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ガマズミ(鎌酸実)の花
2023/05/31(Wed)
  きょうは、大体晴れました(13,3~24,3℃/南南東風)。
  道沿いのガマズミ(スイカズラ科)に、花が咲いていました。上から見れば棚引く雲の様ですが、下から覗けば花柄もくっきりと、煌く樹氷(霧氷)群の様にも見えました。北海道~九州の、山地~丘陵の明るい林や草原に生育する、高さ2-3mの落葉性低木です。葉は10cm程の広卵~円形で対生し、低鋸歯があり、先は鈍頭か鋭尖頭、基部は広い楔形か多少心形になります。枝葉全体に毛があるのが特徴です。5-6月、白い小花からなる花序を作ります。秋に3-5mm程の果実を赤熟し、食用になります。青葉山では、各所に普通に見られます・・・
ガマズミ 城下
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ヤマボウシ(山法師、山帽子)
2023/05/30(Tue)
  きょうは、曇り後晴れました(16.2~25.4℃/北東風)。
  道沿いのヤマボウシ(ミズキ科)に、花が咲いていました。未だ小さいものも多いのですが、何かの交雑種なのか? 裏(下)から覗くと赤い縁が目立って、とてもお洒落でした。本州~沖縄の他、朝鮮、中国の、亜高山~山地の谷筋等に生育する、高さ5-10mの落葉亜高木です。幹は灰褐色。長さ4-12㎝の葉は対生し、楕円~卵円形の全縁でやや波打ちます。6-7月、特徴ある白い花を上向きに多数咲かせます。4枚の花弁に見えるのは総苞で、その中心に淡黄色の小花を多数球状に集合させます。花弁4、雄蘂4。9月頃、径1-3㎝の集合果を赤く熟します。青葉山では、谷沿い等に数多く見られます・・・
ヤマボウシ 檜道
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ゼンテイカ(禅庭花)
2023/05/29(Mon)
   きょうは、雨後曇りました(17.1~23.1℃/南風)。
   道沿いに、ゼンテイカ〔ワスレグサ科/別名ニッコウキスゲ(日光黄菅)〕〕が咲いていました。数輪でしたが、雨に濡れてしっとりと、檸檬色の花が薄暗くなった森影に浮き立っていました。北海道~本州中部以北の亜高山~低地の草地、湿原等に生育する多年草です。葉は幅2㎝、長さ50-80cmの細長い線形で、2列に展開します。5月末頃から、高さ60-80cmの花茎の先に橙黄色で喇叭状の花を3-10個付けます。果実は長方形、長さ約3㎝、直径1.4㎝の蒴果で3室に分かれ、熟すと割れて黒い種子が散ります。青葉山では、所々に群落が見られます・・・
ゼンテイカ エゴの落花
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シャリンバイ(車輪梅)の花
2023/05/28(Sun)
   きょうは曇り時々晴れて、一日中雪が舞いました(17.4~21.6℃/南西風)。 
   シロヤナギの大木に生えるシャリンバイ(車輪梅)に、花が咲いていました。木の股に溜まった枝葉が土と化し、そこに鳥が実を運んだのか、大きく育った木に白い愛花が咲き零れ、高みから芳香まで漂い来る様でした。宮城・山形~沖縄の海岸や海岸に近い山地等に生育する、高さ1-4mの常緑低~小高木です。小枝は輪生状に出て、葉は互生。葉身は長さ4-8㎝、幅2-4㎝の長楕円~倒卵形の革質で光沢があり、浅い鋸歯が疎にあります。5月頃、枝先に円錐花序を出し、径1-1.5㎝の白花を多数付けます。花弁は長さ約1㎝、幅5-8㎜の倒卵形、先端は丸く、しばしば歯牙があり、萼筒は漏斗形、萼片は長さ4-5㎜の卵状三角形で先は尖ります。萼や花序には褐色の軟毛が密生します。果実は梨状果。直径約1㎝の球形で、10-11月に黒紫色に熟します。表面は白粉を被り、中には径7-8mmの種子1があります。以前は、葉先が丸く鋸歯の少ないものをマルバシャリンバイとして区別していましたが、現在では同種内の変異の範疇とされています。青葉山では、植栽されたか自生か不明のものが、林縁等に良く見られます…
シャリンバイ 鉄塔
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ミヤマヨメナ(深山嫁菜)
2023/05/27(Sat)
きょうは、良く晴れました(16.3~26.4℃/南東風)。
