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シオヤトンボ(塩屋蜻蛉)の雌
2023/04/30(Sun)
   きょうは、雨後曇って、晩方には晴れました(15.5~20.3℃/西風)。
   川岸に、シオヤトンボ(トンボ科)がいました。麦藁蜻蛉にも似た雌でしたが、鈍いながら、陽を浴びて黄金色に光っていました。北海道~九州の低山地~平地の水田、休耕田、池等の周辺に生息する、体長37-48mmのシオカラトンボの仲間です。成虫は4-7月に(春先早くから初夏まで)出現し、他の昆虫等を捕食します。近縁のシオカラトンボに似ていますが、それより小形で腹部が太く、成熟雄は腹部全体が蒼白粉を帯びます。雌は麦藁色。幼虫は、少し流れがある様な湿地を好みます。普通種ではありますが、幼虫が低山地の停水に生息する為、開発や汚染により減少しています。青葉山では、池沼や川、沢周辺で見られます・・・
シオヤトンボ 崖のある川
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ハンミョウ(班猫)
2023/04/29(Sat)
  きょうは、良く晴れました(11.8~23.1℃/南南東風)。
  沢沿いに、ハンミョウ(ハンミョウ科)がいました。大分減ってしまった当種ですが、少し戻って来たのでしょうか? 案外あちこちの砂地で、ふわふわ飛んではちょこちょこと、宝石の様な麗姿を見せていました。本州~九州の山地~低地の林縁や渓流沿い等に生息する体長20mm程の甲虫です。成虫は4-9月に出現し、頭は金緑色、前胸は金赤色で、前後が金緑色に光り、上翅は黒紫色で赤銅色の横帯と白色の横紋があります。鋭い大顎で蝿等の虫を捕食し、交尾の際も雄は雌の首を大顎で掴みます。幼虫は地面に縦穴を掘って隠れ、平たく大きな頭で穴を塞ぎ、通りかかる他の虫を穴に引き込んで食べます。青葉山では、沢沿いの砂地等で見られます・・・
ハンミョウ 青空に白糸
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オドリコソウ(踊子草)
2023/04/28(Fri)
  きょうは、大体晴れました(7.8~21.5℃/南東風)。
  沢沿いの道端に、オドリコソウ(シソ科)が咲いていました。薄暗い森に怪しげな白い影が無数に広がって、以前は薄紅で紅紫斑の目立つものが多かったのに、変わってしまって、とても不思議な想いでした。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の山野の森の木陰等に群生する、高さ30-50cm程の多年草です。葉は対生し、卵状3角~広卵形で上部の葉は卵形で先が尖り、粗い鋸歯があり、基部は浅心形で葉柄があります。4-6月、茎上部葉腋に、白や淡紅紫色、時に淡黄色の唇形花を数個輪生状に数段付けます。青葉山では、明るい林内等の所々で見られます・・・
オドリコソウと蜘蛛 沢沿いの草地
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コンロンソウ(崑崙草)
2023/04/27(Thu)
  きょうは、良く晴れました(9.0~19.4℃/南東風)。
  川岸に、コンロンソウ(アブラナ科)が咲いていました。ちょっと前まで、あちこちにあった大群落が無くなってしまって、ぽつんぽつんと残る小群落が、寂しくも清らかに佇んでいました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、シベリア東部の川沿いの湿生地等に生育する、茎丈30ー70㎝の多年草です。根本から匍匐茎を伸ばして群落を形成します。茎葉には毛があり、互生する葉は奇数羽状複葉で長柄があり、5-7個の小葉は長楕円形で、先が尖って鋭鋸歯があります。5-6月に、茎頂の総状花序に径7-10mmの白花を付けます。花弁、萼4、雄蘂6。青葉山では渓流沿い等に普通に見られますが、広瀬川では河川管理等で激減、全国的にも減少しつつあります・・・
コンロンソウ 川岸の砂浜
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サクラソウ(桜草)
2023/04/26(Wed)
