五月観(視)察会
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2021/05/10(Mon)
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きょうは、晴れたり曇ったり小雨が降ったりの、猫の目天気の観(視)察会になりました(14.8~23.5℃/西風)。近況報告や参加者の紹介、今回案内の叶講師の挨拶後、早速の出発です。あちこちに咲き零れるフジの香に包まれながら、車道沿いに咲く花々(カキドオシやヤハズエンドウ、ムラサキサギゴケやキランソウ、ヒメコウゾやヤマグワ等)を観察しつつ進むと、楢枯れ処理の現場が現れ、その惨憺たる光景に「なんてひどい!」の声が上がりました。市へ提出の要望書の回答待ちですが、天然更新の考え方もありますし、やるにしても自然破壊の無い方法を願うばかりです。ハマキゴケの乾湿状態を観たりして森に入ると、仄かに香るマルバアオダモやウワミズザクラの白花が群れ咲き、ヤマツツジが道を赤く彩り、ツクバネウツギの黄花に桃花も混じり、ミヤマガマズミやオトコヨウゾメも白く浮き立っています。林床には愛らしいチゴユリや赤紫のイカリソウ、そして仙台の象徴花でもある青紫のヒメシャガ(準絶滅危惧)が早くも咲き群れていました。コースを通してウグイスや遠来のキビタキが良く囀り、崖の方からはオオルリの声も聞かれ、あちこちからグーグーとタゴガエルが鳴いていました。細流の水溜にはトウホクサンショウウオ(準絶滅危惧)の幼生が見られ、(その場では判らなかったのですが)貴重なヤマコウラナメクジ(準絶滅危惧)が濃紫の身を丸めていました。専門家のお陰で、コマダラウスバカゲロウ等の生態を知ることができ、青く輝き芳香を放つラショウモンカズラや、これも貴重な、楚々と咲くユウシュンラン(絶滅危惧Ⅱ類)や蒼玉の様なルリソウ(準絶滅危惧)にも出会うことができました…
![]() ![]() ![]() ![]() 花では他に、マイヅルソウの群落、アブラツツジ、ツクバキンモンソウ、ヤエムグラ、セントウソウ、センボンヤリ、コナラ、サラサドウダン、ツリバナ、オオウラジロノキ、キュウリグサ、ニガイチゴ、ミツバウツギ、エンレイソウ、トチバニンジン、ニワトコ、トリガタハンショウヅル、ツボスミレ、エゾタンポポ、セイヨウタンポポ、ミツバツチグリ、アオキ、ナツトウダイ、シナノタイゲキ、ハナイカダ、タガネソウ、ツクバネ、サルトリイバラ、タチシオデ、ミドリハコベ。オニタビラコ、マムシグサ、ハルジオン、クサノオウ、アズマネザサ、トチノキ、サンショウ、ナツグミ、ミツバウツギ、ホオノキ、ミズキ、ケカマツカ、シラネアオイ(絶滅危惧II類)等が見られました。野鳥では他に、ヤブサメ、メジロ、ヒヨドリ、カワラヒワ、ヤマガラ、ハシブトガラス、イワツバメ、トビ、シジュウカラ、ガビチョウ等を確認できました。動物では、ヤマアカガエル、カモシカやテン、リス等の数多くの痕跡。昆虫では、イタドリにいたイタドリハムシ、ヤブムラサキにいたイチモンジカメノコハムシ、道端にいたルリタテハやユウマダラエダシャク、マガタマハンミョウ、葉にいたクロツヤハダコメツキ(?)やムシヒキアブの仲間、ヒメシャガにいたミカドフキバッタの幼虫、樹液の木にいたヨツボシオオキスイやムネアカオオアリ、萩周辺にいたキタキチョウやルリシジミ(?)等が見られました。キノコでは、沢傍の林床に出ていたモリノカレバタケ(?)、ヒトクチタケ、カワラタケ、サルノコシカケの仲間等が出ていました。きょうは、コロナ禍もあり告知も全く無かったにも関わらず多くの参加者があり、雨もパラパラあったりしましたが、新緑滴る爽やかな森で、叶講師の、写真やクイズ等も駆使した蘊蓄溢れる案内の下、数多くの花々や生き物達に出会うことができました。周囲の大開発や楢枯れ、松枯れ等々心痛む種は尽きませんが、息づく命に励まされ、野山に出て心身を開放することの大切さを改めて感じる一時となったのではないでしょうか…? ![]() ![]() ![]() ![]() 尚、解散後宮教大にて人数限定の総会を開催、前年度活動報告、新年度活動予定、青葉山市有林管理に関する諸機関への対応、理事改選の他 今後の取り組み等について協議し、コロナ禍の中でも、できる範囲で活動を続ける事等決議しました。 さて来月の6/13は、エゴノキの花の香漂う森の中、キビタキ、ホトトギス等の声を聞きながら、ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)等の花々、モミジイチゴ、ヤマグワ等の果実を楽しみます。又、必ずや素敵な出会いがあることでしょう・・・ スポンサーサイト
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