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六月観(視)察会
2022/06/12(Sun)
  きょうは、入梅前ながら(曇りの予報でしたが)雨の中の観(視)察会になりました(14.5-17.9℃/北西風)。この天候では参加は数名かと思いきや、大学関係者等続々と参集し20名程になり、近況報告やコース、配布チラシの紹介等あった後、早速の出発です。マツバボタンやフランスギク、ブタナに、見事なイボタノキの咲く道や、水蓮が咲き蜻蛉が飛ぶ池を眺めつつ蝶庭に入ると、花咲くタブノキの葉が虫に食われていて、ゴミかと思ったものは、M先生の解説でアオスジアゲハの幼虫と分かりました。ハコネウツギ、オルレア、ハニーサックル等の他、周囲に絡みつくスイカズラは薫り高く咲き群れていました。森の入口付近にはウメガサソウが綻び、森に入ると、同じ菌従属栄養植物であるイチヤクソウやホクリクムヨウラン、ギンリョウソウ等があちこちに見られ、改めてこの森の豊かさが感じられました。雨中でもホトトギスが良く鳴き、遠くでキビタキやウグイスも囀っていました。林内に花は少ないものの、ガマズミやコバノガマズミ、エゴノキ、コゴメウツギ、ヤマボウシ、ヤマムグラ、ミヤマナルコユリ等白い花が目立ちました。ブナの大木下には、(先日の強風の所為か)無数の空の実が落ちていて、今秋の不作が心配されました。樹液の木には、雨の所為で少ないものの、キイロスズメバチやキマワリ、ハエの仲間等が見られました。マムシグサの雌雄やガマズミの仲間、ニガナ、ハナニガナの違いを観たり、モミジイチゴやヤマグワの実を味わったりもしました。季節の移ろいが益々早くなり、カザグルマやキンラン、ゼンテイカ等は既に終わっていましたが、咲き残るヒメシャガや、あちこちに群れるサイハイラン、ひっそり佇むヒトツボクロには感激させられました。又、一旦沢に下りて、市による落石等防止の板柵工事が始まると言う崖路を視察、その必要性や影響を考えたり、周辺に自生する植物やムササビの痕跡等も観察しました。暗い林床に広がる漁火の様なマルバダケブキが印象的でした…
白木の咲く森 アオスジアゲハ幼虫 草叢に何かが!. エゴノキ
 花では他に、シラキ、ナツハゼ、ミヤマタムラソウ、フタリシズカ、ウワバミソウ、アカショウマ、ナツトウダイ、ノアザミ、ケキツネノボタン、ミツバツチグリ、ハルジオン、ヒメジョオン、ツクバネ、シロツメクサ、ムラサキツメクサ、ヒメコウゾ、ドクダミ、クリ、コウゾリナ、イタチハギ、サルナシ等が咲き、リョウブ、オカトラノオ、ウメモドキ等が開きかけていました。又解散後には、咲き残る貴重なイガタツナミソウの群落も確認しました。果実では他に、ミヤマウグイスカグラ、ヘビイチゴ、ツリバナ、ヒメシャガ、サルトリイバラ、ハウチワカエデ、サラサドウダン、ヤマウルシ、ニワトコ、ハナイカダ、エンレイソウ、サンショウ等が見られ、キノコでは、赤松切株のマツオウジ、ウラベニガサ、ウスヒラタケ、フサヒメホウキタケ等が見られた他、解散後にY先生に、希少なキツネノサカズキの自生地を見せて頂きまました。野鳥では他に、雨の止み間にシジュウカラ、メジロ、メボソムシクイが囀り、ヒヨドリ、カワラヒワ、イワツバメ、トビ、ハシブトガラス、スズメ、外来のガビチョウ等を確認しました。昆虫は雨で極少なかったものの、池にいたオオルリボシヤンマ、岩陰に潜むコマダラウスバカゲロウの幼虫等、動物では、水溜にいたトウホクサンショウウオの幼生(未だ2cm位)、足元から跳ねるアカガエルの仲間の他、テンの糞、イノシシのラッセル痕、カモシカの食痕や角擦り痕、リスの食痕(松毬、胡桃類)等を確認しました。
 きょうは、時に強まる雨の中、十分な案内はできませんでしたが、雨天は雨天なりに、緑滴る森にひっそり綻ぶ花々、雨にも負けず息衝く虫や動物達、遠来の夏鳥の囀り等々、この森の魅力の一端を味わうことができたのではないでしょうか・・・?
アカショウマ マルバダケブキ 雨中お疲れさまでした サイハイラン
 さて、来月(7/10)は、ヤマユリ、クルマユリ、ムラサキシキブ、ノギラン等の花々、樹液や花に集まる昆虫達、囀り続ける鳥達等を観察できればと思います。夏鳥とその巣立ち雛、希少動植物等々、思わぬ出会いがあるかも知れませんね・・・・
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