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トウダイグサ(燈台草)
2023/03/31(Fri)
   きょうは、大体晴れました(6.4~21.4℃/西風)。
   車道沿いに、トウダイグサ(トウダイグサ科トウダイグサ属)が咲き始めていました。紅紫のヒメオドリコソウに混じって、鮮やか過ぎる緑の花笠が、眼に沁みる程でした。本州〜沖縄の日当りの良い道端、荒地等に生育する、草丈20〜40cmの越年草(二年草)です。葉は互生し、長さ1〜3cmの箆〜倒卵形で、茎先に丸みの強い葉を5枚輪生し、葉腋から放射状に枝を出します。4〜6月、各枝先に2〜3個の総苞葉に抱かれる様に、小さく黄色い杯状花序を付けます。腺体は楕円形で子房は平滑。蒴果は径約3mmで熟すと3裂します。名は、苞葉と黄花を、燈火の点いた皿に見立てました。全草が有毒。青葉山では、畑地等でも見られます…
トウダイグサ 北咳から青葉山
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タチツボスミレ(立坪菫)
2023/03/30(Thu)
   きょうは、大体晴れました(4.0~16.2℃/南東風)。
  車道沿いに、タチツボスミレ(スミレ科)が咲いていました。菫は未だ少ないのですが、ここには幾つも群れがあって、青紫の花帯は春本番を思わせました。北海道~沖縄の他、朝鮮南部等の山野に広く生育する、草丈5-30㎝の多年草です。地下茎はやや短く、僅かに横に這い、根出葉は細い葉柄があって、葉身は心形。托葉には櫛の歯状の切込みがあります。3-5月。葉間から花茎を立ち上げ、その先に薄紫の花を付けます。花後は葉間から茎を更に伸ばし、その茎の節々からも葉や花を出します。青葉山では、ナガハシスミレと共に数多く見られます・・・
タチツボスミレ 赤らむ森
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ヒメカンスゲ(姫寒菅)
2023/03/29(Wed)
  きょうは、晴れ時々曇りました(3.6~14.1℃/南東風)。
  道沿いに、ヒメカンスゲ(カヤツリグサ科)が咲いていました。知らぬ間にあちこち、こんなにあったかと驚く程に、黄金の梵天を掲げて、今にもお祭りか大名行列でも始まりそうでした。北海道~九州や朝鮮南部の山間部に生育する、花茎の高さ10-40cmの常緑多年草です。葉は堅くて細長く、艶があって縁がざらつき、苞の鞘が赤く、株の基部に棕櫚毛や紫褐色の鞘が目立つのが特徴です。3-4月、他のスゲ類に先駆けて咲き出し、茎先に房状の雄花、その基部に糸状の雌花を付けます。青葉山では、乾いた斜面等に普通に見られ、取り分け花の少ない早春には目立ちます・・・
ヒメカンスゲ 日に日に色濃く
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エドヒガン (江戸彼岸) 咲き出す
2023/03/28(Tue)
  きょうは、晴れ時々曇りました(3,8~.13.3℃/北風)。
  森の入口で、エドヒガン(バラ科)が咲き始めていました。今年の桜は本当に早いですが、紅枝垂の基本種のこの桜も、既に2-3分咲きになっていて、宵の三日月を背に、赤い蕾を一斉に綻ばせていました。本州~九州の他、朝鮮、中国等の人里近くの山野に生育する、高さ15-25m程の落葉高木です。葉は長楕円~狭倒卵形で、葉柄には毛が目立ち、蜜腺は葉柄の上部か葉の最下部に一対あります。3月下旬~4月中旬、薄紅~白の花を咲かせます。萼筒の下半分が丸く膨らみ、上部が括れて細くなる壷形で、花柄や葉柄等に斜毛が多いのが特徴です。各地に植栽され、三春の滝桜、盛岡の石割桜等も当種です。青葉山では、藪や斜面等に見られます・・・ (チョウジザクラは満開^^です)
エドヒガン チョウジザクラ
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ブナ(椈、山毛欅、橅、桕)の花
2023/03/27(Mon)
   きょうは、晴れ時々曇りました(6.8~14.3℃/西北西風)。