  道沿いに、ミヤマヨメナ(キク科)が咲いていました。夏の様な陽射しを浴びながら、床しい本紫の花々がとても涼しげでした。本州~九州の山地の木陰等に生育する、高さ15-55cmの多年草です。葉は互生し、卵~倒卵形で両面に毛が生え、大きな鋸歯があります。根生葉は花期にも残り、翼のある長柄があり、上部では次第に無柄となります。5‐6月、枝先に青紫~白色の舌状花からなる頭花を1個ずつ咲かせます。痩果は無毛で、冠毛はありません。名は深山に生えるヨメナ(野菊)の意。ミヤコワスレは、本種を元に作られた園芸種です。県内では分布が限定され、レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。青葉山では、道端等の所々に見られます・・・
ミヤマヨメナ 気球から
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キショウブ(黄菖蒲)
2023/05/26(Fri)
  きょうは、晴れ後曇って、一時小雨が降りました(12.3~22.4℃/南風)。
  二の丸の池に、キショウブ(アヤメ科)が咲いていました。外来種ではありますが、鮮黄の花がこれだけ群生すると、黄菅にも負けぬ見事さでした。ヨーロッパ、北アフリカ~西アジア、シベリア等が原産の多年草で、明治時代に渡来し、今では日本全国の水辺や湿地等に野生化している帰化植物です。花茎の高さは50-100cmで、葉は幅が2-3cmで中脈が目立つ剣形です。5-6月に、外花被片が大きく広卵形で先が下に垂れ、内花被片が小さく直立した、特徴ある黄色花を咲かせます。外花被中央に茶色っぽい模様があるのも特徴です。観賞用のハナショウブ類には黄色系の花が無いので、その貴重さから良く栽培され、自然湖沼や河川等へ拡散増殖し、「要注意外来生物」として大問題ともなっています。青葉山では、道路脇の湿性地等の所々で見られます・・・
キショウブ 二の丸辺り
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ヤセウツボ (痩靫)
2023/05/25(Thu)
  きょうは、晴れ時々曇りました(11.1~19.9℃/北西風)。
  河原の草地に、ヤセウツボ(ハマウツボ科)の花が咲いていました。稀少種オニノヤガラ(ラン科)にも似ていますが小さくて(20cm位)、下の方は枯れていて、花は美しくもかさかさした感じでした。地中海沿岸が原産で、広く世界に分布、日本には1937年に千葉県で確認されて以来、本州〜九州の畑地,牧草地,樹園地,路傍等に定着している茎高15~40cmの一年草です。外来生物法で要注意外来生物。無葉緑の寄生植物で、キク科・セリ科・マメ科等様々な植物に寄生し、全体に短い腺毛を持ち紫褐色で、葉は鱗片状で先は細く尖り、無柄で茎を抱きます。4-6月に12~15mm程の唇形花を咲かせ、花色は黄色の他、赤褐色、黄褐色、紫色等のものもあります。上唇は先が凹み、下唇は3裂し中央の列片が最大で縁は波型に切れ込みます。萼は正中線に沿って基部まで2裂、左右夫々もやや深く2裂、先端は尖り、淡黄色等の花冠には紫色の条や斑点があります。雄蕊4、雌蕊1、柱頭は大。青葉山周辺では、広瀬川の河川敷等に見られます・・・
ヤセウツボ 対岸から
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エゴノキ(売子木・斉ご木)
2023/05/24(Wed)
   きょうは、雨後晴れました(11.1~19.9℃/北西風)。
  東屋に、エゴノキ(エゴノキ科)の花が咲いていました。張り出した枝が軒下に入り込み、雨降りなのに濡れもせず、部屋の中は、爽やかな芳香に満ちていました。北海道~沖縄の、比較的水分の多い山野に生育する、高さ7-15mの落葉小高木です。樹皮は肌理細かく赤褐色。葉は互生して、長さ4.5-8cmの楕円形。先端は鋭く尖り、基部は楔形で、浅い鋸歯があるか全縁。5-6月に、短い側枝の先に白花を1-4個下垂します。花冠は5深裂し雄蘂10。果実は灰白色の卵球形で、熟すと果皮が裂け、褐色で堅い1種子を出します。青葉山では、谷沿い等に見られます・・・
エゴノキ 船形山
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サメハダハマキチョッキリ(鮫肌葉巻丁切)
2023/05/23(Tue)
  きょうは、一日雨が降りました(14.2~26.5℃/西風)。
