鮮等で繁殖し、冬に東南アジアやアラビア半島、サハラ砂漠等で越冬します。 日本では夏に北海道(夏鳥)、本州、九州で繁殖し、冬には本州以南で越冬します(冬鳥又は留鳥)。全長32-39cm、翼開張70-80cm。雌雄同色で、体の殆どが黒く、嘴~額が白く、虹彩は赤や赤褐色。足は暗緑色で長く、鰭があります。次列風切先端は白。淡水域の葦や蒲が生育する湿地等の広い水辺に生息し、潜って水草の葉・茎・種子を食べ、水生昆虫、貝、甲殻類も採餌します。青葉山周辺では、広瀬川の所々で見られます・・・
オオバン 氷壁
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ボタンヅル(牡丹蔓)の果実
2022/01/20(Thu)
   きょうは、晴れたり曇ったりで、時折雪が舞いました(-1.7~6.8℃/東北東風)。
  道沿いの灌木に、ボタンヅル(キンポウゲ科)が絡まっていました。小さな果実が、白鳥の羽毛の様な綿毛を付けて、きょうは何か、餌に集まる幼魚にも見えました。本州~九州の他、朝鮮、中国等の日当たりの良い所に生育する、有毒の蔓性多年草です。蔓の長さは2-4m程になり、長い葉柄を持つ葉は1回3出複葉で対生し、小葉は長さ3-6cmの卵形で縁は鋸歯状になります。8-9月、茎先や葉腋から3出集散状の花序を出して、径1.5-2cmの白い花を多数付けます。花弁に見えるものは萼片です。痩果は長さ約4mmの卵形で、開出毛があり、そのの先に1-1.2㎝程の羽毛状花柱が残ります。青葉山では、林縁や草原等に普通に見られます・・・
ボタンヅル 麗糸滝
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アカネ(茜) の果実
2022/01/19(Wed)
   きょうは、晴れ後曇りました(-2.8~5.8℃/西風)。
   道沿いの藪に絡まるアカネ(アカネ科)に、実が生っていました。雪面に届けとばかりに、たわわに垂れ下がっていて、未だ苦いのかと味見しましたら、意外と、甘味の方が勝っていました。本州~九州の他、中国、朝鮮等の山野の道端や林縁等に生育する蔓性多年草です。四角い茎には細かい刺があり、他の植物等に引っかかりながら伸びます。葉はハート型で4枚輪生する様に見えますが、内二枚は托葉が変化したもので(偽輪生)、実際は対生です。夏~秋に、多数分岐した枝先に花を開き、花冠は黄緑色で径3-4㎜。秋には、黒い果実を熟します。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・
アカネ 雪の沢辺
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オナガ(尾長)
2022/01/18(Tue)
  きょうは、朝までに雪が数㎝積り、曇り時々晴れて、晩方に又雪が数㎝積りました(-2.1~1.2℃/北北西風)。
  森の外れに、オナガ(尾長)がいました。しんとした雪の中、数羽がぎゅいぎゅい鳴きながら、木々の梢から梢へ飛んでは止まって、ここだけとても賑やかでした。ユーラシアの極東部と西端部のイベリア半島に分れて分布し、日本では東北南部~関東中部の低山地~平地の比較的明るい森や、樹木の多い市街地等に留鳥として生息します。全長34-39cm(尾羽は20-23cm)。雑食性で、主に昆虫や果実、種子を食べ、数羽~20数羽の群れで生活します。青葉山周辺では、広瀬川沿いの河畔林等で営巣し、一時期は河川管理で消失したカッコウの(こちらも追い払われたオオヨシキリの代わりの)託卵鳥となっていましたが、今では当種も減少しています・・・
オナガ. 薄暮の坂道
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ツルウメモドキ(蔓梅擬)
2022/01/17(Mon)
  きょうは、晴れたり曇ったりで、時折風花が舞いました(0.3~6.6℃/北西風)。