   道沿いのブナ(ブナ科)に、花が咲いていました。今春は早くて、半月前から芽吹いているのもありましたが、今やどの樹も樹冠一杯に咲き群れて…只、黄色い雄花ばかりが目立っていて、今年の作も心配になりました。北海道南部~九州の温帯域の寒冷地では低地に、暖地では高地に生育する高さ30mに達する落葉高木です。日本固有種の陰樹で、肥沃な土壌に育ちます。樹皮は灰白色できめが細かく、葉は楕円形で薄くてやや固く、縁は波打ちます。5月頃、展葉と同時に開花し、雄花は新枝下部に頭状花序が数個付いて垂れ下がり、雌花は新枝上部に、花が2つの頭状花序を上向きに付けます。堅い殻(殻斗)に包まれる赤褐色の堅果は10-11月に熟します。冬芽は、長楕円形の鋭頭で、芽鱗は4列並び、上部芽鱗先に灰白色の毛があります。青葉山でもあちこちに自生していて、小林も作っています・・・
ブナの花 西の山の夕焼け
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エンレイソウ(延齢草)
2023/03/26(Sun)
  きょうは、一日雨が降りました(5.7~10.7℃/北北西風)。
  道端に、エンレイソウ(シュロソウ科)が咲いていました。未だ小さくて、雨に濡れて、緑の合羽に赤い帽子の通学生にも見えました。北海道~九州の他、サハリン等の山地~低地の、林下のやや湿った場所に生育する、高さ20-50cmの多年草です。茎頂に、10-15cmの広卵形の葉を3枚輪生します。4-5月、帯紫紅色の花(花弁に見える萼片)を付けます。花は横向きからやや下向きに咲き、外花披片は3枚で内花披片は無く、雄蕊は6本で雌蕊の柱頭は短く3裂します。夏に果実を黒熟します。青葉山では、沢沿いや湿った斜面等に群落が見られ、萼片が白いミヤマエンレイソウも見られます・・・ 
エンレイソウ 墨絵の山
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ナガハシスミレ(長嘴菫)
2023/03/25(Sat)
  きょうは、一日曇りました(6.8~9.5℃/北風)。
  道端に、ナガハシスミレ(スミレ科)が咲いていました。ぽつぽつとですが既にあちこちに、奥床しい紅紫の小蝶が顔を魅せていました。北海道~本州の主に日本海側の山地の他、国外では北米東部にのみ生育する、草丈10-20㎝の有茎性多年草です。茎葉は心形で、先がやや尖り、光沢があり、長さも幅も2-4cm。托葉は櫛の歯状に裂けます。4-5月、地上茎や根元から伸びる花柄に径1.5㎝程の紫紅~淡紫色の花を付けます。沿日本海型である上に、分布は全国的に稀ですが、青葉山では最も普通に見られる菫です・・・
ナガハシスミレ 林縁の梅
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オオイタドリ(大虎杖、大痛取)の新芽
2023/03/24(Fri)
  きょうは、曇り時々晴れました(8.7~18.8℃/北西風)。
  道沿いに、オオイタドリ(タデ科)の新芽が出ていました。枯れて横たわる太竿の根元を見ると、そこここに赤く大きなロケット様の芽が膨らんでいて、今にも噴射、飛び出しそうでした。良く似たイタドリより北方系種で、北海道~本州中部の山野に生育する、高さ1-3m(大きいものでは4-5m)の多年草です。葉は長~広卵形で、長さ15-30㎝、幅10-25㎝で、基部は心形で先が尖り、裏面は粉白色を帯びます。葉の両面の脈状に短毛があります。7-9月、茎先や葉腋から立ち上がる花序に、白い小花を多数密に付けます。雌雄異株で、雌花は下向きに穂状に垂れ、雄花は上向きに立ちます。秋に熟す痩果は、種子に3枚の翼があり、風によって散布されます。根が網目状に張って土砂を押えるので、崖崩れ防止等に役立ちます。名は、イタドリより大型である事に由来します。青葉山では、崩壊地や河原の土手等に普通に見られます・・・
オオイタドリの芽 日没の沼
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ツクシ(土筆)
2023/03/23(Thu)
   きょうは、晴れ後曇りました(11.7~19.8℃/南南東風)
