ナメコ(滑子)
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2022/12/31(Sat)
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きょうは、晴れ時々曇りました(-0.2〜9.1℃/西風)。
小楢の切株に、ナメコ(モエギタケ科スギタケ属)が生えていました。初めはエノキタケかと思いましたが、柄色が薄くて滑っていて、直それと判りました。味見だけでもと思い、数本採って蕎麦と一緒に美味しく食べました。主に10月中旬~の秋に、全国のブナやナラ等の枯木や切株等に単独又は群生する担子菌類の食菌です。傘は初め半球状で栗褐色、後開いて扁平になり黄褐色で径3~8㎝。襞は淡黄~淡褐色になり、初めは下面に半透明の薄膜が張って襞を隠します。茎は、径2~8㎝。湿時は、全体に著しい粘液で覆われます。現在は各地で広く人工栽培・販売されています。別名は、ナメタケ、ヌメリタケ他。青葉山では、楢等の倒木等に見られます… ![]() ![]() スポンサーサイト
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ビョウタケ(鋲茸)
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2022/12/30(Fri)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(-1.0~6.8℃/西北西風)。
道沿いの倒木に、ビョウタケ(ビョウタケ科)が生えていました。切断面全体に付いていましたが、伐られた時の涙が、黄金の粒に変わったかの様で、きらきらしていました。全国の、倒木や枯枝に群生する子囊菌の盤菌類です。直径は3-5㎜程で、細い柄の上に皿状の子囊盤ができます(皿状子囊盤を持つ点でチャワンタケ科の菌に似ますが、子囊の頭部構造に蓋を欠く点で異なります)。傘は円く滑らかで、鮮黄~橙黄色、時間経過と共に巻き上がり、色は薄くなって行きます。良く似たモエギビョウタケは小さく(径1-2㎜)、ニセキンカクアカビョウタケは橙~朱色。名は、鋲に似ている事に由来。青葉山では、朽木等に普通に見られます… ![]() ![]() |
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ナラタケ(楢茸)とヤマナメクジ(山蛞蝓)
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2022/12/29(Thu)
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きょうは曇って、午後は雪が降ったり止んだりでした(0.9~6.8℃/北西風)。
小楢の切株に、ナラタケ(キシメジ科)が生えていました。年の瀬と言うのに未だ立派なもので、感心していると、小さ目ながら傘裏にヤマナメクジ(ナメクジ科)がいて、黙々と襞を齧る姿に又唸りました。晩春や晩秋に広葉樹の枯木や生木に群生や束生、又付近の地上にも発生する木材腐朽菌。径4-15㎝の傘は饅頭~中高扁平型で、周辺に条線があり、襞はやや疎で垂生。表面は帯黄色で若時は白く、後褐色になる。柄は4-15㎝で、下部がやや膨らみ傘とほぼ同色で、下半部は後黒味を帯びる。上部に白~帯黄色でやや硬質の鍔がある。青葉山では、主に秋に小楢等に見られます。山蛞蝓は、本州~九州の山地に生息する体長130-200mmのナメクジ。4-11月に出現し、茶褐色で、黒褐色の縦筋模様があり、山地の樹幹や石の下等で見られる。雌雄同体なので単独でも受精、産卵は可能。環境の良い森を代表する生物の一つで、キノコや、腐葉等を食べて暮す。青葉山でも普通に見られ、中には20cm以上もある大物も見られます・・・ ![]() ![]() |
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オオウラジロノキ(大裏白の木)の果実
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2022/12/28(Wed)
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きょうは、晴れたり曇ったりで、一時小雨が降りました(2.0~11.7℃/南風)。
道沿いのオオウラジロノキ(バラ科リンゴ属)に、実が生っていました。樹冠一杯、丸くて赤かったり黄色かったりの実が、未だ沢山付いていましたが、真下を探すと足元にも、美味しそうだったり虫食いだったりのが、バラバラと落ちていました。本州~九州のやや乾燥した尾根等に生育する、樹高10-15m、径30-40㎝になる落葉高木です。樹皮は紫褐色で皮目が多く、若木の幹には刺状の突起があります。葉は互生し、葉身は広卵~楕円形で、長さ5-14cm、幅4-9cmで先端は尖り、不整鋸歯又は重鋸歯があります。5月頃、短枝の先に散形花序を出し、径2.5-3cmの白花を数個付けます。径2-3cmの球形果実は、10月頃に黄緑~淡紅色に熟し、表面には褐色の皮目が多く、果肉は緑白色で石細胞があります。リンゴの原種と言われ、良く似た味がします。青葉山では、各所に大木も見られます・・・ ![]() ![]() |