  道沿いの藪に絡まるツルウメモドキ(ニシキギ科)に、実が生っていました。既に黄色い果皮ばかりのものが多いのですが、中には不味いのか、真朱な種子が沢山残る枝もあって、見事でした。朝鮮、中国、クリル等に分布し、日本では北海道~九州の山地~低地の林内等に生育する、雌雄異株の落葉性の蔓性木本です。葉は長さ3.5-0cmで、先は尖ります。5-6月、葉腋に 淡緑色で1-3個の雌花、1-7個の雄花を付けます。秋に、径7-8mmの黄色い球形の果実を生し、熟すと3つに裂けて、朱赤色の仮種皮に包まれた種子が現れます。青葉山では、藪地等の木々の到る所に絡まっています・・・
ツルウメモドキ ノウサギ
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トウゲシバ (峠芝・峠柴)
2022/01/16(Sun)
  きょうは、曇り時々晴れました(-0.7~7.7℃/南風)。
  森の林床に、トウゲシバ (ヒカゲノカズラ科) が生えていました。斑雪の間から、青々と瑞々しい叢が、茎に金粒を一杯付けて、元気よく盛り上がっていました。東~東南アジア等に広く分布し、日本では北海道~沖縄の、森林内のやや湿った日陰に生育する常緑性の多年草、シダ植物です。高さ10~20cm 。葉は細い線形で、縁に細かい鋸歯があります。胞子嚢群は、他の羊歯類と異なり、茎上部の葉腋に付きます。 他に、茎の先端付近の葉が厚くなり、ここに無性芽を生じる事でも増殖します。トウゲシバの仲間は変異が多く、日本では現在、ホソバトウゲシバ( 葉が細く長さ15mm、幅は2mm以下、葉柄はない。冷温帯性)、ヒロハトウゲシバ(葉は広く長さ20mm、幅3mm程、葉柄は不明瞭。暖帯性) 、オニトウゲシバ(葉はやや楕円形で長さは30mmまで、幅5mmまで、葉柄は明瞭。本州南部以南に自生)の三変種が認められていますが、中間的なものも多く、判別は難しい様です。青葉山では、檜や杉の林下等に数多く群生しています・・・
トウゲシバ. 落日の空
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ソシンロウバイ(素心蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅)
2022/01/15(Sat)
   きょうは、曇り時々晴れて、時折雪が舞いました(1.4~7.3℃/北西風)
    川岸のソシンロウバイ(ロウバイ科)が、咲き出していました。勿論植えられたものですが、檸檬色の花に出逢い、えも言われぬ芳香を嗅ぐと、真先の春到来を感じます。中国原産で日本には江戸期に渡来した高さ2-4mの落葉低木です。幹は、地際から分枝して株状になります。葉は対生し、長楕円〜卵状長楕形、鋭尖頭で、基部は楔形、縁は全縁。早春、葉の出る前の枝に芳香ある黄色い花を多数付けます。花後、花托が大きくなって長卵形の偽果となり、短毛を密生し、熟すと上向きになって、中に黒い種子が5-20個入ります。種子は有毒。 栽培品種は幾つかありますが、花全体が黄色いものがこのソシンロウバイ、花の中心部が暗紫色のものがロウバイ。青葉山周辺では、公園や庭先、民家跡等に植栽されています・・・
ソシンロウバイ 獣道
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シジュウカラ(四十雀)雌雄
2022/01/14(Fri)
  きょうは、朝までに雪が数㎝積り、曇り時々晴れて、一日中雪が舞いました(-1,8~4.0℃/西北西風)。
   道沿いの山桜に、シジュウカラ(シジュウカラ科)がいました。番いと思われる雌雄(お腹の黒帯の太いのと細いの)で、、風雪を避けてか、仲良く並んでじっとしていました。ユーラシア大陸に広く分布し、日本では全国の山地~平地の森や、樹木のある市街地にも生息・繁殖する留鳥です。全長15cm 程。食性は昆虫やクモ等の主として動物食ですが、植物の種子や果実、花蜜、時に花弁も食べます。冬は他のカラ類と混群を作り、他のカラ類と比べて、樹林内の下層や地表等でも採食します。青葉山では、極普通に見られます・・・
