ヒガンバナ(彼岸花)
|
2023/09/30(Sat)
|
きょうは、一日曇って、晩方から雨が降りました(17,6~21.7℃/北北西風)
道沿いの土手に、ヒガンバナ(ヒガンバナ科)が咲いていました。木陰に真紅の花群れが、一つ二つと続いていて、松明や篝火となって燃えていました。北海道~沖縄の、田畑周辺や堤防、墓地、道端等に生育する多年生の球根性植物です。日本には稲作伝来時に中国から伝来した帰化植物と考えられています。晩夏~初秋、枝葉も節もない高さ30-50cmの花茎を立て、その先に赤く稀に白い散形花序を一つ形成し、包が破れると5-7個程の花を放射状に付けます。花弁は長さ40mm、幅約5mmと細長く、大きく反り返ります。花後、晩秋に長さ30-50cmの線形の細葉をロゼット状に出します。全草にアルカロイドを多く含み有毒ですが、嘗ては長時間水に曝して「救飢植物」ともなりました。青葉山では、田畑周辺等に見られます・・・ ![]() ![]() スポンサーサイト
|
![]() |
ツクシハギ(筑紫萩・土筆萩)
|
2023/09/29(Fri)
|
きょうは、晴れ時々曇りました(19.6~28.6℃/北風)。
道沿いに、ツクシハギ(マメ科)が咲いていました。知らぬ間に一気に満開になって、涼風に今にも、蝶花をはらはらと溢しそうでした。日本固有種で、本州~九州の日当たりの良い山野に生える、樹高1-2mの落葉広葉低木です。葉は3出複葉で互生し、長さ2-5㎝の楕円~卵状楕円形で、全縁で先は鈍頭~僅かに凹みます。表面は無毛で裏面に微細な毛があります。7-9月、葉よりやや長い総状花序を出し、長さ約1㎝の淡白赤~赤紫~濃紫色の蝶形花を疎らに咲かせます。青葉山に最も多く見られる萩で、別名は「仙台山萩」。古来より名高い「宮城野の萩」は当種だとも言われています・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ウラギンシジミ(裏銀小灰蝶)
|
2023/09/28(Thu)
|
きょうは、曇り一時晴れて、時々雨も降りました(20,2~27.8℃/南東風)
道沿いの葛葉に、ウラギンシジミ(シジミチョウ科)がいました。何か舐めているのか、ひっくり返りそうな位前のめりになっていましたが、近寄ると一瞬(表翅の)紅い火を点滅させて、何処かに消えてしまいました。ヒマラヤ〜中国等に分布し、日本では本州〜沖縄の山麓や盆地、郊外住宅地等の林縁や草原等に生息する、前翅長19-27㎜の典型的暖地性のシジミチョウです。成虫は、3-4月、6-10月に2-3回発生し、花・樹液・腐果・水溜り等に集まります。名の通り、翅裏が銀白色に輝き、雄の翅表は茶色地に朱色の紋、雌では朱色部分が白または淡水色。翅先が尖っているのも特徴です。幼虫の食草はマメ科のクズ、フジ等で、花や蕾を食べます。成虫で越冬。青葉山では普通に見られ、温暖化による北上と増加傾向がありますが、宮城県のレッドリストで要注目種に指定されています・・・ ![]() ![]() ☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です (二月・八月は、「会」としてはお休みします) ★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 ★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 ★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! ☆青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店等で販売していますが、お求めになりたい場合は、: cheb@live.jp まで。 ☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「声」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ★オオタカの営巣地を守ろう!! ![]() ![]() ![]() ![]() 《青葉山の四季2021》 |