   森の外れに、ツクシが生えていました。知らぬ間に、土手一面無数に顔を出していて壮観、春の息吹に熱くなりました。ツクシは早春に芽を出すスギナ(トクサ科)の胞子茎です。茎は柔らかな円柱状の袴(退化した葉)が節毎に付き、緑色の胞子を散らした後直に枯れてしまいます。その後、脇から緑で細かく枝分かれしたスギナ(栄養茎)が芽を出します。スギナは北半球に広く分布し、日本では全国の山野、湿地にも生育する、夏緑性の多年生シダ植物です。草丈は10-25㎝になり、浅く地下茎を伸ばして良く繁茂します。青葉山では、川沿い等に普通に見られます・・・
ツクシ 柳青める
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チョウジザクラ(丁字桜)咲き出す
2023/03/22(Wed)
  きょうは、大体晴れて、とても暖かくなりました(8.0~20.2℃/南東風)。
  道沿いのチョウジザクラ(バラ科)が、咲き出していました。気が付けば早くも何輪も、丁字よりはY字の趣で、山で一番早咲の小桜が、案外上向きに綻んでいました。本州の岩手~広島(主に太平洋側)と熊本の山地に生育する7ⅿ程の落葉小高木です(日本海側には、当種の変種とされるオクチョウジザクラが分布)。葉は長い楕円形で、先は尾状に長く尖り、一面に毛が生えます。3月下旬~4月下旬に、萼筒が長い白~薄紅色の2cm程の花弁を、5枚一重で咲かせます。青葉山では、林内外に普通に見られます・・・ 
チョウジザクラ 大東遠望
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カタクリ(片栗) 咲き出す
2023/03/21(Tue)
  きょうは、大体晴れました(6.7~18.3℃/南東風)。
  道端で、カタクリ(ユリ科)が咲いていました。知らぬ間にあちこちに、早10輪20輪と、篝火の様な紅紫花が燃え初めていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン等の落葉広葉樹の林床に群生する、草丈10-25㎝の多年草です。3月末~4月初め、長さ4-5㎝で薄紫~桃色の花を、下向きに咲かせた後、あっと言う間に消えてしまいます。青葉山では到る所に見られ、大群生地もあちこちにありますが、開発や森林管理、盗掘の他、枯松伐採時の林床破壊等で大分減少しています・・・
カタクリ 晩方の空
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セリバオウレン(芹葉黄蓮/連)の黄花
2023/03/20(Mon)
 きょうは、良く晴れました(1.7〜16.1℃/南東風)
 Sさんに教えて頂いて、早速セリバオウレン(キンポウゲ科)の群生地に行くと、今が盛りの無数の白花に混じって、黄花が咲いていました。周囲には、案外何輪も黄や薄黄の花があって、木漏れ日を浴びるとキラキラと金色に輝いていました。普通セリバオウレン(本州~四国のやや暗い林床に群生する常緑多年草。葉は2回3出複葉で、小葉はやや厚質で光沢があり、芹葉状にに深裂。早春、根茎から高さ7-12cm程の花茎を伸ばし、茎先に2-3個の互生の白花(雄花と両性花)を付ける)は白花ですが、とても稀に花弁や萼片が変色する個体があり、レッドリストには載らない「変種」の扱いですが、とても貴重な存在となっています。青葉山では、嘗てのオオタカ営巣地(東西線建設工事で消失させられた)周辺等数か所で見られます。尚、関東以西には、黄花のウスギオウレンが自生、葉はとても似ていますが、花弁状萼片がとても長く捩れたり波打ったりする特徴があります・・・
キバナセリバオウレン 白銀の蔵王
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サンシュユ(山茱萸)
2023/03/19(Sun)
  きょうは、大体晴れました(1.3~13.6℃/北西風)。