   きょうは、一日雨降りでした(11.1~14.9℃/南南東風)。
   小湿地に、サクラソウ(サクラソウ科)が咲いていました。諸々の要因から、年々数を減らしている当種、場所によって僅かに残る桜色の花々が、雨に濡れて涙を一杯溜めていました。北海道南部~九州の他、朝鮮、中国東北部、シベリア東部等の川岸や山間の落葉樹林下の湿性地に生育する、草丈15-40cmの耐寒性多年草です。葉は5-6枚を根生し、長さ5-15cm、幅3-6cmの楕円形で荒い二重鋸歯があり、皺が多く白い軟毛が生えます。5月頃、茎先に5-10個の淡紅色の花を付けます。花は直径2-3m程で、花弁が5裂し、更に各弁が半分程裂けます。花後に球形の蒴果を結びます。全国的に激減し、宮城県レッドリストでは絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)に指定されています・・・
サクラソウ 霧煙立つ山
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シロバナイカリソウ(白花碇草・錨草)
2023/04/25(Tue)
    きょうは、晴れ後曇りました(12.9~21.9℃/南南東風)。
    道端に、シロバナイカリソウ(メギ科)が咲いていました。刈込等でほぼ消えていた当種てすが、漸く少し戻って来ていて、紫の基本種の中の純白の花々は、とても清しく眩いばかりでした。イカリソウ(メギ科)の一品種で、北海道南西部~本州の、主に太平洋側山地の半日陰の山野や林間に生育する、草丈15-35㎝程の多年草です。根出葉は1-3回の3出複葉で、小葉は歪んだ卵形で縁に刺毛があります。茎葉も3回3出複葉。4-5月に白色の花を咲かせ、萼片8花弁4からなり、萼片は二重で、花弁4は細長い管状の距を持ちます。別名はシロイカリソウ等。青葉山では、イカリソウは林下に普通に見られ、その中には様々な変異も見られます・・・
シロバナイカリソウ 刻々と深まる緑
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ウワミズザクラ(上溝桜)
2023/04/24(Mon)
  きょうは、晴れて風の強い一日でした(6.2~.15.3℃/西北西風)。
  道沿いのウワミズザクラ(バラ科)に、花が咲いていました。強風に、無数の花穂が震えて揺れて、浴びた光を振り撒く様で、白い輝きが眩しいばかりでした。紫褐色の樹皮は横に長い皮目が目立ちます。長さ6-9cmの葉は、楕円形で先が尖り、縁に鋸歯があります。5月頃、新枝の先に長さ10cm程の総状花序を出し、白い5弁の小花を多数付けます(良く似たイヌザクラは花期が少し遅く、花の下に葉が付きません)。雄蘂は30本内外で花弁より遙かに長くて良く目立ちます。夏に、1cm程の黒い核果を熟します。青葉山では、あちこちに普通に見られます・・・
ウワミズザクラ うわみずざくら
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ユウシュンラン(祐舜蘭)
2023/04/23(Sun)
   きょうは、大体晴れました(7.1~16.9℃/西風)。
   林床に、ユウシュンラン(ラン科)が咲いていました。盗掘(100%移植不可能な超稀少種破滅の極悪業!)や猪の掘起し等によって又一段と少なくなった当種ですが、出逢う度に眩しくて、きょうは又四株寄り添う様に咲き群れていて、とても嬉しくてもぞこいばかりでした。北海道~九州の山地の林内に生育する、高さ10-15㎝の多年草です。葉は鞘状に退化していますが、小葉を付ける場合もあり、花柄基部に苞葉が1-2個あります。5-6月、茎頂の花序に長さ1㎝程の白花を2-3個付けます。花は半開し、唇弁基部は筒状で短い距となり、先は3裂します。開発や乱掘等で激減し、分布は非連続的で全国的にも稀で、国や県のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定される希少種ですが、青葉山では幸い極普通に見られていました。しかし、数年前から突然「藪刈り」と称する灌木伐採が行われ、森で一番の大群生地も壊滅してしまいました。ランの仲間は真菌と共生して栄養を吸収していますが、当種は光合成を殆ど行えない事からその依存度が高く、生息地周辺の僅かな変化でも消滅します・・・