![]() |
コテングタケ(小天狗茸)
|
2023/09/27(Wed)
|
きょうは、雨後曇りました(19.5~23.5℃/北風)。
赤松の樹下に、コテングタケ(テングタケ科)と思われる茸が生えていました。形の似るコタマゴテングタケとは色が異なり、良く見るコテングタケモドキとは違って、小さくて、細身・且つ端正でした。北半球全般に広く分布し、日本では夏~秋、全国の主に針葉樹林の林床に発生する、傘径3~7㎝のテングタケの仲間です。傘表面は鼠~灰褐色で、暗灰色の壺の破片を付着します。襞は白く密に付き、柄は長さ7~10㎝程で白く、白~濃灰色の鍔を付けます。有毒。名は、小型のテングタケの意・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ノブドウ(野葡萄)の果実
|
2023/09/26(Tue)
|
きょうは、大体曇りました(20.0~25.5℃/南南東風)。
道端のノブドウ(ブドウ科)に、実が生っていました。紫、赤、薄紅、黄、黄緑、青白・・・と色とりどりに、きょうは又美味しそうな御弾楂古聿(マブルチョコ)に見えました。北海道~沖縄の他、中国、サハリン、クリル等東アジア一帯の山野に生育する蔓性多年草です。巻鬚を絡めながら生長し、葉は径4-12㎝の円形で3-5裂します。8月頃、淡緑色で花弁5、雄蘂5の小花を付けます。9-11月、径7mmの球形で淡紫~空色の果実を熟しますが、ノブドウミタマバエ等が入り虫癭を作ると、膨れて様々な色に変わります。別名は、ザトウエビ,ニシキブドウ、イヌブドウ、カラスブドウ他。青葉山では、林縁等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ヒメクロホウジャク(姫黒蜂雀蛾)とノハラアザミ(野原薊)
|
2023/09/24(Sun)
|
きょうは、大体晴れました(15,7~25.7℃/北北西風)。
道沿いのノハラアザミに、ヒメクロホウジャク(スズメガ科)がいました。花から花へ、まるで誰かに追われているかの様に、忙しなく次々に移動して行くので、観察する間もなく、あっと言う間に消えてしまいました。北海道~九州~奄美諸島の山野に生息する、開張40mm程のホウジャクの仲間。成虫は7-11月に出現し、体色は鶯色で、後翅の橙色帯は近似種に比べて細く、 昼行性で、蜂鳥の様に停空飛翔しながら様々な花の蜜を吸う。幼虫の食草は、アカネ、ヘクソカズラ、アケビ等。ノハラアザミ(キク科)は、中部以北本州の山地の草原や林縁に生育する高さ0.6-1mの多年草。茎葉は上部程小さく、基部では茎を抱く。葉は羽状に中裂し、縁に刺。8-10月頃に、茎の上部で枝分かれして上向きに花を付ける。総苞にクモ毛があり粘らず、反り返らない規則正しい短い総苞片が目立つ。根生葉が花期にも残るのも特徴。青葉山では草原等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
チュウダイサギ(中大鷺)
|
2023/09/23(Sat)
|
きょうは、大体晴れました(19.4~26.7℃/南東風)。