シシュウカラ雌雄 竜の口の崖
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ハマキゴケ(葉巻蘚)
2022/01/13(Thu)
  きょうは、晴れ時々曇って、晩方から雪が降りました(-0.3〜4.7℃/西北西風)
  道沿いの石垣に、ハマキゴケ(センボンゴケ科ハマキゴケ属)が生えていました。庇の下の乾いた所では、茶色く丸まっていましたが、多くは雪に濡れて、緑の小薔薇の様に開いていました。本州〜沖縄の、人里等の日当たりの良い石垣、岩、コンクリート壁等に生育する、高さ(長さ)0.5~1㎝の小形の蘚類です。茎は直立し、中心束があり、葉は長さ1.5~2㎜の広楕円~広舌形で、鈍頭、全縁で、上部に集まって付き、乾いて巻いた葉が濡れて開くと、葉縁が鮮黄緑色になります。雌雄異株。蒴柄は長さ3~8㎜。蒴は長さ1.2~2㎜の円筒形で、直立し、帽の表面が捻じれます。良く似たカタハマキゴケは、葉上部縁に歯があります。名は、葉が乾くと葉縁が巻き込む事に由来します。青葉山では、擁壁、石垣等に普通に見られます…
ハマキゴケ 宵の雪
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コナアカミゴケ(粉赤実苔) 
2022/01/12(Wed)
  きょうは、一日中雪が降り続き、時折吹雪となって、数㎝積もりました(-1.9~5.7℃/西北西風)。  
  道沿いの標識に、コナアカミゴケ(ハナゴケ科)が生えていました。何時もなら、燐寸状の小針が立ち並ぶ木杭上に、厚めの雪が覆って、はみ出た青磁の子柄と真紅の子器が、一層鮮やかに見えました。高山~低山の切株や倒木、岩上、地上にも生育する地衣類です。長さ1~3cmの子柄は枝分かれせず、全体が粉芽と呼ばれる粒状体で覆われ、その先端には真冬でも鮮やかな赤い子器が付いています。地衣類は、藻類と菌類が共生しているもので、「コケ」とは言っても「コケ植物・蘚苔類」とは異なります。植物遷移の最初に現れる生物で、有機物の少ない岩肌にも張り付いて、土壌を作り出し他の生物の侵入を助けると言う、大切な働きをしています…
コナアカミゴケ 吹雪.
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オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)
2022/01/11(Tue)
  きょうは、雪後霙、後雨になりました(-1.3~4.4℃/西北西風)。
  森の外れの畑に、オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科)が咲いていました。凍ってカチカチになった雪の間から、瑞々しい緑葉と空色の花が、元気よく立ち上がっていました。ヨーロッパ原産の帰化植物で、全国の路傍等日当たりの良い場所に生育する、草丈10-20cmの越年草です。茎は良く分枝し、地面を這うように広がります。葉は対生し、1-2cmの卵円形で粗い鋸歯があります。2-5月、葉腋から花柄を出し、コバルト色で径8-10mmの花を咲かせます。左右対称の花弁は4裂して基部で合着し、1日で落ちてしまいます。雄蘂は2本。蒴果は、2つの玉を付けた形で多毛。青葉山周辺では、道端等に普通に見られます・・・
オオイヌノフグリ 雪後雨
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イタチ(鼬、鼬鼠)の足跡
2022/01/10(Mon)
   きょうは、良く晴れました(1.0~8.0℃/北北西風)。