  森の外れに、サンシュユ(ミズキ科)が咲いていました。植えられたものとは思いますが、未だ褐色の山裾を黄色く染めて、近寄れば、金の火花を無数に散らしていました。中国、朝鮮に分布し、日本には江戸時代に渡来し庭木等にも利用され、日当たりの良い肥沃地等に生育する高さ3-15 mの落葉小高木です。樹皮は薄茶色で、葉は互生し長さ4-10cmの楕円形で両面に毛があります。3-5月]、若葉に先立って鮮黄色の小花を木一面に集めて付けます。花弁は4枚で反り返り、雄蕊4。晩秋に楕円形の紅い実を熟します。果肉(偽果)は生薬にされ、強精薬、止血、解熱作用があります。名は、山茱萸を音読みした事に由来。別名は、ハルコガネ、アキサンゴ、ヤマグミ等。青葉山周辺では、公園等に植栽されています・・・
サンシュユ 梅と疎水
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カンヒザクラ(寒緋桜)
2023/03/18(Sat)
  きょうは、一日中雪や霙、氷雨が降り、一時雪が真白く積りました(1.1〜5.7℃/北北西風)
  森の外れの公園で、カンヒザクラ(バラ科サクラ属)が咲き出していました。勿論植えられたものですが、薄紅の花が霙に打たれて、艶やかに濡れ震えていました。中国南部やベトナム等に分布し、日本では石垣島に自生する樹高4m程の亜高木です。1~3月に花を咲かせ(関東以北では3月中旬~)、花は中輪の一重咲きで、釣鐘状の下向きに半開きの形で咲き、濃い紫紅色の花弁を付けるのが特徴ですが、寒地に行く程色は薄くなる傾向があります。別名は、緋寒桜、元日桜、薩摩緋桜等。ソメイヨシノが育ち難い、自生地でもある沖縄では、当種が桜開花宣言の指標となっています。青葉山周辺では、公園等に植栽されたものが見られます…
カンヒザクラ 降り頻る雪
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キクザキイチゲ(菊咲一華)
2023/03/17(Fri)
   きょうは、晴れ後曇りました(5.0~13.0℃/.南風)。
   沢沿いで、キクザキイチゲ(キンポウゲ科)が咲いていました。もう既に数十輪も、あちこちに純白の花々が綻んでいましたが、中には、花弁の縁が薄紅に染まったものもありました。 当種の基本色は淡紫~淡青色ですが、青葉山では白花が最も多く見られ、次に淡青色、稀に淡紅色や紅紫色、淡黄緑色のものも見られます。北海道~近畿の山地~低地の、明るい林内等に生育する、高さ10-30㎝の多年草です。葉は2回3出複葉で、深裂しているのが特徴です。3-5月、茎先に白~紫色の花を一輪付け、多数の雌蕊が中心部に球状に集合し、その周囲を多数の雄蕊が取り巻きます。花弁の様に見えるのは萼片で、8-13個あります。青葉山では、広瀬川や各沢沿い等の所々に、大小の群落を成しています・・・
キクザキイチゲ 泉双峰
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キチャワンタケ(黄茶碗茸)
2023/03/16(Thu)
  きょうは、晴れ後曇りました(4.0~15.7/南風)。
  先日の会でも見られましたが、檜林の道端に、キチャワンタケ(チャワンタケ目、ピロネマキン科)が生えていました。眼に沁みる様な鮮黄の杯が、縁を粋に緑に染めて、未だ黒白の暗い林床に、一番星の様に煌いていました。春〜初夏、全国の針葉樹林内地上に発生。子嚢盤は無柄の浅い椀型で、径2-4㎝。子実層は鮮やかな橙黄色。外面はしばしば緑色斑を生じ、傷つけると緑変します。青葉山では檜や杉林床等に普通に見られます・・・・
キチャワンタケ 楓の新枝
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ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)
2023/03/15(Wed)
  きょうは、大体晴れました(1.0~12.0℃/南東風)。
  森の片隅で、ミヤマウグイスカグラ(スイカズラ科)が咲き出していました。咲初めの時季はまちまちですが、今年はやはり早咲きで、真朱の筒花がもう何輪も、喇叭の様に春音を鳴らしていました。本州~九州の、主に日本海側の山野に生育する高さ2mの落葉低木です。葉は長さ5㎝程の楕円形で対生し、若枝や花柄・果実等、全体に毛と腺毛が多く生えます。4-5月に、やや曲った漏斗状で先が5裂する淡紅色花を咲かせ、秋に、グミに似た液果を赤熟します。青葉山では、林内外に普通に見られます・・・