池畔に、ダイサギ"(サギ科)がいました。脚全体が黒く、仙台周辺で繁殖し冬はより南方へ渡るものもいる、亜種チュウダイサギ(脚の脛節~跗蹠の一部が黄色いのはオオダイサギ)でしたが、何故か木の枝に止まって、長い首を縮めて、ぼんやり空を眺めていました。雌雄同色。成鳥夏羽は嘴が黒く、目先が青く、飾羽がありますが、冬羽では嘴が黄色く、飾羽は殆どありません。アオサギと比べてやや小さく、オオダイサギはやや大きく、両亜種共に、河川、湖沼等で、魚、両生類、蟹、昆虫等を捕食し、繁殖期には、サギ科の仲間同士で寄り集まり、コロニー(鷺山・森)を作る習性があります。青葉山では、川や池沼等で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
アカヤマドリ(赤山鳥)
|
2023/09/22(Fri)
|
きょうは、曇り時々晴れました(22.6~26.9℃/北北東風)。
道沿いに、アカヤマドリ(イグチ科)が生えていました。こんがりしたカルメラを思わす大きな傘は、近寄ると特有の香りと共に中々の迫力で、周囲に従える小茸達の王様の様でした。朝鮮、中国、ロシア極東部等に分布し、日本では夏~秋、主にブナ科広葉樹林下に単生、時に群生します。傘は径10-25㎝で、半球→饅頭形→ほぼ平らに開きます。表面はビロード状で、淡黄土~帯褐橙色。次第にひび割れて、淡黄色の肉を現します。湿時に強い粘性があります。管孔は、黄→オリーブ黄色で、変色性はありません。柄は5-15× 2-5.5㎝で、淡黄~黄褐色の細点を密布し中実。あのポルチーニの近似種で良質の食菌ですが、他の菌類同様、セシウム等放射性物質を濃縮する特性があり、食用は勧められません。青葉山では、小楢樹林下等の所々に発生します・・・ ![]() ![]() きょうで、この「きょうの青葉山」を始めて丸18年(≪青葉山の緑を守る会≫の活動に参加して29年余)。これからも、青葉山の自然の素晴らしさや諸問題等を、少しでも多くの方に知って貰うよう努めていきますので、皆さん宜しくお願い致します・・・ |
![]() |
ワレモコウ(吾木香・吾亦紅)
|
2023/09/21(Thu)
|
きょうは、小雨後曇りました(21,5~25.5℃/南風)。
川沿いに、ワレモコウ(バラ科)が咲いていました。草叢に鏤められた紅紫色の花は、木苺や桑実にも見えて、美味しそうでもありました。北海道~九州の他、ユーラシア中北部に広く分布し、山地~平地の日当たりの良い草原等に生育する、草丈1m程になる多年生草本です。地下茎は短く、茎は直立して上部で分岐し、根出葉は長い葉柄があり、奇数羽状複葉、小葉は5-15で細長楕円~卵状楕円形、鈍頭。長楕円形の小葉には細かい鋸歯があります。7-10月、晩夏~秋に茎を伸ばし、細分枝した枝先に円筒状の穂状花序を作り、花弁のない暗紅紫色の花を密に咲かせます。花は萼4雄蕊4があり、雌蕊は小頭状。青葉山では、池や川沿い等に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ヤンマタケ(蜻蜓茸)
|
2023/09/20(Wed)
|
きょうは、曇り時々晴れました(24.5~30.7℃/北北西風)。
先日の観(視)察会でも観られましたが、木の枝にヤンマタケ(スチルベラ科)がありました。雲間、樹間から陽が射して、改めて、見れば見るほど不可思議で神々しい姿に、つい又感嘆してしまいました。10月~翌年2月頃、全国の湿度の高い川辺、湿地等の樹枝、倒木や笹の幹上のトンボ死骸から発生する不完全菌類の一種で、冬虫夏草の仲間です。宿主はノシメトンボやナツアカネ等の赤とんぼ類やミルンヤンマ、サナエトンボ、オニヤンマ等の成虫で、子実体は宿主の体の節々から発生し、長さ2.5-4mm、淡黄〜淡桃色、棍棒形又はやや丸く膨らんだ頭部を持ち、その翌年の夏に朱色の分生子を付けます。主に宿主の翅は子実体が成熟するまでに取れてしまいます。完全世代はタンポヤンマタケで、子嚢胞子を作り有性生殖を行いますが、発生条件が異なるのか、極めて稀とのこと・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ヤブマメ(藪豆)の花
|
