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三月観(視)察会
2023/03/12(Sun)
 きょうは、曇りがちなものの、このところの暑い位の気温に比して心地良く、とても穏やかな観(視)察会になりました(5.5~9.1℃/南南東風)。各種伐採工事や展示会等の近況報告があった後、早速の出発です。大学は試験中とのことで迂回しつつ、咲き群れるマンサク、蕾を膨らませているシュンラン、あちこちに顔を出すバッケ、植栽のアケボノアセビ等観ながら進みます。ブナの大木を見上げれば、花芽が丸く大きく膨らんで今にも綻びそうです。無数に雄花を出しているツノハシバミの枝先を良く見れば、早くも赤く小さな雌花が咲き出していました。車道沿いの乾いた土手には、可憐なコハコベの他、外来種ながらノボロギクやオオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウやミチタネツケバナ等が数多く咲き群れています。森に入れば、ヤマモミジやコハウチワカエデ等の芽が赤く染まり、樹冠がうっすら曙色に縁どられ、マンサクの黄霞と相まって微妙な色合いを見せています。尾根道にはケヤマハンノキが長い雄花を垂らし、その根元には小さな雌花も確認出できましたし、ヤマネコヤナギは銀色の花芽を光らせていました。足元にはアズマスゲが小さく黄色い花穂を擡げ、ヒメカンスゲも長い槍を伸ばして今にも咲き出しそうでした。檜林に入ればあっと吃驚、早くもあちこちにセリバオウレンが白い小花を星屑の様に煌かせ(例年は数株のみで、3月の会としては初めて)、カタクリの葉も無数に顔を出し、中にはもう花芽を出しているものもあって、春の息吹をひしひしと感じました。暗い林下にひっそり佇む鮮黄のキチャワンタケにも感動しました・・・
マンサク ツノハシバミ♀花 アズマスゲ ここには何が?
 花では他に、ウダイカンバ、アサダ、ヤブツバキ、植栽のサザンカ、ツバキ、セイヨウタンポポ等が見られました。尚、多くの葉が残るマンサクが数本あり、もしやシナマンサクでは?と思いましたが、葉裏に毛はほぼ無く、諸条件で偶々落葉しなかったもの?と思われました。果実では、案外あちこちに見られたツルウメモドキ(赤い実の残ったものも)、カラスザンショウ、リョウブ、アオキ、ヤブラン、オオバジャノヒゲ、ノリウツギ、タニウツギ、ハウチワカエデ、マムシグサ(実の落ちた黒い部分のみ)等、虫瘤ではウダイカンバムレトサカフシ等、ヤママユガの繭やマイマイガの卵嚢、ボクトウガ幼虫の木屑糞溜り等もありました。キノコでは、乾いた土手にころころあったツチグリ、倒木上のチリメンタケ?やカワラタケ、サルノコシカケの仲間等が見られました。野鳥では、目の前にいたジョウビタキの雌、森の藪中からヒッヒッと鳴いていたルリビタキ、アオゲラ、シジュウカラ、エナガ、コゲラ、トビ、メジロ、ヒヨドリ、キジバト、ハシボソガラス、ガビチョウ等を確認。動物では、カモシカの食痕、角擦痕、真新しいテンやニホンイタチの糞、イノシシのラッセル痕、土竜塚等が見られましたが、小池にあった筈のトウホクサンショウウオの卵嚢が何故か消えていて(井守?蛇?人???)、がっかりしました。きょうは、大震災から12年目直後でもあり、自然をこよなく愛した故人を偲び、崖崩れやその後の人為的崩壊の事、木々伐採や様々な自然破壊状況を思いつつも、様々な出会いや、少々早すぎるとは言え、春到来の喜びを感じるひと時となったのではないでしょうか?
キイロチャワンタケ セリバオウレンの道 終わりまでガンバった方がた. 片栗の花芽
  さて、来月(4/9)は、カタクリ、ショウジョウバカマ、シュンランにイワウチワと、早春の花々が一斉に咲き乱れている事でしょう? お楽しみに・・・
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