ユウシュンラン 浪乗り雲
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ラショウモンカズラ(羅生門蔓)
2023/04/22(Sat)
  きょうは、大体晴れました(9.2~15.3℃/北西風)。
  沢沿いの道端に、ラショウモンカズラ(シソ科)が咲いていました。やはり今年は早いです、既に鮮やかな青紫の花々が群れ、辺りに薫衣草に似た芳香を漂わせていました。本州~九州の他朝鮮、中国等の山地の渓流沿いや林内の湿った所に生育する、高さ15-30cmの多年草です。茎には長毛が疎らに生え、三角状心形の葉は対生して、鈍い鋸歯状になります。4-6月に、青紫の唇形花を2-3個づつ段々に咲かせます。花冠の長さは4-5cmと大きく、花の付根の包葉は、下に行く程大きくなります。萼片は濃赤紫で花後も目立ちます。花後、地上に走出枝を這わせます。青葉山では、沢沿い等に見られます・・・
ラショウモンカズラ 八重桜と街
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ホオジロ(頬白)囀る
2023/04/21(Fri)
   きょうは晴れ時々曇って暑くなりました(11.8~25.2℃/北西風)。
  道沿いの木の梢で、ホオジロ(ホオジロ科)が鳴いていました。繁殖期到来とてか、ピッチュルチ ピーチュルチーと繰り返し、何処までも響き渡る声で囀り続けていました。中国、シベリア南部、ウスリー、朝鮮等の東アジアに広く分布し、日本では北海道~屋久・種子島の低山~低地の、藪のある森周辺、草原、河原等に生息する全長17cm程のほぼ留鳥です。雄は上面が茶褐色で過眼線が黒く、雌は褐色。主に藪地周辺の地上や低い樹上に単独又は数羽の小群でいて、繁殖期には昆虫類、秋から冬には植物の種子を採食します。囀りの"聞きなし"は、「一筆啓上仕候」「源平躑躅白躑躅」等。青葉山では、河原や草原、林縁等で周年普通に見られます・・・
ホオジロ囀る 日に日に変わる緑
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フデリンドウ(筆竜胆)
2023/04/20(Thu)
  きょうは、良く晴れました(8.3~21.6℃/南南東風)。
  道端に、フデリンドウ(リンドウ科)が咲いていました。何気なく森を歩いていると、思わず出逢う青い小花、近寄れば、日影にあっても蒼玉の様な輝きでした。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン、クリル等の山野の、日当たりが良くやや乾いた疎林内や草原に生育する越年草(二年草)です。高さは5-10cmで、小さな葉が密に対生します。4-5月に、茎先に青紫の花が数個纏まって咲きます。筒状花冠の先は5裂し、副裂片を持ちます。青葉山では、明るい林内や尾根道沿い等の所々に見られます・・・
フデリンドウ 青葉山から蔵王連峰.
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キランソウ(金瘡小草・金襴草)
2023/04/19(Wed)
   きょうは、曇り後晴れました(10.2~22.9℃/西北西風)。
   道沿いの石垣に、キランソウ(シソ科)が咲いていました。石の僅かな隙間に「蓋」をして、鮮やかな青紫の花が、赤紫に縁取られた緑の葉に映えていました。本州~九州の他、朝鮮、中国等の明るい草地や道端に生育する、多年草です。全体に多毛で、草全体がロゼット状に地表に張り付いて円盤状になります。茎は斜めに地表を這い、その先にもロゼット状に葉を広げます。茎の断面は丸く、葉は、基部のものは長さ4-6cm、幅1-2cmの広倒披針形で、先が幅広く、基部は次第に狭くなり、波状の鋸歯があります。表面は深緑で艶があります。3-5月、茎の先端近くの葉の基部から生じ、濃紫色の唇形花を咲かせます。上下二つに分かれた上唇は極小さく、下唇は平らに大きく発達して三裂、特に中央の裂片が長く突き出し、先端は切れた様に真直ぐで、中央が切れ込んだ様に浅く二裂します。青葉山では、道端等に見られます・・・
キランソウ 城址から