ミヤマウグイスカグラ 賢渕
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キブシ(木五倍子)咲き出す
2023/03/14(Tue)
 きょうは、晴れ時々曇りました(3.8~11.1℃/北北西風)。
 道沿いで、早くもキブシ(キブシ科)が咲き出していました。上から順に蕾が綻んで、陽を浴びると、そこここのマンサクと相俟って、山際を淡い黄色に染めていました。北海道~九州の山地の林縁や谷沿いの斜面等に生育する、高さ3-4mの落葉低木です。葉は互生し、卵~卵状楕円形で基部は円く、先は長い鋭尖頭。3-5月、前年枝の葉腋から淡黄色の穂状花序を下垂させ、未だ花の少ない時季に良く目立ちます。雌雄異株で、雄花は雄蘂8、雌花は子房が大きく雄蘂が退化し、他に両性花もあります。主として雄花は長く黄橙色に、雌花は短く黄緑色に見えます。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・
キブシ 梅と疎水
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アズマスゲ(東菅)
2023/03/13(Mon)
  きょうは、曇り後雨が降り、晩方に上がりました(8.3~15.3℃/南南東風)。
  道端で、アズマスゲ(カヤツリグサ科)が咲いていました。昨日の会でも見られましたが、気が付けばあちこちに、鉋屑の様な枯葉の間から、淡金色の小刷毛を一斉に立ち上げていました。北海道~九州の山地の林内に生育する、スゲ属の多年草です。葉は全体に毛があり、当年葉は冬~花期には極小さく、大きくても4cm程で、前年の枯葉が捩れながら垂れて、白く目立つのが特徴です。早春に、地上から2-5cm程の花茎を立て、雄小穂、雌小穂を出します。花後には葉が徐々に伸びて著しく長くなります。葉の他、果胞、鱗片、花茎等全体に多毛。青葉山では、乾いた斜面等に普通に見られます・・・
アズマスゲ 澱橋から
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三月観(視)察会
2023/03/12(Sun)
 きょうは、曇りがちなものの、このところの暑い位の気温に比して心地良く、とても穏やかな観(視)察会になりました(5.5~9.1℃/南南東風)。各種伐採工事や展示会等の近況報告があった後、早速の出発です。大学は試験中とのことで迂回しつつ、咲き群れるマンサク、蕾を膨らませているシュンラン、あちこちに顔を出すバッケ、植栽のアケボノアセビ等観ながら進みます。ブナの大木を見上げれば、花芽が丸く大きく膨らんで今にも綻びそうです。無数に雄花を出しているツノハシバミの枝先を良く見れば、早くも赤く小さな雌花が咲き出していました。車道沿いの乾いた土手には、可憐なコハコベの他、外来種ながらノボロギクやオオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウやミチタネツケバナ等が数多く咲き群れています。森に入れば、ヤマモミジやコハウチワカエデ等の芽が赤く染まり、樹冠がうっすら曙色に縁どられ、マンサクの黄霞と相まって微妙な色合いを見せています。尾根道にはケヤマハンノキが長い雄花を垂らし、その根元には小さな雌花も確認出できましたし、ヤマネコヤナギは銀色の花芽を光らせていました。足元にはアズマスゲが小さく黄色い花穂を擡げ、ヒメカンスゲも長い槍を伸ばして今にも咲き出しそうでした。檜林に入ればあっと吃驚、早くもあちこちにセリバオウレンが白い小花を星屑の様に煌かせ(例年は数株のみで、3月の会としては初めて)、カタクリの葉も無数に顔を出し、中にはもう花芽を出しているものもあって、春の息吹をひしひしと感じました。暗い林下にひっそり佇む鮮黄のキチャワンタケにも感動しました・・・
マンサク ツノハシバミ♀花 アズマスゲ ここには何が?