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フユノハナワラビ(冬の花蕨)
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2022/12/27(Tue)
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きょうは、曇り時々晴れました(2.9~9.1℃/西北西風)。
道沿いに、フユノハナワラビ(ハナワラビ科)がありました。あちこちに胞子茎が立ち上がって、近寄れば胞子嚢が、稔る蕎麦の実にも見えました。本州~九州の他、朝鮮、中国、ヒマラヤ等の、日当たりの良い山野に生育する常緑の多年生羊歯植物です。夏が過ぎた9月頃に姿を現し、冬~早春に良く目立ちます。栄養葉は葉軸が三岐し、小羽片は広卵形で鈍頭、辺縁は鈍鋸歯で葉柄や羽軸は無毛です。胞子葉は直立して40cm程にもなり、上部に付く胞子嚢穂は2-3回羽状に分岐し、円錐状に丸い胞子嚢を付けて胞子を飛ばします。青葉山では、林内の道端等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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アカゲラ(赤啄木鳥)
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2022/12/26(Mon)
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きょうは、晴れたり曇ったりでした(1.8~8.1℃/北西風)。
道沿いの木に、アカゲラ(キツツキ科)がいました。頭の黒い♀の様でしたが、忙しなく高木から高木へと移りながら、幹をコンコン突いては又移動していました。ユーラシア中北部、サハリン、日本等の平地~山地の落葉広葉樹林等比較的明るい森を好み、昆虫の他、果実、種子等を食べて暮しています。全長(翼開長)23cm。雄の顎線や頭は黒く、後頭や下腹、下尾筒は赤。喉や胸、腹は白く、翼先に白斑が多数あり、肩羽は白く、逆八の字に見えます。雌は後頭も黒。キュッ、キュッとかケレケレケレと飛びながら鳴きます。5-7月頃に、一夫一妻で子育てをします。青葉山では、赤松林等を中心に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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アシナガタケ(足長茸)
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2022/12/25(Sun)
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きょうは、曇り時々晴れました(1.1~7.4℃/北西風)。
小楢の林床に、アシナガタケ(キシメジ科)が生えていました。小さくて中々気付きませんが、良く見ると案外あちこちにあって、小貝の様な傘がめんこいばかりでした。夏~初冬、日本全国の他、北半球温帯域の、広葉樹林(特にブナ林)内の落葉、落枝、古い切株等に発生する、傘径2㎝程、高さ5~10㎝程の小型キノコです。 帯褐灰色の傘、より淡色の長柄共に条線があり、柄部分のそれはやや捩れているのが特徴です。食毒不明だ。良く似たニオイアナガタシケは、ヨードホルム臭があります。青葉山ではこの時期、小楢等の林下に普通に見られます・・・ ![]() ![]() ★次回の 「杜の都 青葉山は今!」展示会は …2023年2/15(水)〜2/28(火)(2週間) 青葉通地下道ギャラリーにて開催します! 一点でも結構です、青葉山の未来のための作品を募集中です!!! ☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です (二月・八月は、「会」としてはお休みします) ★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 ★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 ★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! ☆青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店等で販売していますが、お求めになりたい場合は、: cheb@live.jp まで。 ☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「声」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ★オオタカの営巣地を守ろう!! ![]() ![]() ![]() ![]() 《青葉山の四季2021》 |