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ルリソウ(瑠璃草)
2023/04/18(Tue)
   きょうは、曇り一時晴れました(6.8~16.0℃/南南東風)。
   道沿いに、ルリソウ(ムラサキ科)が咲いていました。瑠璃色の花々に空色や桃色、薄紫の花が混じって、鏤められたお弾きの様でした。北海道~本州中部の落葉樹林内に生育する高さ20-40㎝の多年草です。葉は長楕円形で、下部のものは根出葉より大きくなります。4-5月、5裂した鮮碧色の小花を総状に開き、蕾時は紅色を帯びますが、次第に名の通りの瑠璃色に変わります。開発や盗掘等で激減し、県レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。青葉山では、林内何ヶ所かに群生しています・・・
ルリソウ 淡緑と山桜
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ミヤマセセリ(深山せせり)
2023/04/17(Mon)
  きょうは、晴れたり曇ったでした(8.0~12.7℃/北西風)。
  森の道沿いに、ミヤマセセリ(セセリチョウ科)がいました。地上に止まったのを見ると、前翅の端に白色部がない雄でしたが、褐色地に粋な霜降模様や黄斑を散らすお洒落な姿で、行く所、他にも幾つも飛び回っていて、この森の春を代表する蝶と感じました。北海道~九州の他、朝鮮等の山地の落葉広葉樹林に生息する、前翅長14-22㎜のセセリチョウの仲間です。春先最も早く出現する昆虫の一つで、主に3月下旬~4月下旬(時に6月まで)にのみ見られ、地上近くを飛び、地表に翅を開いて止まります。褐色地に黄色紋を散らした翅を持ち。雌は前翅端の白色部が発達しています。幼虫はコナラ、ミズナラ、クヌギ、カシワ等を食草とし、終齢幼虫で越冬します。青葉山の蝶としては、春に最も普通に見られる種です・・・
ミヤマセセリ 樅の混じる山
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オクウスギタンポポ(奥薄黄蒲公英)
2023/04/16(Sun)
  きょうは、曇り後晴れて、時折強い風が吹きました(11.1~20.8℃/西風)。
  林縁の土手に、オクウスギタンポポ(キク科)が咲いていました。エゾタンポポに混じって案外に数多く、正に薄黄の花々が、斜面の一角を埋めていました。東北の南部(主に宮城、福島に局在)の草原、林縁、路傍等に生育する、草丈15-50cmの多年草です。長さ20-30㎝の葉は倒披針~披針形で、羽状に深裂するか歯牙があります。4-5月、茎先に径4㎝程の頭花を一つ付けます。頭花は舌状花の集まりで、外側は淡黄白色、中心部は淡黄色で、総苞片は反り返らず、卵~広卵形の外片は先が良く赤味を帯びます。5倍体で、単為生殖を行います。青葉山では、林縁や草原の所々に散生又は群生しています・・・
オクウスギタンポポ 澱橋から青葉山
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ツボスミレ(坪菫、壷菫)
2023/04/15(Sat)
  きょうは、曇り後雨になりました(11.8~14.8℃/南東風)。
  道沿いに、ツボスミレ(スミレ科)が咲いていました。真白い小花の群れが雨に濡れそぼり、一層もぞこく、清らかに見えました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、ロシア沿海地方、サハリン、クリル等の山野の、やや湿った場所に生育する多年草です。葉は偏心型~三角状心形で、波状の鈍鋸歯があり、基部が湾入しています。4~5月に、小さく白色で、唇弁に紫色の筋のある花を咲かせます。唇弁は他の花弁より短く、距は短くて2-3mmです。青葉山では、少し湿った林床等で普通に見られます・・・
ツボスミレ 霞山
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ヒトリシズカ(一人静)
2023/04/14(Fri)
   きょうは、晴れ後曇りました(8.1~25.0℃/北西風)。