 花では他に、ウダイカンバ、アサダ、ヤブツバキ、植栽のサザンカ、ツバキ、セイヨウタンポポ等が見られました。尚、多くの葉が残るマンサクが数本あり、もしやシナマンサクでは?と思いましたが、葉裏に毛はほぼ無く、諸条件で偶々落葉しなかったもの?と思われました。果実では、案外あちこちに見られたツルウメモドキ(赤い実の残ったものも)、カラスザンショウ、リョウブ、アオキ、ヤブラン、オオバジャノヒゲ、ノリウツギ、タニウツギ、ハウチワカエデ、マムシグサ(実の落ちた黒い部分のみ)等、虫瘤ではウダイカンバムレトサカフシ等、ヤママユガの繭やマイマイガの卵嚢、ボクトウガ幼虫の木屑糞溜り等もありました。キノコでは、乾いた土手にころころあったツチグリ、倒木上のチリメンタケ?やカワラタケ、サルノコシカケの仲間等が見られました。野鳥では、目の前にいたジョウビタキの雌、森の藪中からヒッヒッと鳴いていたルリビタキ、アオゲラ、シジュウカラ、エナガ、コゲラ、トビ、メジロ、ヒヨドリ、キジバト、ハシボソガラス、ガビチョウ等を確認。動物では、カモシカの食痕、角擦痕、真新しいテンやニホンイタチの糞、イノシシのラッセル痕、土竜塚等が見られましたが、小池にあった筈のトウホクサンショウウオの卵嚢が何故か消えていて(井守?蛇?人???)、がっかりしました。きょうは、大震災から12年目直後でもあり、自然をこよなく愛した故人を偲び、崖崩れやその後の人為的崩壊の事、木々伐採や様々な自然破壊状況を思いつつも、様々な出会いや、少々早すぎるとは言え、春到来の喜びを感じるひと時となったのではないでしょうか?
キイロチャワンタケ セリバオウレンの道 終わりまでガンバった方がた. 片栗の花芽
  さて、来月(4/9)は、カタクリ、ショウジョウバカマ、シュンランにイワウチワと、早春の花々が一斉に咲き乱れている事でしょう? お楽しみに・・・
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カシラダカ(頭高)
2023/03/11(Sat)
 きょうは、晴れて暖かくなりました(4.8~17.8℃/北風)。
  道端に、カシラダカ(ホオジロ科)がいました。何気なく歩いて行くと、地上で十数羽が採食していて、北帰行前にエネルギーを貯めようと言うのか、大分近付いても夢中で草叢を突いていました。ユーラシア大陸北部とアリューシャンで繁殖し、冬は中国東部や中央アジアで越冬します。日本では冬鳥として、九州以北の山地~平地の明るい林や林縁、草地等に渡来します。体長15cm程で、雌雄共後頭部に冠羽があるのが特徴です。雄の夏羽は、頭部が黒く目の上~後頭部に白い側頭線があり、体の下面は白く、上面は茶色で黒い縦斑があります。雄の冬羽と雌は、頭部と体の上面が淡褐色になりますが、雄の耳羽周辺は黒褐色。地鳴きはチッと、か細く鳴きます。世界的に何故か激減していて国際自然保護連合のレッドリストで危急種(VU)に指定。幸い、青葉山では秋~春に、林縁や草原等で小~大群が極普通に見られますが、今後共注意深く観察して行きたいものです・・・
カシラダカ 三峰山遠望
  明日(3/12(日))は、定例の観(視)察会の日↓。このところの陽気で一気に咲き出しているセリバオウレン、雌花まで綻んでいるカバノキの仲間達、満開のマンサク等々を愛でながら、野鳥達が囀り出しそうな森を散策します…

☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八月は、「会」としてはお休みします)
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ヤマネコヤナギ(山猫柳)
2023/03/10(Fri)
  きょうは、曇り後晴れて暖かくなりました(6.8~17.8℃/西北西風)。
  道沿いのヤマネコヤナギ(ヤナギ科)に、花芽が付いていました。固い芽鱗の間から、綿状の花穂を膨らませて、陽光に絹毛を煌めかせていました。北海道西南部~本州(近畿以北)、四国の、山地の日当たりの良い所に生育する高さ5-15mの落葉高木です。樹皮は暗灰色で、古くなると縦に不規則に割目が入ります。葉は互生し革質で、楕円~長楕円形で、縁は全縁か微凸鋸歯があり波状。表面は深緑色で無毛、葉脈が凹み、やや光沢があり、裏面は粉白色で縮毛が密生します。雌雄異株。4-5月、展葉より先に尾状花序を出し、楕円形の雄花序の葯は黄色く、ネコヤナギに似ています。名は、山に生える猫柳の意で、別名のバッコヤナギは、白銀色の花穂を老婆(東北弁で「婆っこ」)の白髪に譬えたもの。青葉山では、崩壊地等に真先に進出する開拓植物でもあります・・・