  道沿いのオオイタドリの葉に、サメハダハマキチョッキリ(オトシブミ科チョッキリゾウムシ亜科)がいました。胸に上向きの棘のある♂でしたが、雨に濡れながら、瑠璃色の体を美しく輝かせていました。北海道〜本州北部の山地に生息する、体長6~8㎜程のチョッキリゾウムシの仲間の甲虫です。成虫は5~6月に出現し、背面は青~緑の金属光沢があり、腹面と脚は赤みがあり、ドロハマキチョッキリに似ているが、本種の上翅は名の通りの鮫肌で点刻密度が高く、♂は前胸に棘があり、♀にはありません。食樹は、ドロノキ、ヤマナラシ、ポプラ、ヤナギ類等。寒地性の小型美麗種として知られ、産地は局地的で個体数は余り多くありません・・・
サメハダハマキチョッキリ 三居沢の坂から
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スジオチバタケ(筋落葉茸)
2023/05/22(Mon)
   きょうは、晴れ後曇りました(14.2~26.5℃/西風)。
  道沿いに、スジオチバタケ(キシメジ科)が生えていました。一つだけでしたが、檸檬色に薄紫の縞模様の可愛い傘を開いて、とてもお洒落な帽子の様でしたが、下から覗くと、紫縞が丸く固まって雲丹の様にも見えました。春~夏、全国の各種広葉樹林内の落葉落枝上に発生します。鐘~饅頭形の傘は径1.2cm程で(稀に大きなものも)、表面に放射状の溝に沿って紫褐色の筋が入り、種小名(purpureostriatus)も「紫色の筋のある」の意です。幼菌の頃は傘も柄も鮮やかな紫色ですが、成長につれて褐色味が強くなります。傘の中央部には網目状で淡黄土色の小皺があり、襞は黄白色で離生し、極めて疎。柄の表面は微毛に覆われ、上部は白く下部は黄褐色で、根元で太まって粗毛に覆われます。食不適。青葉山では、落葉樹林下に比較的普通に見られます・・・
スジオチバタケ 河岸から
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イソヒヨドリ(磯鵯)
2023/05/21(Sun)
   きょうは、晴れ時々曇りました(15.2~22.2℃/南東風)。
   川岸に、イソヒヨドリ(ツグミ科)がいました。草原で採食したり杭に止まったりを繰り返していて、青い体と赤茶の腹がとても素敵でした。アフリカ~ユーラシア大陸に広く分布し、日本では北海道東部を除く全国の海岸部に生息する体長23cm程の留鳥で、北海道では冬に暖地に移動します。雄は頭~胸や上面が青く、翼は青味がかった黒で、腹は煉瓦色です。雌は上面が灰褐色で青味を帯び、腹は淡黄褐色で、鱗模様が付きます。主に地上で採食し、甲殻類や昆虫類、蜥蜴等様々な小動物を捕食します。春には声量ある美声で囀ります。名の通り、普通は海岸に棲み、岩間等に営巣しますが、近年は都市部にも生息、ビルの屋上、屋根の隙間等に営巣します。青葉山周辺では、広瀬川沿いや市街地でも普通に見られるようになりました・・・
イソヒヨドリ 城山に落ちる日
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ノアザミ(野薊) 
2023/05/20(Sat)
   きょうは、大体曇りました(14.6~19.7℃/北東風)。
   林縁の土手に、ノアザミ(キク科)が咲いていました。大きな頭花を重そうに傾げて、近寄れば、花筒の先から花粉が溢れ出ていて、雨粒でも付いているかと思いました。本州~九州の山野の草原や土手等に生育する高さ0.5-1mの多年草です。根生葉は花期にも残り羽状に中裂し、全体に鋭い棘が多く、茎葉の基部は茎を抱きます。5-8月、茎先に紅紫色で(時に白い)直径4‐5cmの頭花を上向きに付けます。総苞は幅2‐4cmの球形で、総苞片は直立し粘液を出して粘ります。殆どの薊の仲間は秋が花季ですが、青葉山では、この花だけが今頃咲きます・・・
ノアザミ 白糸黒縞.j
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タゴガエル(田子蛙)
2023/05/19(Fri)
   きょうは、曇り後雨になりました(16.1~24.1℃/南南東風)。
   沢に、タゴガエル(アカガエル科)がいました。岩陰でグーッグーツと鳴いているので、つい近寄ると、吃驚したのか跳び出して来て、良く見れば(マルバアオダモの)細かい花弁を付けて、気まずそうにこちらを見ました。本州~九州の主に標高2千m以下の森に生息する、体長♂3.5-4.5㎝、♀4.5-5㎝の蛙です。日本固有種。指趾の先端が膨らみ、後肢の水掻きは切込みが深く、趾先端まで発達しません。動物食で、昆虫、クモ、陸棲貝類等を食べます。基亜種は主として4-5月に伏流内や渓流周辺のある水溜り等に60-110個の卵を産みます。普段は森の林床等に生息していますが、繁殖期に雄は、渓流内の岩の隙間等に入り込んで鳴くので、声はすれども姿は見えず、「幻の蛙」等とも言われます。ヤマアカガエル等に似ていますが、喉に暗色斑紋があるのが特徴です。希少性が増して、2021年県版レッドリストで 準絶滅危惧(NT)に指定。青葉山では、沢等に普通に見られます…