   山際に、ヒトリシズカ(センリョウ科)が咲いていました。笹薮の影にぽつりぽつり、管刷毛にも見える純白の花穂が、趣ある照双葉から立ち上がっていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の低山地~平地の林内、林縁等に生育する、高さ10-30cmの多年草です。茎は紫褐色で節があり、光沢ある葉は長さ6-10㎝の楕円~卵状楕円で、4枚輪生状に対生し、先は短く急に尖り、鋸歯があります。4-5月、茎先に1本の穂状花序を出し、花は雌蕊と雄蕊のみで、萼片や花弁はありません。核果は長さ2.5-3㎜の歪んだ倒卵形。名は、一本のみの花穂が、静御前に劣らぬ程美しいとの意。青葉山では、山裾等に見られます・・・
ヒトリシズカ 萌える西山
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キュウリグサ(胡瓜草) 
2023/04/13(Thu)
  きょうは、大体晴れました(5.9~20.8℃/西北西風)。
  道端に、キュウリグサ(ムラサキ科)が咲いていました。叢に紛れながらもあちこちに、小さいけれど瑠璃草や勿忘草そっくりの、空色の花々が春の陽を浴びていました。日本全国の他、アジア各地の道端や畑等に生育する、高さ10-30㎝の一年生草本です。麦の伝来と共に渡来した古代帰化植物の1つと言われています。秋に芽生え、ロゼット状に葉を広げて越冬し、3月頃から3㎜程の淡青紫色の小さな5弁花を咲かせます。花序はゼンマイ状に巻き込んでいて、次第に伸びて長くなります。名は、葉を揉むと胡瓜の匂いがする事に由来。別名は、タビラコ、キュウリ菜、カワラケ菜等。良く似たハナイバナは、花序の先がくるりと巻かず、花冠基部の鱗片が白いので区別できます。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・
キュウリグサ 山桜と朴の木
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ウリハダカエデ(瓜膚楓)の花
2023/04/12(Wed)
  きょうは、曇り時々雨が降りました(8.9~19.8℃/北風)。
  道端のウリハダカエデ(ムクロジ科)に、花が咲いていました。瞬く間に緑に溢れた森の一角に、緑滴る花房が保護色となって溶け込んでいました。本州~九州の、山地~丘陵の明るい夏緑樹林に生育する高さ10m程の落葉高木です。雌雄異株。葉は長さ10-15㎝で3脈が目立ち、基本は3裂ですが若木では僅かに5裂します。5-6月、前年枝から若枝を伸ばし、1対の葉間から5-10cmの花序を出し、黄緑色で花弁が5枚の花を十数個付けます。7-10月に果実が稔り、翼果となって風で散布されます。青葉山では、山の斜面下部や谷筋等で多く見られます・・・
ウリハダカエデ 青草繁る
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センボンヤリ(千本槍(紫蒲公英))
2023/04/11(Tue)
  きょうは、晴れ時々曇りました(8.4~23.1℃/南南東風)。
 道端に、センボンヤリ(キク科)が咲いていました。名の通り至る所、又別名通り花裏を紫に染めて、可憐な星花が地上に瞬いていました。北海道~九州の他、中国~シベリア、サハリン、クリル等の、山野の日当たりの良い草地等に生育する多年草です。根出葉がロゼット状に発達し、葉は倒卵状長楕円形で頭大羽裂状に中裂し、葉裏にはくも毛が密生します。年に二度、4-6月の春型と9-11月の秋型の花を開き、春型の花茎は高さ10cm程になり、花茎の先に裏面が紫で径1.5cmの白い舌状花(頭花)を咲かせます。秋型の花茎は高さ30-60cmになり、線形の小葉が多数付き、頭花は閉鎖花で筒状花のみからなります。総苞は筒状で長さ15mm程、痩果は長さ6mmで、冠毛は褐色で長さ11mm。名は、長く伸び出た閉鎖花が沢山立つ様を、大名行列の千本の槍に見立て、別名のムラサキタンポポは春型の花の裏が紫で、全体にタンポポに似ている事に由来します。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・
センボヤリ 嗤い始めた森
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フモトスミレ(麓菫)
2023/04/10(Mon)