  溜池に、イタチ(イタチ科)の足跡がありました。凍った氷面を横切って、小さく愛らしい足跡が、二つずつきちんと揃って伸びていました。本州~九州等の山地~平地の水辺近くに生息し、主にカエル、カニ、小魚等の水生小動物やネズミ類、昆虫類等を捕食します。日本固有種で、頭胴長は雌16-25cm、雄27-37cmで、尾長は雌7-9cm、雄12-16cm。青葉山では、沢沿いや広瀬川沿いで良く目撃され、繁殖もしていて、足跡が容易に観察できます。細長い糞は、川原の岩石上等に見られ、岩陰等には溜糞が形成される事もあります。一次捕食者であり、当林での生息や繁殖は貴重です・・・
イタチの足跡. スイス池
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一月観(視)察会
2022/01/10(Mon)
  きょうは、新年初の観(視)察会。暮れから降り続いていた雪もこの数日で大分融けて、晴れて斑雪の、清しく穏やかな初歩きになりました(-1.7~9.5℃/西北西風.)。大学構内では、サザンカとツバキの葉っぱの違い、スイカズラやヘクソカズラの実、まるで生きている様なニイニイゼミの空蝉、クヌギの虫瘤、赤く美しいイイギリの果房等観ながら森に入ります。森は森閑として、斑に残る雪面には無数に、動物や野鳥達の足跡が付いています。テン、タヌキ、キツネ等見られましたが、中でも、中々見かけ難くなっているノウサギやリスのものがそこら中にあって、とても嬉しくて、楽しく歩くことができました。ツグミの仲間の足跡も多く、あちこちの藪からキョキョキョッの声がして、シロハラが多いものの、干支に所縁のトラツグミも居る様でした。数は少なかったものの、シジュウカラやエナガ、ヤマガラ等の混群に出逢ったり、フユシャクがひらひらと舞ったり、ヤマトゴミグモの卵嚢が数多く見られたり、越冬中のヤニサシガメを観察したり、黒膏薬等の膏薬病やコウヤクタケの不思議な模様にも引き付けられました。配布チラシで取り上げたアズマザサとスエコザサの違いもじっくり観察できました。雪の残る森を抜けると、道端に何と瑞々しいバッケが顔を出していて驚きましたが、帰り道ではマンサクも綻びかけていて、新年早々に初春の慶びを感ずることもできました…
イイギリ リス 雪道を行く ツルアリドオシ
 花では、植栽のサザンカ等の他、シュンランの花芽が膨らみ、ツノハシバミやケヤマハンノキ、アサダ等カバノキ科の雄花が伸びていました。果実では、道行く所ヤブムラサキの赤紫の実が目立ち、ウメモドキの赤い実も多く、他に、ブナ、ミヤマガマズミ、ツルアリドオシ、ツクバネ、ヤブコウジ、イヌツゲ、オトコヨウゾメ、リョウブ、ネジキ、ナツハゼ、イボタノキ、マムシグサ、カマツカ、アオハダ、サルトリイバラ、ツルリンドウ、ホクリクムヨウラン、オオバジャノヒゲ、ヤブラン、シラキ、サラサドウダン、ヤマジノホトトギス、ナガバノコウヤボウキ、オヤリハグマ、トリガタハンショウヅル等が見られました。シダ類では、胞子茎が面白いイヌガンソクやシシガシラに、ホソバトウゲシバ、リョウメンシダ、ミゾシダ等が見られました。動物達の痕跡では、カモシカの足跡や角擦り痕、イノシシの生活痕、クマの爪痕も見られました。野鳥では他に、キジ(ヤマドリ?)、セキレイ類等の足跡、カケスが鳴き、メジロ、カワラヒワ、トビやカラス類等が見られ、高木の先にメジロのものと思われる巣や、小鷹か烏の巣も観られました。イヌツゲやマンサクの虫瘤も多く見られ、マイマイガの卵嚢、ヤマグワにクワコの繭はあったものの、何故かウスタビガやヤママユの繭が全く見られず、とても心配になりました。解散後は、管理センターにて暖まりながら、細やかな(未だコロナ禍の中、飲食なし、少人数、短時間の)新年会を行い、夫々の抱負や青葉山への思い等を述べ合い、その後静かに散開しました。
 きょうは、暖かく穏やかに晴れた空の下、残る雪の中を足跡等探しながら漫ろ歩き、心洗われる初歩きでした。又同時に新年にあたり、松枯れや楢枯れとその対策、ほぼ完成した放射光施設工事等に伴う生態系分断等の諸問題の大きさを、改めて思い起こした一時でもありました。青葉山の自然にとっては厳しい状況が続きますが、新しい年が、ここに暮らす全ての生物達にとって、少しでも素晴らしい年になって欲しいものです・・・