タゴガエル マルバアオダモの花の海
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オオハナウド(大花独活)
2023/05/18(Thu)
    きょうは、晴れてとても暑くなりました(16.4~31.4℃/南東風)。
    道沿いに、オオハナウド(セリ科ハナウド属)が咲いていました。時ならぬ暑さを避ける様に、爽やかな純白の花群が涼し気に揺れていました。北海道~近畿の、高山~山地の湿った場所等に生育する茎高1.5-2mの多年草で、時に大群落となります。茎は太く中空で、節に密毛を出し、直立して上部は分枝します。根出葉や茎下方の葉は長柄を持ち、3出葉で5小葉を出し、小葉には鋭い裂片や鋸歯があり、葉は稀に羽状になります。5-9月、茎頂に大型の複散形花序を付けます。花は白い5弁花で、花序の中央部と周辺部の花弁の形は異なり、周辺部の外側の1花弁が大きく、2深裂し、左右相称花となります。果実は倒卵形。別名は、ウラゲハナウド。青葉山では、林下の所々で見られます・・・
オオハナウド 金剛光
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シラカシ(白樫)の花
2023/05/17(Wed)
  きょうは、晴れて、風はあるもののとても暑くなりました(12.3~29.7℃/南東風)。
  道沿いのシラカシ(ブナ科コナラ属)に、花が咲いていました。遠目にはクリの花の様で、香りも似ていましたが、近寄れば青空を背に雄花がキラキラと、巨大な金塊の様でした。東北南部〜九州の山地に生育する、高さ20m程になる常緑高木です。樹皮は灰黒色で、縦に皮目があってざらつきます。葉は互生し、葉身は長さ7〜14cm、幅2.5〜4cmの狭長楕円形で先端は鋭く尖り、基部は楔形、2/3以上に浅い鋸歯が疎にあります。表面は光沢があり、無毛。裏面は灰緑色で、初め絹毛が散生し、後に無毛。葉柄は長さ1〜2cm。雌雄同株。5月頃、新枝の下部や前年の葉腋に出る短枝から、長さ5〜12cmの雄花序を垂れ下げます。雄花は苞の脇に1〜3個ずつ付きます。花被は3〜6裂、雄蕊は3〜6個。雌花序は新枝上部の葉腋に直立し、雌花を3〜4付けまます。花柱は3個で扇形で反り返ります。秋に、長さ1.5〜1.8cmの卵形の堅果を熟します。青葉山では、所々に見られます…
シラカシ 西陽
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ツチガエル(土蛙)
2023/05/16(Tue)
  きょうは、晴れ時々曇りました(14.5~22.2℃/南南東風)。
  沢の水溜に、ツチガエル(アカガエル科)がいました。カジカガエルの声に釣られて水辺に寄ると、思いもかけずに疣蛙が、仙人みたいにじっと佇んでいました。北海道西部~九州の、河川や湿地等の周辺に生息する、体長37-53mmの蛙です。体色は暗灰~灰褐色で、背に疣状隆条突起を持ち、特異な臭いを放ちます。名は土色の、又は土のような蛙の意で、別名はイボガエル。昔は普通に見られましたが、今では県レッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されています。芭蕉の「古池やかわず飛び込む水の音」の蛙は、このツチガエルと言われています。青葉山では、各沢等で見られます・・・
ツチガエル タニウツギの谷
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ホオノキ(朴木)の花
2023/05/15(Mon)
  きょうは、曇り後雨になり、晩方には上がりました(14.5~17.6℃/南南東風)。
  山裾のホオノキ(モクレン科)に、花が咲いていました。少し高台から眺めると、仏花の蓮を思わせる大きな花が、より大きく見えて迫力満点でした。北海道~九州の他、中国、朝鮮、クリル等の山林に生育する、樹高30m、径1mになる落葉高木です。樹皮は灰白色できめ細かく、裂目は生じません。葉は長さ20-40cmの倒卵状楕円形、白緑色で裏面は白粉を吹きます。葉柄は3-4cmで互生しますが、枝先に輪生状に束生します。5-6月、径15cm程の花を枝先に上向きに咲かせ、花披片は普通6-9枚。芳香があり、初め白く後に黄変します。雄蘂は中心部に多数あり、花糸は赤く短く、その上に黄白色の長い葯があります。雌性先熟性があり、開花後は雌性、翌日に雄性、更に翌日には生殖機能を失います。青葉山では、林内に数多く見られます・・・