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タヌキ(狸)
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2022/12/24(Sat)
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きょうは、雪後雨となり後晴れました(-0.6~6.9℃/西風)。
森の外れに、タヌキ(イヌ科)がいました。草藪沿いに夢中で食べ物を探していて、こちらに気付く風もなく近寄って来ると、又もそもそしながら向きを変えつつ、藪中に消えて行きました。ロシアの一部を含むアジア極東部にのみ自然分布し、日本では北海道~九州の山地~郊外の住宅地周辺にまで生息する、体長約50-60cm、体重3-10kgの哺乳類です。体型はずんぐりして、足が短く尾は太く、体色は普通灰褐色で、目の周りや足は黒ずみます。夜行性で、単独や番で生活し、鼠、蛙等の小動物や鳥類や卵、魚類、ミミズ、ナメクジ、昆虫類や果実等植物質のものも採食します。青葉山では、巣穴や溜糞、足跡等が見られ、良く目撃もされています・・・ ![]() ![]() |
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オオバン(大鷭)
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2022/12/23(Fri)
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きょうは、晴れたり曇ったりで、風が強くて風花が飛び、一時雪がうっすら積もりました(0.9~6.9℃/西南西風)。
川に、オオバン(クイナ科)がいました。一羽だけでしたが首振り乍ら、少し残った葦叢に入り込んで、未だ緑の葉を食べていました。夏にヨーロッパ、シベリア、朝鮮等で繁殖し、冬に東南アジアやアラビア半島、サハラ砂漠等で越冬します。 日本では夏に北海道(夏鳥)、本州、九州で繁殖し、冬には本州以南で越冬します(冬鳥又は留鳥)。全長32-39cm、翼開張70-80cm。雌雄同色で、体の殆どが黒く、嘴~額が白く、虹彩は赤や赤褐色。足は暗緑色で長く、鰭があります。次列風切先端は白。淡水域の葦や蒲が生育する湿地等の広い水辺に生息し、潜って水草の葉・茎・種子を食べ、水生昆虫、貝、甲殻類も採餌します。青葉山周辺では、広瀬川の所々で見られます・・・ ![]() ![]() |
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メジロ(目白)
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2022/12/22(Thu)
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きょうは、一日雨が降りました(4.7~9.8℃/北北西風)。
林縁に、メジロ(メジロ科)がいました。雨の中、濡れそぼりながらも元気よく、チュルチュルチュルチュル鳴いていました。東~東南アジアに広く分布し、日本では北海道中部以南の山地~低地に、留鳥(又は漂鳥)として生息します。全長約12㎝、翼開長約18㎝。雌雄同色。上面はオリーブがかった緑色で、翼と尾はやや暗色。下面は白く、喉はや下尾筒は黄色く、脇は褐色味を帯びます。目の周りの白い輪が特徴で、名の由来にもなっています。雑食ですが、花蜜や果汁を好み、夫婦愛が強く、留鳥では一年中番いでいる者も多いのですが、冬にはカラ類と混群を作ったりもします。青葉山では、一年中普通に観察できます・・・ ![]() ![]() |
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ケヤマハンノキ(毛山榛の木)の葉と芽と
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2022/12/21(Wed)
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きょうは、一日曇りました(-0.2〜8.3℃/南南東風)。
道沿いに、ケヤマハンノキ(カバノキ科)の小木がありました。師走も末にも係わらず、大きく青々とした葉が一枚付いていましたので、感心しながら近寄ると、赤茄子みたいな冬芽と、きょとん顔の葉痕が、めんこく見えました。日本各地の他、東シベリア~極東の丘陵・山地帯に広く分布する、樹高15-20mの落葉高木です。雌雄同株又は異花。樹皮は黒褐色を帯び、大小の皮目があります。長さ8-15㎝の葉は互生し、表は濃緑、裏は帯白緑で、毛が全面にあります。3-4月、枝先に長さ7-9㎝の雄花序を2-4個垂れ下げ、その基部近くに赤く小さな雌花序を3-5個付けます。長楕円形で狭い翼がある果実は堅果です。青葉山では、崩壊地、尾根等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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イボタノキ(水蝋樹・疣取木)の果実