2023/09/19(Tue)
|
きょうは、曇り後晴れました(24.5~31.8℃/南東風)。
道端に、ヤブマメ(マメ科)が咲いていました。まだまだ暑さの続く森の入口、藪に絡まる白に紫紺の花々は、秋風を呼ぶ清涼感に満ちていました。北海道~九州の他、朝鮮、中国等の林縁や草原等に生育する蔓性の一年生草本です。蔓は下向きの毛が密に生え、細い針金状で左巻きに伸びて行きます。葉は3出複葉で互生し、小葉は長さ3-6cmの広卵形で両面に毛があります。8-10月に、淡紫色で旗弁が紫、翼弁と竜骨弁が白い長さ1.5-2cmの蝶形花を咲かせます。扁平で長さ2.5-3cmの黒紫色の豆果を付けますが、地中にも閉鎖花を付け、暗紫色の丸い豆果を結びます。青葉山では、草地等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
キカラスウリ(黄烏瓜)の花
|
2023/09/18(Mon)
|
きょうは、晴れ後曇って、晩方に雨が降りました(25.7~33.0℃/北風)。
道沿いの藪に絡まるキカラスウリ(ウリ科)に、花が咲いていました。雄株の雄花で、暗がりに真白く浮き立って、ちょっぴり月下美人を思わせました。北海道(奥尻島)〜九州の山野の林縁や藪等に普通に生育する、雌雄異株の蔓性多年草です。葉の表面にはやや短毛があり、濃緑色で光沢があります。花期は7-9月頃で、萼花冠の裂片の先が広がり先端が長い糸状になる花(雌花は1個、雄花は穂状に数個)を夕方~朝に開花します。果実は長さ約10㎝で、名の通り黄色く、良く似たカラスウリ(赤い/宮城県南が北限で県レッドリストに記載)と異なります。種子は柿の種に似ています(カラスウリはカマキリの頭状)。根は、生薬の栝楼根(カロコン)として、解熱、止渇、消腫等に使われ、その澱粉は天花粉になります。青葉山では、藪地等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
セスジツユムシ(背筋露虫)
|
2023/09/17(Sun)
|
きょうは、曇って、晩方に小雨が降りました(24.2~28.7℃/南東風)。
道沿いの笹薮に、セスジツユムシ(キリギリス科)がいました。ジーッと一声聞えたのでそちらを覗くと、瑞々しい莢豌豆の様な身に、長い脚、長い触角をゆっくり揺らしていました。本州~沖縄の他、朝鮮、中国華北や、西はカシミール、東はソロモン諸島、南は北オーストラリアの、山地~平地の草原や林縁等に生息する、体長13-22mm(翅端まで33-47mm)のツユムシの仲間です。成虫は8-11月に出現し、体色は薄緑色で、雄の背中には茶褐色の筋が、雌には黄白色の筋があり、全身が茶色い褐色型もいます。様々な植物の葉を食べる完全草食性で、 カマキリ等に良く捕食されます。雄は夜になると、次第に早く、ツ・ツ・ツ・ジーッ・ジーッ・ジーッと鳴きます。青葉山では、草原等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ウミネコ(海猫)
|
2023/09/16(Sat)
|
きょうは、雨後曇って午後は晴れました(21.7~28.5℃/南南東風)。
川に、ウミネコ(カモメ科)がいました。緩やかな渕に浮かんで、魚を捕る風でもなく、こちらを気にしてか時々キョロキョロはするものの、そのままゆったり漂っていました。 旧北区のオホーツク海、日本海、黄海北部等に分布し、日本では夏期に北海道~九州の沿岸で繁殖、冬季は全土に分散する、我国を代表する海鳥です。全長44-48㎝、翼開張120-128㎝。頭~首と腹は白く、背と翼の上面は濃青灰色で、初列風切の先は黒。虹彩は赤く、脚は黄。 嘴の先端に赤と黒の斑、尾先に黒帯があるのが特徴です。雌雄同色。名は、猫に似た声で鳴く事に由来。青葉山周辺では、夏期に広瀬川で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