ホオノキ 雨上がりの晩方
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五月観(視)察会
2023/05/14(Sun)
  きょうは、雨の予報もあったものの、曇り時々晴れの、穏やかな観(視)察会になりました(13.9~22.0℃/南南東風)。近況報告やコースの説明等の後、早速の出発です。歩道沿いや構内には、ハクウンボクやトチノキの花が咲き、池からはヤマアカガエルの声がしています。林縁~森に入ると、貴重なギンランやムヨウラン、ウメガサソウ、イチヤクソウ、ギンリョウソウ等の菌に従属する植物が数多く見られ、この森の豊さが改めて感じられました。例年だと、ヤマツツジやイカリソウが花盛りの頃ですが僅かばかりで、今年はやはり季節の移ろいが早く、いつもは咲き初めの「仙台の花」ヒメシャガが、行く道々至る所に咲き群れています。風が残り、葉擦れの音で鳥の声等は聞き取り難いものの、ウグイスや遠来のキビタキは良く囀り、アオゲラは声高く、沢筋ではタゴガエルがあちこちで鳴いています。細流の水溜にはトウホクサンショウウオの幼生が見られました。配布チラシで紹介のツクバネウツギは、薄紅や薄黄のものが半々位に見られ、ハナイカダは雌雄の株が別所に離れて咲き、ツクバネは雌雄仲良く、思わぬ所にウラシマソウが群生し、目当てだった希少なルリソウも瑠璃や薄紅の花々を、何とか咲き残してくれていました。まるで梅雨時の様に、ミズキ、ヤブデマリ、コゴメウツギ、サワフタギ、アズキナシ、アブラツツジ、ホオノキ等、白い花も多く見られました。中でも、6月の花と思い込んでいた超希少種カザグルマが咲き始めていたのには嬉しくも、驚愕しました・・・
ギンリョウソウ 小さいけれどお花が一杯 オオセンチコガネ ギンラン
 花では他に、マイヅルソウの群落、タニウツギ、ニシキギ、アブラツツジ、カキドオシ、ヤハズエンドウ、ムラサキサギゴケ、ヤマムグラ、ツリバナ、キュウリグサ、ミツバウツギ、ツボスミレ、エゾタンポポ、セイヨウタンポポ、ミツバツチグリ、ヒメスイバ、オニタビラコ、マムシグサ、ハルジオン、クサノオウ、ナツグミ、ミツバウツギ、ヒメコウゾ、チゴユリ、ナツトウダイ、シナノタイゲキ、コウゾリナ、ハナニガナ、ケカマツカ、フジ等が見られ、メグスリノキの花も沢山落ちていました。野鳥では他に、シジュウカラ、ヤブサメ。メジロ、ヒヨドリ、カワラヒワ、ヤマガラ、ハシブトガラス、ツバメ、トビ、ガビチョウ等を確認しました。動物では、リスの冬の巣痕やツキノワグマの爪痕(ウワミズザクラ)を観たり、カモシカやテン、モグラ、イノシシ等の痕跡を確認。昆虫では、道端にいたオオセンチコガネやセンチコガネ、サワフタギにいたシロシタホタルガ幼虫、樹液の木にいたヨツボシオオキスイやヨツボシケシキスイ、飛んでいたヒカゲチョウの仲間やイカリモンガ等が見られました。虫瘤ではエゴノキ、アカシデ、クリ等に観られ、コナラの稚樹の多くに大きな瘤が付いていたのも気になりました。きょうは、G7関係の物々しい警戒(放射光施設見学)もある中、先月の新聞に記事が載った所為もあるのか、初めての参加者が多く、例年より2〜3週間季節が早い花模様ではありましたが、新緑滴る爽やかな森で、新たな出会いや驚きが数多くありました。その放射光施設を初め、「緑化」フェアとは名ばかりの周囲の自然破壊、様々な管理工事、楢や松枯れ対策等々の問題は山積ですが、青葉山の豊かで貴重な自然よいつまでも! と改めて感じる一時となりました・・・
ヒメシャガの道 ウラシマソウ 爽やかな一時でした カザグルマ
 さて来月の6/13は、キビタキやオオルリ、ホトトギス等の声を聞きながら、又例年(ニッコウキスゲ、エゴノキ等)とは違った花々に出合い、モミジイチゴやヤマグワ等の果実も楽しみましょう。又、必ずや素敵な出会いがあることでしょう・・・ 
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ハナイカダ(花筏)の雄花
2023/05/13(Sat)
 きょうは、晴れたり曇ったりで、一時小雨が降りました(9.0~18.5℃/南東風)。