  きょうは、良く晴れました(4.3~18.8℃/南南東風)。
  林縁の道端に、フモトスミレ(Viola sieboldii Maxim.スミレ科)が咲いていました。一輪のみ、真白く清しい花がすっくと立ち上がって、凛とした風情がありました。本州~九州の、やや乾いた林床や日当たりの良い丘陵地の草地等に生育する、高さ4-6 cmの無茎性の多年草です。地下茎は短く、葉は長さ1-3 cmで卵形〜広卵形で基部は心形、低鋸歯があります。表面には普通毛があり、裏面は紫色を帯びます。4-5月、径7-10 mmの白花を咲かせ、上弁は反り返り、側弁には普通毛があり、唇弁の基部にも短毛があります。唇弁は他弁より小さくく、紫色の条が入ります。距は2-3 mm。萼片は広披針形。名は、山の麓に多く生える事に因りますが、分布域が極限される上に近年減少が進み、県レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定。青葉山でも、局地的にしか見られません・・・
フモトスミレ 蔵王と青葉山
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四月観(視)察会
2023/04/10(Mon)
  きょうは、昨夜の氷雨(雪の所も)も上がって、雲は多いものの青空の下、爛漫の観(視)察会になりました(2.3〜12.6℃/西北西風)。近況報告やコースの説明、落ちていたエナガの巣を見せて貰ったりした後、早速の出発です。学生寮建設工事中の現場を横目に、道端に咲き誇るシュンランや、配布資料で紹介のコブシ、エゾタンポポ、大きく伸びたバッケ、イカリソウ、カキドオシ等観ながら進むと、ブナやアカシデに無数の花が付き、早くも若葉が萌え立っています。森に入る前から貴重なトウゴクミツバツツジがほぼ満開で、ミツバアケビの花も下がってました。今春はとても早く、構内のソメイヨシノ等は殆ど散っていますが、遅めの山桜は今が見頃で、ヤマザクラやカスミザクラ、エドヒガンがあちこちの山肌を白や薄紅に染めています。しかも、木々の芽が一斉に萌えて、場所によっては五月の新緑の頃の風情です。藪の鶯が良く囀り、エナガの小群が梢を渡って行きます。山道にはナガハシスミレを初め、タチツボスミレやサクラタチツボスミレ、話題のマキノスミレ等菫達が無数に佇んで、中でも艶やかなアケボノスミレの群生には心躍りました。沢には、トウホクサンショウウオの卵嚢が、胚を大きく膨らませ、ミヤマセセリ等の蝶が舞っていました。何時もなら一番の目当てのイワウチワは殆ど終わっていましたが、盛りは過ぎたものの、至る所篝火を燃え立たせていたカタクリの群れ、樹冠一杯に黄金花を満ち咲かせるオオバクロモジ、奥ゆかしく鈴花を垂らすキブシ、暗い林床に赤い火花を散らすショウジョウバカマ等、早春の花々が咲き群れていました。頼りなげに緑の糸を擡げるカタクリの一年葉、白銀の花房を輝かせるツルシキミ、とても珍しい白花ショウジョウバカマの群れも、とても印象的でした…
ブナの花と若葉 早くもトウゴクミツバツツジが! オオバクロモジ 黄金の輝き
  他に花では、ヤマツツジ、アオキ、セリバオウレン、ミヤマウグイスカグラ、ハウチワカエデ、セイヨウタンポポ、コハコベ、オオイヌノフグリ、オニノゲシ、ノボロギク、ミチタネツケバナ、ヒカゲスゲ、ヒメカンスゲ、オクノカンスゲ、ハウチワカエデ、ヤハズエンドウ、アケボノアセビ、ヒメリンゴ、ナツトウダイ、ツクバキンモンソウ、ムラサキケマン、センボンヤリ、クヌギ、ユキヤナギ等が咲き、コース外でヒメフタバランや早くもルリソウを観た方もいて、ツクシも沢山出ていました。ギンランと思われる花芽を付けた小草も見られました。野鳥では、メジロの囀り、遠くから聞えたアオゲラの声に、カワラヒワ、トビ、ヒヨドリ、ハシボソガラス、キジバト等の他、外来のガビチョウの大声で鳴いていました。動物では、カモシカやイノシシ、リス、テン等の痕跡があちこちに見られました。昆虫では、ルリタテハやビロードツリアブ等の蝶や花虻、花蜂が見られました。きょうは、いつになく季節の移ろいが進み、草木が一斉に萌え立ち、早春~晩春~初夏の花々まで咲き出し、命の息吹がより一層感じられ、百万都市の中心に隣接する身近な森の豊かさ、貴重さが身に沁みる一時となったのではないでしょうか…?