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2022/12/20(Tue)
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きょうは、曇って時々小雪が舞いました(-3.5~5.0℃/西北西風)。
道沿いのイボタノキ((モクセイ科)に、実が生っていました。夕暮れの森に、青みがかった黒い実が、寒風に震えていました。北海道~九州の他、朝鮮半島等の、山野の谷沿い等に生育する、樹高1.5-2mの落葉低木です。枝は灰白色で新枝には細毛があり、葉は対生して、2-5cmの楕円形で、両面共光沢が無く、裏面の中脈は有毛です。初夏に、ギンモクセイに似た芳香ある白い筒状花を、総状に咲かせます。晩秋に、径6-7mmの楕円形の紫黒色の核果を熟します。名は、樹皮にイボタロウムシ(カイガラムシ科)が寄生する事に由来し、この虫から疣取り薬が出来る事からイボトリノキと言われ、それが転訛した等とされます。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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シメ(鴲・蝋嘴)
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2022/12/19(Mon)
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きょうは、朝までに雪がうっすら積もり、後晴れましたが、昼過ぎに又降雪し数㎝積りました(-1.6~3.3℃/北北西風)。
川沿いの木に、シメ(アトリ科)がいました。何羽か色の淡い♀ばかりでしたが、木の芽等啄んでいて、こちらに気付いた途端?、さっと何処かに飛んで行ってしまいました。ユーラシア中部に広く分布し、日本では北海道で繁殖する他、本州以南に冬鳥としてやって来ます。体は全体に濃淡ある褐~灰色で、目先と嘴の基部、喉は黒く、風切は青い光沢のある黒で、内弁基部に白斑があります。嘴は太く短く、淡灰褐~鉛色で冬には肌色になります。この嘴で堅い木の実、草の実等を割って食べます。雌は全体に淡色。キチッ等と鋭い声で鳴き、飛びながら、キィーとも言います。青葉山では、冬に川沿いや林内外で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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イイギリ(飯桐)の果実
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2022/12/18(Sun)
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きょうは、曇って一時雪が降りました(-1,2~3.5℃/北北西風)。
道沿いのイイギリ (ヤナギ科)に、実が生っていました。真紅な実を葡萄の様に無数に垂らして、揺れているのは鵯が食べていたからでしたが、近寄ると、地上にも紅玉が散らばっていました。本州~沖縄の他、朝鮮、中国等の山地の谷筋等に生育する、高さ15-20mの落葉高木です。雌雄異株。幅広い葉は互生して枝先に束性し、葉柄は長く、先の方に1対の蜜腺があります。4-5月頃、雄花も雌花も同様の黄緑色の円錐花序を出して下垂します。花弁はなく、萼片は5枚程ですが一定せず、雄花には多数の雄蕊があり、雌花にも退化した雄蕊があります。10-11月頃、径1cm程の丸い果実が赤く熟します。青葉山では、各所に高木が見られます・・・ ![]() ![]() |
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キンクロハジロ(金黒羽白)
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2022/12/17(Sat)
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きょうは、曇って氷雨や雪が降ったり止んだりで、一時うっすら積もりました(-1.4~3.1℃/北風)。
池に、キンクロハジロ(カモ科)がいました。 繁殖羽に移行中の雄の様でしたが、葦影に一人ぽつんと、霙の露を付けてじっとしていました。ユーラシア大陸の中緯度に広く分布・繁殖し、南西ヨーロッパ~アジア中南部で越冬する全長40-47㎝、翼開張67-73㎝の潜水性の鴨です。日本では全国の河川、湖沼、湾等に冬鳥として訪れ、大群を作ります。繁殖期の雄は後頭の羽毛が伸長し(冠羽)、頭~胸~体上面が黒く、非繁殖期の雄(エクリプス)や雌は全身が黒褐~暗褐色。嘴は幅広く灰青色で、先は黒くその周囲は白。後肢は暗青灰色。潜水して貝類、甲殻類、水生昆虫や水草等を食べます。青葉山周辺では、毎冬普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ヤマカシュウ(山何首烏)の果実
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2022/12/16(Fri)