 道沿いのハナイカダ(ミズキ科)に、花が咲いていました。雌雄異株の雄花でしたが、雌花とは違って数多く、照葉の上を賑やかに飾っていました。北海道南西部~九州の山地の、湿った陰地等に生育する落葉低木です。雌雄異株の花は淡緑色で、雄花は数個、雌花は1-2個、共に葉の中央に付きます。これは、葉腋から出た花序の軸が葉の主脈と癒合したものと考えられています。名は、葉の中央に付く花や実を、筏に人が乗った姿に見立てたものですが、散った桜の花弁が水に流れる様をも「花筏」と言い、その様をこの花の咲く様に準えたとの説もある様です。青葉山では、沢周辺等に見られます・・・
ハナイカダ 緑深い森
 明日は観(視)察会↓。 例年より数週間早い花模様ですが、新緑の森に、今が盛りのヒメシャガを初め、咲き残るヤマツツジ、フジ、ルリソウ等々愛でながら、キビタキ、オオルリ等夏鳥の囀りを楽しみましょう・・・

☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です   (二月・八月は、「会」としてはお休みします)
★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 

★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 

★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! 

青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店等で販売していますが、お求めになりたい場合は、:  cheb@live.jp まで。
☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。
 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。
希少種たちの叫び 生命(いのち)あふれる青葉山~「杜の都」の魅力再発見 青葉山自然観察ガイドブック 巨大な自然破壊が進行している青葉山周辺
オオタカの営巣地を守ろう!! 
  環境ブログランキング ブログ王 
青葉山の四季2021》


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ツクバネウツギ(衝羽根空木)薄紅型
2023/05/12(Fri)
  きょうは、良く晴れました(7.6~18.2℃/南東風)。
  道沿いに、ツクバネウツギ(スイカズラ科)が咲いていました。淡黄のものが多いのですが、薄紅の花々に陽が射すと、紅を差した唇にも見えて、妖精達が賑やかにお喋りしている様でもありました。本州~九州の山地〜丘陵の、日当たりの良い林下等に生育する、高さ2m程の落葉低木です。良く分枝して茂り、樹皮は灰褐色。葉は対生し長さ2-6cm、幅1-4cmの卵~楕円状卵形で先は細くなり尖り、基部は広い楔~円形。不規則な鋸歯があり、葉柄は長さ1-3mm。5-6月、新枝の先に普通2個ずつ花を付ける、子房は長さ5-10mmで細長く、花は白く淡黄色や淡紅色を帯び、花冠は長さ2-3cmの漏斗状で、細い花筒から鐘状に広がlり、先はやや唇状で、上唇は2裂、下唇は3裂、下唇内側に橙色の網状紋があります。雄蕊4、花柱1。萼は基部まで5裂し、萼片は長楕円形で長さ5-12mm。9-11月、長さ8-14mmの線形痩果を熟します。青葉山では、林縁等に普通に見られます…
ツクバネウツギ ヒメシャガ
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クシヒゲベニボタル(櫛角紅蛍/櫛髭紅蛍)
2023/05/11(Thu)
 きょうは、大体晴れました(8.6~21.0℃/北北西風)。
 道端の笹茎に、クシヒゲベニボタル(ベニボタル科) がいました。紅い雌雄が愛を交わしていて、緑に映えて鮮やかに、何故?と思う程に遠くからも目立っていました。日本全土の山地の花や葉の上で見られる、体長9~20mm(♀は♂より一回り大)の仲間です。成虫は6~7月に出現し、近似種同様の鮮やかな紅色の翅を持ち、名の由来の♂の櫛状触角が特徴です。♀の触角は鋸歯状。胸部は長さより幅が広く、前縁は中央円味を帯び、後角は横に突き出ます。上翅には4本の縦条線があり、第3条は不明瞭。完全変態で、卵~幼虫~蛹~成虫と変異します。体には毒素を持ち、紅い翅は外敵から身を守る警戒色となっています。カクムネベニボタルに良く似ていますが、前翅の色合いが異なり、隆条数も違い(カクムネは9本)、前胸部後角は突出。ベニボタルは♂も触角が鋸歯状。青葉山では、葉の上等で見られます…
クシヒゲベニボタル 五色沼
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ヒメシャガ(姫射干、姫著莪)