アケボノスミレ 白花ショウジョウバカマ 山桜の下で カタクリ
  来月は新緑の森の中、ヒメシャガ、ルリソウ、ヤマツツジ等の花々や、渡来したばかりの夏鳥達の囀りが見所・聞き所となる事でしょう??? では又、5/14(日)にお会いしましょう!
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アケボノスミレ(曙菫)
2023/04/08(Sat)
  きょうは、曇り時々小雨が降り、晴間もありました(11.0~15.3℃/西北西風)。
  道沿いに、アケボノスミレ(スミレ科)が咲いていました。カタクリに混じって見過ごしそうですが、近寄れば、大きく艶やかな花があちこちに立ち上がって、正に曙の、暁の空を思わる趣でした。朝鮮、中国北部等に分布し、日本では北海道~九州中部の山地の日当りの良い林床や草地に生育する多年草です。根茎は太く、節が詰り、その間からやや太い根が出ます。地上茎はなく、葉は株元から出ますが、花期には展開せず、両側から表面に巻いたままほぼ直立する事が多く、葉柄の中程から下は地中にあります。4月中~5月中頃に長さ7cm程の花径先に、径2-2.5㎝の紅紫~淡紅色の花を咲かせます。花期後の葉は径5-8cm、葉柄が15cmにもなります。果実は楕円形で先が尖り、表面に紫斑点があります。青葉山では、落葉樹林下の所々に見られます…
アケボノスミレ 西の山.
明日(4/9)は、定例の観(視)察会↓。野鳥達の囀りの下、一斉に咲きそろう春の花々、カタクリやシュンラン、ショウジョウバカマ、山桜やスミレ達、早くも咲き出したツツジ達等観察しながら、森を漫ろ歩きましょう・・・
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薄黄色のショウジョウバカマ(猩猩袴)
2023/04/07(Fri)
   森の斜面に、薄黄色のショウジョウバカマ(シュロウソウ科(又はユリ科)ショウジョウバカマ属)が咲いていました。赤紫の艶やかな花々に囲まれてぽつんと、素裸の花が震えていました。キバナショウジョウバカマ(日本全国の他、朝鮮半島、サハリン等の、渓谷の湿気の多い崖や傾斜地等に群生、花茎5~10cm(花後は30㎝以上)の常緑宿根草。3-4月、数個の鱗片葉を付けた花茎を立ち上げ、頂端に花被片6が淡黄〜黄色の総状花序を付ける。雄蕊6。)に似ていますが、雄蕊や柱頭は淡赤紫で、ショウジョウバカマの淡黄色変種と思われました。それにしても、最近は様々な白化品種を見かけることが多くなっていて、それはそれで嬉しいのですが、放射能等の人為的影響でない事を願いたいものです・・・
黄花のショウジョウバカマ 辛夷、桜、若葉・・・

☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八月は、「会」としてはお休みします)
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マキノスミレ(牧野菫)
2023/04/06(Thu)
   きょうは、晴れ後曇りました(13.0~21.6℃/南風)。
  道沿いに、マキノスミレ(スミレ科)が咲いていました。他の菫達より普通は少し遅めなのですが、今年は私が主役(朝ドラも始まった?)かと、あちこちに小さいながらも艶やかな風情を漂わせていました。本州(青森~近畿)の、山林内の日当たりの良い場所に生育する、高さ5-8cmの無茎性の多年草です。葉は濃緑色光沢があり、細長い長披針形で波状の荒い鋸歯があります。葉柄はほぼ垂直に地面から立ち上がり、葉裏の紫が鮮明ですが、後に淡緑色になります。基部は心形。3-5月、淡紅紫~濃紅紫色の花を付け、花弁は長さ0.8-1.2cm。側弁は無毛で唇弁には紫の筋が入ります。距は細長く花と同色。青葉山では、乾いた道沿い等に普通に見られます・・・
マキノスミレ 三居沢
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ショウジョウバカマ(猩猩袴)
2023/04/05(Wed)
  きょうは、晴れ後曇りました(7.4~20.7℃/南東風)。