ヤマネコヤナギ 里山っぽいところ
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トウホクサンショウウオ(東北山椒魚)の卵嚢
2023/03/09(Thu)
  きょうも大体晴れて、とても暖かくなりました(8.3~17.8℃/東南東風)。
  森の小池に、トウホクサンショウウオ(サンショウウオ科)の卵嚢がありました。今年は何故かしら遅かったのですが、知らぬ間に何塊も、皺入り寒天に無数の黒胡麻が鏤められていました、日本固有種で、名の通り、主に東北地方の高山~山麓の細流周辺の森に生息します。成体は体長9-14cm。3-5月に、湧水がある水溜りや、山間の沢の澱み等に産卵します。一対の長い嚢は、透明で縦・横条の皺があり、中に20-100個の卵が入ります。受精卵は、3週間程で泳ぎ出し、プランクトンや水生昆虫を食べながら、普通は年内に変態して陸に上がり、その後は周りの林内に棲み、4-5年かかって成体になります。青葉山では、どの沢や湧水池でも見られますが、開発等で減少していて、県レッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されています・・・
トウホクサンショウウオ卵嚢 黄蓮の道
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ケヤマハンノキ(毛山榛の木)の花
2023/03/08(Wed)
   きょうは、大体晴れて、3月初旬と言うのに暑い位になりました(3.6〜22,0℃/西風)。
   道沿いのケヤマハンノキ(カバノキ科)に、雄花が下がっていました。無数の穂が微風にゆらゆら揺れていましたが、良く見れば、早くも小さな雌花もしっかりと、赤い毛玉を作っていました。日本各地の他、東シベリア~極東の丘陵・山地帯に広く分布する、樹高15-20mの落葉高木です。雌雄同株又は異花。樹皮は黒褐色を帯び、大小の皮目があります。長さ8-15㎝の葉は互生し、表は濃緑、裏は帯白緑で、毛が全面にあります。3-4月、枝先に長さ7-9㎝の雄花序を2-4個垂れ下げ、その基部近くに赤く小さな雌花序を3-5個付けます。長楕円形で狭い翼がある果実は堅果です。青葉山では、崩壊地、尾根等に普通に見られます・・・
ケヤマハンノキの♂花 落日
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ニワトコ(接骨木、庭常) の若芽
2023/03/07(Tue)
    きょうは、大体晴れました(-1.3~13.3℃/南東風)。
   道沿いのニワトコ(スイカズラ科)が、芽吹いていました。混芽と呼ばれる花蕾と若葉の新芽で、きょうは、海の磯巾着の様にも見えました。北海道~九州の他、朝鮮等の山野に生育する、高さ3-6mの落葉低木です。若枝は淡緑~淡褐色で、古枝は灰褐色の樹皮が縦に裂け、コルク質が発達します。葉は奇数羽状複葉で対生し、小葉は2-3対あります。4-5月、葉と同時に、本年枝の先の円錐花序に淡黄白色の小花を多数付けます。花冠は5裂して反り返り、雄蕊5、雌蕊1。果実は卵球形の液果で、夏~秋に赤く熟します。青葉山では、各所に普通に見られます・・・
ニワトコ 満作満開
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ベニマシコ(紅猿子)
2023/03/06(Mon)
  きょうは、晴れ時々曇りました(1.0~13.9℃/南東風)。 
  車道沿いに、ベニマシコ(アトリ科)がいました。フィッフォッの声に魅かれて草藪に目を遣ると、紅い雄が跳び出して来て、真朱のおべべに円らなお目目がめんこいばりでした。シベリア南部、中国東北等に分布し、日本では下北半島以北で繁殖し、冬は全国の落葉樹林のやや水辺の芦原等で過します。全長約15cmで翼長6-7cm、体重14-16g。嘴は短く尾は長く、翼に2本の白帯があり、雄は胸と腹が紅く喉は銀色で、雌は胸と腹が黄褐色。雌雄共夏羽は濃く、冬羽は薄くなります。雑食性で、昆虫、果実、種子、木芽等を採食します。青葉山周辺では、秋~春に普通に見られます・・・