センニンソウ(仙人草)
|
2023/09/15(Fri)
|
きょうは、曇って、晩方から雨になりました(22.6~30.0℃/南東風)。
川沿いに、センニンソウ(キンポウゲ科)の花が咲いていました。川端の藪を覆い尽くす純白の十字花が、長い銀河を成す様に煌いていました。北海道~九州の日当りの良い山野に生育する、多年・半木本性の常緑蔓植物です。長く茎を伸ばし、節毎に葉を対生します。葉は、小葉3-5枚の羽状複葉になり、小葉は卵状楕円形で草質、滑らかですが艶はありません。葉柄が他の植物の枝等に絡み付きながら生長します。8-9月、葉腋から三出状の散房花序を出し、径2-3cmの白い小花を多数咲かせます。4枚の花弁に見えるものは顎片で、十字型に開きます。果実は長さ7-10mmで、花柱が長く成長して長毛を生じます。良く似たボタンヅルは葉が3出複葉、雄蕊が萼片と同長です。青葉山では、林縁等の所々で見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ツクツクボウシ(つくつく法師、寒蝉)
|
2023/09/14(Thu)
|
きょうは、晴れ時々曇りました(23.8~31.4℃/南東風)。
道沿いの木に、ツクツクボウシ(セミ科)がいました。秋告げの蝉とは言え、未だ熱暑の下、何が辛いのかシクシク、シクシク、シクシク泣いていました。東アジアに広く分布し、日本では北海道〜九州の山地〜平地の森林、所により市街地周辺にも生息する、体長(翅端まで)40-47㎜の小型の蝉です。成虫は7-10月に出現し、細身で黒っぽく、緑色の斑紋があります。警戒心が強く動きも素早く、姿を見る事は比較的難しい。雄は、陽が傾き始めた頃から日没後位まで「オーシィ・ツクツク・オーシィ…」という鳴き声で有名で、夏の終わり頃に個体数が増えて鳴声が目立つようになるので、秋を告げる蝉とされます。南方系の蝉とされますが、温暖化の所為もあり、北日本では増加傾向にあると言われます。青葉山では、鳴声は何処でも普通に聞かれます… ![]() ![]() |
![]() |
ハナオチバタケ(花落葉茸)
|
2023/09/13(Wed)
|
きょうは、曇り後晴れました(24.2~30.7℃/南東風)。
道端に、ハナオチバタケ(キシメジ科)が生えていました。名に相応しい、紫紅色の華やかな傘で、とても小さいけれど、遠くからでもはっとする程の美しさでした。夏~秋、各種林内の落葉間に群生する、傘径0.8-1.5㎝の小型菌です。傘は鐘~饅頭形で中央部には小突起があり、平開する事はなく、色は紫紅~淡紅、黄土~淡褐色等変化に富みます。表面には放射状の溝があり、襞は傘とほぼ同色で、直生~離生して非常に疎。柄は長さ3-6㎝、黒褐色の針金状で、上部は傘とほぼ同色になる事もあります。名は、特に紅色型が花の様で、落葉に生える事に由来します。青葉山では林内の落葉上に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
キクイモ(菊芋)
|
2023/09/12(Tue)
|
きょうは、晴れたり曇ったりでした(24.9~31.7℃/南東風)。
川沿いの山裾に、キクイモ(キク科)が咲き始めていました。夕刻の覆い被さる藪影に、篝火を思わせる橙花が、道標の様に燃えていました。北米原産で、南米、欧州、アジア、オセアニアに移入分布する、草丈1.5-3mの多年草です。日本には江戸時代末期に飼料用作物として伝来し、後に野生化しました。茎葉共に粗毛が生えざらつき、下部の葉は対生し上部の葉は互生します。葉柄には翼があり、葉身は長卵形で先が尖り、3本の葉脈が目立ち、疎に鋸歯があります。9-10月、茎上部が分枝し、径6-8cmの数個の黄色頭花を付けます。舌状花は長さ3-5cmの淡黄色で、中央部の筒状花は黄褐色。果実は長さ5-6mmで、上部に毛が生えています。塊茎は食用。青葉山では、川沿い等のあちこちに群生しています・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草)