  道沿いに、ショウジョウバカマ(シュロソウ科)が咲いていました。暗い檜の森に点々と、燈明の様な火の花が続いていました。北海道~九州の高山~低地の、やや湿った樹陰等に生育する多年草です。葉は滑らかな広線形で、根本から多数出てロゼット状に広がり、冬期も枯れず、葉先には時に無性芽を作ります。3-4月、数個の鱗片葉を付けた高さ10-30cmの花茎を立ち上げ、頂端に3-10花からなる総状花序を付けます。花被片は濃紫~淡紅色の倒披針形で6個程あり、花後も緑色になって残ります。雄蕊6。蒴果が熟す頃には、花茎は50-60cmにもなります。青葉山では、あちこちの林床に大~小群落を作っています・・・
ショウジョウバカマ 芽吹く木々
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イワウチワ(岩団扇)
2023/04/04(Tue)
  きょうは、大体晴れました(4.3~18.4℃/南南東風)。
  山の斜面に、イワウチワ(イワウメ科)が咲いていました。遠目には咲いているのは分っていましたが、改めて確認すると、多くの場所が早くもほぼ散ってしまっていて、何とか一分纏まって咲き群れている所があって、暖かな春の陽溜りを作っていました。本州中国以北の山地の落葉樹林内や林縁、岩場等に生育する、草丈10cm程の耐寒性常緑多年草です。円い根生葉は長柄を持ち、3-4月に咲く淡桃色のした花は、一花茎に一花を下~横向きに開きます。主に深山に生える希少種で、県レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定。青葉山では、幸い普通に見られていましたが、崩落や宅地・遊歩道造成、枯松処理作業、盗掘等もあって、年々減少しています・・・
イワウチワ エドヒガンの山
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コブシ(辛夷/拳)の花
2023/04/03(Mon)
  きょうは、大体晴れました(7.3~14.1℃/南東風)。
  道沿いで、コブシ(モクレン科)の花が咲いていました。気が付けば山肌のあちこちを真白く染めて、見上げれば、青空を背に一層白く耀いていました。北海道~九州等の山野に生育する、高さ8-20m、径60cmになる落葉高木です。早春、他の木々に先駆けて、展葉前の枝先に芳香ある白花を咲かせます。花弁は6枚で、基部は紅色を帯び、萼片3は小さく外側に軟毛を密生させます。花下に、葉が1枚付くのが特徴です。果実は7-10cmの集合果で、熟すと心皮が裂開し、中から鮮紅色の種子が出てきます。青葉山では、谷沿いの斜面等に多く見られます・・・
コブシ コブシとシロヤナギ
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オニイタヤ(鬼板屋)の花
2023/04/02(Sun)
  きょうは、晴れ後曇りました(5.7~13.6℃/南東風)。
  道沿いで、オニイタヤ(ムクロジ科)の花が咲いていました。黄色い花玉が樹冠一杯に広がって、遠目だけだと秋の黄葉にも見えました。北海道南部~九州の斜面下部や沢筋等に生育する、高さ20m程の落葉高木です。葉は対生し、長さ10-25cm程で掌状に5-7裂します。基本種のイタヤカエデも変異幅の広い種で区別し難いものもありますが、オニイタヤは葉の表面には毛がなく、葉裏全体に特有の細毛が密生します。4-5月、葉の展開と同時に花を開き、樹木全体が黄色くなります。青葉山では、沢や川沿い等に見られます・・・
オニイタヤ 桜の里

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リュウキンカ(立金花)
2023/04/01(Sat)
 きょうは、大体晴れました(8.6~19.1℃/北風)。
  沢沿いで、リュウキンカ(キンポウゲ科)が咲いていました。昨年又々荒らされて大分少なくなりましたが、数群がぽつりぽつりと、煌く金色の花塊を作っていました。本州~九州の他、中国、朝鮮、シベリア等北半球全域の、亜高山~低山の水辺や湿地に生育する、草丈20-50㎝の多年草です。葉は艶がある腎円形で縁に細かい円鋸歯があります。4-5月、茎先に径2-4㎝程の濃黄色の花を付けます。花に見えるものは萼で、花弁はありません。青葉山では湿地や沢沿いの所々に見られ、近似種のエンコウソウも生育していましたが、諸工事による生育地破壊等もあって、このところ確認できていません・・・
リュウキンカ 萌え初めの山川
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ゆきかえる