ベニマシコ 五重塔
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セリバオウレン(芹葉黄蓮/連)咲き出す
2023/03/05(Sun)
  きょうは、良く晴れました(4.9~10.9℃/西風)。
  道端に、セリバオウレン(キンポウゲ科)が咲き始めていました。数株だけでしたが、おずおずと綻ぶ白い小花が、一番星の様に、ちかちかと煌いていました。本州~四国の、やや暗い林床に群生する常緑多年草です。葉は2回3出複葉で、小葉はやや厚質で光沢があり、名の通り、芹葉状にに深裂します(2-3裂し、鋭頭、欠刻状鋸歯)。早春、根茎から高さ7-12cm程の花茎を伸ばし、茎先に2-3個の互生の白花を付けます。花には雄花と両性花(稀に雌花)があり、花弁の様に見えるものは萼です。開花と共に新葉を展開し、古葉は枯れます。青葉山では、樅林や杉、檜林下等に普通に見られ、林内地上花では最も早く咲き出します・・・
セリバオウレン 船形遠望
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コハコベ(小繁縷)
2023/03/04(Sat)
    きょうは、曇り後晴れました(1.7〜12.7℃/北西風)。
   道端に、コハコベ (ナデシコ科)が咲いていました。工事で何時もの場所は消えてしまいましたが、その脇にひっそり、緑の葉や萼の間から、白く清しい小花が顔を見せていました。日本全国の山野の道端や畑地等に生育する、高さ10-20cmの一年草又は越年草です。葉は1cm程で、茎は普通紫色を帯び、下側に毛が列をなして生えます。秋に芽生え、早春から白い小花を開き、9月頃まで花が見られます。5枚の花弁は萼片と同長で、深く2裂するので10枚に見えます。花柱は3本で雄蕊は3-5本あります(ハコベは8-10本)。ハコベと共に「ハコベ」「ハコベラ」と呼ばれ、「春の七草」にされています。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・
コハコベ 斜陽
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オナガ(尾長)
2023/03/03(Fri)
  きょうは、曇り時々晴れました(0.7~8.8℃/西北西風)。
  森の外れに、オナガ(尾長)がいました。何をしているのか、10羽程の群れが杉の木陰でぎゅいぎゅい言っていましたが、時々数羽が飛び出して来ては、桜の木の芽を突いたり、小虫を捕ったりしていました。ユーラシアの極東部と西端部のイベリア半島に分れて分布し、日本では東北南部~関東中部の低山地~平地の比較的明るい森や、樹木の多い市街地等に留鳥として生息します。全長34-39cm(尾羽は20-23cm)。雑食性で、主に昆虫や果実、種子を食べ、数羽~20数羽の群れで生活します。青葉山周辺では、広瀬川沿いの河畔林等で営巣し、一時期は河川管理で消失したカッコウの(こちらも追い払われたオオヨシキリの代わりの)託卵鳥となっていましたが、今では当種も減少しています・・・
オナガ 竜の眼
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ジョウビタキ(尉鶲・常鶲)♀
2023/03/02(Thu)
    きょうは、晴れ時々曇りました(4.1~10.2℃/北北西風)。
   森の外れに、ジョウビタキ(ヒタキ科)がいました。と言っても、初めルリビタキの雌かと思いましたが、横を向くと白い紋付衣装で、橙の尾と、円らな瞳が印象的でした。チベット~東シベリア、極東アジア等で繁殖し、非繁殖期は日本の他、中国南部~インドシナ等で越冬します。東北には主に沿海地方やサハリン、クリルから冬鳥として渡来。翼開長は14cm程。雄は顔や上面が黒く、頭は白く、腹が橙色で、次列風切の基部に白斑があります。雌は全体が茶褐色で、下腹と尾が橙色。都会の公園等でも良く見られる身近な冬鳥で、雄も雌も縄張りを作って過します。昆虫やクモの他、冬には木の実や種子も良く食べます。青葉山周辺では、秋~早春に林縁等で普通に見られます・・・
ジョウビタキ♀ 更待月?
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ゆきかえる