2023/05/10(Wed)
 きょうは、大体晴れました(7.5~21.9℃/北西風)。
 道沿いに、ヒメシャガ(アヤメ科)が咲いていました。今年はとても早くて、大分前から咲き出していましたが、もう萎れ始めたものも多くて、でも、あっちにもこっちにも当たり前の様に、本紫の貴重な仙台の象徴花が、清々しい花塊を成していました。北海道南西部~九州北部のやや乾燥した林内等に生育する、高さ15-30cmの多年草です。日本固有種。淡緑色の葉は長さ20-40cm、幅5-15cmで細く薄い剣形。5-6月に、花茎の先に径4cm程の淡紫色の花を2-3個ずつ咲かせます。外花披片の中央には白地に濃紫の脈と黄色い鶏冠状突起があります。果実は径8mmの球状で、先端から3裂します。最近全く聞かれなくなった「仙台市の鳥」カッコウの鳴く頃に咲くのでカッコバナとも呼ばれていますが、この花も仙台を代表する花(嘗ての市花)です。全国的に激減し、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)に指定。青葉山では幸い、明るい林床等の何処でも普通に見られます・・・
ヒメシャガ 落日
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アズキナシ(小豆梨)の花
2023/05/09(Tue)
  きょうは、大体晴れました(4.5~17.7℃/南南東風)。
  道沿いのアズキナシ(バラ科)の木に、花が咲いていました。見上げれば、梨や林檎にも似た白い火花の様な蕊が、樹冠一杯に煌く様でした。朝鮮、中国中~東北部、ウスリー、クリル等に分布し、日本では北海道~九州の山地~低地に生育する高さ10-15m程の落葉高木です。小枝は赤褐色で、5-6月枝先に白い小花が集まって咲き、互生する葉は規則正しい波状の側脈が並び、縁に重鋸歯があるのが特徴です。ナナカマドの仲間で、秋に赤い実を樹冠一杯に付けます。青葉山では、尾根道沿い等に見られます・・・
アズキナシ 光る青葉
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ナツトウダイ(夏燈台・夏灯台) 
2023/05/08(Mon)
 きょうは、雨後曇りました(5.9~12.1℃/北風)。
  道端で、ナツトウダイ(トウダイグサ科)がありました。雨に濡れ、雫を乗せた葉(包葉)の真中に、大きくなった果実と太陽にも見える腺体が、花筏の様でもありました。北海道~九州の他、朝鮮、中国、サハリン、クリル等の山地~丘陵に生育する、草丈20-40㎝の多年草です。全体に毛が無く滑らかで、切ると白い汁が出て、触れると被れる有毒植物です。茎葉はしばしば紅紫色を帯び、茎頂に狭長菱状楕円形の葉を5個輪生します。4-5月、葉腋から5本の散形枝を出して、その先に杯状花序(雌花1個と雄花数個)を付けます。苞葉は三角状卵~卵状広楕円形で、4個の腺体は三日月形で両端が尖ります。「夏」とは付いていますが、この仲間では一番早く春に咲き出し、「ハツトウダイ」の転訛ではないかとも言われています。青葉山では、路傍等に普通に見られます・・・
ナツトウダイ 水溜まり
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コウゾリナ(剃刀菜・顔剃菜) 
2023/05/07(Sun)
  きょうは、一日雨が降りました(7.3~16.2℃/北風)。
  池端の道に、コウゾリナ(キク科)が咲いていました。小雨の打ち付ける草叢に、鮮やかな檸檬色の花々が、無数の漁火の様に煌いていました。北海道~九州の山野の草地や道端等に生育する高さ30-90cmの越年性1年草です。秋に芽生えてロゼットで越冬し、春に花茎を延ばして5-10月、茎上部に径2-2.5cmの黄色い舌状花だけの頭花を付けます。茎葉全体に褐色の剛毛があり、葉の主脈と共に良く赤味を帯びます。名は、カミソリナ(剃刀菜)の転訛で、茎葉の毛に触るとざらつき、剃刀で顔を剃る感触がある事に由来します。青葉山では、少し湿った草地等に普通に見られます・・・
コウゾリナ 澱からの青葉山
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タニウツギ(谷空木)
2023/05/06(Sat)
   きょうは、曇り時々雨が降りました(16.7~20.3℃/南南東風)。