|
2023/09/09(Sat)
|
きょうは、夜来の大雨は朝までに止んで、晴れました(23.1~28.6℃/南東風)。
森の道沿いに、ヤマジノホトトギス(ユリ科)が咲いていました。暗い森影に光が注いで、宝冠の様な麗花が一際輝いていました。北海道南西部~九州のに山地の林内や林縁等に生育する、茎丈30-60cmの多年草です。日本固有種。全体に毛が多く、葉は互生し、卵状長楕円~狭長楕円形で先端は鋭く尖り、基部は茎を抱きます。8-10月、茎先と葉腋から花柄を出し、白く紫色の斑のある花を1-3個開きます。花被片は6個で平開しますが、反り返らず、6本の花糸は花の中心で花柱と密着し、上方に伸び、放射状に広がります。花柱は3裂し更に先で2裂し、柱頭部に斑点があります。蒴果は長さ約3.8㎝で3稜があり、内部は3室に分かれ、熟すと先端が開き、長さ約2㎜の種子が出ます。青葉山では、林下等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() 明日(9/10)は、定例の観(視)察会↓。例年通りのキノコが中心の観察会の予定ですが、異常な猛暑と乾燥が続いた所為で、目立ったキノコはありません。少ないなりにも、専門家のお話を聞きながら、自然全般の観察をしましょう! 又色んな出会いがあるといいですね・・・ ☆「青葉山の緑を守る会」の自然観(視)察会は、毎月第2日曜 午前10時30分宮教大正門前バス停集合(12時30分頃解散)。 どなたでも参加自由です (二月・八月は、「会」としてはお休みします) ★仙台市に2008年末提出した『質問状』と市の「回答」、及び、それに対する「再質問状」とその「回答」、10/31に提出した「意見書」とその回答、12/8提出の「要望書」、大震災後に提出した「地下鉄東西線建設事業凍結と都市計画道路川内・旗立線事業廃止の申し入れ」と「都市計画道路川内・旗立線の必要性に関する意見書」を公開中です。 ご意見・ご感想等は引続き、下記宛ての葉書又は cheb@live.jp にお届け下さい。 仙台の、この上もない「宝」を守る為、今後も決して諦めずに頑張りましょう!〒980-0811青葉区一番町4-1-3仙台市市民活動サポートセンター内box72「青葉山の緑を守る会」 ★仙台市公園緑地協会による青葉山市有林内の管理作業で、膨大な希少植物の自生群落地が消失する等、取り返しのつかない自然破壊が行われました。当会はその抗議の意志と共に2016年5月27日付けで「質問状」を提出。7/8に届いた「回答書1,2」は納得できるものではなかったため、8/1、より具体的な再質問状を提出。同時に、仙台市建設局公園課に対しても、その見解を求めています。 ★動植物の捕獲・盗掘は、「重」犯罪として、各法・条例で厳しく罰せられます。特に、青葉山市有林(青葉の森)や竜ノ口峡谷周辺は、「広瀬川の清流を守る条例」で「特別環境保全地区」に指定されています。監視員が常時パトロール、監視カメラも作動中です! ☆青葉山のガイドブックが完成しました! 青葉山に生息する、代表的な植物、きのこ、動物、野鳥、昆虫を356種取り上げましたが、そのうち55種がレッドリスト記載の希少種です。大規模開発が一時に始まった今、希少種達は、その存在さえ知られぬままに、消し去られようとしています。とにかく、多くの人にその存在を知って貰い、そ、それが自然の大切さを知るきっかけになってほしいと思うのです。頒価は1000円。毎月の定例観(視)察会の他、金港堂本店等で販売していますが、お求めになりたい場合は、: cheb@live.jp まで。 ☆DVD第1巻「生命(いのち)あふれる青葉山・・「杜の都」の魅力再発見」(600円(10分)) とDVD第2巻「生命(いのち)あふれる青葉山・希少種たちの叫び」(800円(20分)) も引き続き販売中です。 皆さん、是非ご覧になって(ならなくとも)「声」を上げて下さい。 尚、DVD第1・2巻、ガイドブック共に、既に、仙台市内の全ての小中学校、図書館、市民センターに配布されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ★オオタカの営巣地を守ろう!! ![]() ![]() ![]() ![]() 《青葉山の四季2021》 |
![]() |
ニホンカナヘビ(日本金蛇、日本蛇舅母)
|
2023/09/08(Fri)
|
きょうは、曇り後雨になりました(22.3~26.0℃/南南東風)。
道端に、ニホンカナヘビ(カナヘビ科)がいました。何時も見慣れた蜥蜴ですが、近寄ると恐竜を想わせる風格で、我等のアイドルだった幼時を思い出しました。北海道~九州とその属島の、高地~低地の山野~人家周辺にまで広く生息する日本の固有種です。全長16-25cm程で、尾は全体の2/3を占めます。背面は褐色で腹面は黄白~黄褐色、舌先は二つに分れます。主に昼行性で、昆虫やクモ等の陸生節足動物等を食べ、小型哺乳類や鳥類、ヘビ等に捕食されます。捕まりそうになると尾を自切し、切れた尾が動いている間に逃げ、尾は再生しますが骨はできません。青葉山では、林内外で普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ダキバヒメアザミ(抱葉姫薊)
|
2023/09/07(Thu)
|
きょうは、晴れ後曇りました(21.1~30.8℃/北風)。
道沿いに、ダキバヒメアザミ(キク科)が咲いていました。昨日の大雨で沢や池になった山道に、愛らしい梅紫の花玉が、水面に影を落としながら浮かんでいました。主に東北((福島を除く東北と新潟)の山野に生育する高さ1.5-2mの多年草です。茎に毛は無く粉白色で、時に紫色を帯びます。葉は鋸歯状又は羽状に中裂し、基部が茎を抱くのが特徴で、名の由来です。7-9月、枝先に紫色の頭花を上向きに単生します。花冠の先端は5裂し、不規則に折り重なり毛毬状の花塊を形成し、中から合着した5つの雄蘂に包まれた雌蘂が突き出ます。総苞は粘らず、総苞外・中片は長く伸びて反り返ります。ナンブアザミの変種ともされ、青葉山では、両種共に普通に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ユウガギク(柚香菊)
|
2023/09/05(Tue)
|
きょうは、曇り時々雨、晩方一時豪雨になりました(25.1~31.9℃/北北東風)
道沿いに、ユウガギク(キク科)が咲いていました。雨に濡れ、か細い茎先の可憐な白花が、漸くの初秋を告げる様に震えていました。東北~近畿の山地~平地の草原や田畑、池沼周辺、道端等に普通に生育する、草丈50-150cmの多年草です。長い地下茎があり、葉は薄く長さ7-8㎝幅3-4㎝の披針~卵状長楕円形で互生し、3-4対に切れ込んで、短毛がありざらつきます。葉の基部は楔形で葉柄はありません。7-10月、茎頂に径約2.5㎝で白~薄青紫のの頭花を付けます。舌状花は14-16枚で、中央に黄色い筒状花が集合して半球状になります。痩果は長さ2-3㎜の倒卵形で、稜に剛毛、面にも腺毛があります。青葉山では、道端等に普通に見られます・・・ ![]() ![]() ★次回の 「杜の都 青葉山は今!」展示会は … 2024年2/1(木)〜2/14(水)(2週間) 青葉通地下道ギャラリーにて開催します! 一点でも結構です、青葉山の現在、そして未来のための作品を募集中です!!! cheb@live.jp |