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きょうは、曇って屡々氷雨や雪が降りました(0.6~4.2℃/北西風)。
道沿いのヤマカシュウ(ユリ科)に、実が生っていました。皆萎びて干葡萄の様でしたが、一つ齧ると、果肉は少ないものの、甘い果汁が美味しくて、紅玉の様な種子も素敵でした。本州~九州の山地の林縁等に生育する落葉蔓性木本です。茎には真直ぐで細い刺が多く、葉柄の翼状部から続く稜があり、枝は良く分枝します。葉は互生し卵形で先は鋭く尖り基部は心形で5脈が目立ち、葉柄は長さ7-20㎜で托葉の変化した巻き髭があります。5-6月、葉腋から長柄のある散形花序を出して緑色の花を付けます。雌雄異株で、雄花、雌花共に花被片はやや反り返り平開し、花冠は長さ約5㎜で花被片は6個。10月頃、球形の漿果を黒熟し、種子は紅色。名は、山に生える何首烏(カシュウ=ツルドクダミ、或いはカシュウイモの葉に似る為)の意。青葉山では、林縁等の所々に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ヤブラン(藪蘭)の果実
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2022/12/15(Thu)
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きょうは、今朝までに雪がうっすら積もり、後曇り時々晴れました(初積雪/1.1~12.8℃/北西風)
道端のヤブラン(ナギイカダ科)に、実が生っていました。無数に並んでいて、一つ一つは艶々と美味しそうでしたが、試しに一つ齧ると味もなくて、中はほぼ固い種子ばかりでした。本州~沖縄の他、東~東南アジアの山野の樹下に生育する、草丈30-50㎝の常緑多年草です。葉は根生、線形で濃緑色で光沢あり、葉先は鈍頭。8-10月、長さ40㎝程の花茎に総状花序を付け、花は径6-7㎜で淡紫~紫色で、花被片6枚。果実は径6-7㎜の痩果で、黒紫色に熟します。耐陰性が強く、余り他の植物が育たない様な樹陰でも生きられます。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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オオカマキリ(大蟷螂・大螳螂)の卵嚢
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2022/12/14(Wed)
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きょうは、晴れ後曇って雪が降り出し、夜には積りました(-0.6~6.7℃/南南西風)。
林縁の草原に、オオカマキリ(カマキリ科)の卵嚢がありました。地上1m位の、明かに目立つ所にあって、如何にも触れて突いて悪戯でもしてと言う風で、心配になりました。「カマキリの雪予想」に依れば今冬は大雪なのでしょうが、信憑性は然程無さそうです。オオカマキリは、北海道~沖縄の山地~平地の林地周辺の草叢や樹上に生息する、60-95㎜の大型の蟷螂です。成虫は8-11月に出現し、飛蝗や蝶等あらゆる昆虫を強力な鎌足で捕食し、時に蛙や蜥蜴を食べる事もあります。茶色型と緑色型個体があり、日当たりの良い草木の葉上に良く見られます。チョウセンカマキリに似ていますが、体が大きくて太い事、後翅が紫褐色な事で見分けられます。卵嚢で越冬し、春に200-300匹の幼体が孵化します。卵嚢は、他のカマキリは細長いのばかりで直に分ります・・・ ![]() ![]() |
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ノイバラ(野茨)の果実
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2022/12/13(Tue)
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きょうは、曇り時々晴れました(2.6~13.4℃/西風)。
道沿いのノイバラ(バラ科)に、実が生っていました。立入るのも憚る藪中に、名の由来、火星の様な赤星達が、無数に赤々と光っていました。北海道西南部~九州の他、朝鮮、中国等の草原、林縁、河原、道端等に生育する、高さ2m程になる蔓性落葉低木です。葉は奇数羽状複葉で、長さ10cm程で楕円形、細鋸歯があり、表面に艶がない小葉は7-9枚。5-6月、枝先に白~淡紅色の花を散房状に付けます。花は径2cm程の白く丸い花弁5からなり、雄蕊は黄色で、香りがあります。秋に果実が赤熟します。青葉山では、藪地等に普通に見られます ・・・ ![]() ![]() |
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エナガ(柄長)
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2022/12/12(Mon)