   道沿いのタニウツギ(スイカズラ科)が、咲き出していました。薄暗い緑の森に、艶やかな赤紫の花々が浮き立っていました。北海道~本州の他、朝鮮、中国等の山地の谷沿い等に生育する、高さ2-5mの落葉低木です。葉は対生し、卵形で先が鋭く尖り、表面に白毛が密生します。5-6月、枝先や葉腋に散房花序を付け、淡紅色の花を多数咲かせます。花冠は漏斗状で、先は放射相称に5裂し、雄蕊5。蒴果は細い筒状で、種子は楕円形で長さ1mm程。主に日本海側の多雪地帯に多い種ですが、青葉山でも谷合い等に普通に見られます・・・
タニウツギ 降り出した雨
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カワゲラ(川螻蛄・襀翅)
2023/05/05(Fri)
 きょうは、晴れ後曇りました(12.1~24.8℃/南南東風)。
 川岸に、カワゲラ(カワゲラ科)がいました。枯薄に止まって、遠目には甲虫にも見える、艶ある漆黒の身を衒らかしていました。北海道~九州の山地~平地の渓流沿い等に生息する、体長 ♂20-25㎜㎜♀25-28㎜のカワゲラの代表種です。成虫は5-8月に出現し、頭部・胸部は黒く翅は褐色、脚は体節は黒く脛節から先は黄褐色で、渓流近くの外灯にも良く飛来します。 幼虫は 流水中の石下等に棲み、水生昆虫の幼虫等を食べます。不完全変態。別名はカミムラカワゲラ。ウエノカワゲラと酷似し、外見で見分けるのはほぼ不可能(交尾器等で判別)。青葉山では、川沿い等で普通に見られます…
カワゲラ 広い瀬と山
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ヒメフウロ(姫風露) 
2023/05/04(Thu)
  きょうは、良く晴れて暑い位になりました(9.9~25,6℃/南南東風)。
  道端に、ヒメフウロ(フウロソウ科)が咲いていました。草の緑に映えた、薄紅に赤紫の筋入りの小花があちこちに群れて、何かお伽噺の世界の様でした。本州や四国の一部山岳地域の他、世界ではユーラシア~北アフリカの石灰岩地帯に生育する、耐寒性ある草丈20-60cmの1-2年草です。全体に腺毛が多くて粘り、葉は全3裂し、小葉は更に深裂します。5-8月に、径1.5cm程の淡紅色の小花を付けます。名は、全体に小さく可愛らしいフウロソウ(周囲を木に囲まれる草刈場を「ふうろ野」と呼び、「草狩場に生える草」等諸説)の意。別名のシオヤキソウ(塩焼草)は、独特の臭気が塩を焼いた時の匂いに似ている事に由来します。青葉山では、大学や三居沢の森の入口等で毎年普通に見られます・・・ 
ヒメフウロ ヒメフウロ
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フジ(藤)
2023/05/03(Wed)
   きょうは、晴れ時々曇りました(7.6~20.6℃/南東風)。
   山のあちこちに、フジ(マメ科)の花が咲いていました。山肌を藤色に染め上げて、近寄れば、案外白っぽい個体でしたが、芳香もより柔らかく感じました。本州~九州の山野に広く生育する蔓性の落葉木本です。茎は初め草質で後木質化し、大木では幹径が数十㎝にも及びます。葉は奇数羽状複葉で長さ4-10㎝の小葉を9-19枚付けます。4-5月頃、20-80cmの総状花序を下垂し、淡紫色や白色の蝶形花を多数付けます。果実は長さ20-30㎝程と細長く、扁平で皮表面に腺毛が密生し木質で堅く、下垂します。青葉山では数多く見られ、藪の植生の主役ともなり、当地が「自然林」である証となっています・・・
フジ 山肌の藤花
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ヤマツツジ(山躑躅)
2023/05/02(Tue)
  きょうは、大体晴れました(11.1~18.5℃/北東風)。
   道沿いに、ヤマツツジ(ツツジ科)が咲いていました。当種も、今年は早くから咲き出していましたが、今もあちこち紅く染めて、道を山肌を美しく彩っていました。北海道南部~九州の、低山の林縁等に生育する、樹高1-4mの半落葉低木です。樹皮は灰黒色で縦に裂け目、枝には褐色の毛があります。卵~楕円形の葉は互生し、枝先に輪生します。葉の裏面は灰緑色で、両面共に毛が多く、葉先は鋭頭。葉には2形態あり、春葉は長さ2-5cm、毛は淡褐色で時に三葉状になり、夏葉(夏~冬)は長さ1-2cmで毛は褐色で、冬芽の周りに輪生。5-6月、枝先に朱色で径4㎝程の花を咲かせます。果実は朔果は卵形で長さ約1㎝。青葉山では、ツツジ類中最も普通に見られます・・・  
ヤマツツジ 躑躅の道
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ゆきかえる