ノウサギ スエコザサ 穏やかな初歩きでした バッケ゜
  来月の2/13は、会としてはお休みですが、記録を主として歩く予定です…
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ノウサギ(野兎)の足跡
2022/01/08(Sat)
  きょうは、晴れたり曇ったりでした(-1.2~7.3℃/北西風)。
   道沿いに、ニホンノウサギ(ノウサギ科)の足跡がありました。数羽が動き回っているのかも知れませんが、あちこちに沢山あって、開発等で急速に少なくなっているだけに、嬉しくなりました。本州~九州の亜高山~低地の森林や草原等に生息する、体長45-54cm、体重2-3.5kgの日本固有の兎です。植物食で、葉、芽、枝、樹皮等を採食し、群れは形成せず単独で生活し、塒を中心に半径400m内外の範囲で行動します。藪中で繁殖し、一回1-4仔産み、早春~秋に数回それを繰り返します。夜行性で昼間は藪地等でじっとしている事が多く、巣は作りません。青葉山では、藪内外で比較的普通に見られますが、大開発や藪刈り等で激減していて、今後の地域的生存が危ぶまれています・・・
ノウサギの足跡 尾根道
 明日(1/9(日))は、今年初の定例観(視)察会↓。場所によりますが雪があるので、動物の足跡を辿ったり、痕跡を観察しましょう! その他、混群を作る野鳥達、冬越しする昆虫達、あちこちに残る果実や冬芽、虫瘤、繭等を観ながら、初歩きしましょう!
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カケス(橿鳥、懸巣、鵥)
2022/01/07(Fri)
 きょうは、朝にうっすら雪が積り、後晴れて時折風花が舞いました(-2.4〜-0.7℃/西北西風)。
  林縁に、カケス(カラス科)がいました。ジャージャー言いながら目の前に飛んで来て、アッと思う間に、又遠くに消えて行きました。アフリカ北部やユーラシア中部~南部に分布し、日本では本州~九州の山地~平地の林内に生息する、全長33cm程の留鳥又は漂鳥です。成鳥は額~頭頂が白黒の斑模様で、喉と腹は白、目の周囲や尾羽は黒、後頭部、背、胸は葡萄褐色で、羽の基部は黒、白、青が段だら模様が一際奇麗です。主に団栗等の木の実を好みますが、雑食。物真似が上手で、他の鳥や犬・猫の声等も真似ます。青葉山では、嘗て繁殖記録もありましたが、主に秋~春に見られ、晩秋には団栗を運んでは、木の根元や隙間に隠す光景が観察されます・・・
カケス テンの足跡
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アカゲラ(赤啄木鳥)
2022/01/06(Thu)
   きょうは、晴れたり曇ったりでした(-3.8~5.2℃/北西風)。
   道沿いの木に、アカゲラ(キツツキ科)がいました。赤い帽子の雄で、木から木へ移っては、するすると上り、暫し止まっては、幹をコンコン突いていました。ユーラシア中北部、サハリン、日本等の平地~山地の落葉広葉樹林等比較的明るい森を好み、昆虫の他、果実、種子等を食べて暮しています。全長(翼開長)23cm。雄の顎線や頭は黒く、後頭や下腹、下尾筒は赤。喉や胸、腹は白く、翼先に白斑が多数あり、肩羽は白く、逆八の字に見えます。雌は後頭も黒。キュッ、キュッとかケレケレケレと飛びながら鳴きます。5-7月頃に、一夫一妻で子育てをします。青葉山では、赤松林等を中心に普通に見られます・・・
アカゲラ 凍った沢
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カワラヒワ(河原鶸)
2022/01/05(Wed)
  きょうは、昨日の雪が残り、日中はだいたいはれました(-3.3~2.0℃/北西風)。