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きょうは、晴れ時々曇りました(2.2~8.5℃/北風)。
森に、エナガ(エナガ科)がいました。5-6羽の群れで、ジュリジュリ言いながら、木から木へと飛び移り、木瘤等を突いていましたが、続いてシジュウカラややコゲラ等も混じって、賑やかにお喋りしていました。ヨーロッパ~中央アジア~日本に広く分布し、主に明るい森に生息する留鳥又は漂鳥です。体長は14cm程ですが、名の通り、尾の長さが体の半分以上もあります。雌雄同色で、成鳥の頭や頬~胸等は白く、肩羽や腹、下尾筒は淡い葡萄色で、眉斑~肩、雨覆等が黒く彩られます。主に小昆虫、クモ、油虫等を捕食しますが、草木の種子、果実、樹液、菌類等も食べます。青葉山では、一年中極普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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オニノゲシ(鬼野芥子)
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2022/12/09(Fri)
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きょうは、晴れ時々曇りました(1.3~10.1℃/北北西風)。
道沿いに、オニノゲシ(キク科)が咲いていました。積る落葉の間にぽつんと、柔らかな冬の陽を浴びて、檸檬色の花が煌いていました。世界に広く分布し、日本では全国の草地や道端に生育する、茎高50-100cmの越年草(1-2年草)です。茎は中空で、葉は羽状に裂けるものと裂けないものがあり、濃緑色で光沢があり、大小多数の鋸歯を持ち、鋸歯先は棘となります。根生葉は長楕円形で羽状に裂けます。上方の葉は無柄で、基部左右は半円形の裂片となり、先は丸くなります。春~晩秋、茎先に黄色の花を咲かせます。頭状花序は舌状花のみからなり、舌片の先は5裂。痩果は長さ2.5mmで扁平で縦脈があり、白い冠毛はが多数あります。青葉山では、車道沿い等に良く見られます・・・ ![]() ![]() |
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ニシキギ(錦木)の果実
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2022/12/08(Thu)
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きょうは、小雨後晴れ、時々曇りました(3.2~8.5℃/西北西風)
道沿いのニシキギ(ニシキギ科)に、実が生っていました。あれだけ美しかった葉はほぼ落ちて、実も鳥か何かに大分食べられていましたが、残った者達はより愛おしく、赤く輝いていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン、クリル等の山地~平地の林下に生育する、高さ3m程の落葉低木です。コマユミ(小真弓)の変種とされ、枝は緑色で、コルク質の4翼が出るのが母種との相違点です。長さ2-7㎝の葉は対生し、質は薄く、楕円~倒卵形です。5-6月、本年枝の葉腋から長い柄のある集散花序を出し、淡黄緑色の径6-8㎜の小花を数個下向きに開きます。花弁4、雄蕊4、雌蕊1。果実は、1-2個の離生した心皮から成ります。青葉山では、林内各所に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ジャノヒゲ(蛇の髭)の果実
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2022/12/07(Wed)
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きょうは、大体曇って、時々雪や小雨が降りました(1.6~9.7℃/北北西風)。
森の道端に、ジャノヒゲ(キジカクシ科ジャノヒゲ属/以前はクサスギカズラ科又はナギイカダ科に分類)がありました。表からはもしゃもしゃ茂る草葉しか見えませんが、一つ一つ掻き分けると夫々に、ドキドキする程鮮やかな蒼玉が艶々と輝いていました。東アジアに広く分布し、日本では北海道~九州の山地~低地の林床に生育する草丈10cm程の常緑多年草です。葉は長さ10-30cm、幅2-3mmの線形で多数叢生し、先端は下向きに垂れ下がります。7-8月、葉間から5-15cmのやや扁平な花茎を出し、白~淡紫色の花を5-10個程総状に付けます。果皮は薄く、成熟途中で脱落し、種子は露出した状態で成熟し、秋に濃青紫色になります。走出枝を出し群落を作ります。青葉山では、林内のあちこちに見られます・・・ ![]() ![]() |
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チチコグサ(父子草)
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2022/12/06(Tue)