![]() |
トチバニンジン(栃葉人参)の果実
|
2023/09/04(Mon)
|
きょうは、久し振りに雨降りで、涼しい一日でした(24.8〜27.8℃/東南東風)。
道沿いに、トチバニンジン(ウコギ科)の実が生っていました。暗い森に点々と、真赤な珠が雨粒を溜めて、何処かで見た山査子飴の様に光っていました。北海道、本州~九州の山地の林内に生育する、高さ50-80cm程の多年草です。葉は5小葉で構成される掌状複葉で、茎に3-5枚輪生します。6-8月、茎先に球状に黄緑色の小花を多数付けます。秋に赤い果実を熟します。名は、葉がトチノキの葉に、全体として朝鮮人参に似る事に由来し、和人参とも言われます。青葉山では、杉や桧林等に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ヌスビトハギ(盗人萩)
|
2023/09/03(Sun)
|
きょうは、大体晴れました(25.6~32.0℃/南東風)。
道沿いに、ヌスビトハギ(マメ科ヌスビトハギ属)が咲いていました。暗がりに西陽が射して、食紅色の小花が、祭飾の様に華やいでいました。北海道~沖縄の他、朝鮮、中国等の林縁や路傍、草地等に生育する、草丈0.50-1m程の多年草です。3出複葉は互生し、卵形で先は尖り縁は全縁、頂小葉は側小葉より大きく、葉裏は淡緑色で、網状脈が目立ちます。7-9月、長さ3-4mm程の淡紅色の小花を細長い総状花序に付けます。果実(節果)の表面には鉤状の毛が密生して、衣服等にくっ付きます。青葉山では路傍等に見られますが、良く似たヤブハギ(茎は下方葉が密集し、葉柄が長く葉裏が白っぽく、花期が少し遅い)の方が多く見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
ヒツジグサ(未草)
|
2023/09/02(Sat)
|
きょうは、晴れ時々曇りました(24.9~33.4℃/南東風)。
藪中に、ヒツジグサ(スイレン科)が咲いていました。干上がりかけた小池にひっそりと、小さく愛らしい睡蓮が、ぽつりぽつりと慎まし気に綻んでいました。日本全土の他、ユーラシア~北米の亜高山~低地の、池沼に広く生育する水生多年草です。水底の泥中に太い茎があり、先端から葉が束生します。浮葉と沈水葉を持ち、冬期には浮葉は枯れて沈水葉のみとなります。7-11月、地下茎から茎を伸ばして、水面に葉と花を一つ浮かべます。花は径3-5cmで、萼片が4枚、花弁が10枚程の白花を咲かせ、数日間開閉を繰り返します。未の刻(午後1-3時)に開くと言う事でこの名が付きましたが、実際は朝から夕方まで花を咲かせます。盗掘等で激減し、県のレッドリストで準絶滅危惧(NT)に指定されています。青葉山では、池沼に局所的に見られます・・・ ![]() ![]() |
![]() |
アメリカザリガニ(亜米利加蝲蛄・蜊蛄・躄蟹)
|
2023/09/01(Fri)
|
きょうは、晴れて暑くなりました(25.5~33,1℃/南東風)。
沼に、アメリカザリガニ(ザリガニ科)がいました。何か赤いものが蠢いていると思いましたら、この蝲蛄が、食べ物でもあるのか?ふやけた木皮の様な物に縋りついて、触角と鋏を揺らしながら盛んに動いていました。ミシシッピ川流域を中心とした米国南部が原産で、日本には1916年又は1930年に鎌倉のウシガエル養殖池に移植されたのが最初(数十匹)と言われ、後全国の田や水路、河川、湖沼等に広まりました。成体は体長10㎝前後で、全体に赤くて、鮮紅色の粟粒状の斑紋が浮き上がります。 産卵は春で、親と同姿で孵化し、水生昆虫や蛭等を食べます。体長6㎝を超えると秋に交尾して、寒くなると田の畦等に坑道を掘って冬眠します。青葉山周辺では、大小池沼や堀川等で見られます… ![]() ![]() |
![]() |
| メイン |
|