  森の入口で、カワラヒワ(アトリ科)の群れに出逢いました。数百羽の大群で、青空を背に迫力ある編隊飛行を続けていましたので、始めマヒワかと思いましたが、コロコロ言いながら杉の木に止まったのを観るとそうで、当種もこんなになるのかと感心しました。カムチャツカ~中国南部に分布し、日本ではほぼ全国の低山~低地のモリヤ市街地の候長15cm、翼開長24cm程の留鳥ですが、北部のものは冬季に暖地へ移動し、大群も観察されます。桃色の太い嘴と、黄褐色の体に翼の黄斑(初列風切と次列風切)が特徴です。雌は全体に淡色。地鳴きは、キリリ、コロロ等と聞え、囀りはチョンチョン、ジューイ等と聞えます。主に植物食で、様々な種子を採食します。青葉山では、一年中普通に見られます・・・
カワラヒワ 寒い朝
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ヘクソカズラ(屁糞蔓 / 屁臭蔓)の果実
2022/01/04(Tue)
    きょうは、一日中雪が降ったり止んだりで、数㎝積りました(-2.2~0.2℃/北風)。 
   道沿いの灌木に絡まるヘクソカズラ(アカネ科))に、実が生っていました。降り頻る雪を被って赤々と、印象とは違って美味しそうにも見えましたので、一つ齧ると、口に甘みが広がりました。日本の他、東アジアに広く分布する蔓性ました。多年草です。蔓は下部では太く木質化し、葉は対生し、長さ4-10cmの楕円~細長卵形で先は尖り全縁。葉柄基部には左右の托葉が合着した三角形の鱗片があります。7-9月頃、葉腋から短い集散花序を出し、花冠は長さ約1cmの釣鐘状で、筒部が白く中央が紅紫色の小花を多数咲かせます。果実は核果、萼に包まれた径5mm程の球形で、光沢のある黄褐色に熟します。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・
ヘクソカズラ 降り頻る雪
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アオゲラ(緑啄木鳥) ♂
2022/01/03(Mon)
   きょうは、大体晴れました(-0.3~4.9℃/北西風)。
   森に、アオゲラ(キツツキ科)がいました。遠くでケッケッと鳴いていたと思ったら、近くの枯木に飛んで来て、又ケッケッと言いながら上へ上へと昇って、暫しコンコン突いて、又遠くに飛んで行きました。日本固有の留鳥で、3亜種が本州~屋久島に分布しますが、亜種アオゲラは本州の亜高山帯~低山の森に生息する、全長30cm程の大型の啄木鳥です。背は灰緑~緑褐色で、頬と後頭部に入る赤色が特徴で、雄は頭頂~後頭部、雌は後頭部のみが赤くなります。繁殖期は5-7月で、巣は木の幹に穴を掘り、一夫一妻の雌雄で抱卵、育雛します。昆虫類に食害され始めた木々を助け森を蘇らせる為、森の医者とも呼ばれます。青葉山には数多く生息し、日々森林生態系保護の為にも活躍してくれています・・・
アオゲラ 化石滝
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アトリ(花鶏)
2022/01/02(Sun)
   きょうは、朝にうっすら雪があり、日中は曇り後晴れました(-2.8~6.5℃/南風)。
  道沿いのアズキナシの木に、アトリ(アトリ科)がいました。多くの群れが、高木の梢に止まって、目を凝らせば、ほぼ実の落ちた柄先を盛んに突いていました。ユーラシア大陸北部で繁殖し、冬は北アフリカ~中央アジア、中国、朝鮮等に渡って越冬します。日本にはシベリアから秋に冬鳥として渡来し、山野で果実、植物種子、昆虫、節足動物等を食べて暮らします。全長16cm程。体色は黄褐色に黒、白が入り、特に胸部の羽毛は橙褐色で目立ちます。雄の夏羽は頭部が黒く、冬羽の頭部は雌雄共に褐色です。日中は小群を作り、夜は集団で休みます。渡来直後や渡去直前に、数千~数万羽の大群を作る事があります。青葉山では、年によって数は変わりますが、冬に群れが普通に見られます・・・
アトリ雌雄 五色沼
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ゆきかえる