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きょうは、朝に湿雪が降って、後曇り時々晴れました(1.8~6.4℃/北西風)。
林縁の草原に、チチコグサ(キク科チチコグサ属)が未だ咲いていました。枯れかかっているのか、花の重みに耐えられないのか、深々とお辞儀しながら風(雪)に揺れていました。日本全国の山野の道端や荒地等に生育する、高さ15〜30cmの多年草です。匐枝を出して増殖。花期にも残る根生葉は、長さ2.5〜10cmの線状披針形で、表面は薄く綿毛が生え、裏面は綿毛が密生して白く見えます。茎葉は線形で少数。5〜10月に、茎先に丸く集まる頭花を咲かせ、花序下に披針形の苞葉が放射状に付きます。総苞は長さ約5mmの鐘形で、総苞片は暗紫褐色を帯びます。花後に痩果となり、冠毛はばらばらに落ちます。青葉山では、ハハコグサ(キク科ハハコグサ属)程多くはありませんが、道端等に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ツルリンドウ(蔓竜胆)の果実
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2022/12/05(Mon)
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きょうは、曇り時々晴れでした(1.8~6.6℃/北風)。
道端に、ツルリンドウ(リンドウ科)の実が生っていました。寒々とした藪影に濃紅の珠が煌いて、気が付けば、あちこちに幾つも下がっていて、宝の山の様でした。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン、クリル等の亜高山~山地の林内や草原等に生育する、蔓性多年草です。蔓は地面を這ったり草木に絡んで長さ40-80mになります。葉は対生し、卵状三角~広披針形で顕著な3脈が目立ち短い柄があります。8-10月、葉腋に淡紫色の鐘状の5裂した花を付け、裂片は三角形で、裂片間には小副裂片があります。後に、楕円状球形で紅紫色の液果が花弁の先に実ります。青葉山では林内に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
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ツワブキ(石蕗、艶蕗)
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2022/12/04(Sun)
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きょうは、曇り時々小雨が降りました(3.0~12.9℃/北北西風)。
森の中に、ツワブキ(キク科)が咲いていました。勿論、誤って植えられたものですが、寒風の中、時外れの向日葵の様な花が、違和感たっぷりに揺れていました。主として海岸の岩場や崖等に生育する常緑多年草で、太平洋岸では福島以南、日本海側では石川以南の温暖な地方に分布します。草丈は50cm程で、根生葉は長い葉柄を持ち、葉身は基部が大きく左右に張り出して全体として円形に見えます。葉は厚く表面に艶があり、若葉には綿毛があります。10-11月、葉間から花茎を伸ばし、その先に散房花序を付け、径5cm程の黄色い花を数輪咲かせます。青葉山では、周囲のあちこちに植えられていますが、一番問題なのは、森奥の、所謂「花木広場」(仙台市が1990年「ふるさと創生事業」により、山や森を壊し都市型公園を創ろうとした「遺跡」の一部で<数十種類の外来植物(国内種であっても当地には全く自生していないものばかり)を植栽した場所)に植栽され根付いてしまっている大群落です・・・ ![]() ![]() |
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イヌブナ(犬椈、犬山毛欅、犬橅)の黄葉
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2022/12/03(Sat)
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きょうは、曇り後晴れました(-1.0~10.0℃/南南東風)。
道沿いのイヌブナ(ブナ科)が、黄葉していました。他の木々は大分落葉していますが、真冬にも残る鞣皮の様な葉が、陽光を浴びて金茶色に染まっていました。本州岩手以南~九州熊本以北の山地に生育する、高さ25m程になる落葉高木です。日本海側に少なく太平洋側に多く、主にブナより低山に分布します。樹皮は暗灰褐色で、疣状の皮目が多く、葉は互生し、卵状楕円~長楕円形で、質はやや薄く、裏面には白く長い絹毛があり、波状鋸歯があります。側脈は10-14対でブナ(7~11対)より多。雌雄同株。4-5月に、雄花は新枝の下部に頭状花序を垂れ下げ、雌花は新枝の上部に付きのす。 堅果は3陵ある円錐形で、1つの実に2個ずつ付きます。青葉山では、ブナやミズナラ、モミ等と共に極相林を形成しています・・・ ![]() ![]() |
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